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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 最終改正 収録時点 令和8年10月2日読了 7 分7 分7 分

厚生年金保険法 第38条の2(受給権者の申出による支給停止)

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  1. 年金たる保険給付(この法律の他の規定又は他の法令の規定によりその全額につき支給を停止されている年金たる保険給付を除く。)は、その受給権者の申出により、その全額の支給を停止する。ただし、この法律の他の規定又は他の法令の規定によりその額の一部につき支給を停止されているときは、停止されていない部分の額の支給を停止する。
  2. 2.前項ただし書のその額の一部につき支給を停止されている年金たる保険給付について、この法律の他の規定又は他の法令の規定による支給停止が解除されたときは、前項本文の年金たる保険給付の全額の支給を停止する。
  3. 3.第一項の申出は、いつでも、将来に向かつて撤回することができる。
  4. 4.第一項又は第二項の規定により支給を停止されている年金給付は、政令で定める法令の規定の適用については、その支給を停止されていないものとみなす。
  5. 5.第一項の規定による支給停止の方法その他前各項の規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。

この条文の基本情報

受給権者の申出による支給停止とは何ですか?

定義受給権者の申出による支給停止とは、厚生年金保険法第38条の2に定められた規定で、「年金たる保険給付(この法律の他の規定又は他の法令の規定によりその全額につき支給を停止されている年金たる保険給付を除く。」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 厚生年金保険法第38条の2(受給権者の申出による支給停止)は、日本の厚生年金保険法に含まれる条文です。
  2. 厚生年金保険法第38条の2の条文原文は「年金たる保険給付(この法律の他の規定又は他の法令の規定によりその全額につき支給を停止されている年金たる保険給付を除く。」で始まります。
  3. 厚生年金保険法第38条の2は第一節に置かれています。
  4. 厚生年金保険法の公布日は昭和29年5月19日です。
  5. 厚生年金保険法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
  6. 厚生年金保険法第38条の2の前の条は厚生年金保険法第38条です。
  7. 厚生年金保険法第38条の2の次の条は厚生年金保険法第39条です。
  8. 厚生年金保険法第38条の2には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式厚生年金保険法(昭和二十九年法律第百十五号)第38条の2
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/329AC0000000115
  • 本サイト収録厚生年金保険法(昭和二十九年法律第百十五号)第38条の2(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/329AC0000000115/38_2

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点厚生年金保険法38条の2は、受給権者の申出により年金の全額支給を停止できると定める。撤回は将来分のみに効き、停止期間中の年金は増額も遡及支給もされない。

Q · 年金って、自分の希望で止めることはできるんですか?

止められるが、止めた期間の分は戻らず増えもしない

厚生年金保険法38条の2により、受給権者本人の申出だけで年金たる保険給付の全額支給を停止できます。理由は問われません。申出はいつでも撤回できますが、効力は将来に向かってのみ生じるため、停止していた期間の年金は撤回しても支給されません。繰下げ受給(同法44条の3)と異なり増額もありません。さらに第4項により、政令で定める法令の適用上は「支給を停止されていない」ものとみなされるため、他制度の判定を有利にする目的では期待した効果が出ない場合があります。

解説

年金は、受け取りたくなければ止められる。厚生年金保険法38条の2は、受給権者本人の申出だけで、年金たる保険給付の全額支給を停止できると定める。理由は問われず、役所の審査もない。ここまでは親切な制度に見える。問題はその先だ。第3項は撤回を「将来に向かつて」のみ認める。つまり止めていた期間の年金は、撤回しても戻らない。繰下げ受給(44条の3)のように、待った分だけ増える仕組みは、この条文のどこにもない。止めた分は増えも戻りもせず、ただ消える。さらに第4項は、政令で定める法令の規定の適用については、停止中の年金も「支給を停止されていないものとみなす」と定める。止めれば加給年金が復活する、扶養に入れる、保険料の段階が下がる。そう考えて申し出た人の期待は、この一項で先回りして封じられている。

法的な位置づけ

厚生年金保険法38条の2は、受給権者の申出による年金給付の支給停止を定める規定である。申出により年金たる保険給付は全額の支給が停止され、他の規定により一部が停止されている場合は停止されていない部分が対象となる。申出は将来に向かってのみ撤回でき、停止中の給付は政令で定める法令の適用については支給を停止されていないものとみなされる。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.まず裁定請求済みかを確認する 既に年金を受け取っているなら38条の2の申出、まだ請求していないなら増額のある繰下げ(44条の3)の土俵になる。この分岐を先に確定させないと、増額の機会を永久に失う
  2. 2.申出の目的が他制度の改善なら所管窓口に先に確認する 加給年金の復活、介護保険料の段階、健康保険の被扶養者判定などが目的の場合、第4項により「支給を停止されていない」とみなされる法令かどうかを、市区町村の介護保険課・国保課など所管窓口に確認する
  3. 3.年金事務所に支給停止申出書を提出する 受給権者本人の権利であるため、本人の意思確認を明確にしたうえで年金事務所に申出書を提出する。家族が代理で進める場合は、本人の意思を書面で残す
  4. 4.状況が変わったら月内に撤回届を持参する 撤回はいつでも可能だが効力は将来に向かってのみ生じる。判断が変わった月のうちに窓口へ持参する。郵送で受理が翌月にずれれば、その1か月分は永久に支給されない

よくある質問 AI による整理

Q1年金の支給停止の申出とは?

