航空法 第155条(航空運送事業者等の業務に関する罪)
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- 次の各号のいずれかに該当するときは、その違反行為をした者は、三年以下の拘禁刑若しくは三百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
- 一第百条第一項又は第百二十三条第一項の規定による許可を受けてしなければならない事項を許可を受けないでしたとき。
- 二第百十三条第一項(第百二十四条において準用する場合を含む。)の規定に違反して、その名義を他人に利用させたとき。
- 三第百十三条第二項(第百二十四条において準用する場合を含む。)の規定に違反して、その事業を他人にその名において経営させたとき。
- 四第百二十九条第一項の規定により許可を受けてしなければならない事項を許可を受けないでしたとき。
- 五第百三十条の規定に違反して、同条の航空機を運送の用に供したとき。
- 六第百三十条の二の規定により許可を受けてしなければならない事項を許可を受けないでしたとき。
この条文の基本情報
航空運送事業者等の業務に関する罪とは何ですか?
定義航空運送事業者等の業務に関する罪とは、航空法第155条に定められた規定で、「次の各号のいずれかに該当するときは、その違反行為をした者は、三年以下の拘禁刑若しくは三百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 航空法第155条(航空運送事業者等の業務に関する罪)は、日本の航空法に含まれる条文です。
- 航空法第155条の条文原文は「次の各号のいずれかに該当するときは、その違反行為をした者は、三年以下の拘禁刑若しくは三百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。」で始まります。
- 航空法第155条は第十三章に置かれています。
- 航空法の公布日は昭和27年7月15日です。
- 航空法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 航空法第155条の前の条は航空法第154条の3です。
- 航空法第155条の次の条は航空法第156条です。
- 航空法第155条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
航空法(昭和二十七年法律第二百三十一号)第155条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/327AC0000000231 - 本サイト収録
航空法(昭和二十七年法律第二百三十一号)第155条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/327AC0000000231/155
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点航空法155条は、航空運送事業等を許可なく営むことや許可名義の貸与を、三年以下の拘禁刑若しくは三百万円以下の罰金又はその併科で処罰する。事故がなくても成立する。
Q · 許可を持たずにヘリで有料の遊覧飛行をしたら、どうなるの?
三年以下の拘禁刑か三百万円以下の罰金の対象になる
料金を取って人を運ぶことを反復すれば航空運送事業にあたり、航空法100条1項の許可が必要です。許可なしで営めば航空法155条1号により、三年以下の拘禁刑若しくは三百万円以下の罰金、又はその両方が科されえます。事故が起きていなくても成立します。許可事業者が名義を貸した場合も、同条2号・3号で処罰対象になります。
解説
空の商売は、飛行機の操縦が上手いかどうかではなく「国の許可という紙」を持っているかどうかで合法と犯罪が分かれる。航空法155条は、その紙を持たずに飛んだ者、他人に貸した者、借りた者を、三年以下の拘禁刑または三百万円以下の罰金、あるいはその両方で罰する。対象は六つ。航空運送事業(100条)や航空機使用事業(123条)を無許可で営むこと、許可の名義を他人に使わせること(113条1項)、事業そのものを他人に自分の名前で経営させること(同条2項)、外国の航空会社が無許可で日本発着の運航をすること(129条1項)、外国の航空会社が日本国内の二地点間で運送すること(130条)、そして130条の2の許可がない運航である。押さえるべき点は、パイロット個人の技量ミスを罰する条文ではないことだ。罰しているのは「誰が責任を負う事業者なのか」を曖昧にする行為である。名義だけ貸した会社も、操縦桿に触れていないのに刑事被告人の席に座ることになる。
法的な位置づけ
航空法155条は、航空運送事業および航空機使用事業の許可制、ならびに外国航空運送事業者に対する運航規制の実効性を刑罰で担保する罰則規定である。無許可の事業経営、許可名義の他人利用、事業の他人経営、外国航空機による国内運送等の六類型を、三年以下の拘禁刑若しくは三百万円以下の罰金又はその併科の対象とする。
よくある質問 AI による整理
Q1航空運送事業とは何ですか?
他人の需要に応じ、航空機で旅客や貨物を有償で運ぶ事業です。営むには航空法100条1項による国土交通大臣の許可が必要です。
Q2航空機使用事業とは?
