航空法 第145条(所定の航空従事者を乗り組ませない等の罪)
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- 航空機の使用者が次の各号のいずれかに該当するときは、その違反行為をした者は、百万円以下の罰金に処する。
- 一第十四条の三第一項の規定による命令に違反したとき。
- 二第五十八条第一項の規定に違反して、航空日誌を備えなかつたとき。
- 三第五十八条第二項の規定により航空日誌に記載すべき事項を記載せず、又は虚偽の記載をしたとき。
- 四第五十九条の規定に違反して、所定の書類を備え付けないで、航空機を航空の用に供したとき。
- 五第六十条の規定に違反して、航空機の航行の安全を確保するために必要な装置を装備しないで、航空機を航空の用に供したとき。
- 六第六十一条第一項の規定に違反して、航空機の運航の状況を記録するための装置を装備しないで、又はこれを作動させないで、航空機を航空の用に供したとき。
- 2.6_2 第六十一条第二項の規定に違反して、航空機の運航の状況を記録するための装置による記録を保存しなかつたとき。
- 七第六十二条の規定に違反して、救急用具を装備しないで、航空機を航空の用に供したとき。
- 八第六十三条の規定に違反して、所定の燃料を携行させないで、航空機を出発させたとき。
- 九第六十四条の規定に違反して、航空機を灯火で表示しなかつたとき。
- 十第六十五条第一項若しくは第二項又は第六十六条第一項の規定に違反して、航空機に所定の航空従事者を乗り組ませなかつたとき。
- 十一第六十八条の規定に違反して、航空従事者を航空業務に従事させたとき。
- 十二第七十六条第一項ただし書の規定による報告をせず、又は虚偽の報告をしたとき。
- 3.12_2 第八十三条の二の規定に違反して、同条の特別な方式による航行を行つたとき。
- 十三第八十六条第一項の規定に違反して、同項の物件を航空機で輸送したとき。
- 十四第八十七条第二項の規定による飛行の方法の限定に違反して、航空機を飛行させたとき。
- 十五第八十八条の規定に違反して、航空機に物件のえい航をさせたとき。
- 十六第百二十七条の規定に違反して、航空機を本邦内の各地間において航空の用に供したとき。
- 十七第百二十八条の規定に違反して、同条の軍需品を輸送したとき。
この条文の基本情報
所定の航空従事者を乗り組ませない等の罪とは何ですか?
定義所定の航空従事者を乗り組ませない等の罪とは、航空法第145条に定められた規定で、「航空機の使用者が次の各号のいずれかに該当するときは、その違反行為をした者は、百万円以下の罰金に処する。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 航空法第145条(所定の航空従事者を乗り組ませない等の罪)は、日本の航空法に含まれる条文です。
- 航空法第145条の条文原文は「航空機の使用者が次の各号のいずれかに該当するときは、その違反行為をした者は、百万円以下の罰金に処する。」で始まります。
- 航空法第145条は第十三章に置かれています。
- 航空法の公布日は昭和27年7月15日です。
- 航空法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 航空法第145条の前の条は航空法第144条です。
- 航空法第145条の次の条は航空法第145条の2です。
- 航空法第145条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
航空法(昭和二十七年法律第二百三十一号)第145条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/327AC0000000231 - 本サイト収録
航空法(昭和二十七年法律第二百三十一号)第145条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/327AC0000000231/145
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点航空法145条は、航空機の使用者が航空日誌、飛行記録装置、燃料携行、乗員配置などの義務に違反したとき、違反行為をした者を百万円以下の罰金に処すると定める。
Q · 会社の運航ルールに従っただけでも、航空法違反で個人が罰金になるの?
