厚生年金保険法 第78条の37(政令への委任)
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この章に定めるもののほか、二以上の種別の被保険者であつた期間を有する者に係る保険給付の額の計算及びその支給停止その他この法律の規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。
この条文の基本情報
政令への委任とは何ですか?
定義政令への委任とは、厚生年金保険法第78条の37に定められた規定で、「この章に定めるもののほか、二以上の種別の被保険者であつた期間を有する者に係る保険給付の額の計算及びその支給停止その他この法律の規定の適用に関し必要な事項は、政令…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 厚生年金保険法第78条の37(政令への委任)は、日本の厚生年金保険法に含まれる条文です。
- 厚生年金保険法第78条の37の条文原文は「この章に定めるもののほか、二以上の種別の被保険者であつた期間を有する者に係る保険給付の額の計算及びその支給停止その他この法律の規定の適用に関し必要な事項は、政令…」で始まります。
- 厚生年金保険法第78条の37は第三章の四に置かれています。
- 厚生年金保険法の公布日は昭和29年5月19日です。
- 厚生年金保険法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 厚生年金保険法第78条の37の前の条は厚生年金保険法第78条の36です。
- 厚生年金保険法第78条の37の次の条は厚生年金保険法第79条です。
- 厚生年金保険法第78条の37には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
厚生年金保険法(昭和二十九年法律第百十五号)第78条の37 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/329AC0000000115 - 本サイト収録
厚生年金保険法(昭和二十九年法律第百十五号)第78条の37(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/329AC0000000115/78_37
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点厚生年金保険法78条の37は、二以上の種別の被保険者期間を持つ者の給付額計算と支給停止の細目を政令に委任する規定。実施機関は種別ごとに分かれたままである。
Q · 公務員と会社員の両方を経験した場合、年金額の計算ルールはどこに書いてあるの?
計算式は法律本文ではなく政令にある
厚生年金保険法78条の37は、二以上の種別の被保険者であつた期間を有する者の保険給付額の計算、支給停止その他同法の適用に必要な事項を政令に委任しています。したがって、共済期間と民間企業期間をまたぐ人の具体的な計算式は、厚生年金保険法の条文をいくら読んでも出てきません。探す先は厚生年金保険法施行令および一元化に伴う経過措置政令です。実施機関は第1号から第4号までの種別ごとに分かれたままであり、通知書や振込が複数になるのはこの構造によります。
解説
公務員として20年、その後民間企業で15年。この経歴を持つ人の年金は、共済組合と日本年金機構から別々に決定され、別々に振り込まれる。2015年10月の被用者年金一元化で共済年金は厚生年金に統合されたが、決定と支給を行う実施機関は種別ごとに分かれたままだからだ。そこで必ず問題になるのが継ぎ目の処理である。加給年金の240月要件をどちらの期間で数えるのか、在職老齢年金の支給停止額をどの年金から差し引くのか。本条は、その継ぎ目の計算ルールを法律本体には書かず、政令へまとめて委ねると宣言している。つまり、あなたの年金額を実際に左右する数式は、厚生年金保険法の条文を最後まで読んでも出てこない。読んでも腑に落ちないとすれば、それは読解力の問題ではなく、答えが最初から別の場所に置かれているからだ。
法的な位置づけ
厚生年金保険法78条の37は、第3章の4「二以上の種別の被保険者であつた期間を有する者の特例」の末尾に置かれた包括的委任規定である。同章に定めるもののほか、複数の種別期間を有する者の保険給付額の計算、その支給停止その他同法の規定の適用に関し必要な事項を、政令の定めに委ねる旨を規定する。
よくある質問 AI による整理
Q1二以上の種別の被保険者であつた期間とは何ですか?
民間企業の第1号、国家公務員の第2号、地方公務員の第3号、私学教職員の第4号のうち、二つ以上の種別で厚生年金被保険者だった経歴を指します。
Q2厚生年金保険法78条の37は何を定めた条文ですか?
複数種別の期間を持つ人の保険給付額の計算、支給停止その他の適用事項を政令に委ねる委任規定です。条文自体に金額の計算式は書かれていません。
Q3年金額の計算方法はどこを読めば分かりますか?
厚生年金保険法施行令と、一元化に伴う経過措置政令を確認します。法律本文ではなく政令側に計算の細目が置かれているためです。
Q4実施機関とはどこのことですか?
日本年金機構、国家公務員共済組合連合会、地方公務員共済組合、日本私立学校振興・共済事業団などを指し、種別ごとに決定と支給を行います。
Q5被用者年金の一元化はいつからですか?
2015年(平成27年)10月1日施行です。共済年金が厚生年金に統合されましたが、実施機関の区分は残りました。
Q6年金の通知書が複数届くのはなぜですか?
種別ごとの実施機関がそれぞれ決定し、それぞれ支給するためです。片方の通知書だけを見ると年金の全体像を見誤ります。
Q7年金請求はそれぞれの窓口に出す必要がありますか?
請求手続はワンストップ化されており、いずれかの窓口で受け付けられます。ただし決定と支給は実施機関ごとに分かれたままです。
Q8共済期間と民間期間は合算して数えられますか?
加入期間の要件判定は原則として通算されますが、給付額の計算と支給停止の按分は政令の定めに従います。詳細は施行令の確認が必要です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1公務員時代の分と会社員時代の分、年金って別々にもらうことになるんですか?
