航空法 第55条の2(国土交通大臣の行う空港等又は航空保安施設の設置又は管理)
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- 国土交通大臣は、空港等又は航空保安施設を設置し、又はその施設に変更を加える場合には、第三十九条第一項第一号、第二号及び第五号の基準に従つてこれをしなければならない。
- 2.国土交通大臣は、その設置する空港について、第四十七条の二第一項の空港機能管理規程を定めなければならない。この場合において、同条第二項中「空港の設置者」とあるのは、「空港の設置者又は国土交通大臣」とする。
- 3.第三十八条第三項、第三十九条第二項、第四十条、第四十六条、第四十七条第一項、第四十七条の三、第四十九条、第五十条、第五十一条第二項、第四項及び第五項並びに第百三十一条の二の五の規定は、国土交通大臣が空港等又は航空保安施設を設置し、又はその施設に変更を加える場合に準用する。ただし、第三十九条第二項については、国土交通大臣が空港等を設置する場合において、当該空港等の敷地が従前、適法に航空機の離陸又は着陸の用に供せられており、かつ、当該空港等の進入表面、転移表面又は水平表面の上に出る高さの建造物、植物その他の物件がないときは、準用しない。
- 4.国土交通大臣が空港法第五条の二第一項(同法附則第八条において準用する場合を含む。以下この項において同じ。)の規定により同法第五条の二第一項に規定する特定工事を施行する場合における第四十七条第一項の規定の適用については、同項中「空港等の設置者又は」とあるのは「国土交通大臣又は空港等の設置者若しくは」と、「当該施設」とあるのは「それぞれ空港法第五条の二第一項(同法附則第八条において準用する場合を含む。)に規定する特定工事に係る施設又は当該施設以外の施設」とする。
- 5.前項の規定は、国土交通大臣が空港法第五条の二第三項(同法附則第八条において準用する場合を含む。以下この項において同じ。)の規定により同法第五条の二第三項に規定する特定業務を行う場合について準用する。この場合において、前項中「それぞれ空港法第五条の二第一項」とあるのは「それぞれ空港法第五条の二第三項」と、「特定工事に」とあるのは「特定業務に」と読み替えるものとする。
この条文の基本情報
国土交通大臣の行う空港等又は航空保安施設の設置又は管理とは何ですか?
定義国土交通大臣の行う空港等又は航空保安施設の設置又は管理とは、航空法第55条の2に定められた規定で、「国土交通大臣は、空港等又は航空保安施設を設置し、又はその施設に変更を加える場合には、第三十九条第一項第一号、第二号及び第五号の基準に従つてこれをしなければならな…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 航空法第55条の2(国土交通大臣の行う空港等又は航空保安施設の設置又は管理)は、日本の航空法に含まれる条文です。
- 航空法第55条の2の条文原文は「国土交通大臣は、空港等又は航空保安施設を設置し、又はその施設に変更を加える場合には、第三十九条第一項第一号、第二号及び第五号の基準に従つてこれをしなければならな…」で始まります。
- 航空法第55条の2は第五章 航空路、空港等及び航空保安施設に置かれています。
- 航空法の公布日は昭和27年7月15日です。
- 航空法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 航空法第55条の2の前の条は航空法第55条です。
- 航空法第55条の2の次の条は航空法第56条です。
- 航空法第55条の2には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
航空法(昭和二十七年法律第二百三十一号)第55条の2 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/327AC0000000231 - 本サイト収録
航空法(昭和二十七年法律第二百三十一号)第55条の2(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/327AC0000000231/55_2
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点航空法55条の2は、国土交通大臣が自ら空港等を設置・変更する場合にも施設基準への適合を義務付け、告示・公聴会・高さ制限・損失補償の規定を準用する。
Q · 国が自分で空港を造るとき、誰がチェックするの?
