要点厚生年金保険法47条の3は、後発の基準傷病による障害と他の障害を併合して初めて1級または2級に該当したとき障害厚生年金を支給する規定。支給は請求月の翌月からで遡及はない。
Q · 病気やケガが二つあって、どちらも単独では障害年金の等級に届かない場合、何ももらえないのですか?
後の病気の初診日に厚生年金に入っていれば、二つ併せて2級で請求できます
厚生年金保険法47条の3により、後から発症した傷病(基準傷病)の初診日に厚生年金の被保険者であり、その初診日が他のすべての傷病の初診日以降であるときは、基準障害と他の障害とを併合して初めて障害等級1級または2級に該当した場合に障害厚生年金が支給されます。他の障害については初診日要件も保険料納付要件も問われません。ただし同条3項により、支給は36条1項の原則にかかわらず請求のあった月の翌月から始まり、遡及分は発生しません。
片方だけでは、どちらも年金にならない。厚生年金保険法47条の3が扱うのはまさにその場面である。昔の怪我で残った軽い機能障害、そこへ数年後に加わった心疾患。単独ではどちらも2級に届かないのに、二つを併合すると初めて2級になる。このとき法律が見るのは、後から来た傷病(基準傷病)の初診日に厚生年金の被保険者であったか、その一点だけだ。先にあった障害については、初診日がいつだったかも、その頃の保険料を納めていたかも一切問わない。ここが多くの人の想定を裏切る。そしてもう一つ、支給は請求した月の翌月から始まる(3項)。条件を満たしていた期間が3年あっても、請求しなかった3年分は存在しなかったことになる。あなたが制度を知っているかどうかが、そのまま金額に変換される条文である。
厚生年金保険法47条の3は、基準障害による障害厚生年金を定める規定である。基準傷病に係る初診日において被保険者であった者が、基準傷病に係る障害認定日以後65歳に達する日の前日までに、基準障害と他の障害とを併合して障害等級1級または2級に該当するに至った場合に支給される。基準傷病の初診日が他のすべての傷病の初診日以降であることを要件とする。
最も遅い初診日を持つ傷病(基準傷病)による障害のことです。厚生年金保険法47条の3で、この基準障害と既存の他の障害を併合して初めて1級2級に達したときに障害厚生年金が支給されます。
基準障害による請求の実務上の通称です。単独では等級に届かない障害が二つ以上重なり、併合して初めて2級以上になった場合の請求を指します。根拠条文は厚生年金保険法47条の3です。
初診日が最も遅い傷病が基準傷病になります。厚生年金保険法47条の3第1項括弧書きは、基準傷病の初診日が他のすべての傷病の初診日以降であることを要件としており、順序は後から変えられません。
年金事務所または街角の年金相談センターに障害厚生年金の裁定請求書を提出します。窓口が事後重症で不該当と判断した場合でも、47条の3による検討を明示的に申し出ることができます。
原則として基準障害と他の障害それぞれについて診断書が必要です。主治医が別の医療機関であれば複数通となり、様式も障害の部位・種類ごとに分かれるため、依頼前に必要様式を確認してください。
併合して1級または2級に該当する場合、国民年金法30条の3の基準障害による障害基礎年金と併給される仕組みです。3級相当にとどまる場合は基礎年金部分が生じません。
複数の障害を合わせた場合の等級を判定するために用いる、国民年金・厚生年金保険 障害認定基準(厚生労働省年金局長通知)上の表です。個々の障害の程度を数値化して合成等級を導きます。
社会保険審査官及び社会保険審査会法4条により、決定があったことを知った日の翌日から3か月以内に社会保険審査官へ審査請求します。最新の改正状況をご確認ください。
大丈夫である。本条が納付要件(47条1項ただし書の準用)と初診日の被保険者要件を問うのは基準傷病、つまり後から発症した方だけで、先にあった障害については初診日も納付状況も問われない。業界裏話ヒント:窓口で最初の病気の未納歴から話し始めると、そこで会話が止まりがちである。どちらが後発かを整理し、後発の傷病を主語にして相談を切り出す方が話が前に進む
手遅れとは限らない。65歳に達する日の前日までに併合して1級または2級に該当していれば、請求書の提出自体は65歳以降でも受け付けられる。事後重症は請求まで65歳前に終える必要があり、この点で扱いが違う。業界裏話ヒント:この差は窓口で説明されないことがあり、「年齢的にもう無理です」と言われて帰ってしまう人が実在する。該当した時期を示す診断書の記載が勝負どころになる
さかのぼれない。47条の3第3項が36条1項の原則を明文で外し、支給は請求のあった月の翌月から始まると定めている。5年の話は、すでに受給権が発生している年金の未払分についての時効であり、ここでは遡及分がそもそも発生しない。業界裏話ヒント:診断書の取り直しで迷っている数か月が、そのまま消える金額になる。書類の完成度と受付日の確保、どちらを優先するかを最初に決めておく
よい。他の障害は障害等級に該当しない程度でも、併合判定の対象として評価できる程度の障害であれば足りる。ただし極めて軽微で評価対象に乗らないものは足し算されない。実務上、どこまで拾うかは認定基準の運用に左右される。業界裏話ヒント:既存障害についても別途診断書が必要になる。主治医が違う病院なら2通、しかも様式が障害の部位ごとに分かれる点を最初に確認しておく
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| 適用場面 | 47条の3:単独では等級に届かない障害が重なり、併合して初めて1級2級になった(受給権なし) | — |
| 納付要件・初診日要件を問う対象 | 基準傷病(後発)のみ。他の障害は初診日も納付状況も不問 | — |
| 年齢の縛り | 該当が65歳に達する日の前日までに生じていれば足り、請求自体は65歳以降でも可 | — |
| 支給開始月 | 3項により請求のあった月の翌月から。36条1項の原則が明文で排除され遡及なし | — |
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