そうなる。2015年10月の一元化後も実施機関は種別ごとに分かれており、それぞれが決定し、それぞれが支給する(実施機関の区分は厚生年金保険法2条の5)。請求手続自体はワンストップ化されているが、通知書も振込も複数になる。調整の細目は本条の委任を受けた政令が定める。実務のポイント:通知書が分かれて届くため、片方だけを見て「思ったより少ない」と早合点する人が非常に多い。全体像は実施機関をまたいだ年金見込額試算を取って初めて見える
Q2在職老齢年金で止まる分は、どっちの年金から引かれるんですか?
在職老齢年金の支給停止(厚生年金保険法46条)は、二以上の種別の期間がある場合、全体の年金額を基礎に停止額を算出し、各実施機関の年金額に応じて按分する扱いが政令で定められている。片方だけが全額止まる仕組みではない。実務のポイント:按分される構造だからこそ、標準報酬月額を少し下げるだけで両方の年金が同時に回復する局面がある。再雇用時の条件交渉が年金額の設計そのものだと理解している人は、ほとんどいない(最新の改正状況をご確認ください)
間違えやすい点 AI による整理
- 一元化で共済年金と厚生年金が一本化されたこと自体は、多くの人が知っている。深刻なのはその先である。統合されたのは制度の枠組みと給付水準であって、決定・支給を担う実施機関は今も第1号から第4号までの種別ごとに分かれたまま。年金は一本化されず、通知書も振込も複数のまま届き続ける
- 「自分の年金額は厚生年金保険法の何条を読めば分かるのか」という問いの立て方そのものが、この領域では成り立たない。本条が計算方法を政令に委任している以上、法律だけを追いかけても答えには到達しない。探す場所を厚生年金保険法施行令に変えない限り、一生見つからない
- あなたから見れば年金は一つの老後収入だが、制度の側から見れば種別ごとに独立した給付が並んでいるにすぎない。この落差が、支給停止や加給年金の場面で「なぜこの金額になるのか誰も説明してくれない」という感覚を生む正体である
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 条文の役割 | 78条の37:計算・支給停止の細目を政令に委任する包括規定 | 46条:在職老齢年金の支給停止の本則 44条:加給年金額の加算要件 |
| 金額の答えが載る場所 | 厚生年金保険法施行令・経過措置政令 | 法律本文に停止額の基本算式 法律本文に加算対象と要件 |
| 種別をまたぐ場合の扱い | またぐ場合の調整ルールそのものを政令へ送る | 全体の年金額を基礎に算出し実施機関ごとに按分 期間要件の判定に種別間の通算が関わる |
| 受給者が確認すべき先 | 政令の該当条項+各実施機関の裁定内容 | 標準報酬月額と年金額の合算値 配偶者・子の要件と被保険者期間 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も労工保険と公教人員保険が別体系で、制度間の年資通算や給付調整の細目は施行細則側に置かれる。窓口が分かれる点も日本と同型の課題を抱える
韓国は国民年金と各職域年金を統合せず、連携(연계)制度で期間を通算する方式。統合ではなく橋渡しで解決した点が日本の一元化と対照的
ドイツは被用者年金が早期に統合され、算定細目は法律と連邦省令に分かれる。職域別制度は公務員恩給(Beamtenversorgung)として別体系のまま残る
米国は連邦社会保障が単一で、公務員退職制度との重複調整は Windfall Elimination Provision 等の個別規定で処理する。細目は Commissioner の規則に委ねられる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- もし、あなたが地方公務員を退職して民間企業に再就職し、64歳で年金の請求書を書こうとしたらどうなるか。記録は共済組合と年金事務所の二か所に分かれ、支給停止の計算は両方の年金額を合算したうえで行われる。加給年金の要件を満たすかどうかも、片方の期間だけを見ていては判断できない。裁定請求の準備は誕生日のおよそ3か月前から始まる。そこまでに種別ごとの被保険者記録を揃えておかないと、支給開始が数か月ずれ込む
- 窓口で「うちの分についてしかお答えできません」と言われた経験はないか。共済組合の職員は、あなたの民間期間分まで含めた支給停止額を自分の権限では確定できない。その二つを繋ぐ計算式こそ、本条の一行が政令に預けたものである
学説
通説(社会保障法学):給付水準や制度間調整の技術的細目は、経済状況や実務運営の変化に追随する必要があるため政令委任が許容されるとされる。他方、委任が包括的にすぎると受給者から見た予測可能性と透明性が損なわれるという指摘も併存する。
改正沿革 AI による整理
- 平成24年(2012年)公布、平成27年(2015年)10月1日施行 被用者年金一元化法により第3章の4「二以上の種別の被保険者であつた期間を有する者の特例」が新設され、その締めくくりとして本条が新設された。共済年金の厚生年金への統合に伴い、種別をまたぐ受給者の給付額計算と支給停止の細目を政令に委ねる仕組みが導入された
改正の年表
- 1.平成24年(2012年)公布・平成27年(2015年)10月1日施行 新設:被用者年金一元化法により第3章の4「二以上の種別の被保険者であつた期間を有する者の特例」が新設され、その締めくくりとして本条が置かれた。共済年金の厚生年金への統合に伴い、種別をまたぐ受給者の給付額計算と支給停止の細目を政令に委ねる仕組みが導入された。
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