許可は不要だが、民間と同じ基準と手続が準用される
航空法55条の2により、国土交通大臣が空港等や航空保安施設を設置・変更する場合、38条の設置許可は不要ですが、39条1項1号・2号・5号の施設基準に従う義務があります。さらに3項により、38条3項の告示、39条2項の公聴会手続、49条の物件制限、50条の損失補償などが準用されます。ただし、従前から適法に離着陸に使われ、制限表面の上に出る物件がない敷地では、公聴会手続は準用されません。
解説
空港を造る許可を出すのは国土交通大臣である。では、大臣自身が空港を造るときは誰が許可するのか。答えは「誰も許可しない。ただし、基準からは逃げられない」である。本条は、国が設置する空港等や航空保安施設(電波や灯火で航空機を安全に誘導する設備)にも、民間の設置者と同じ施設基準(39条1項1号・2号・5号)を守らせる。そのうえで、計画の告示(38条3項)、利害関係人の意見を聴く公聴会の手続(39条2項)を準用する。周辺の土地に高さ制限をかける49条と、その損失補償を定める50条も準用される。国の空港の近くに土地を持つあなたは、民間空港の周辺住民と同じ制限を受け、同じ補償の入口も持っているということだ。例外は第3項ただし書の一つだけである。従前から適法に離着陸に使われてきた敷地で、進入表面などの上に出る物件がない場合に限り、公聴会の手続が省かれる。告示が出た瞬間に気付けるかどうかで、あなたが使える手札の枚数が変わる。
法的な位置づけ
航空法第55条の2は、国土交通大臣が設置する空港等及び航空保安施設に関する特則である。設置許可制度の適用を受けない国の施設について、39条1項の施設基準への適合、空港機能管理規程の策定、38条3項の告示、49条の物件制限、50条の損失補償等を準用し、民間設置の空港と同水準の規律を及ぼす。
よくある質問 AI による整理
Q1航空法55条の2とは?
国土交通大臣が自ら設置する空港等や航空保安施設にも、民間と同じ施設基準や告示、物件制限、損失補償の規定を準用する条文です。
Q2国管理空港とは何ですか?
空港法4条に基づき、国土交通大臣が設置・管理する空港です。運営を民間に委託している場合でも、設置者は国のままです。
Q3空港の制限表面とは?
航空機が安全に離着陸できるよう、空港の周辺に設定される仮想の面です。進入表面・転移表面・水平表面などがあり、これらの上に物件を出すことが制限されます。
Q4空港の高さ制限はどこで調べられますか?
空港事務所などの空港管理者に照会するのが確実です。設計を確定する前に書面で回答をもらっておくと、確認申請後に抵触が判明するリスクを避けられます。
Q5国の空港の整備で公聴会が開かれないのはどんなとき?
敷地が従前から適法に離着陸に使われていて、進入表面・転移表面・水平表面の上に出る物件がない場合です。この場合、39条2項の手続は準用されません。
Q6空港の高さ制限で損失補償は請求できる?
国が設置する空港にも50条が準用されるため、49条の物件制限によって既存の物件に損失が生じた場合は、補償を求める道があります。
Q7空港機能管理規程とは?
空港の機能を確保するため、空港の設置者が定める管理の規程です(47条の2)。本条2項により、国が設置する空港では国土交通大臣に策定義務があります。
Q8空港の近くで高さ制限を超えて建てたら違法?
制限表面の上に出る建造物や植物などの設置は49条で制限されており、違反は罰則の対象になりえます。国の空港の周辺でも同じルールが準用されます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1国が造る空港って、誰かのチェックを受けるんですか?
設置許可という形はとらないが、本条1項により、国土交通大臣は39条1項1号・2号・5号の基準に従って設置しなければならない。告示や公聴会の手続も3項で準用される。実務のポイント:チェックの実効性を高めるのは周辺住民の側の動きである。告示の段階で意見を出した記録が残っていれば、後の補償協議でも「手続の中で懸念を示していた」という材料になる
Q2空港の近くの土地、勝手に高さ制限をかけられたら補償はもらえますか?
国が設置する空港にも、49条(物件の制限)と50条(損失補償)が3項で準用される。そのため、既存の物件について制限を受けた場合は、補償を求める道がある。実務のポイント:補償の対象や算定は個別の協議で決まることが多く、黙っていれば提示されないこともある。告示の日付と物件の現況写真を最初に確保しておく人ほど、交渉で有利な立場に立てる
Q3空港の運営が民間会社になったら、この条文は関係なくなるんですか?
