民事調停法 第23条の3(民事調停官の権限等)
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- 民事調停官は、裁判所の指定を受けて、調停事件を取り扱う。
- 2.民事調停官は、その取り扱う調停事件の処理について、次条第三項ただし書に規定する権限並びにこの法律の規定(第二十二条において準用する非訟事件手続法の規定を含む。)及び特定債務等の調整の促進のための特定調停に関する法律(平成十一年法律第百五十八号)の規定において裁判官が行うものとして規定されている民事調停及び特定調停に関する権限(調停主任に係るものを含む。)のほか、次に掲げる権限を行うことができる。
- 一第四条、第五条第一項ただし書、第七条第二項、第八条第一項、第十七条、第三十条(第三十三条において準用する場合を含む。)において準用する第二十八条、第三十四条及び第三十五条の規定において裁判所が行うものとして規定されている民事調停に関する権限
- 二第二十二条において準用する非訟事件手続法の規定(同法第十三条及び第十四条第三項本文(同法第十五条において準用する場合を含む。)の規定を除く。)において裁判所が行うものとして規定されている権限であって民事調停に関するもの
- 三特定債務等の調整の促進のための特定調停に関する法律の規定において裁判所が行うものとして規定されている特定調停に関する権限
- 3.民事調停官は、独立してその職権を行う。
- 4.民事調停官は、その権限を行うについて、裁判所書記官に対し、その職務に関し必要な命令をすることができる。この場合において、裁判所法(昭和二十二年法律第五十九号)第六十条第五項の規定は、民事調停官の命令を受けた裁判所書記官について準用する。
この条文の基本情報
民事調停官の権限等とは何ですか?
定義民事調停官の権限等とは、民事調停法第23条の3に定められた規定で、「民事調停官は、裁判所の指定を受けて、調停事件を取り扱う。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 民事調停法第23条の3(民事調停官の権限等)は、日本の民事調停法に含まれる条文です。
- 民事調停法第23条の3の条文原文は「民事調停官は、裁判所の指定を受けて、調停事件を取り扱う。」で始まります。
- 民事調停法第23条の3は第二節 民事調停官に置かれています。
- 民事調停法の公布日は昭和26年6月9日です。
- 民事調停法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 民事調停法第23条の3の前の条は民事調停法第23条の2です。
- 民事調停法第23条の3の次の条は民事調停法第23条の4です。
- 民事調停法第23条の3には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
民事調停法(昭和二十六年法律第二百二十二号)第23条の3 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/326AC1000000222 - 本サイト収録
民事調停法(昭和二十六年法律第二百二十二号)第23条の3(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/326AC1000000222/23_3
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点民事調停法23条の3は、民事調停官が裁判所の指定を受けて調停事件を扱い、裁判官とほぼ同じ権限を独立して行使できると定める。調停に代わる決定も出せる。
Q · 民事調停官が出した決定は、裁判官が出した決定より軽いの?
軽くない。裁判官の決定と同じ効力を持つ
民事調停法23条の3により、民事調停官は担当する調停事件について、裁判官・裁判所が行うとされる民事調停と特定調停の権限を行使でき、調停に代わる決定(17条)も出せます。3項で独立して職権を行うことも保障されています。そのため決定の効力は裁判官のものと同じで、告知から2週間以内に異議がなければ裁判上の和解と同じ効力で確定します(18条)。
解説
簡易裁判所の調停室で「民事調停官の○○です」と名乗られて、裁判官ではないなら格下だろうと受け取る人は少なくない。だがその見方は通用しない。民事調停官は、5年以上の経験を持つ弁護士から最高裁判所が任命する非常勤の裁判官(通称「非常勤裁判官」)である。本条により、調停の場では裁判官とほぼ同じ権限を持つ。調停を進める、手続を指揮する、そして合意がまとまらないときに「調停に代わる決定」(17条:話し合いが決裂しても、調停機関が解決案を決定として示す仕組み)を出す、といった権限がこれに含まれる。しかも独立して職権を行うので、所属裁判所の裁判官の指示を受けて動くわけではない。つまり、民事調停官が示す見解を「裁判官じゃない人の私見」として聞き流すと高くつく。その見解が決定になって届き、2週間放置すれば、裁判上の和解と同じ効力で確定してしまう。
法的な位置づけ
民事調停法第23条の3は、民事調停官の職務と権限を定める規定である。民事調停官は裁判所の指定を受けて調停事件を取り扱い、同法、準用される非訟事件手続法、特定調停法において裁判官または裁判所が行うとされる民事調停及び特定調停に関する権限を行使する。職権を独立して行い、裁判所書記官に職務上必要な命令をすることができる。
よくある質問 AI による整理
Q1民事調停官とは?