なりうる。条文は違反行為をした者を罰する
航空法145条は、航空機の使用者が航空日誌の不記載や燃料の不携行、乗務割の基準違反などに該当したとき、「その違反行為をした者」を百万円以下の罰金に処すると定めています。このため、日誌を記載しなかった担当者や出発を判断した運航管理者など、現場の個人が処罰対象になりえます。法人は両罰規定で別に罰金を科されます。上司の指示は情状として考慮されるにとどまり、免責にはなりません。
解説
航空法145条には19の号が並んでいるが、共通して問われるのは「飛ぶ前の準備を誰が怠ったか」である。航空日誌を備えない。フライトレコーダーの記録を保存しない。燃料を規定量積まない。必要な乗員を乗せない。乗務割(パイロットの勤務と飛行時間の配分)の基準を無視して乗務させる。いずれも事故が起きる前の段階で成立し、法定刑は百万円以下の罰金である。押さえておくべき点は、処罰されるのが「航空機の使用者」そのものではなく、条文上は「その違反行為をした者」だという点だ。実際に日誌を書かなかった整備担当者、燃料計画を決めた運航管理者、乗務割を組んだ担当者個人が被疑者になりうる。会社は両罰規定で別に罰金を科される構造になっている。小型機のオーナーパイロット、遊覧ヘリの運航会社、報道ヘリや農薬散布ヘリの現場であれば、「会社のルールに従っただけ」という言い分では、自分の名前が調書に載ることを止められない。罰金でも前科であり、技能証明の取消しや停止という行政処分(国があなたの資格に対して直接下す決定)に連動しうる
法的な位置づけ
航空法145条は、航空機の使用者に課される運航上の義務(航空日誌、搭載書類、安全装置、飛行記録装置、救急用具、燃料、灯火、乗員配置、乗務割、報告、危険物輸送、カボタージュ禁止等)の違反について、実際に違反行為をした者を百万円以下の罰金に処する罰則規定である。結果の発生を要件としない形式犯として構成されている。
よくある質問 AI による整理
Q1航空法145条とは?
航空機の使用者に課される航空日誌、飛行記録装置、燃料、乗員配置などの義務への違反を、百万円以下の罰金で処罰する規定です。対象は19項目です。
Q2航空日誌 書かないと 罰則は?
航空日誌を備えない、記載すべき事項を書かない、または虚偽を書いた場合、航空法145条により違反行為をした者が百万円以下の罰金の対象になります。
Q3フライトレコーダー 記録 保存義務 違反するとどうなる?
飛行記録装置の記録を保存しなかった場合は、航空法61条2項違反として145条で百万円以下の罰金の対象です。装置を作動させずに飛ばした場合も同様です。
Q4燃料不足で出発させたら違法?
違法です。所定の燃料を携行させずに航空機を出発させると、航空法63条違反として145条の罰則が適用されます。事故が起きたかどうかは問われません。
Q5航空法違反の罰金で前科はつく?
つきます。罰金も刑罰であり、前科になります。航空従事者であれば技能証明の取消しや業務停止といった行政処分につながる可能性もあります。
Q6外国の航空会社は日本の国内線を飛べる?
原則として飛べません。航空法127条は外国航空機による本邦内各地間の運送(カボタージュ)を禁じており、違反は145条で罰金の対象となります。
Q7航空法145条の公訴時効は何年?
法定刑が罰金のみのため、公訴時効は3年です(刑事訴訟法250条2項6号)。違反行為が終わった時から起算します。
Q8乗務割の基準を超えて乗務させたら違法?
違法です。航空法68条の乗務割の基準に違反して航空従事者を業務に従事させると、疲労事故が起きていなくても145条の罰金の対象になります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1会社の指示でやったのに、なんで個人が罰金なんですか?
145条は「その違反行為をした者」を罰すると定めているため、実際に行為をした個人が処罰の対象となります。会社は両罰規定(149条)で別に罰金を受けます。指示があったことは情状として考慮されますが、免責にはなりません。実務のポイント:指示を受けた時点で、異議をメールで記録しておいた人とそうでない人とでは、捜査段階での扱いが大きく違ってきます。口頭の指示は、後になると「言った言わない」になります
Q2自家用の小型機でも航空日誌って必要ですか?
