民事調停法 第2条(調停事件)
クイックジャンプ
民事に関して紛争を生じたときは、当事者は、裁判所に調停の申立てをすることができる。
この条文の基本情報
調停事件とは何ですか?
定義調停事件とは、民事調停法第2条に定められた規定で、「民事に関して紛争を生じたときは、当事者は、裁判所に調停の申立てをすることができる。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 民事調停法第2条(調停事件)は、日本の民事調停法に含まれる条文です。
- 民事調停法第2条の条文原文は「民事に関して紛争を生じたときは、当事者は、裁判所に調停の申立てをすることができる。」で始まります。
- 民事調停法第2条は第一節 通則に置かれています。
- 民事調停法の公布日は昭和26年6月9日です。
- 民事調停法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 民事調停法第2条の前の条は民事調停法第1条です。
- 民事調停法第2条の次の条は民事調停法第3条です。
- 民事調停法第2条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
民事調停法(昭和二十六年法律第二百二十二号)第2条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/326AC1000000222 - 本サイト収録
民事調停法(昭和二十六年法律第二百二十二号)第2条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/326AC1000000222/2
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点民事調停法2条は、民事に関して紛争を生じたとき、当事者が裁判所に調停の申立てをできると定める。成立した調停は裁判上の和解と同一の効力を持つ。
Q · お金のトラブルで、裁判を起こさずに裁判所を使う方法はありますか?
あります。民事の紛争なら調停を申し立てられます
民事調停法2条により、民事に関して紛争が生じていれば、当事者は裁判所に調停を申し立てることができます。弁護士は必須ではなく、申立手数料は同じ請求額の訴訟のおよそ半額です(100万円の請求なら訴訟1万円、調停5,000円)。裁判官と民事調停委員からなる調停委員会が話し合いを仲介し、合意が調書に記載されると裁判上の和解と同一の効力を持ち(16条)、相手が約束を破れば強制執行ができます。
解説
訴えるか、泣き寝入りするか。お金のトラブルを抱えた人の多くは、この二つしかないと思っている。実は三つ目の道がある。民事調停法2条は「民事に関して紛争を生じたときは、当事者は、裁判所に調停の申立てをすることができる」と定める。条件はこれだけだ。弁護士は必須ではなく、簡易裁判所の窓口には定型の申立書式が用意されている。申立手数料は同じ金額の訴訟のおよそ半額で、たとえば100万円の請求なら訴訟1万円に対し調停は5,000円である。調停委員会(裁判官1人と、民間から選ばれた民事調停委員2人以上)が間に入り、話し合いで解決を探る。肝心なのは、合意して調書に記載された内容が裁判上の和解と同じ効力を持つ点だ(16条)。相手が約束を破れば、改めて裁判を起こさずに給料や預金を差し押さえられる。手軽な「話し合い」の場で、判決並みの強制力を持つ紙が手に入る。これを知っているかどうかで、少額トラブルの決着の仕方は大きく変わる。
法的な位置づけ
民事調停法2条は、民事調停手続の申立権を定める規定である。民事に関して紛争を生じたときは、当事者は裁判所に調停の申立てをすることができる。調停は、裁判官と民事調停委員で構成される調停委員会が当事者の互譲により実情に即した解決を図る手続であり(同法1条)、成立した合意は調書への記載により裁判上の和解と同一の効力を有する(同法16条)。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.請求の根拠となる証拠をそろえる 借用書、振込記録、契約書、LINE やメールのやり取りなどを集め、いつ・いくら・何を求めるかを時系列表にまとめる
- 2.管轄の簡易裁判所を確認する 原則として相手方の住所地を管轄する簡易裁判所を調べる。合意で定めた裁判所がある場合はそちらでもよい(3条)
- 3.申立書を作成して提出する 簡易裁判所の定型書式に、申立ての趣旨(求める内容)と紛争の要点を簡潔に記入し、手数料の収入印紙と郵便切手を添えて窓口に提出する
- 4.調停期日に出頭して話し合う 調停委員に時系列表と証拠の写しを渡して説明する。受け入れ可能な解決案(分割払い・減額の上限など)を事前に決めておく
- 5.結果に応じて次の手を打つ 成立したら調書正本を受け取り保管する。不成立なら通知から2週間以内に提訴を検討する(19条)。調停に代わる決定に不服なら2週間以内に異議を出す(18条)
よくある質問 AI による整理
Q1民事調停とは何ですか?
