警察法 第56条の5
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特定地方警務官は、地方公務員法第八条第一項(第四号に係る部分に限る。)、第三章第六節の二(第三十八条の二第二項及び第三項を除く。)、第六十条(第四号から第八号までに係る部分に限る。)及び第六十三条から第六十五条までの規定の適用については、同法第四条第一項に規定する職員(以下この条において単に「職員」という。)とみなす。この場合において、同法第八条第一項第四号中「人事行政の運営」とあるのは「警察法(昭和二十九年法律第百六十二号)第五十六条の五の規定により職員とみなされる同法第五十六条の二第一項に規定する特定地方警務官(第三十八条の二第一項及び第六項第六号において単に「特定地方警務官」という。)の退職管理」と、「任命権者」とあるのは「都道府県公安委員会」と、同法第三十八条の二第一項中「退職手当通算法人の地位に就いている者」とあるのは「退職手当通算法人の地位に就いている者(特定地方警務官であつた者にあつては、国家公務員法(昭和二十二年法律第百二十号)第百六条の二第四項に規定する退職手当通算予定職員であつた者であつて引き続いて同条第三項に規定する退職手当通算法人の地位に就いている者)」と、同条第六項第六号中「任命権者」とあるのは「任命権者(再就職者が特定地方警務官であつた者である場合にあつては、都道府県公安委員会)」と、同法第三十八条の三から第三十八条の五までの規定(見出しを含む。)中「任命権者」とあるのは「都道府県公安委員会」とするほか、職員とみなされる特定地方警務官に対する同法第六十三条第一号及び第二号の規定の適用については、同条第一号中「若しくは当該役職員」とあるのは「又は当該役職員」と、「行為、又は営利企業等に対し、離職後に当該営利企業等若しくはその子法人の地位に就くことを目的として、自己に関する情報を提供し、若しくは当該地位に関する情報の提供を依頼し、若しくは当該地位に就くことを要求し、若しくは約束する行為」とあるのは「行為」と、同号及び同条第二号中「離職後に当該営利企業等若しくはその子法人の地位に就くこと、又は他の役職員をその離職後に、若しくは」とあるのは「他の役職員をその離職後に、又は」と、「若しくはその子法人の地位に就かせることを要求し」とあるのは「又はその子法人の地位に就かせることを要求し」とする。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 警察法第56条の5は、日本の警察法に含まれる条文です。
- 警察法第56条の5の条文原文は「特定地方警務官は、地方公務員法第八条第一項(第四号に係る部分に限る。」で始まります。
- 警察法第56条の5は第三節 都道府県警察の組織に置かれています。
- 警察法の公布日は昭和29年6月8日です。
- 警察法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 警察法第56条の5の前の条は警察法第56条の4です。
- 警察法第56条の5の次の条は警察法第57条です。
- 警察法第56条の5には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
警察法(昭和二十九年法律第百六十二号)第56条の5 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/329AC0000000162 - 本サイト収録
警察法(昭和二十九年法律第百六十二号)第56条の5(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/329AC0000000162/56_5
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点警察法56条の5は、特定地方警務官を退職管理の規定に限り地方公務員法上の職員とみなし、監督主体を都道府県公安委員会とする規定である。自己の求職規制は国家公務員法側で扱う。
Q · 県警の元幹部は国家公務員なのに、退職後の口利きは誰がどのルールで取り締まるの?
地方公務員法の規制が及び、県公安委員会が監視する
警察法56条の5により、特定地方警務官は退職管理に関する地方公務員法の規定と関連罰則の適用に限って同法上の職員とみなされます。任命権者は都道府県公安委員会に読み替えられるため、元幹部が離職後に古巣の県警職員へ契約や処分について働きかけた場合、県公安委員会が報告・調査の主体となります。一方、在職中の自己の求職に関する規制は読み替えで外され、国家公務員法の側で規律されます。
解説