関係はなくならない。運営を民間に委託しても、国管理空港の設置者は国のままであり、施設基準の遵守や空港機能管理規程の策定(本条2項)は国に残る。4項・5項は、国が空港法5条の2に基づく特定工事・特定業務を行う場合の保安上の責任の分担を定めている。実務のポイント:トラブルの窓口が運営会社なのか国なのかを最初に切り分けるだけで、たらい回しにされる時間を大幅に減らせる
間違えやすい点 AI による整理
- 「国の空港なら国が何でも自由に決められる」と思われがちだが、実際は逆である。国土交通大臣は自ら設置する空港等についても、39条1項の施設基準に従わなければならない。告示や高さ制限、損失補償の規定も準用される。民間に課したルールの主要部分は国にも跳ね返ってくる
- 高さ制限のことは知っていても、国の空港の場合にも50条の損失補償が準用されることまでは知られていない。49条で既存の物件の扱いが問題になったとき、補償を請求する根拠があるかどうかを知らなければ、言われるままに手放すことになりかねない
- 「地元の意見を聴く手続は必ずある」という前提自体が誤っている。第3項ただし書により、従前から適法に離着陸に使われてきた敷地で、制限表面の上に出る物件もない場合は、39条2項の手続が準用されない。既存の飛行場を国が引き継ぐような場面では、意見を述べる機会が想像以上に少ないことがある
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 適用される主体 | 55条の2:国土交通大臣(国が設置する空港等・航空保安施設) | 38条・39条:国土交通大臣以外の設置者(民間・地方公共団体等) 49条・50条:制限表面の下にある物件の所有者等 |
| 事前の許可 | 許可は不要。ただし39条1項1号・2号・5号の基準に従う義務がある | 国土交通大臣の設置許可が必要(38条1項) 許可制ではなく、制限表面の上への物件設置が制限される |
| 公聴会手続 | 39条2項を準用。ただし従前から適法に使われ、障害物件がない敷地では準用しない | 39条2項の手続がそのまま適用される — |
| 周辺土地所有者の救済 | 49条・50条を準用し、民間空港と同じ制限と補償の回路を残す | 49条・50条が直接適用される 50条により、物件制限に伴う損失の補償を求めうる |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾でも航空站周辺の禁止建築・限制建築の制度があり、国営の航空站が中心である点で日本の国管理空港と構造が近い
韓国は空港施設法で空港の設置・管理と周辺の障害物制限を一体的に規律している
ドイツは空港周辺に建築保護区域(Bauschutzbereich)を設け、一定高さを超える建築に航空当局の同意を要求する
米国は FAA が障害物評価基準を定め、一定高さ以上の建設計画に事前通知を義務付けている
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 国管理空港の滑走路延長計画が官報で告示された。実家の裏山が新しい進入表面の下に入るのかどうか、誰も教えてくれない。告示の図面を取り寄せて確かめなければ、制限を受けているのに補償の相談窓口にすら辿り着けない
- 国が空港を整備するとき、地元の意見を聴く手続は省略できるのか。敷地が以前から適法に離着陸に使われていて、進入表面などの上に出る物件もなければ、39条2項の公聴会手続は準用されない。どちらに当たるのか、まず告示の内容で判定することになる
- あなたは空港近くでマンション開発を進めるデベロッパーだ。設計を確定する前に、空港の制限表面(航空機の安全な離着陸のために障害物を置いてはならない空域)の高さを確認しなかった。国の空港でも49条は準用される。高さを超える部分は造れない
- 台風で空港が浸水し、国が設置者に代わって復旧工事に入った。工事を担っているのが国なのか運営会社なのかで、保安上の基準(47条1項)を守る主体が変わる。4項はその線引きを定めている
- 滑走路の新設工事の告示から、あなたの土地にある既存の鉄塔の扱いを詰める協議期限まで、あと数週間しかない。50条の損失補償をどう請求するかを、協議が始まる前に固めておく必要がある
取るべき行動
被害を受けた側:1. 官報や空港事務所の掲示で、38条3項に基づく告示(位置・範囲・制限表面)を確認し、図面の写しを入手する2. 自分の土地や建物が進入表面・転移表面・水平表面の下にあるか、高さとの関係を特定する3. 既存の物件に制限がかかる場合は、50条の準用による損失補償の協議を書面で申し入れ、やり取りの記録を残す4. 国の決定に不服があれば、処分性の有無を弁護士に確認したうえで、審査請求や取消訴訟の期限を管理する
訴えられた側:1. 建築計画の初期段階で、制限表面の高さを空港事務所に照会し、書面で回答をもらう2. クレーンなどの仮設物も物件に当たりうるため、工事計画全体を照合する3. 抵触が判明した場合は、設計変更・高さ特例の可否・補償の可否を並行して検討する4. 49条違反は罰則の対象となりうるため、指摘を受けたら放置せず、即座に是正計画を提出する(最新の改正状況をご確認ください)
時効(請求できる期限):本条自体に特定の時効はなく、一般消滅時効(民法166条、債権5年または10年)が適用される。国の具体的な処分を争う場合は、知った日の翌日から3か月以内の審査請求(行政不服審査法18条)、知った日から6か月以内の取消訴訟(行政事件訴訟法14条)が目安となる。告示そのものに処分性があるかは、実務上、解釈が分かれている
- 航空法 第38条設置許可と告示手続、3項が準用される
- 航空法 第39条設置基準と公聴会手続(現行効力を要確認)
- 航空法 第47条の2空港機能管理規程の策定義務
- 航空法 第49条制限表面上の物件設置の制限
- 航空法 第50条物件制限に伴う損失補償
- 空港法 第4条国土交通大臣が設置管理する空港の範囲
- 空港法 第5条の2国の特定工事・特定業務の根拠
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