宅地建物取引業法 第62条(指定の取消し等)
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- 国土交通大臣は、指定保証機関が次の各号の一に該当する場合又はこの法律の規定に違反した場合においては、当該指定保証機関に対して、必要な指示をすることができる。
- 一手付金等保証事業に関しその関係者に損害を与えたとき、又は損害を与えるおそれが大であるとき。
- 二手付金等保証事業に関し不誠実な行為をしたとき。
- 三手付金等保証事業に関し他の法令に違反し、指定保証機関として不適当であると認められるとき。
- 2.国土交通大臣は、指定保証機関が次の各号の一に該当する場合においては、当該指定保証機関に対し、その指定を取り消し、又は六月以内の期間を定めて手付金等保証事業の全部若しくは一部の停止を命ずることができる。
- 一不正の手段により指定を受けたとき。
- 二第五十二条第一号、第六号又は第七号に該当することとなつたとき。
- 三第五十三条の規定による届出を怠つたとき。
- 四第五十五条第一項の規定による届出がなくて同項第二号から第四号までの一に該当する事実が判明したとき。
- 五第五十六条第一項の規定に違反して手付金等保証事業以外の事業を営んだとき。
- 六第六十条の規定に違反して保証委託契約を締結したとき。
- 七前条の規定による改善命令に違反したとき。
- 八前項の規定による指示に従わなかつたとき。
- 九この法律の規定に基づく国土交通大臣の処分に違反したとき。
- 3.国土交通大臣は、第一項の規定により必要な指示をし、又は前項の規定により手付金等保証事業の全部若しくは一部の停止を命じようとするときは、行政手続法第十三条第一項の規定による意見陳述のための手続の区分にかかわらず、聴聞を行わなければならない。
- 4.第十六条の十五第三項から第五項までの規定は、第一項又は第二項の規定による処分に係る聴聞について準用する。
この条文の基本情報
指定の取消し等とは何ですか?
定義指定の取消し等とは、宅地建物取引業法第62条に定められた規定で、「国土交通大臣は、指定保証機関が次の各号の一に該当する場合又はこの法律の規定に違反した場合においては、当該指定保証機関に対して、必要な指示をすることができる。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 宅地建物取引業法第62条(指定の取消し等)は、日本の宅地建物取引業法に含まれる条文です。
- 宅地建物取引業法第62条の条文原文は「国土交通大臣は、指定保証機関が次の各号の一に該当する場合又はこの法律の規定に違反した場合においては、当該指定保証機関に対して、必要な指示をすることができる。」で始まります。
- 宅地建物取引業法第62条は第三節 指定保証機関に置かれています。
- 宅地建物取引業法の公布日は昭和27年6月10日です。
- 宅地建物取引業法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 宅地建物取引業法第62条の前の条は宅地建物取引業法第61条です。
- 宅地建物取引業法第62条の次の条は宅地建物取引業法第63条です。
- 宅地建物取引業法第62条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
宅地建物取引業法(昭和二十七年法律第百七十六号)第62条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/327AC1000000176 - 本サイト収録
宅地建物取引業法(昭和二十七年法律第百七十六号)第62条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/327AC1000000176/62
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点宅地建物取引業法62条は、指定保証機関に対し国土交通大臣が指示、指定の取消し、6か月以内の業務停止を命じられると定める。指示と業務停止には聴聞が必要となる。
Q · 指定保証機関が受ける「指示」って、行政指導みたいなものですか?
