航空法 第157条の10
クイックジャンプ
- 次の各号のいずれかに該当するときは、その違反行為をした者は、三十万円以下の罰金に処する。
- 一第百三十二条の十三第九項の規定に違反して、表示を付したとき。
- 二第百三十二条の十八第二項の規定に違反して、記録を作成せず、若しくは虚偽の記録を作成し、又は記録を保存しなかつたとき。
- 三第百三十二条の十九第一項の規定に違反して、表示を付さなかつたとき。
- 四第百三十二条の十九第二項の規定に違反して、表示を付したとき。
- 五第百三十二条の三十一の規定に違反して、許可を受けないで無人航空機検査事務の全部を廃止したとき。
- 六第百三十二条の三十七の規定に違反して、帳簿に記載せず、若しくは帳簿に虚偽の記載をし、又は帳簿を保存しなかつたとき。
- 七第百三十二条の六十五第一項の規定に違反して、許可を受けないで試験事務の全部を廃止したとき。
- 八第百三十二条の七十五(第百三十二条の八十三において準用する場合を含む。)の規定による届出をしないで無人航空機講習事務に関する業務の全部若しくは一部を休止し、若しくは廃止し、又は虚偽の届出をしたとき。
- 九第百三十二条の八十(第百三十二条の八十三において準用する場合を含む。)の規定に違反して、帳簿に記載せず、若しくは帳簿に虚偽の記載をし、又は帳簿を保存しなかつたとき。
- 十第百三十二条の八十八第一項の規定に違反して、通報をしないで、特定飛行を行つたとき。
- 十一第百三十二条の八十八第二項の規定による指示に従わないで、無人航空機を飛行させたとき。
- 十二第百三十四条の三第三項の規定に違反して、無人航空機の飛行に影響を及ぼすおそれのある行為で同項の国土交通省令で定めるものをしたとき。
- 2.第百三十二条の九十第二項の規定による報告をせず、又は虚偽の報告をした者は、三十万円以下の罰金に処する。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 航空法第157条の10は、日本の航空法に含まれる条文です。
- 航空法第157条の10の条文原文は「次の各号のいずれかに該当するときは、その違反行為をした者は、三十万円以下の罰金に処する。」で始まります。
- 航空法第157条の10は第十三章に置かれています。
- 航空法の公布日は昭和27年7月15日です。
- 航空法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 航空法第157条の10の前の条は航空法第157条の9です。
- 航空法第157条の10の次の条は航空法第157条の11です。
- 航空法第157条の10には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
航空法(昭和二十七年法律第二百三十一号)第157条の10 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/327AC0000000231 - 本サイト収録
航空法(昭和二十七年法律第二百三十一号)第157条の10(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/327AC0000000231/157_10
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点航空法157条の10は、ドローンの飛行計画の通報や事故報告、表示、帳簿などの手続義務違反に三十万円以下の罰金を科す規定。罰金でも刑事罰であり前科となる。
Q · ドローンの飛行計画を通報し忘れただけで、本当に罰金になるの?
許可があっても通報なしの特定飛行は罰金の対象です
航空法132条の88第1項は、特定飛行の前に飛行計画を国土交通大臣へ通報する義務を定めています。通報をしないまま特定飛行を行うと、航空法157条の10第1項により三十万円以下の罰金の対象になります。飛行の許可・承認を得ていても、通報義務は別に課されています。罰金は刑事罰なので、科されれば前科になります。事故時の報告を怠った場合や虚偽の報告をした場合も、同条2項で同じく三十万円以下の罰金です。
解説
三十万円という上限額は小さく見えるが、罰金は刑事罰である。科されれば前科として記録が残る。本条には、無人航空機(ドローン)をめぐる「書類と手続」の違反が十二項目以上まとめて並んでいる。飛行そのものの危険行為を罰する条文ではない。対象になるのは、たとえば次のような違反である。特定飛行(許可や承認が必要な空域・方法での飛行)の前に飛行計画を通報しない。国の指示を無視して飛ばす。事故を起こしたのに国土交通大臣へ報告しない、または虚偽の報告をする。機体認証を受けていない機体に認証済みの表示を付ける。講習機関や検査機関が帳簿をごまかす。ドローンに向けてレーザー光などで飛行を妨害する(国土交通省令で定める行為)。つまり、墜落させなかったとしても、通報を一つ忘れただけで刑事事件の入口に立つ。ここで確認しておきたいのは、ドローン規制の罰則が「事故を起こした人」だけでなく、「記録を残さなかった人」にも向いているという点である。安全飛行の腕前と同じくらい、事務処理の几帳面さが問われている。
法的な位置づけ
航空法157条の10は、無人航空機制度の手続的義務違反に対する罰則規定である。表示・記録・帳簿の不正、検査・試験・講習事務の無許可廃止や無届休廃止、飛行計画の未通報による特定飛行、大臣指示違反、飛行妨害行為、事故報告の不履行・虚偽報告を対象とし、いずれも三十万円以下の罰金を法定刑とする。
よくある質問 AI による整理
Q1航空法157条の10とは?
