国民年金法 第137条の2(清算人の職務及び権限)
クイックジャンプ
- 清算人の職務は、次のとおりとする。
- 一現務の結了
- 二債権の取立て及び債務の弁済
- 三残余財産の分配
- 2.清算人は、前項各号に掲げる職務を行うために必要な一切の行為をすることができる。
この条文の基本情報
清算人の職務及び権限とは何ですか?
定義清算人の職務及び権限とは、国民年金法第137条の2に定められた規定で、「清算人の職務は、次のとおりとする。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 国民年金法第137条の2(清算人の職務及び権限)は、日本の国民年金法に含まれる条文です。
- 国民年金法第137条の2の条文原文は「清算人の職務は、次のとおりとする。」で始まります。
- 国民年金法第137条の2は第七款に置かれています。
- 国民年金法の公布日は昭和34年4月16日です。
- 国民年金法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 国民年金法第137条の2の前の条は国民年金法第137条です。
- 国民年金法第137条の2の次の条は国民年金法第137条の2の2です。
- 国民年金法第137条の2には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
国民年金法(昭和三十四年法律第百四十一号)第137条の2 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/334AC0000000141 - 本サイト収録
国民年金法(昭和三十四年法律第百四十一号)第137条の2(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/334AC0000000141/137_2
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点国民年金法137条の2は、清算人の職務を現務の結了、債権の取立て及び債務の弁済、残余財産の分配の三つと定める。分配は債務弁済の後に行われる第三順位の職務である。
Q · 国民年金基金が解散したら、清算人は何をしてくれるの?
現務の結了、債権取立てと債務弁済、残余財産の分配の順に進めます
国民年金法137条の2第1項は、清算人の職務を「現務の結了」「債権の取立て及び債務の弁済」「残余財産の分配」の三つに限定しています。分配は第三順位であり、債務の弁済が終わるまで着手されません。第2項は、これらの職務を行うために必要な一切の行為ができると定めますが、あくまで第1項の職務遂行に必要な範囲に限られ、職務と無関係な財産処分は権限外の行為として争う余地があります。
解説
国民年金基金または国民年金基金連合会が解散したとき、その組織は消えても仕事は残る。未収の掛金を取り立て、業者への未払いを払い、契約を閉じ、そして最後に残った財産を分ける。この三つが清算人の職務であり、第2項は「そのために必要な一切の行為ができる」と包括的な権限を与えている。ここであなたが知っておくべき点は二つある。第一に、職務の順序が法定されているという事実。債務の弁済が先、残余財産の分配が後である。つまり基金の加入員や受給権者にとって、分配は債権者への支払いが済んだ後の話になる。第二に、第2項の「一切の行為」は白紙委任ではない。あくまで第1項の三つの職務を遂行するために必要な範囲に限られる。清算人が職務の範囲を超えて基金の財産を処分したなら、それは権限外の行為として争う余地がある。解散通知を受け取ったあなたが最初に確認すべきは、清算人が今どの段階にいるかだ。
法的な位置づけ
国民年金法137条の2は、解散した国民年金基金および国民年金基金連合会の清算人の職務を定める規定である。職務は現務の結了、債権の取立て及び債務の弁済、残余財産の分配の三つに限定列挙され、清算人はこれらの職務を行うために必要な一切の行為をすることができる。会社法481条等と同一の三段階構造を採る。
よくある質問 AI による整理
Q1清算人の職務とは何ですか?
国民年金法137条の2第1項が定める三つの仕事です。現務の結了、債権の取立てと債務の弁済、残余財産の分配。この順序で進みます。
Q2国民年金基金の解散はどう決まりますか?
解散事由は国民年金法135条が定めます。解散が決まると通常業務は終了し、清算手続に移行して137条の2の職務が始まります。
Q3残余財産の分配はいつ行われますか?
債権の取立てと債務の弁済がすべて完了した後です。137条の2第1項3号が第三順位に置いているため、それ以前に分配額は確定しません。
Q4清算人は誰がなりますか?
本条は職務内容のみを定め、選任方法は他の条文・政令に委ねられます。実務上は解散時の理事が清算人になる例が多いとされます。
Q5清算人の権限はどこまで及びますか?
第2項の「必要な一切の行為」は第1項各号の職務遂行に必要な範囲に限られます。職務と無関係な処分は権限外として争えます。
Q6清算中の基金は新しい加入員を受け入れられますか?
できません。清算人の職務は既存の法律関係を終了させる行為に限定され、新規業務の開始は現務の結了に含まれないためです。
Q7清算人の責任を追及できますか?
権限を超えた行為で損害が生じた場合、損害賠償請求が考えられます。時効は民法166条により知った時から5年、権利行使可能時から10年です。
Q8会社の清算人と何が違いますか?
職務の三段階構造は会社法481条とほぼ同一です。違いは対象が基金の年金原資であり、連合会への引継ぎが絡む点にあります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1基金が解散したら、今まで払った掛金は全額返ってくるんですか?
全額返還される制度ではない。本条第1項の順序どおり、まず債権の取立てと債務の弁済が行われ、残った財産が分配対象になる(137条の2第1項2号・3号)。さらに加入員の年金原資は国民年金基金連合会に引き継がれ、将来の年金給付という形で処理される部分がある。実務のポイント:解散通知に「分配」と書いてあっても、現金振込と年金原資の移換は別扱い。どちらに該当するかで税務上の扱いも変わるので、通知書のどの項目が現金化されるのか最初に切り分けて確認する。
Q2清算人って、基金の財産を勝手に処分できるんですか?