名称は指示でも聴聞つきの不利益処分で、争える期限が走ります
宅地建物取引業法62条1項の指示は、行政手続法2条4号の不利益処分です。だからこそ同条3項は、行政手続法13条1項の意見陳述手続の区分にかかわらず聴聞を行わなければならないと定めています。指示に従わないことは、それ自体が2項の取消事由となり、指定の取消しや6か月以内の手付金等保証事業の停止に直結します。処分を受けた側は、審査請求は処分を知った日の翌日から3か月以内、取消訴訟は6か月以内という期限のなかで争うことになります。
解説
青田買い、つまり工事完了前のマンションを契約したとき、あなたが払う手付金の安全は、宅地建物取引業法41条の保全措置にぶら下がっている。その保全措置の担い手の一つが、国土交通大臣の指定を受けた指定保証機関だ。62条は、その機関が関係者に損害を与えたとき、不誠実な行為をしたとき、他の法令に違反したときに、大臣が必要な指示を出せると定め、さらに不正な手段で指定を受けた場合や指示に従わなかった場合には、指定の取消しか6か月以内の業務停止を命じられるとする。多くの人が読み落とすのは3項だ。指示という柔らかい響きの処分であっても、大臣は必ず聴聞を開かなければならない。弁明の機会の付与では足りない。聴聞になれば、処分を受ける側は行政手続法18条の文書閲覧請求権を持ち、役所が握っている不利益処分の原因となる事実の資料を見られる。名称は指示でも、法的には争える処分であり、手続保障が一段高く設定されている。この一行の差が、反論できるかどうかを分ける。
法的な位置づけ
宅地建物取引業法62条は、手付金等の保全措置を担う指定保証機関に対する国土交通大臣の監督処分を定める規定である。1項は関係者への損害、不誠実な行為、他法令違反を理由とする指示を、2項は不正な手段による指定取得や指示への不服従等を理由とする指定の取消しおよび6か月以内の業務停止を規定し、3項は指示と業務停止について聴聞を義務づける。
よくある質問 AI による整理
Q1指定保証機関とは何ですか?
手付金等保証事業を営むものとして国土交通大臣の指定を受けた機関です。宅地建物取引業者が受け取る手付金等の保全措置の担い手の一つで、宅地建物取引業法62条により大臣の監督下に置かれます。
Q2手付金等の保全措置はいくらから必要ですか?
工事完了前の物件は代金の5%または1,000万円を超えるとき、完成物件は代金の10%または1,000万円を超えるときに保全措置が必要です。根拠は宅地建物取引業法41条・41条の2です。
Q3指定保証機関の業務停止は最長何か月ですか?
6か月以内です。宅地建物取引業法62条2項は、国土交通大臣が指定の取消しか、6か月以内の期間を定めた手付金等保証事業の全部または一部の停止を選べると定めています。
Q4指示処分を受けるとどうなりますか?
是正を求められるだけでなく、従わなかったこと自体が62条2項の取消事由になります。指示は次の段階である指定取消し・業務停止への引き金であり、放置は最も危険な対応です。
Q5宅建業者への監督処分と何が違いますか?
名宛人が違います。62条は指定保証機関への処分、宅地建物取引業者への指示・業務停止・免許取消しは別の条文が定めます。保証の担い手と保証を利用する業者では、監督の系統が分かれています。
Q6指定保証機関の処分情報はどこで確認できますか?
国土交通省が公表する監督処分情報から確認できます。重要事項説明書に記載された保全措置の相手方の名称を控え、その名称で処分の有無を照会するのが実務的な手順です。
Q7聴聞はいつ行われますか?
処分前です。62条3項により、大臣は指示をしようとするとき、また業務停止を命じようとするときに聴聞を行わなければなりません。処分後の不服申立てとは別に、事前の手続保障が置かれています。
Q8指定の取消し処分は争えますか?
争えます。審査請求は処分を知った日の翌日から3か月以内、取消訴訟は処分を知った日から6か月以内です。実務上の主戦場は裁量権の逸脱・濫用(行政事件訴訟法30条)になります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1「指示」って、要するに口頭注意みたいなものですよね?