厚生年金保険法38条の2に基づき、受給権者本人の申出だけで年金たる保険給付の全額支給を止める制度です。理由は問われず、審査もありません。

Q2年金の支給停止の申出はどこで手続きしますか?

年金事務所または街角の年金相談センターで、支給停止申出書を提出します。撤回する場合も同じ窓口に撤回の届出が必要です。

Q3支給停止の申出に必要な書類は?

厚生労働省令で定める支給停止申出書のほか、年金証書や本人確認書類が求められます。様式と添付書類は年金事務所で最新版を確認してください。

Q4支給停止はいつから効きますか?

年金は月単位で支払われる制度のため、停止も撤回も月単位で判断されます。届出の受理時期で1か月分が動くので、月末の郵送提出は避けるのが安全です。

Q5障害年金や遺族年金も申出で止められますか?

本条は「年金たる保険給付」を対象とするため、老齢厚生年金だけでなく障害厚生年金・遺族厚生年金も申出の対象になります。個別の可否は年金事務所で確認してください。

Q6国民年金(基礎年金)も同じように止められますか?

国民年金法20条の2に同趣旨の申出による支給停止の規定があります。厚生年金だけを止めても基礎年金は止まらないため、別々の判断になります。

Q7支給停止中に受給権者が亡くなったらどうなりますか?

停止期間中の分はそもそも支給されない扱いのため、未支給の保険給付(同法37条)として遺族が請求できるのは、停止されていない未払分に限られます。

Q8支給停止中の年金に税金はかかりますか?

支給されていない期間の年金は現実の収入として受け取っていません。ただし第4項の政令指定法令の適用では停止していない扱いになるため、対象法令かの確認が必要です。

この条文についての質問 AI による整理

Q1年金を止めたら、その分あとで増えて戻ってくるんですよね?

増えない。増額の仕組みを持つのは繰下げ(厚生年金保険法44条の3)だけで、38条の2の申出に増額規定は一つもない。撤回も第3項で将来分のみ。実務のポイント:二つを分ける唯一の分水嶺は「裁定請求をしたかどうか」。窓口では両方が同じ「今は受け取らない選択」として並べて説明されることがあるが、金額の結末は正反対になる。

Q2一度止めたら、もう二度と受け取れないんですか?

いつでも撤回できる(第3項)。ただし効力は将来分のみで、停止していた期間の分は復活しない。撤回には年金事務所への届出が必要である。実務のポイント:判定されるのは「出した日」ではなく届出が受理された時点であり、月末の郵送投函は一か月分を失うリスクがある。窓口持参か、月半ばまでの提出がそのまま現金差になる。

Q3介護保険料や扶養のために、年金を止めた方が得だと聞きました

第4項が先回りしている。政令で定める法令の規定の適用については、停止中の年金も「支給を停止されていないものとみなす」ため、収入がゼロになる前提の節約策は多くの場面で成立しない。実務のポイント:どの法令が対象かは政令の列挙で決まる。申し出る前に、狙っている制度の所管窓口(市区町村の介護保険課や国保課)に確認すべきで、年金事務所は他制度の判定までは答えられない。

Q4全部止めるんじゃなく、半分だけ止めることはできますか?

金額を指定する部分停止はできない。第1項は「その全額の支給を停止する」と定めている。ただし在職老齢年金などで既に一部が停止されている場合は、停止されていない残りの部分が停止対象になる(第1項ただし書)。実務のポイント:複数の年金を持つ人は、実務上どの給付について申し出るかを選べる。全部を一律に止める必要はなく、給付単位で組み立てられる点は窓口から積極的には説明されない。