第2項は「必要な一切の行為をすることができる」と定めるが、これは第1項各号の職務を行うために必要な範囲に限られる。職務と無関係な処分は権限外の行為として効力を争う余地がある。実務のポイント:実務では「必要性」の判断が争点になりやすく、争う側は行為時点の記録(見積書、議事録、評価書)の有無を突くのが定石。逆に清算人側は、判断過程を残していれば守られる。記録の有無が勝敗を分ける。
間違えやすい点 AI による整理
- 「解散したのだから、払った掛金はすぐ戻ってくる」と考える人が多い。実際には残余財産の分配は職務の第三順位であり、債務の弁済が完了するまで着手されない。順序を知らないまま待つ時間と、順序を知って待つ時間では、不安の質がまったく違う
- 第2項の「必要な一切の行為をすることができる」を、清算人にフリーハンドが与えられた条項だと読む人がいる。これは前提が誤っている。問うべきは「清算人は何でもできるのか」ではなく「その行為は第1項の三つの職務のどれに必要だったのか」である。問いの立て方を変えた瞬間、争える論点が見えてくる
- 清算人は残った財産を加入員に分けるのが仕事だ、と理解されがちだが、法律から見れば清算人はまず債権者のために働く。あなたから見れば「自分の年金原資」でも、法的順序では債務弁済の後に残ったものにすぎない。この落差を理解していないと、分配額が想定より少なかったときに何が起きたのか読み解けない
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律する場面 | 137条の2:解散後の清算人の職務内容 | 135条:基金の解散事由そのもの 128条:解散前の基金の通常業務範囲 |
| 適用の時点 | 解散決議・認可の後、清算結了まで | 解散が発生する時点 基金が存続し運営されている期間 |
| 行為の性質 | 終了させる行為(取立て・弁済・分配) | 法人格消滅への入口を定める要件規定 給付・資産運用など継続的な業務 |
| 加入員への効果 | 分配または連合会への年金原資引継ぎが確定する | 加入員資格の終了時点が定まる 年金給付を受ける根拠となる |
他国ではどう定めているか 4 か国
「了結現務、收取債權清償債務、分派賸餘財產」と、日本と同一の三段階構造。順序も一致し、共通の祖型を持つことが条文レベルで確認できる
現務の終了、債権の取立てと債務の弁済、残余財産の引渡しを列挙し、必要な一切の行為ができる旨も規定。日本法とほぼ同一の条文構造
清算人は進行中の業務を終了させ、債権を取り立て、債権者に弁済し、残余財産を引き渡す。大陸法系の清算三段階モデルの祖型
米国も債権者優先・残余財産は最後という順序は共通するが、職務を条文で限定列挙する形式ではなく、受託者義務(fiduciary duty)による統制が中心
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 加入していた職能型国民年金基金の解散通知が届いた。掛金は毎月払ってきたのに、いくら戻るのか通知には書かれていない。清算人の職務の順序を知っていれば、分配額は現務の結了と債務の弁済がすべて終わってから確定するのだと分かる。焦って問い合わせても、その段階では誰も答えられない
- もし清算人が、基金が保有していた不動産を相場より明らかに安く売却したとしたら? それは「債権の取立て及び債務の弁済」に必要な行為だったのか、それとも権限を超えた処分だったのか。第2項の「必要な一切の行為」という文言は、必要性の枠を外れた瞬間に効かなくなる
- あなたが解散する基金の理事で、そのまま清算人になったとする。今まで運営の判断をしていた立場から、法定された三つの職務を順番に片付ける立場へ切り替わる。新しい投資も、新しい加入員の受入れも、もうできない。できるのは終わらせる行為だけだ
- 基金の解散が決まり、残余財産の分配まであと数か月。この期間に自分の連絡先が変わったのに届出をしていなければ、分配の通知が届かない。清算手続は無期限に待ってはくれない
取るべき行動
被害を受けた側:1. 解散通知が届いたら、清算人の氏名・連絡先・就任日を控える。2. 現在の工程(現務の結了、債権取立て・債務弁済、残余財産分配のどれか)を書面で照会する。3. 自分の加入期間・拠出額の記録を手元で再構成し、基金側の記録と突合する。4. 分配ではなく国民年金基金連合会への年金原資の引継ぎになる部分がないか確認する。5. 住所・連絡先の変更があれば直ちに届け出る、通知が届かないと手続から取り残される。
訴えられた側:清算人として権限逸脱を問われた場合、1. 当該行為が第1項各号のどの職務に必要だったのかを行為時点の資料で示す。2. 資産処分であれば評価根拠、複数見積り、意思決定の記録を時系列で整理する。3. 第2項の「必要な一切の行為」は必要性が要件であり、事後の結果の良し悪しではなく行為時点の判断の合理性が問われる点を軸に反論する。4. 監督官庁への報告記録があれば併せて提出する。
時効(請求できる期限):本条自体に特定の期間制限はない。清算人の行為に関する損害賠償請求は一般の消滅時効(民法166条、権利行使できることを知った時から5年または権利行使できる時から10年)による。基金の解散・清算に関する行政上の認可・届出の期限は所管の政令・省令で定められるため、通知書記載の期限を優先して確認すること(最新の改正状況をご確認ください)。
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