内閣総理大臣は、国土交通大臣の免許を受けた宅地建物取引業者の第三十五条第一項第十四号イに規定する宅地建物取引業者の相手方等の利益の保護を図るため必要があると認めるときは、国土交通大臣に対し、資料の提供、説明その他必要な協力を求めることができる。
要点宅地建物取引業法 75 条の 4 は、内閣総理大臣が国土交通大臣に対し、業者の相手方等の利益保護のため必要な資料提供や説明その他の協力を求められると定める。監督処分権は移らない。
Q · 不動産のトラブルを消費者庁に言えば、宅建業者を処分してもらえるんですか?
処分権は国土交通大臣・知事側にあり、消費者庁は協力要請どまりです
宅地建物取引業法 75 条の 4 は、内閣総理大臣が国土交通大臣に対し、35 条 1 項 14 号イの相手方等の利益保護のため必要な資料提供・説明その他の協力を求められると定めるにとどまります。宅建業者への指示や業務停止といった監督処分権は国土交通大臣または都道府県知事にあります(65 条)。個別救済を急ぐなら免許行政庁へ、制度そのものを動かしたいなら消費生活センター経由で、と宛先を使い分けるのが実務的です。
不動産の重要事項説明書に何を書かなければならないか、その項目リストの一部は国土交通省だけで決まっているわけではない。宅地建物取引業法 35 条 1 項 14 号イが受け皿となり、実際の中身は国土交通省令と内閣府令の共管で定められている。共管ということは、消費者行政を担う内閣総理大臣、実務の窓口としては消費者庁にも発言権があるということだ。ところが消費者庁の側には、宅建業者の免許簿も立入検査の記録も、業務停止処分の経緯も蓄積されていない。情報はすべて国土交通大臣の手元にある。75 条の 4 は、その断絶をつなぐ細い配管である。消費者庁が「この取引類型で被害が集中している、説明すべき項目を足すべきだ」と判断したとき、国土交通大臣に資料の提供と説明を求められる権限が、ここに置かれている。あなたが消費生活センターに入れた一本の相談が、いつか重要事項説明書の項目を一つ増やすとしたら、その経路はこの条文を通る。
宅地建物取引業法 75 条の 4 は、行政機関相互の協力を定める組織規定である。内閣総理大臣は、国土交通大臣の免許を受けた宅地建物取引業者に関し、同法 35 条 1 項 14 号イの相手方等の利益の保護のため必要があると認める場合に、国土交通大臣に対して資料の提供、説明その他必要な協力を求めることができる。監督処分権限そのものを移転する規定ではない。
内閣総理大臣が国土交通大臣に対し、重要事項説明に関わる相手方等の利益保護のため、資料提供・説明その他の協力を求められると定める行政機関相互の協力規定です。
返金など個別救済は免許行政庁(大臣免許は地方整備局、知事免許は都道府県担当課)が近道です。被害の類型化を狙うなら消費生活センターにも情報提供しておきます。
二以上の都道府県に事務所を置くと国土交通大臣免許、一つの都道府県内なら知事免許です(3 条)。75 条の 4 が直接対象とするのは大臣免許の業者です。
35 条 1 項 14 号イの事項は省令で定められ、その改正手続で追加されます。共管である以上、消費者側の被害情報が改正の材料として重みを持ちます。
免許行政庁に事実関係を記した申出をします。契約書、重要事項説明書、やり取りの記録を時系列でそろえると、報告徴収や立入検査(72 条)につながりやすくなります。
できません。宅建業法上の指示・業務停止は国土交通大臣または都道府県知事の権限です(65 条)。内閣総理大臣側にあるのは協力を求める権限にとどまります。
事務所の標識や広告に表示され、国土交通省の建設業者・宅建業者等企業情報検索システムでも照会できます。頭が「大臣」か「知事」かで宛先が変わります。
35 条違反となり、指示処分や業務停止の対象になり得ます。契約の効力そのものは別問題ですが、説明義務違反は損害賠償請求の根拠になり得ます。
制度上の経路はあります。宅地建物取引業法 75 条の 4 は、内閣総理大臣が国土交通大臣に資料提供や説明その他の協力を求められると定めており、個別の苦情そのものより、集約された被害情報が政策の材料として流れる仕組みです。業界裏話ヒント:自分の返金を取りに行くなら、消費生活センターと並行して免許行政庁(大臣免許なら地方整備局、知事免許なら都道府県の担当課)へ直接申し出るほうが速い。この条文は制度を動かす配管であって、個別救済の配管ではない。
単独ではありません。35 条 1 項 14 号イの事項は国土交通省令と内閣府令の共管で定められ、消費者行政を担う内閣総理大臣が関与します。75 条の 4 は、その関与を実質化するための情報アクセスを保障する条文です。業界裏話ヒント:説明項目を増やしてほしい論点があるなら、働きかけ先は二つある。国土交通省にだけ陳情しても、共管の相方が問題を認識していなければ動かない。
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 働きかけの向き | 75 条の 4:内閣総理大臣 → 国土交通大臣への協力要請 | — |
| 相手方 | 行政機関(国土交通大臣) | — |
| 業者への直接効果 | なし(情報が流れるだけ) | — |
| 利用者側の使いどころ | 制度・省令改正を動かす長い経路 | — |
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