違う。1項の指示は行政手続法2条4号の不利益処分であり、だからこそ3項が聴聞を義務づけている。従わなければ、それ自体が2項の取消事由となり、指定の取消しや業務停止に直結する。実務のポイント:行政指導なら従う義務はなく取消訴訟の対象にもならないが、処分なら審査請求と取消訴訟の期限が走り出す。名称ではなく、聴聞や弁明の機会が用意されているかどうかで見分けるのが実務の目印だ
Q2保証してもらった会社が指定を取り消されたら、うちの手付金は消えるんですか?
指定の取消しは、その機関が今後この制度の担い手であり続ける資格を失わせる処分であって、成立済みの保証契約の私法上の効力を当然に消すものではない。危ないのは、売主業者が保全措置を講じ直さないまま次の手付金等を求めてくる場面で、そのときは41条により支払いを拒める。実務のポイント:保証証書の原本は契約書と同じ引き出しに入れておく。処分の有無より、証書が手元にあるかどうかで動ける速さが変わる
Q3聴聞と弁明の機会の付与、そんなに違うものですか?
決定的に違う。聴聞は口頭でのやりとりが原則で、行政手続法18条の文書閲覧請求権が使え、役所が持つ不利益処分の原因となる事実の資料を見られる。弁明の機会の付与は原則として書面提出のみで、閲覧権はない。62条3項は、通常なら弁明で足りるはずの指示にまで聴聞を義務づけている。実務のポイント:閲覧できるのは聴聞の通知から終結までの間だけ。この窓を逃すと、訴訟段階で文書提出命令という重い手続を踏むことになる
間違えやすい点 AI による整理
- 「指示なら行政指導だから、従うかどうかは任意でしょう」という問いの立て方そのものが誤っている。3項が行政手続法13条1項の意見陳述手続の区分に言及していること自体、1項の指示が不利益処分(行政手続法2条4号、役所があなたに直接下す具体的な決定)であることを前提にしている。任意か強制かではなく、いつまでに争うかが本当の問いだ
- 業務停止6か月なら耐えられる、と考えがちだ。だが保証事業は継続的な信用そのものが商品であり、停止期間中に既存の委託業者は銀行等の保証や保証保険へ乗り換える。停止が明けても契約が戻ってくるとは限らない。処分の名目上の長さと、事業に与える実質的な打撃は別の物差しで測る必要がある
- 買主から見れば「保証先が処分を受けた=自分の手付金が危ない」だが、法律から見れば指定の取消しは将来に向けた資格の剥奪であって、成立済みの保証契約の効力を自動的に消すものではない。この落差を誤解したまま慌てて解約に走ると、本当に警戒すべき場面、つまり保全措置なしで追加金を求められる場面を見逃す
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 名宛人 | 62条:指定保証機関(保全の担い手) | 61条:指定保証機関(改善命令の名宛人) 41条:宅地建物取引業者(保全措置を講じる義務者) |
| 内容 | 必要な指示/指定の取消し/6か月以内の業務停止 | 業務運営の改善に必要な措置を命じる改善命令 手付金等を受領する前に保全措置を講じる義務 |
| 手続保障 | 指示・業務停止のいずれにも聴聞が義務(3項)、16条の15第3項〜第5項を準用(4項) | 本条3項の聴聞義務の対象として明示されていない 行政処分ではなく業者の義務のため聴聞の場面ではない |
| 従わないときの帰結 | 指示への不服従が2項の取消事由となり、指定取消し・業務停止に接続 | 改善命令違反が62条2項の取消事由となる 買主は保全措置がないことを理由に手付金等の支払いを拒める |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は預售屋の履約擔保機制を定型化契約の必要記載事項として規律し、業者側への監督処分は経紀業管理条例が担う。保証の担い手そのものを指定し監督する日本型の二段構造とは組み立てが異なる
韓国は分譲保証を公的機関である住宅都市保証公社に集中させる設計で、民間の指定機関を複数認めて個別に監督する日本とは担い手構造が異なる
