宅地建物取引業者の使用人その他の従業者は、正当な理由がある場合でなければ、宅地建物取引業の業務を補助したことについて知り得た秘密を他に漏らしてはならない。宅地建物取引業者の使用人その他の従業者でなくなつた後であつても、また同様とする。
要点宅地建物取引業法 75 条の 3 は、宅建業者の従業者に守秘義務を課す規定。正当な理由がなければ業務上知り得た秘密を漏らせず、退職後も義務は続き、違反は 50 万円以下の罰金となる。
Q · 不動産会社を辞めた元社員が、在職中に知った顧客の情報を話すのは違法ですか?
違法になりえます。退職後も守秘義務は続きます
宅地建物取引業法 75 条の 3 は、宅建業者の使用人その他の従業者に対し、正当な理由がある場合を除き、業務を補助して知り得た秘密を他に漏らすことを禁じています。後段が「従業者でなくなつた後であつても、また同様とする」と明記しているため、退職や会社の廃業によって義務は消えません。違反した場合は 50 万円以下の罰金(83 条)の対象となり、会社側には指示処分(65 条)のリスクが生じます。金銭的な回復は民法 709 条の損害賠償で別途請求します。
不動産屋の窓口で、あなたは驚くほど多くを差し出している。年収、勤務先、貯金額、離婚したばかりであること、親が施設に入ったこと。宅地建物取引業法 45 条は、その秘密を漏らしてはならない義務を宅地建物取引業者に課す。だが業者は法人であり、実際にあなたの話を聞いたのは窓口の派遣社員かもしれない。その隙間を埋めるのが 75 条の 3 である。使用人その他の従業者、つまり営業担当だけでなく事務員もアルバイトも、業務を補助した者すべてが名宛人になる。そして条文の後段が本体だ。「従業者でなくなつた後であつても、また同様とする」。退職しても、その会社が潰れても、義務は消えない。破れば 50 万円以下の罰金(83 条)。あなたを守っているのは今の担当者の口だけではなく、五年前に辞めていった元担当者の口でもある。
宅地建物取引業法 75 条の 3 は、宅地建物取引業者の使用人その他の従業者を名宛人とする守秘義務規定である。業務を補助したことについて知り得た秘密は、正当な理由がある場合を除き他に漏らしてはならず、この義務は従業者の地位を失った後も存続する。業者自身の守秘義務を定める 45 条と対をなす構造をとる。
宅建業者の使用人その他の従業者に守秘義務を課す規定です。正当な理由がなければ業務を補助して知り得た秘密を漏らせず、退職後も義務が続きます。
あります。条文の名宛人は「使用人その他の従業者」で、営業担当に限りません。書類をコピーした事務員も、業務を補助して秘密を知った時点で対象になります。
50 万円以下の罰金(83 条)の対象です。会社側は指示処分や業務停止処分(65 条)を受ける可能性があり、被害者からは民法 709 条の損害賠償を請求されます。
法令に基づく開示、本人の承諾がある場合、35 条の重要事項説明など他の法的義務の履行が典型です。この三類型に当たらなければ、量の多寡を問わず違反側に落ちます。
免許を出した都道府県知事または国土交通大臣(免許行政庁)への申出が効果的です。個人データの流出であれば個人情報保護委員会も窓口になります。
宅建業に従事する者が記載対象で、48 条と施行規則が根拠です。名簿と従業者証明書は「誰が業務を補助したか」を後から確定する資料になります。
守秘義務は 75 条の 3 により法律上すでに負っています。誓約書で交渉すべきなのは上乗せ部分、つまり競業避止や違約金の条項です。
民法 709 条・710 条のプライバシー侵害として請求します。罰金は国庫に入るため被害者には渡りません。金銭回復は民事の別ルートです。
入居審査のために必要な範囲で貸主へ伝えるのは「正当な理由」に当たりうるので、それだけでは違反と言い切れない。問題は範囲を超えた部分、たとえば離婚の事情や病歴を雑談として添えた場合で、ここは 75 条の 3 に触れる。業界裏話ヒント:業者が最も嫌がるのは個別クレームではなく免許行政庁への申出である。免許更新と指示処分(65 条)に響くため、宛先を変えるだけで回答の質が変わる
使えない。75 条の 3 の後段は「従業者でなくなつた後であつても、また同様とする」と明記しており、記憶に残ったものも業務を補助して知り得た秘密である以上、対象になる。営業に流用すれば不正競争防止法の営業秘密侵害も重なる。業界裏話ヒント:秘密保持誓約書にサインしていないから自由だと考える人が多いが、順序が逆で、法律上の義務が先にあり誓約書はその上乗せにすぎない
逆になる。買主や借主への告知は 35 条の重要事項説明を含む法的義務の履行であり、守秘義務における「正当な理由」の典型である。黙っていた側が責任を問われる構図だ。業界裏話ヒント:国土交通省の人の死の告知に関するガイドライン(令和 3 年 10 月)では、賃貸で自然死や日常生活上の不慮の死はおおむね告げなくてよく、他殺や自殺はおおむね 3 年が一つの目安、売買は期間の区切りを置いていない。社会的影響の大きい事案は年数に関係なく告知が要る
もらえない。罰金(83 条)は国庫に入る刑事罰で、被害者への支払ではない。金銭的な回復を求めるなら、プライバシー侵害として民法 709 条、710 条の損害賠償を別に起こす必要がある。業界裏話ヒント:守秘義務違反の罪は親告罪とされており、告訴がなければ検察は起訴できない。つまり刑事のスイッチを入れるかどうかの決定権があなた側にあり、この一点が示談交渉での交渉力になる(最新の改正状況をご確認ください)
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 義務を負う者 | 75 条の 3:使用人その他の従業者(事務員・アルバイトを含む) | — |
| 内容の方向 | 秘密を漏らしてはならない(不作為義務) | — |
| 地位を失った後 | 従業者でなくなった後も存続 | — |
| 違反時の帰結 | 50 万円以下の罰金(83 条)+民事賠償 | — |
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