間違えやすい点 AI による整理

  • 「止めれば増えるのか」を比べている時点で、問いそのものが間違っている。増額の仕組みを持つのは繰下げ(44条の3)であって、38条の2ではない。二つは「裁定請求をしたかどうか」という一点で分岐する別々の制度であり、すでに受給を始めた人に増額の道は残っていない
  • 撤回できることは知っていても、「将来に向かつて」という五文字の重さを知らない人が多い。撤回は過去に遡らない。10年止めていた人が撤回しても、その10年分は請求権として存在しない。時効(厚生年金保険法92条、5年)で消えたのではなく、そもそも支給されなかったという扱いになる
  • あなたから見れば「受け取っていないのだから収入はない」。だが法律から見れば、政令が指定した場面では「受け取っている」。この落差が、加給年金の停止判定や他の年金との調整で効いてくる。手元の現金だけが減り、判定は何も動かないという事態が起きる
比較の観点この条文ほかの条文
増額の有無38条の2:増額規定は一切ない44条の3(繰下げ):待った月数に応じて増額
46条(在職老齢年金):法定の一部停止、増額なし
発動のきっかけ受給権者本人の申出(理由不問)裁定請求をせずに待つという選択
賃金と年金の合計額による法定の自動判定
やり直しの効力撤回は将来に向かってのみ、停止分は復活しない請求した時点から増額後の額で受給開始
賃金が下がれば停止が自動的に解除される
他制度での扱い政令で定める法令の適用上は支給停止されていないとみなす(第4項)未請求のため年金収入自体が発生しない
実際に停止された額に応じて収入が減少

他国ではどう定めているか 3 か国

台湾
勞工保險條例・國民年金法

台湾には受給者の申出による全額支給停止に直接対応する規定はなく、請求時期や一次金・年金の選択によって同種の調整が行われる

ドイツ
SGB I § 46(Verzicht auf Sozialleistungen)

社会給付の請求権は書面による意思表示で放棄でき、放棄はいつでも将来に向かってのみ撤回できる。将来効撤回という構造が本条と機能的に一致する

アメリカ
Social Security Act § 202(z)(42 U.S.C. § 402(z))

受給開始後の任意支給停止。米国では停止期間に遅延退職クレジットが付き増額されるのに対し、日本の38条の2は増額を伴わない点が決定的に異なる

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • もし妻が自分の老齢厚生年金を申出で止めたら、夫の加給年金は復活するのか? 原則として復活しない。第4項が、政令で指定された場面では「停止されていない年金」として扱うよう命じているからだ。加給年金を取り戻すつもりの申出は、世帯の収入を二重に減らす結果になりかねない
  • 年金事務所の窓口で「止めることもできますよ」と案内された。パンフレットには撤回の効力が将来分のみであることが小さく書かれている。その一行が、あなたの数十万円を決める
  • 撤回すると決めた月の月末まで、あと6日。撤回届の受理が翌月にずれれば、その一か月分は永久に支給されない。年金は月単位で動く制度であり、日割りの救済は用意されていない
  • あなたが親の年金を管理していて、施設費や保険料の段階を下げるために「年金を止めた方が有利では」と考えている。政令の指定範囲を確認せずに申し出れば、他制度の判定は変わらないまま、手元の現金だけが消える
  • まだ裁定請求をしていない64歳のあなたが、「とりあえず止めておけば増えるだろう」と考えて支給停止を申し出たとする。増額は一円もつかない。増やしたいなら、そもそも請求せずに待つ繰下げ(44条の3)の側に立たなければならなかった

取るべき行動

被害を受けた側:1. 自分が裁定請求済みかを確認、未請求なら38条の2ではなく繰下げ(44条の3)の土俵に立つ2. 申出の目的が他制度(加給年金、保険料段階、扶養判定)の改善なら、その制度の所管窓口に「停止中の年金が収入として扱われるか」を先に確認3. すでに申し出て後悔しているなら、撤回届を月内に年金事務所へ持参、郵送は受理月がずれる4. 停止期間中の分は請求できないため、返還交渉ではなく将来分の確保に集中する

訴えられた側:1. 家族の年金管理を任され申出を検討している場合、本人の意思確認と記録を残す。申出は受給権者本人の権利であり、代理での安易な判断は後の家族紛争の火種になる2. 世帯全体で、加給年金・振替加算・遺族年金の併給調整に波及しないかを一覧化3. 申出の効果が出ないと分かった時点で即撤回、判断の遅れがそのまま損失月数になる4. 判断根拠を書面で残し、他の相続人や親族への説明材料にする

時効(請求できる期限):申出および撤回に期限はなく、いつでも可能(第3項)。ただし撤回の効力は将来に向かってのみ生じるため、実質的な時間圧は月単位で発生する。停止期間中の分は時効の問題ではなく、そもそも支給されない扱いになる。なお通常の年金給付を受ける権利の消滅時効は5年(厚生年金保険法92条、各支払期月ごとに起算)

改正沿革 AI による整理

  • 制度創設(年次は要検証) 枝番号の条文であり、受給権者の申出による支給停止制度として後から新設されたものである。創設時の改正法の年次・法律番号および施行日については確度が十分でないため、人的検証を要する

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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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