裁判所の調停委員会が間に入り、当事者の話し合いで民事の紛争を解決する手続です。民事調停法2条により、紛争があれば誰でも申し立てられます。
Q2民事調停の申立て費用はいくら?
手数料は請求額に応じた収入印紙で、訴訟のおよそ半額です。100万円の請求なら5,000円。別途、呼出し用の郵便切手が必要です。
Q3民事調停は弁護士なしでできる?
できます。簡易裁判所の窓口に定型の申立書式があり、本人申立ても多くあります。請求額が大きく相手に弁護士がつく場合は相談を検討します。
Q4民事調停はどこの裁判所に申し立てる?
原則として相手方の住所地を管轄する簡易裁判所です。当事者が合意で定めた地方裁判所または簡易裁判所にも申し立てられます(3条)。
Q5民事調停 期間 どれくらい?
事案によりますが、期日は月1回程度で、数回の期日で終わる例が多いとされます。合意できなければ不成立で終了します。
Q6調停の呼出しを無視したらどうなる?
正当な理由なく出頭しないと5万円以下の過料の対象になりえます(34条)。都合が悪い場合は早めに期日変更を申し出るべきです。
Q7調停で決まったことを守らなかったら?
調停調書は裁判上の和解と同一の効力を持つため(16条)、改めて訴訟をせずに給料や預金の差押えなどの強制執行を申し立てられます。
Q8調停が不成立になったらどうする?
通知を受けてから2週間以内に同じ請求で訴えを起こせば、調停申立時に提訴したものとみなされます(19条)。この期限は時効対策で重要です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1相手が調停に来なかったら、結局ムダになるんですか?
ムダとは限らない。相手が出頭しなければ調停は不成立になりうるが、裁判所が相当と認めれば、調停に代わる決定(17条)を出すことがある。2週間以内に異議が出なければ、この決定は裁判上の和解と同じ効力を持つ。不成立に終わっても、2週間以内に訴えを起こせば19条で時効の面の不利はない。実務のポイント:相手の欠席が見込まれる事案では、申立ての段階で調停委員に17条決定を希望すると伝えておくとよい。それだけで手続の流れが変わることがある
Q2弁護士をつけないと、調停では相手に言いくるめられませんか?
調停の場では、双方が一緒に座らされることは少なく、交互に調停委員と話す進め方が一般的である。相手と直接やり合う場面は少ない。弁護士は必須ではなく、本人申立ての割合も高い。実務のポイント:調停委員は、口のうまさより、整理された書面と証拠に動かされる。時系列表と証拠のコピーを1枚ずつ用意して最初の期日に渡すだけで、委員が自分の側の筋書きで話を進めてくれる確率は大きく上がる。ただし、相手に弁護士がついていて、請求額が大きい場合は相談を検討する
間違えやすい点 AI による整理
- 「調停は単なる話し合いだから、まとまっても法的な力はない」と思われがちだが、逆である。調停が成立して調書に記載されると、裁判上の和解と同一の効力を持つ(16条)。相手が支払わなければ、この調書をもとに強制執行(給料や預金の差押え)ができる。口約束や私的な示談書よりはるかに強い
- 調停が流れることのリスクは知っていても、その後の救済策の重さはあまり知られていない。調停が不成立に終わった場合でも、通知を受けてから2週間以内に同じ請求で訴えを起こせば、調停を申し立てた時点で訴えを起こしたものとみなされる(19条)。時効の観点から、この2週間は非常に重要である。逃すと、調停にかけた時間の分だけ時効が進んでいたことになりかねない
- 「訴えるか、話し合うか」という二択の立て方そのものが誤っている。調停の場では、相手が同意しなくても、裁判所が事件の解決のために必要な決定(調停に代わる決定、17条)を出せる場合がある。2週間以内に異議が出なければ、この決定は確定して和解と同じ効力を持つ。話し合いと裁判所の判断の中間の出口がある
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 手続のきっかけ | 民事調停法2条:当事者の申立てで調停が始まる | 同法17条:調停委員会の調停中に裁判所が職権で決定 同法24条の2:地代・家賃増減の訴えは原則まず調停を経る |
| 当事者の同意 | 成立には当事者双方の合意が必要 | 合意がなくても決定が出せる(2週間以内の異議で失効) 調停前置は強制だが、成立には合意が必要 |
| 効力 | 成立・調書記載で裁判上の和解と同一の効力(16条) | 異議なく確定すれば裁判上の和解と同一の効力 不調なら訴訟へ移行できる |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は民事訴訟法の中に調解程序を置き、一定の事件は起訴前に調解を経る強制調解、その他は任意に調解を聲請できる。郷鎮市調解条例による裁判所外の調解もある