無人航空機(ドローン)の通報・報告・表示・帳簿などの手続義務違反に、三十万円以下の罰金を科す罰則規定です。
Q2ドローン 飛行計画 通報 しないとどうなる?
通報なしで特定飛行を行うと、航空法132条の88第1項違反となり、157条の10第1項で三十万円以下の罰金の対象になります。
Q3ドローン 事故報告 いつまで?
事故が発生したら直ちに国土交通大臣へ報告するのが原則です(132条の90第2項)。具体的な運用は最新の省令・通達を確認してください。
Q4ドローン 罰金 前科 つく?
つきます。罰金は刑罰の一種で、刑が確定すれば前科となります。行政上の反則金や過料とは性質が異なります。
Q5ドローン 機体認証 表示 違反 罰則は?
認証を受けていない機体に認証済みの表示を付けるなど、132条の13第9項等に違反して表示を付すと、三十万円以下の罰金の対象になります。
Q6ドローン レーザーポインター 違法?
無人航空機の飛行に影響を及ぼすおそれのある行為として国土交通省令で定めるものに当たれば、134条の3第3項違反として罰金の対象になりえます。
Q7ドローンスクール 帳簿 虚偽 罰則は?
登録講習機関が帳簿に記載しない、虚偽記載をする、保存しない場合は、132条の80違反として本条1項の罰金の対象になります。
Q8ドローン 通報違反 時効 何年?
罰金刑のみが定められた罪の公訴時効は3年です(刑事訴訟法250条2項6号)。違反行為が終わった時から進行します。
この条文についての質問 AI による整理
Q1飛行許可は持ってるのに、通報を忘れただけで捕まるんですか?
許可と通報は別々の義務です。許可を取っていても、特定飛行の前に飛行計画を通報しなければ132条の88第1項違反となり、本条で三十万円以下の罰金の対象になります。実務のポイント:実務で摘発の端緒になりやすいのは、飛行中の取締りよりも、事故や苦情の後に DIPS の通報記録を照合されることです。事故が起きた瞬間、通報漏れが芋づる式に発覚します
Q2ドローンが壁に軽くぶつかっただけでも、国に報告しないといけないんですか?
人の死傷や物件の損壊などの事故に当たれば、132条の90第2項に基づく報告が必要です。怠れば本条2項の罰金対象になります。実務のポイント:損壊が軽微かどうかを操縦者が自分で判断して報告を見送るのが、最も危ういパターンです。迷ったら報告する、が実務上の正解です。報告したことで不利になることはほとんどありません
Q3会社の業務で社員が違反した場合、会社も処罰されますか?