弁護士として5年以上の経験を持つ人の中から最高裁判所が任命する非常勤の判断者です。調停事件では裁判官とほぼ同じ権限を行使します。
Q2民事調停官 どんな権限がある?
調停の進行と手続の指揮、調停委員の指定、調停に代わる決定(17条)などです。民事調停法23条の3第2項が条文ごとに権限を列挙しています。
Q3民事調停官 誰がなれる?
弁護士として5年以上の経験がある人から最高裁判所が任命します(23条の2)。非常勤で、ふだんは弁護士業務を続けながら職務にあたります。
Q4非常勤裁判官制度 いつから?
司法制度改革の一環として平成15年の法改正で導入され、平成16年1月から運用されているとされます。弁護士任官を促す目的で設けられました。
Q5民事調停官 担当を変えてもらえる?
肩書を理由に担当の変更を求める制度はありません。公正を疑わせる具体的な事情がある場合に限り、除斥・忌避の規律を検討することになります。
Q6特定調停 民事調停官でも大丈夫?
大丈夫です。本条2項3号により、特定調停法上で裁判所が行うとされる権限も民事調停官が行使できます。手続上の不利益はありません。
Q7民事調停官 裁判所書記官に指示できる?
できます。本条4項により、権限を行ううえで必要な命令を書記官に出せます。手続を自分で完結して進められるよう設計されています。
Q8民事調停官 どこの裁判所にいる?
主に簡易裁判所の民事調停事件を担当します。民事調停官が配置されている庁は限られ、週1日程度の勤務が一般的です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1民事調停官って、結局裁判官じゃないんですよね? 言ってることに従わなくていいですか?
身分は弁護士から任命された非常勤の公務員ですが、調停の場では本条により裁判官とほぼ同じ権限を持ち、独立して職権を行います(3項)。17条の調停に代わる決定も出せ、2週間以内に異議がなければ裁判上の和解と同じ効力で確定します(18条)。実務のポイント:民事調停官は現役の弁護士なので、訴訟になったら判決がどう転ぶかの相場観が鋭い傾向があります。その場で示される見通しは、無料で聞ける実戦的なセカンドオピニオンとして使えます。
Q2調停に代わる決定が出ましたが納得できません。調停官の決定だと何か違いますか?