警視正以上の県警幹部は、県警の制服を着ていても、身分は国家公務員である(地方警務官)。二つの身分が重なる地点に、規制の隙間ができやすい。地方公務員法の退職管理ルール(いわゆる天下り後の働きかけ規制)は、本来は地方公務員だけに適用される。そのままでは、県警の中枢にいた人ほど規制から外れてしまう。本条はこの隙間を埋める。警察法56条の2が定める特定地方警務官を、退職管理に関する規定の範囲に限って「地方公務員法上の職員」とみなす。さらに監視役を、任命権者である国家公安委員会ではなく、現場を知る都道府県公安委員会に置き換えている。たとえば元県警部長が警備会社の顧問に就き、離職後2年以内に古巣の後輩へ契約や許認可の口利きをすれば、県側の規制がそのまま及ぶ。一方で、本人が在職中に自分の再就職先を探す行為は、本条の読み替えで外されており、国家公務員法の側で規律される。OB を迎える企業にとって、その OB が何をしてはいけないかを知らないまま雇うことが一番の経営リスクになる。
法的な位置づけ
警察法第56条の5は、同法第56条の2第1項に規定する特定地方警務官について、地方公務員法の退職管理規定および関連罰則の適用に限り同法第4条第1項の職員とみなすみなし規定である。あわせて任命権者を都道府県公安委員会に読み替え、在職中の自己の求職に関する規制は適用対象から除外している。
手順
- 1.候補者の退職日と元の所属を確認 県警OBを顧問・役員に迎える前に、離職日、離職前の所属と職務内容を確認する。離職後2年以内かどうか、自社の取引や許認可が元の所属の所管に当たるかを洗い出す
- 2.契約書で業務範囲を限定 顧問契約・雇用契約に、離職後2年間は元の所属への職務上の接触を行わない旨と、担当業務(社員教育、防犯研修など)を明記する
- 3.接触記録のルールを社内に整備 OBが官公署と接触する場合は目的・相手・日時を記録させ、法務部門が定期確認する運用を作る。法令上の義務履行や届出など、規制の例外に当たる接触かどうかも記録に残す
- 4.疑いが生じたら記録を保全し専門家へ相談 働きかけの疑いが指摘された場合、口頭弁明より先に契約書・業務日報・接触記録を保全し、公務員法制に詳しい弁護士に相談する。都道府県公安委員会の調査に備える
よくある質問 AI による整理
Q1特定地方警務官とは?
警察法56条の2第1項に規定される、都道府県警察に勤務する国家公務員の幹部警察官です。身分は国ですが、退職管理の場面では56条の5により地方公務員とみなされます。
Q2警察 天下り 規制 何条?
県警幹部については警察法56条の5が地方公務員法第3章第6節の2(退職管理)を適用させる根拠です。働きかけ禁止の中心は地方公務員法38条の2です。
Q3警察OB 働きかけ 禁止 いつまで?
地方公務員法38条の2第1項により、原則として離職後2年間、元の所属の職員への契約等事務に関する働きかけが禁止されます。
Q4警察OBの口利きは違法?
離職後2年以内に古巣の職員へ契約や処分について職務上の依頼をすれば規制違反となりえます。不正な行為を求める働きかけは刑事罰の対象にもなりえます。
Q5県警OBの再就職を監視するのはどこ?
本条の読み替えにより、地方公務員法上の任命権者の役割を都道府県公安委員会が担います。報告の受理や違反の疑いがある場合の調査の主体になります。
Q6警察OBを顧問に雇える?
雇用すること自体は禁止されていません。問題になるのは、採用後に元の所属へ契約や許認可について働きかける行為です。業務範囲を契約書で限定しておくのが実務上の備えです。
Q7警視正 退職後 国家公務員法 適用される?
在職中の自己の求職活動に関する規制など、本条で外された部分は国家公務員法の側で規律されます。国と県の規制が場面ごとに分担されています。
Q8警察OBの働きかけを受けた現職は何をすべき?
地方公務員法の退職管理規定は、働きかけを受けた職員に報告の仕組みを設けています。日時と内容を記録し、所定のルートで報告しておくことが自分を守る第一歩です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1元県警の偉い人を顧問に雇うこと自体、まずいんですか?
雇うこと自体は違法ではない。規制の対象は、離職後2年間に元の所属の職員へ、契約や許認可について職務上の依頼や働きかけをすることである(地方公務員法38条の2を警察法56条の5で適用)。実務のポイント:規制に慣れた会社は、顧問の担当業務を「社員教育・防犯研修」などに限定し、その旨を契約書に書き込んでいる。業務範囲の書き方ひとつで、後の説明のしやすさが大きく変わる
Q2国家公務員なのに、なんで県の公安委員会がチェックするんですか?
地方警務官の任免権は国家公安委員会にある(警察法55条)。しかし働きかけの相手になるのは県警の現場である。そこで本条は、地方公務員法上の「任命権者」を都道府県公安委員会に読み替え、報告と調査の主体を現場に近い機関に置いた。実務のポイント:情報提供するなら、国ではなく県公安委員会の事務局に宛てたほうが早く届く
Q3OBに頼まれて書類を早めに回しただけでも罰せられますか?