他人の需要に応じ、航空機を使って運送以外の仕事(空撮、薬剤散布など)を有償で行う事業です。航空法123条1項の許可が必要です。
Q3カボタージュ規制とは?
外国の航空会社が自国の国内二地点間で運送することを禁じる規制です。日本では航空法130条が定め、違反は155条5号で処罰されます。
Q4航空法155条の罰則はどのくらい?
三年以下の拘禁刑若しくは三百万円以下の罰金、又はその併科です。2025年6月施行の刑法改正に伴い「懲役」が「拘禁刑」に改められました。
Q5ヘリ遊覧業者が許可を持っているか確認できる?
業者に許可番号を尋ねるのが手早い方法です。疑わしい場合は国土交通省の地方航空局に事業許可の有無を照会できます。
Q6航空法155条違反の時効はいつまで?
法定刑の長期が五年未満の拘禁刑のため、公訴時効は三年です(刑事訴訟法250条2項6号)。犯罪行為が終わった時から起算します。
Q7無許可運航の機体に乗った客は罰せられる?
155条が罰するのは違反行為をした事業者側で、乗客は対象ではありません。ただし事故時に保険や責任主体がないリスクを負います。
Q8名義貸しをすると許可は取り消される?
刑事罰とは別に、行政処分として事業停止や許可取消しを受けうる立場になります。経営への打撃は刑罰より大きいことが多いです。
この条文についての質問 AI による整理
Q1自家用機に友達を乗せて燃料代を割り勘にするのも違法なんですか?
有償かどうかは名目ではなく実態で判断される。実費の分担にとどまり、身内での一回限りの同乗なら直ちに事業とはされにくいが、広く参加者を募集する、反復する、実費を上回る金額を受け取るといった事情が加われば、100条の航空運送事業として155条1号に触れうる。線引きは実務上、判断が分かれる。実務のポイント:SNS で同乗者を公募した時点で「不特定多数への提供」と見られやすい。募集の文面そのものが証拠になる
Q2許可を持ってる会社の名前で飛ばしてもらえば、うちは許可なしでも大丈夫ですよね?
大丈夫ではない。名義を貸した側は113条違反として155条2号・3号の対象になり、借りた側も実態として無許可で事業を営んでいれば155条1号の対象になる。両方が処罰されうる構造である。実務のポイント:当局が注目するのは契約書の名目ではなく、運航管理者・整備記録・安全管理の責任者が実際にどちらの会社の人間かである。「委託」という名前の契約書は守ってくれない
Q3会社ぐるみでやった場合、罰金は三百万円で済むんですか?
行為者個人には最大で拘禁刑三年と罰金三百万円の併科があり、さらに両罰規定(159条)によって法人にも罰金が科されうる。法人の罰金額は改正で引き上げられている可能性がある(最新の改正状況をご確認ください)。実務のポイント:経営にとって本当に痛いのは刑罰より、119条による事業停止や許可取消しである。刑事事件が不起訴に終わっても、行政処分は別の手続で進む
間違えやすい点 AI による整理
- 「事故を起こさなければ問題にならない」と考える人が多い。視点を法律側に移すと話が変わる。155条は無許可で営業したこと自体を処罰する抽象的危険犯型の規定で、一件も事故がなく、客が全員満足していても成立する。安全に飛んだという実績は、許可がない限り弁護材料にほとんどならない
- 名義貸しは「書類上の手続きの話」で、実際に飛ばしている側だけが悪いと思われがちである。実際は逆で、113条違反として155条2号・3号で処罰されるのは名義を貸した許可事業者自身である。さらに両罰規定(159条)によって会社にも罰金が科されうる。加えて許可の取消し(119条)という行政処分(役所が直接下す具体的な決定)も並んで控えており、刑罰よりそちらの方が経営には致命的である
- 「ドローンで空撮を請け負うなら、この条文の許可が要る」と心配する人がいるが、問いの立て方がずれている。航空法上、無人航空機は「航空機」とは別に定義されており、ドローン空撮業は123条の航空機使用事業の許可対象ではない。ドローンに必要なのは、第11章の機体登録や飛行許可・承認の手続である。逆に、人が乗る機体で空撮すれば123条の許可が必要になる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の性質 | 航空法155条:違反行為への罰則(刑罰) | 航空法100条:航空運送事業の許可義務 航空法113条:名義利用・事業貸渡しの禁止 |