航空法には両罰規定があり、法人の業務に関して従業員が違反したときは、法人にも罰金刑が科されえます。実務のポイント:法人が責任を免れるには、違反を防ぐために相当の注意と監督を尽くしたことを示す必要があります。そのとき決め手になるのは、通報手順を明記した社内規程と、教育を実施した記録です。規程がない会社は反論の材料を持っていません
間違えやすい点 AI による整理
- 「事故で誰もケガをしていないし、相手とも示談した。だからもう終わり」と考える人が多い。だが民事の示談と行政への事故報告義務は、まったく別の線路を走っている。示談書が何枚あっても、大臣への報告義務は消えない
- 飛行計画の通報を、許可を取るときに付いてくる形式的な手続だと軽く見ている操縦者は多い。しかし通報なしの特定飛行は、それだけで独立した犯罪類型である。罰金でも前科は前科だ。さらに、国家資格(技能証明)の取消しや効力停止という行政処分の判断材料にもなりうる。資格で仕事を受けている人にとって、三十万円より重いのはこちらである(取消し・停止の具体的要件は最新の改正状況をご確認ください)
- 「罰則はドローンを飛ばす人に向いている」という前提そのものがずれている。本条の名宛人には、ドローンに表示を付ける人、検査・講習・試験を担う機関、飛行を妨害する第三者までが含まれる。操縦桿を握っていない人も射程に入っている
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 条文の役割 | 航空法157条の10:手続義務違反の罰則(三十万円以下の罰金) | 航空法132条の88:飛行計画の通報義務と大臣指示(義務の本体) 航空法132条の90:事故時の措置と大臣への報告義務(義務の本体) |
| 名宛人 | 操縦者に加え、表示を付す者、検査・試験・講習機関、飛行を妨害する第三者 | 特定飛行を行う者 事故を起こした無人航空機を飛行させる者 |
| 違反の効果 | 刑事罰(罰金)、前科となる | 違反自体は本条1項で処罰される 報告の不履行・虚偽報告は本条2項で処罰される |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は遙控無人機の手続違反を主に行政罰(罰鍰)で処理する設計で、刑事罰で担保する日本とは制裁の性質が異なる
中国は国務院の行政法規で実名登録や飛行申請を規律し、違反には主に行政処罰を科す
ドイツは EU 共通ルールのもと、違反の多くを秩序違反(Ordnungswidrigkeit)として過料で処理する
米国は FAA による民事制裁金(civil penalty)が中心で、手続違反は行政的に処理されることが多い
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- もし、点検業務で橋梁の下を飛ばした日に限って DIPS での飛行計画の通報を忘れていたら、どうなる? 許可そのものは取得済みでも、通報をしないまま特定飛行を行ったことになり、132条の88第1項違反として本条1項の罰金の対象になりうる
- 撮影現場でドローンが電線に接触し、看板を壊した。被害は数万円で、相手とはその場で話がついた。だが国土交通大臣への事故報告(132条の90第2項)をしなければ、民事の示談とは別に本条2項の罰金リスクが残る。報告は「直ちに」が原則で、先延ばしにするほど不利になる
- あなたは登録講習機関の事務担当者である。受講者の修了記録の一部を帳簿に書き忘れ、監査の直前に辻褄を合わせようとした。記載漏れも虚偽記載も、同じ条文の同じ号に並んでいる
- 隣家のドローンがうるさいので、レーザーポインターを向けた。冗談では済まない。省令で定める妨害行為に当たれば、飛ばしていない側が処罰される
取るべき行動
被害を受けた側:1. ドローンに自宅や車を壊された場合、機体と現場の写真、飛行していた時刻を記録する2. 操縦者に対して、国土交通大臣への事故報告を済ませたか確認する。報告の有無は、相手の法令遵守の姿勢を測る材料になる3. 損害賠償は民法709条で請求する。業務飛行であれば、事業者の使用者責任(民法715条)や賠償責任保険の有無も確認する4. 報告がされていない疑いがあれば、地方航空局に情報提供できる
訴えられた側:1. どの号に該当するとされているのかを特定する。通報漏れ、報告漏れ、表示、帳簿では、反論の材料がまったく異なる2. DIPS のログや社内の飛行記録、メール送信履歴を保全し、「通報した」「報告した」という客観的な証拠を集める3. 単純な事務ミスであれば、速やかに是正し、再発防止策を書面化する。これが起訴猶予の判断材料になりうる4. 法人の業務として行った違反は両罰規定で会社も罰金の対象になりうるため、早い段階で弁護士に相談する
時効(請求できる期限):罰金刑のみが定められた罪の公訴時効は3年(刑事訴訟法250条2項6号)。起算点は違反行為が終わった時。事故報告は事故発生後「直ちに」行う必要がある(具体的な期限の運用は最新の省令・通達をご確認ください)
改正沿革 AI による整理
- 令和3年(2021年)改正、令和4年(2022年)12月施行と推定 機体認証、技能証明、登録講習機関などの無人航空機制度の創設に伴い、関連する罰則が整備されたとみられる。条文の新設か改正か、および各号の追加時期は人的検証が必要
改正の年表
- 1.令和3年(2021年) 改正:航空法等の一部を改正する法律により、機体認証、技能証明、登録講習機関などの無人航空機制度が創設され、関連する罰則が整備されたとみられる(令和4年12月施行)。本条各号の追加時期は人的検証が必要
ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。
ログインして共同ノートを始める