必要です。58条は航空機の使用者全般に航空日誌を備えるよう求めており、事業用か自家用かを問いません。未記載や虚偽記載は本条2号・3号の罰則の対象です。実務のポイント:自家用機の違反が発覚するきっかけは、売却時のデューデリジェンスや保険請求時の記録照合であることが多い。日誌に欠落があると、機体の資産価値まで下がります
間違えやすい点 AI による整理
- 罰則は会社が受けるものだと思われがちだが、条文は「その違反行為をした者」を罰すると書いている。会社は両罰規定で別に罰せられ、現場の担当者個人も被告人になる。罰を受けるのがどちらか一方とは限らない
- 百万円以下の罰金なら軽い、という感覚は危うい。罰金でも前科がつき、航空従事者であれば航空法違反を理由とする技能証明の取消し・停止の行政処分につながりうる。事業者であれば事業改善命令などの監督処分の根拠にもなる。罰金そのものよりも、その後に続く処分のほうが重い
- 「事故が起きなければ問題にならない」という前提がそもそも誤っている。本条の各号は、結果が生じることを要件にしていない。日誌の不記載も燃料不足も、離陸した時点、あるいは記録を怠った時点で成立する
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の性質 | 航空法145条:19項目の義務違反に対する罰則(百万円以下の罰金) | 航空法58条:航空日誌の備付け・記載義務そのもの(行為規範) 航空法の両罰規定:法人・事業主に対する罰金 |
| 処罰・義務の名宛人 | 違反行為をした者(担当者個人を含む) | 航空機の使用者 違反行為者が属する法人・事業主 |
| 成立のタイミング | 義務違反の時点で成立し、結果は要件としない | 日誌を備えない、または記載を怠った時点で義務違反になる 従業者等が業務に関して違反行為をしたとき |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾では航空器の文書・装備・運航上の義務違反の多くを行政上の罰鍰で担保しており、日本のように刑事罰の罰金とする構造とは異なる面がある
ドイツでは同種の義務違反の多くを秩序違反(Ordnungswidrigkeit)として過料で処理しており、刑事罰とは区別している
米国では FAA 規則違反に対して主に民事制裁金(civil penalty)を科し、行政手続で執行する
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 遊覧ヘリ会社の運航管理担当として、繁忙期に燃料を最低限まで削る計画を上から求められた。断れずにそのまま出発させたら、どうなる? 63条違反の「出発させた」行為者として、あなたが罰金の対象になりうる
- オーナーパイロットとして自家用セスナを運航している。点検記録を手帳にメモしただけで、正式な航空日誌に転記していなかった。立入検査で発覚すれば、58条2項の不記載にあたる。「個人の趣味の飛行」でも適用は免除されない
- 重大インシデントが起きた翌朝、社内でフライトレコーダーのデータを「上書きされる前に」保存するかが議論になった。保存義務(61条2項)の違反は、事故原因の調査妨害と同視されかねない。残された時間は、次のフライトで記録が上書きされるまでである
- 乗務割の担当者が人手不足でパイロットの飛行時間の上限を一日超過させた。疲労事故が起きなくても、68条違反の時点で犯罪は成立している
- 機長が負傷して事故報告ができない状況で、会社が「様子を見よう」と報告を遅らせた。76条1項ただし書が定める使用者の報告義務を怠ったことになり、虚偽報告であれば悪質性はさらに高く評価される
取るべき行動
被害を受けた側:1. 違反が疑われる運航を見聞きした乗員・整備士・利用者は、日時、機体登録記号、内容をメモし、可能なら写真で残す2. 社内で是正されなければ、国土交通省の航空局または地方航空局へ情報提供する3. 事故やインシデントに関わる場合は、運輸安全委員会の調査対象となる可能性もある4. 内部の通報者であれば、公益通報者保護法による保護の要件を事前に確認しておく
訴えられた側:1. 該当する号と自分の具体的な役割(記載者、出発判断者、乗務割作成者)を特定する2. 上司の指示があった場合は、指示メールや会議記録を確保する。責任の所在を示す材料になる3. 記録の事後修正は絶対に避ける。虚偽記載として別の号の違反が加わる4. 技能証明への影響も見据え、刑事手続と行政処分の両面について航空法に詳しい弁護士に早期に相談する
時効(請求できる期限):本条の罪(法定刑は罰金のみ)の公訴時効は3年で、違反行為が終わった時から起算する(刑事訴訟法250条2項6号)。技能証明等の行政処分には刑事の時効とは別の手続が進むため、時効が過ぎても処分の余地は残りうる(最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説(行政刑法):本条のような行政罰則は、業務主である使用者に課された義務を前提に、実際に違反行為をした従業者を行為者として処罰し、両罰規定で業務主にも罰金を科す二重構造をとる。行為者の範囲は、具体的な義務の履行を担っていた者かどうかで判断される
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