違いはありません。裁判官が出した決定と同じく、告知を受けた日から2週間以内に異議を申し立てれば効力を失います(18条)。理由を書く必要はありません。実務のポイント:異議を出すと調停は終わり、訴訟に進むかどうかを自分で判断することになります。一方、相手が異議を出さずに確定させたいと考えているなら、その決定の内容は相手にとって受け入れ可能な線だということです。その線を知ること自体に、後の交渉で使える価値があります。
間違えやすい点 AI による整理
- 「民事調停官は調停委員の一種で、最後は裁判官が決める」と考えるのは前提から誤っている。民事調停官は調停委員ではなく、調停委員会を主宰する側に立つ。調停に代わる決定(17条)も、自分の名前で出せる。
- 非常勤であることは知っていても、その意味を軽く見ている人が多い。非常勤とは週に1日程度しか登庁しないという勤務形態の話であり、権限が半分になるという話ではない。本条3項は「独立してその職権を行う」と明記しており、決定の重みは常勤の裁判官と変わらない。
- 当事者から見れば「相手方の代理人と同じ弁護士仲間」に映る。法律から見れば、職務を行う間は裁判所の権限を行使する公的な判断者である。この落差を意識しないまま「同業者だから話が分かるはず」と私的に接近しようとすれば、自分の信用を損なうだけだ。
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の対象 | 23条の3:民事調停官の職務と権限 | 23条の2:民事調停官の任命要件、非常勤、任期 7条:調停主任(裁判官)の指定と調停委員の指定 |
| 判断者の身分 | 裁判所の指定を受けた民事調停官(弁護士出身・非常勤) | 弁護士5年以上の人から最高裁判所が任命 常勤の職業裁判官が調停主任となる |
| 調停に代わる決定(17条) | 本条2項1号により自ら出せる | 任命規定であり、権限の定めはない 裁判所(裁判官)が出す |
| 職権行使の独立 | 3項で明記(独立してその職権を行う) | 定めなし(身分・任期を規律) 裁判官の独立は憲法76条3項による |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾の法院調解は法官が主宰し、調解委員が補助する。弁護士出身の非常勤判断者に裁判官並みの権限を与える仕組みは見当たらない
韓国では経験のある弁護士などを常任の調停委員として委嘱し、調停を担当させる制度がある。日本の民事調停官との異同は要確認
ドイツでは決定権限を持たない Güterichter(和解担当裁判官)が和解を試みる。在野の弁護士を任用する制度ではない
米国連邦裁判所には part-time を含む magistrate judge が置かれ、settlement conference を担当することがある
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 敷金返還の調停で、担当者が「民事調停官」と名乗った。相手方の社長は「弁護士のバイトだろう」と鼻で笑い、提示された解決案を無視して帰った。翌月、調停に代わる決定が届く。異議を出さないまま2週間が過ぎ、確定した。
- もし調停官から届いた「調停に代わる決定」の封筒を、出張中で10日間開けなかったらどうなるか? 異議申立ての期限は告知の日から2週間しかない。残りは4日。開封したその日のうちに異議を書面で出さなければ、内容に不満があっても争う道が閉じる。
- 借金の返済条件を見直すために特定調停を申し立てた。担当は民事調停官だった。裁判官に当たらなかったのは外れではないかと不安になるが、本条2項3号により、特定調停法上の権限も裁判所と同じように行使できる。担当者の肩書より、返済計画の数字を詰めることに集中すべきだ。
改正沿革 AI による整理
- 平成15年(2003年) 司法制度改革の一環として、非常勤裁判官制度の導入に伴い民事調停官に関する規定を新設したとされる(平成16年1月施行)。詳細は人的検証が必要
- 平成23年(2011年) 新しい非訟事件手続法の制定に伴い、準用規定の引用条文を整理する改正が行われたとみられる。改正の具体的内容は要確認
改正の年表
- 1.平成15年(2003年) 新設:司法制度改革の一環として、非常勤裁判官制度の導入に伴い民事調停官の規定を新設したとされる(平成16年1月施行)。改正法の特定は要確認
- 2.平成23年(2011年) 改正:新しい非訟事件手続法の制定に伴い、準用規定の引用条文を整理したとみられる。具体的内容は要確認
- 民事調停法 第23条の2民事調停官の任命要件・非常勤・任期
- 民事調停法 第7条調停主任の指定、調停委員会の主宰
- 民事調停法 第17条調停に代わる決定の権限
- 民事調停法 第18条決定への異議と確定時の和解効
- 民事調停法 第22条非訟事件手続法の準用規定
- 家事事件手続法 第251条家事調停官の権限、家事事件での対応制度
- 特定債務等の調整の促進のための特定調停に関する法律 第2条特定調停の定義、調停官の権限対象
- 裁判所法 第60条書記官の職務、5項を本条4項で準用
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