韓国の民事調停法は日本法と構造が近く、民事紛争の当事者が法院に調停を申請できると定める
ドイツは訴訟内の和解手続(Güterichter)と、州法による一部事件の訴訟前の義務的調停を組み合わせている
米国は連邦地裁に ADR プログラムの整備を求め、裁判所付設調停(court-annexed mediation)が広く利用されている
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 友人に貸した30万円が2年返ってこない。LINE は既読無視が続いている。訴訟は大げさだと感じるなら、相手の住所地の簡易裁判所に調停を申し立てればよい。裁判所から呼出状が届いた瞬間、既読無視を続けてきた相手の態度が変わることは珍しくない
- 大家から突然「来月から家賃を1万円上げる」と通知された。応じなければ大家は訴訟を起こすのか? 実は家賃の増減をめぐる争いは、原則として訴訟の前に調停を経なければならない(24条の2、調停前置)。いきなり法廷に引きずり出されることはなく、まず調停委員の前で話し合う場が用意される
- あなたが経営する工務店に、施主から「仕上がりが悪いので工事代金は払わない」と調停を申し立てられた。呼出状を放置すれば、正当な理由のない不出頭として5万円以下の過料の対象になりうる(34条)。行かない選択肢は事実上ない。そして、あなたの言い分を最初にじっくり聞いてもらえる場もここである
- 売掛金の請求権が、あと10日で時効を迎える。訴状を書いている時間がない。調停の申立ても時効の完成猶予の効果を持つ(民法147条1項3号)。簡易な申立書を今週中に出せば、ひとまず時効の進行は止まる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 請求の根拠をそろえる:借用書、振込記録、LINE やメールのやり取り、契約書。2. 原則として相手の住所地を管轄する簡易裁判所(合意があれば合意した裁判所、3条)の窓口に行く。定型の申立書式と手数料(収入印紙)、郵便切手を確認する。3. 申立書には「いくら、何を求めるか」と経緯を簡潔に書く。4. 調停が成立したら、調書の正本を必ず受け取って保管する。不払いがあれば、この正本をもとに強制執行を申し立てる
訴えられた側:1. 呼出状を放置しない。正当な理由のない不出頭は5万円以下の過料の対象になりうる(34条)。都合が悪ければ期日の変更を早めに申し出る。2. 自分の言い分の証拠(契約書、支払記録、工事写真など)を整理し、調停委員に時系列で説明できるようにしておく。3. 分割払いや減額など、自分が受け入れられる解決案の上限を事前に決めておく。4. 合意内容は調書に記載されると強制力を持つ。払えない金額では絶対に合意しない
時効(請求できる期限):調停の申立て自体に期限はない。ただし、請求しようとしている権利には一般の消滅時効が適用される(民法166条:権利を行使できることを知った時から5年、行使できる時から10年)。申立てにより時効の完成が猶予され、調停が不成立などで終わった場合でも、終了から6か月は猶予が続く(民法147条)。調停が不成立となった場合、通知を受けてから2週間以内に訴えを起こせば、調停の申立て時に訴えを起こしたものとみなされる(19条)。調停に代わる決定に対する異議の申立ては、告知を受けてから2週間以内(18条)。(最新の改正状況をご確認ください)
改正沿革 AI による整理
- 昭和26年(1951年) 民事調停法(昭和26年法律第222号)の制定時から置かれている条文である。それまでの借地借家調停法などの個別の調停法を統合し、民事紛争全般に調停の申立てを認めた。その後の文言改正の有無は人による確認が必要
改正の年表
- 1.昭和26年(1951年) 新設:民事調停法(昭和26年法律第222号)の制定により新設。借地借家調停法などの個別の調停法を統合し、民事紛争全般に調停の申立てを認めた
- 民事調停法 第3条調停事件の管轄裁判所
- 民事調停法 第16条調停成立と裁判上の和解の効力
- 民事調停法 第17条調停に代わる決定
- 民事調停法 第19条不成立後2週間内提訴の擬制
- 民事調停法 第24条の2地代家賃増減請求の調停前置
- 特定債務等の調整の促進のための特定調停に関する法律 第2条債務整理に特化した調停の特則(通称 特定調停法)
- 民法 第147条調停申立てによる時効の完成猶予
ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。
ログインして共同ノートを始める