二以上の種別の被保険者であつた期間を有する者について、第四十六条の規定を適用する場合においては、同条第一項中「老齢厚生年金の受給権者」とあるのは「第七十八条の二十二に規定する各号の厚生年金被保険者期間(以下この項において「各号の厚生年金被保険者期間」という。)のうち同条に規定する一の期間(第六項において「一の期間」という。)に係る被保険者期間を計算の基礎とする老齢厚生年金の受給権者」と、「及び老齢厚生年金の額」とあるのは「及び各号の厚生年金被保険者期間に係る被保険者期間を計算の基礎とする老齢厚生年金の額を合算して得た額」と、「第四十四条の三第四項に規定する加算額を除く。以下この項において同じ」とあるのは「各号の厚生年金被保険者期間に係る被保険者期間を計算の基礎とする第四十四条の三第四項に規定する加算額を合算して得た額を除く」と、「当該老齢厚生年金」とあるのは「当該一の期間に係る被保険者期間を計算の基礎とする老齢厚生年金」と、「控除して得た額」とあるのは「控除して得た額に当該一の期間に係る被保険者期間を計算の基礎とする老齢厚生年金の額(第四十四条第一項に規定する加給年金額及び第四十四条の三第四項に規定する加算額を除く。以下この項において同じ。)を十二で除して得た額を基本月額で除して得た数を乗じて得た額」と、「老齢厚生年金の額以上」とあるのは「当該一の期間に係る被保険者期間を計算の基礎とする老齢厚生年金の額以上」と、「老齢厚生年金の全部」とあるのは「当該一の期間に係る被保険者期間を計算の基礎とする老齢厚生年金の全部」と、同条第六項中「被保険者期間の月数」とあるのは「被保険者期間の月数(その者の二以上の被保険者の種別に係る被保険者であつた期間に係る被保険者期間を合算し、一の期間に係る被保険者期間のみを有するものとみなした場合における当該被保険者期間の月数とする。)」とするほか、同条の規定の適用に関し必要な読替えその他必要な事項は、政令で定める。
要点厚生年金保険法78条の29は、二以上の種別の被保険者期間を有する者の在職老齢年金について、基本月額を各期間の年金額の合算で判定し、停止額を各年金額の比率で按分すると定める。
Q · 共済と厚生年金を別々にもらっている場合、働きすぎによる年金の支給停止も別々に計算されるの?
合算して一度だけ判定し、停止額は各年金に按分されます
厚生年金保険法78条の29により、二以上の種別の被保険者であつた期間を有する者については、在職老齢年金の基本月額が各号の厚生年金被保険者期間に係る老齢厚生年金の額を合算した額に読み替えられます。判定は合算ベースで一度だけ行われ、停止すべき額は各年金の額の比率で按分されます。共済側だけ止めて厚年側は満額、といった選択の余地は制度上ありません。加給年金額の240月要件についても、各号の期間を合算し一の期間とみなして月数を数えます。細目は政令に委任されています。
公務員を12年、その後民間企業で20年。定年後も嘱託で働いて月給30万円、年金は共済組合と日本年金機構から別々に振り込まれる。振込元が二つなら、働きすぎによる支給停止の判定も二つ別々に行われる、と考えていないだろうか。78条の29が書き換えているのは、まさにその感覚だ。在職老齢年金(46条)の「基本月額」は、各号の厚生年金被保険者期間に係る老齢厚生年金の額を合算して12で除した額に読み替えられる。判定は合算ベースで一度だけ行われ、止めるべき額は各年金の額の比率で按分される。共済側だけ止めて厚年側は満額、という選び方は制度上存在しない。さらに末尾の政令委任で、細かい計算方法は厚生年金保険法施行令に落ちている。あなたが本当に確認すべきは、二通の通知書に書かれた停止額を足した数字であって、片方の通知書ではない。
厚生年金保険法78条の29は、二以上の種別の被保険者であつた期間を有する者について、在職老齢年金の支給停止を定める46条の読替えを規定する規定である。基本月額は各号の厚生年金被保険者期間に係る老齢厚生年金の額を合算して算定され、停止すべき額は各期間に係る年金額の比率に応じて按分される。
第1号(民間被用者)から第4号(私学教職員)まで、複数の種別の厚生年金被保険者であった期間を持つことです。2015年10月の被用者年金一元化により、共済期間も厚生年金の各号期間として扱われます。
基本月額と総報酬月額相当額の合計が支給停止調整額を超えた部分の2分の1が停止されます。調整額は年度ごとに改定されるため、最新の金額を日本年金機構の公表資料で確認してください。
46条の条文中の語句を差し替える技術的規定です。「老齢厚生年金の額」を「各号の厚生年金被保険者期間に係る老齢厚生年金の額を合算して得た額」に読み替えることで、判定が合算ベースになります。
合算ベースで算出した停止総額に、当該期間に係る老齢厚生年金の額を12で除した額を基本月額で除した数を乗じます。つまり各年金額の構成比に応じて停止額が振り分けられます。
合算されます。私学共済加入期間は第4号厚生年金被保険者期間として各号の期間に含まれ、在職老齢年金の基本月額の合算にも加給年金の240月要件にも算入されます。
実施機関ごとに送られる年金額改定通知書・年金振込通知書に記載されます。二以上の種別の期間がある人は通知書が複数届くため、すべての停止額を合計しないと実際の減額は把握できません。
社会保険審査官へ審査請求できます。期限は処分を知った日の翌日から3か月以内で、これを過ぎると計算誤りがあっても争う入口が閉じます。まずは実施機関に再計算を求めるのが実務的です。
条文末尾の委任に基づき、厚生年金保険法施行令に読替えの細目が置かれています。e-Gov法令検索で厚生年金保険法施行令を検索し、二以上の種別の期間に関する特例の章を確認してください。
ありません。78条の29の読替えにより、基本月額は各号の厚生年金被保険者期間に係る老齢厚生年金の額を合算した額とされ、判定は一度だけ。停止すべき額は各年金の額の比率で按分されます(46条1項の読替え)。業界裏話ヒント:通知書は実施機関ごとに別々に届くため、片方だけ見て「うちは止まっていない」と誤解する人が非常に多い。二通を並べて足すまで、本当の停止額は見えません。
もらえません。在職老齢年金の支給停止は「支給しない」であって「後払い」ではない。退職して1か月経過すれば翌月分から解除され年金額も改定されますが(43条3項)、過去に止まった分は戻りません。業界裏話ヒント:繰下げ待機中も同じで、停止された部分は増額計算の基礎から外れる。「70歳まで働いて繰下げれば全部増える」という前提で老後設計すると、合算判定のある人ほど数百万円単位でずれます。
関係します。加給年金額は配偶者が被保険者期間240月以上の老齢厚生年金を受けられるときに停止されますが(46条6項)、78条の29の読替えで各号の期間を合算し一の期間とみなして月数を数えます。共済10年+厚年12年でも合算264月で停止対象。業界裏話ヒント:一元化(2015年10月)より前は別々に数えていたため、当時の解説書や試算表をそのまま信じている人が多い。年約40万円が消えます(最新の改正状況をご確認ください)。
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 条文の役割 | 78条の29:複数種別期間がある場合の46条の読替え規定 | — |
| 基本月額の算定 | 各号の期間に係る老齢厚生年金の額を合算して12で除した額 | — |
| 停止額の帰属 | 停止総額を各年金額の比率で按分し、実施機関ごとに反映 | — |
| 加給年金の240月要件 | 各号の期間を合算し一の期間とみなして月数を計算 | — |
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