単に要望を聞いただけで直ちに刑事罰になるわけではない。しかし職務上不正な行為や、すべき行為をしないことを求められて応じた場合は、現職側に重い罰則が及ぶ可能性がある(地方公務員法63条、最新の改正状況をご確認ください)。実務のポイント:規制には、依頼を受けた職員が上に報告する仕組みが組み込まれている。報告した記録そのものが、現職にとって最も強い防御になる
間違えやすい点 AI による整理
- 「警視正以上は国家公務員なので、天下り後の行動は国のルールだけで管理される」と考えがちだが、それは誤りである。退職管理のうち古巣の県警への働きかけについては、地方公務員法の規定が本条のみなし規定で適用される。県公安委員会が調査や報告の主体になる
- 再就職規制は「再就職すること自体を禁止するもの」と考えるのは、問いの立て方が誤っている。規制の中心は、再就職した後に元の職場へ働きかけることにある。元幹部が民間企業に入ること自体は違法ではない。問われるのは入った後の電話一本、会食一回の中身である
- 「口利きは道義的な問題にすぎない」と軽く見られがちだが、職務上不正な行為をするよう働きかければ刑事罰の対象になりうる(地方公務員法60条)。依頼を受けて不正を行った現職側にも重い罰則がある(同法63条)。処分の対象は OB 一人では済まない
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 対象者 | 警察法56条の5:特定地方警務官(身分は国家公務員) | 国家公務員法106条の2以下:一般の国家公務員 地方公務員法38条の2:一般の地方公務員 |
| 監視・調査の主体 | 都道府県公安委員会(任命権者の読み替え) | 国の任命権者・再就職等監視委員会 各地方公共団体の任命権者・人事委員会等 |
| 在職中の自己の求職規制 | 本条の読み替えで除外(国家公務員法側で規律) | 国家公務員法で規律 地方公務員法の枠組みで規律 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は離職後3年間、在職前5年の職務と直接関係する営利事業の特定職位への就任自体を制限する方式で、日本の働きかけ規制中心の方式とは設計が異なる
韓国は一定職級以上の退職公職者に就業審査を課し、あわせて在職中の業務に関する請託・斡旋行為を制限する二本立て
ドイツは退職後の職業活動について届出と、公務上の利益を害するおそれがある場合の禁止を定める
米国は元職員が元の所属機関に対し一定期間ロビー活動等の接触を行うことを刑事規制する。働きかけ規制という点で日本と発想が近い
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 警備会社の総務部長であるあなたは、元県警本部の部長を顧問に迎えたばかりである。社長は「県警とのパイプができた」と喜んでいる。だが、そのパイプに入札や認定の話を流した瞬間、元部長は地方公務員法38条の2の働きかけ規制に触れうる。会社にとっても、信用を失う起点になる
- もし元上司の県警 OB から「あの業者の許可、早めに回してやってくれ」と電話が来たら、現職のあなたはどうすべきか。黙って処理を進めれば、あなたも巻き込まれる。都道府県公安委員会への報告ルートを知っていることが、あなた自身を守る
- パチンコホールチェーンの法務担当者の話である。元警視正を顧問候補として紹介された。退職からまだ1年半しか経っていない。あと半年待つか、職務範囲を書面で「県警への接触なし」に限定するか、採用前の今週中に決めなければならない
- あなたは地方紙の記者で、県警 OB の再就職先一覧を入手した。国家公務員だから県は無関係、という広報の説明は正確ではない。退職管理については、県公安委員会が監視の主体になっている
取るべき行動
被害を受けた側:入札や許認可で OB の口利きにより不利益を受けたと疑う場合、まず日時、関係者、手続の不自然な経緯を時系列で記録する。そのうえで都道府県公安委員会または県の監査・公益通報窓口に情報提供する。職務上の不正が疑われる事案であれば、警察以外の機関(検察庁など)への相談も選択肢になる。記録のない告発は動かない。
訴えられた側:OB 本人または採用企業が疑われた場合は、接触の目的が契約等事務と無関係だったこと、または法定の例外(法令上の義務の履行、行政庁への届出など)に当たることを客観資料で示す。社内の接触記録、顧問契約書、業務日報をすぐに保全し、公務員法制に詳しい弁護士に相談する。口頭での弁明を先に出すのは避けたほうがよい。
時効(請求できる期限):働きかけ規制は原則として離職後2年間が対象である(地方公務員法38条の2第1項)。刑事罰の公訴時効は法定刑に応じて決まる(刑事訴訟法250条。1年以下の拘禁刑の罪は3年、3年以下の拘禁刑の罪は3年)。いずれも最新の改正状況をご確認ください
改正沿革 AI による整理
- 平成26年(2014年)地方公務員法改正に伴う整備(要検証) 地方公務員法に退職管理の節(第3章第6節の2)が整備されたことに合わせて、特定地方警務官への適用関係を定める本条が設けられたと考えられる。改正法の番号、施行日、新設か改正かについては人による確認が必要
- 警察法 第56条の2特定地方警務官の定義
- 警察法 第56条地方警務官の身分と給与負担
- 警察法 第55条警視正以上の任免権の所在(現行効力を要確認)
- 警察法 第38条都道府県公安委員会の設置と権限
- 地方公務員法 第38条の2再就職者による働きかけの禁止
- 地方公務員法 第63条不正な再就職あっせん等の罰則
- 国家公務員法 第106条の4国側の再就職者働きかけ規制
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