ドイツは Bauträger が受領する前払金について保証・担保提供を義務づけ、営業許可制(GewO § 34c)を通じて業者側を監督する。保証機関の指定制ではなく信用機関の一般監督に委ねる点が対照的
米国は保証機関の指定ではなく、預り金を escrow 口座に隔離させる方式が中心。監督は州の不動産委員会等が担い、連邦法は開示規制を担当する
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- もし、あなたが手付金の保全を委ねた指定保証機関が、契約後に指定を取り消されたらどうなる? 指定の取消しは将来に向けて資格を失わせる行政処分であって、既に締結された保証契約の私法上の効力を当然に消滅させるものではない。危険なのは別の場面だ。売主業者が保全措置を講じ直さないまま次の手付金等を請求してきたとき、宅地建物取引業法41条により、あなたはその支払いを拒める。拒んでも債務不履行にはならない
- 聴聞の通知が届いた。期日まで残り2週間。ここで最初にやるべきは反論書の起案ではなく、行政手続法18条に基づく文書閲覧請求である。役所が何を根拠に不誠実な行為と判断したのか、その資料を見ないまま期日に臨むのは、相手の手札を伏せたまま終盤戦を指すのと変わらない
- 取引先の指定保証機関が業務停止6か月。進行中の青田売り案件の保全措置が宙に浮く。銀行等の保証や保証保険への切替えを次の手付金受領日までに終えなければ、今度は41条違反の監督処分が自社に飛んでくる
- 国土交通省の処分情報を見ていて、自分が契約した物件の保証先が指示処分を受けていたと気付いた。指示は単なる注意ではなく、従わなかったこと自体が2項の取消事由になる予告灯だ。売主業者に保全措置の内容を書面で確認し、保証証書の原本を契約書と同じ場所に保管しておく段階に入っている
取るべき行動
被害を受けた側:1. 手元の保証証書や保全措置に関する書面を確認し、相手方・保証期間・保証金額を特定する2. 国土交通省の監督処分情報で、指示か業務停止か指定取消しかを見分ける3. 売主業者に対し、以後の手付金等について保全措置を講じ直すかを書面で回答させる4. 講じられないまま追加の手付金等を請求されたら、宅地建物取引業法41条(完成物件は41条の2)により支払いを拒める。拒んでも債務不履行にはならない
訴えられた側:1. 聴聞の通知が届いたら、期日前に行政手続法18条の文書閲覧請求を行い、処分の原因とされた事実の資料を確認する2. 1項の指示なのか2項の取消し・停止なのか、根拠となる号を特定する。号が違えば争点も立証対象も変わる3. 聴聞には代理人を立てられ、陳述と証拠の提出は書面でも可能4. 処分後は審査請求と取消訴訟の二択。裁量権の逸脱・濫用(行政事件訴訟法30条)が主戦場になる
時効(請求できる期限):本条自体が定める期間は業務停止の上限6か月のみ。争う側の時間は別の法律に置かれている。審査請求は処分があったことを知った日の翌日から起算して3か月以内(行政不服審査法18条)、取消訴訟は処分があったことを知った日から6か月以内(行政事件訴訟法14条)。文書閲覧が使えるのは聴聞の通知時から終結時までの窓に限られる(最新の改正状況をご確認ください)
学説
条文構造から導かれる通説的理解:本条3項が行政手続法13条1項の区分にかかわらず聴聞を義務づけている以上、1項の指示は不利益処分として位置づけられる。指示への不服従が2項の取消事由に組み込まれていることから、監督権限は是正機会の付与と資格剥奪の二段構造として理解される。
改正沿革 AI による整理
- 中央省庁再編に伴う改正(要検証) 処分権者の表記が建設大臣から国土交通大臣へ改められたとみられるが、施行年と根拠法の特定は人的検証が必要
- 行政手続法整備に伴う改正(要検証) 3項の聴聞義務づけ、および4項の準用規定は、行政手続法の制定・改正に伴う手続規定の整備で現在の形になったとみられるが、改正年次は要確認
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