要点宅地建物取引業法 54 条は、指定保証機関が三月以内に手付金等保証事業を開始しないとき、又は三月以上休止したとき、国土交通大臣が指定を取り消すことができると定める裁量規定である。
Q · 手付金を保証してくれる機関が三か月動いていなかったら、指定はどうなるんですか?
三か月動かない保証機関は、大臣の裁量で指定を取り消されうる
宅地建物取引業法 54 条 1 項は、指定保証機関が指定を受けた日から三月以内に手付金等保証事業を開始しないとき、又は引き続き三月以上休止したときに、国土交通大臣が指定を取り消すことができると定めます。「できる」規定なので自動失効ではなく裁量処分であり、同条 2 項により 16 条の 15 第 3 項から第 5 項を準用した聴聞を経る必要があります。買主にとっては、重要事項説明書に書かれた保全措置の相手方が現に稼働しているかを担保する仕組みです。
新築マンションの契約で、手付金を数百万円払う。その金を守るのが宅地建物取引業法 41 条の保全措置であり、受け皿の一つが国土交通大臣の指定を受けた「指定保証機関」だ。54 条は、その指定保証機関に向けた掃除機能である。指定を受けたのに三か月経っても手付金等保証事業を始めない、あるいは引き続き三か月以上事業を休んだ。その時点で国土交通大臣は指定を取り消すことができる。なぜ三か月か。看板だけ掲げて中身が動いていない機関が保証人として名を連ねると、あなたが払った手付金の安全網に穴が空くからだ。取消しは自動ではなく「できる」という裁量規定であり、決める前には聴聞(相手方に言い分を述べさせる手続)を経る必要がある。あなたがこの条文を直接使う場面はまずない。だが、あなたの手付金が本当に守られているかは、この条文が働いているかどうかにかかっている。
宅地建物取引業法 54 条は、指定保証機関に対する指定取消しの規定である。指定を受けた日から三月以内に手付金等保証事業を開始しない場合、又は引き続き三月以上その事業を休止した場合に、国土交通大臣は当該指定を取り消すことができる。取消しは裁量処分であり、処分前には聴聞手続の準用がある。
国土交通大臣の指定を受けて手付金等保証事業を行う機関です。宅地建物取引業者が買主から受け取る手付金等の保全措置の受け皿の一つとして機能します。
宅地建物取引業者が自ら売主となる取引で、買主が払った手付金等を保全する仕組みです。銀行等の保証、保険会社の保証保険、指定保証機関の保証などの方式があります。
事業を開始しない場合は指定を受けた日から、休止の場合は休止に入った日から起算します。休止は「引き続き三月以上」であることが条文上の要件です。
不利益処分の前に相手方へ言い分を述べる機会を与える手続です。54 条 2 項は 16 条の 15 第 3 項から第 5 項を準用し、指定取消し前の聴聞を義務づけています。
引き続き三月以上休止すると、54 条 1 項後段により国土交通大臣が指定を取り消すことができる状態に入ります。取消しは義務ではなく裁量です。
宅地建物取引業者が自ら売主となる一定の取引では、保全措置を講じるまで買主は手付金等の支払いを拒めます。根拠は宅地建物取引業法 41 条です。
行政不服審査法による審査請求と、行政事件訴訟法による取消訴訟のいずれかで争います。いずれも法定の期間制限があるため、通知到達後すぐに方針を決める必要があります。
指定は国土交通大臣が行うため、国土交通省の公表情報が一次資料になります。契約前は重要事項説明の場で保全措置の方式と相手方の名称を担当者に確認してください。
銀行だけではない。41 条は銀行等の保証、保険会社の保証保険に加えて、国土交通大臣の指定を受けた指定保証機関の保証も保全措置として認めている。54 条はその指定機関が実際に事業を動かしているかを担保する規定だ。業界裏話ヒント:実務では銀行保証と保証保険が主流で、指定保証機関方式に出会う場面は限られる。だからこそ書面でその名を見たときは、方式と相手方を口頭で確認する価値がある
必ずではない。54 条 1 項は「取り消すことができる」と定めており、国土交通大臣の裁量に委ねられている。しかも処分の前には 16 条の 15 第 3 項から第 5 項を準用した聴聞が必要で、機関側は言い分を述べる機会を持つ。業界裏話ヒント:裁量処分では、処分前に何を出したかが後の訴訟でも効く。聴聞で出さなかった事情を後から持ち出しても説得力は落ちる。勝負は聴聞前にほぼ決まっている
指定の取消しは、その機関が以後新たに手付金等保証事業を行えなくなるという行政上の効果であり、既に成立した保証契約の私法上の効力が当然に消えるわけではないと解される。ただし実務上は、宅地建物取引業者が別の保全措置に組み替える必要が出る。業界裏話ヒント:保証書の原本は自分で保管し、保全措置の維持状況を業者に書面で確認する。口頭だけだと後で経緯を立証できない
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 取消しの根拠 | 54 条 1 項:三月の不開始・三月以上の休止という休眠状態 | — |
| 判断材料 | 事業開始日・休止開始日という外形的な日付 | — |
| 発動の性質 | 「取り消すことができる」=国土交通大臣の裁量 | — |
| 事前手続 | 16 条の 15 第 3 項から第 5 項を準用した聴聞 | — |
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