| 誰が対象か | 無許可営業者、名義を貸した許可事業者など違反行為者 | 航空運送事業を営もうとする者 許可を受けた航空運送事業者 |
| 違反した場合 | 三年以下の拘禁刑若しくは三百万円以下の罰金又は併科 | 155条1号で処罰 155条2号・3号で処罰 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も民用航空運輸業を交通部の許可制とし、無許可経営には罰則を置く
韓国は航空運送事業を国土交通部長官の免許制とし、無免許営業を刑事罰の対象とする
ドイツでは EU 規則による運航免許制度が基礎となり、国内法が補完する
米国は航空運送に運輸省の証明書を要求し、違反には民事制裁金を中心に対応する
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 自家用ヘリを持つ知人が「一人五万円で夜景遊覧どう?」と SNS で客を集め始めた。料金を取って人を運べば、それは航空運送事業である。100条の許可がないまま反復すれば、155条1号の射程に入る。乗った客は罰せられないが、事故が起きたとき、許可事業者なら備えているはずの保険も安全管理体制もない
- あなたは小さな航空運送事業者の役員である。許可を持たない別会社から「御社の名前で飛ばせてくれれば、売上の一割を払う」と持ちかけられた。断らずに応じれば113条1項違反の名義貸しになり、実際に飛んでいない自社が155条2号の刑事責任を負う。会社にも両罰規定で罰金が向かう
- 海外のチャーター会社が、インバウンド団体客を成田から新千歳へ運ぼうとしている。日本国内の二地点間を外国の航空会社が運ぶことは、原則として認められていない(130条、カボタージュ規制)。旅行会社の担当者が便利さだけで手配すれば、その運航は違法になり、出発当日に便そのものが飛べなくなる
- もし有償で空撮を請け負った自家用セスナのオーナーが、許可を取っていなかったとしたら、どうなる? 旅客を運んでいなくても、他人の依頼で報酬を得て航空機を使う仕事は航空機使用事業(123条)にあたる。無許可なら155条1号違反である
- 国土交通省から「三日後に立入検査を実施する」と通知が来た。協力会社に機体と運航を丸投げしてきた実態が書類で露見すれば、113条2項の「事業を他人に経営させた」との認定が待っている。残された三日間でまず弁護士に事実関係を整理してもらうべきで、書類を書き換えることではない
取るべき行動
被害を受けた側:1. 無許可業者の遊覧・チャーターで事故や損害に遭った場合、搭乗券・予約記録・支払記録・広告画面をすぐ保存する2. 国土交通省(地方航空局)に事業許可の有無を照会し、無許可運航であれば情報提供する3. 損害賠償は民法709条で運航者に請求し、名義を貸した許可事業者がいれば、その会社も責任追及の相手方として弁護士と検討する4. 保険の有無を最初に確認する。回収できるかどうかの分かれ目になる
訴えられた側:1. 当局の調査や警察の事情聴取の連絡が来たら、供述前に航空法に詳しい弁護士へ相談する2. 行為が100条・123条の許可範囲内だったか、運送が有償だったか、反復継続していたか(事業性)を事実ベースで整理する3. 名義貸しを疑われた場合は、自社が運航管理や安全管理を実際に担っていた証拠(運航記録、指揮命令系統)を揃える4. 違法状態がまだ続いているなら直ちに運航を止める。継続すると情状が大きく悪化する
時効(請求できる期限):本条の罪は法定刑の長期が五年未満の拘禁刑のため、公訴時効は三年(刑事訴訟法250条2項6号)で、犯罪行為が終わった時から起算する。反復して営業していた場合、どの時点を終了とみるかは実務上、解釈が分かれる。許可取消し等の行政処分には刑事の時効と別の時間軸がある(最新の改正状況をご確認ください)
改正沿革 AI による整理
- 令和4年(2022年)公布、令和7年(2025年6月1日)施行 刑法等の一部改正に伴い、法定刑の「懲役」が「拘禁刑」に改められた
改正の年表
- 1.令和4年(2022年) 改正:刑法等の一部改正に伴う関係法律整理により、法定刑の「懲役」を「拘禁刑」に改正(令和7年(2025年)6月1日施行)
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