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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年7月4日読了 8 分8 分8 分

国税徴収法 第16条(法定納期限等以前に設定された抵当権の優先)

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納税者が国税の法定納期限等以前にその財産上に抵当権を設定しているときは、その国税は、その換価代金につき、その抵当権により担保される債権に次いで徴収する。

この条文の基本情報

法定納期限等以前に設定された抵当権の優先とは何ですか?

定義法定納期限等以前に設定された抵当権の優先とは、国税徴収法第16条に定められた規定で、「納税者が国税の法定納期限等以前にその財産上に抵当権を設定しているときは、その国税は、その換価代金につき、その抵当権により担保される債権に次いで徴収する。」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 国税徴収法第16条(法定納期限等以前に設定された抵当権の優先)は、日本の国税徴収法に含まれる条文です。
  2. 国税徴収法第16条の条文原文は「納税者が国税の法定納期限等以前にその財産上に抵当権を設定しているときは、その国税は、その換価代金につき、その抵当権により担保される債権に次いで徴収する。」で始まります。
  3. 国税徴収法第16条は第三節に置かれています。
  4. 国税徴収法の公布日は昭和34年4月20日です。
  5. 国税徴収法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
  6. 国税徴収法第16条の前の条は国税徴収法第15条です。
  7. 国税徴収法第16条の次の条は国税徴収法第17条です。
  8. 国税徴収法第16条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式国税徴収法(昭和三十四年法律第百四十七号)第16条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/334AC0000000147
  • 本サイト収録国税徴収法(昭和三十四年法律第百四十七号)第16条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/334AC0000000147/16
裁判例 2件に引用されています

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わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点国税徴収法16条は、法定納期限等以前に設定された抵当権について、換価代金からその被担保債権を国税より先に配当すると定める。設定が一日でも後なら国税が優先する。

Q · 抵当権を先に登記していれば、滞納している国税より先に配当を受けられますか?

法定納期限等以前の設定なら抵当権が先に配当される

国税徴収法16条により、納税者が国税の法定納期限等以前にその財産上に抵当権を設定していれば、換価代金からまず抵当権の被担保債権が支払われ、国税はその次に徴収されます。基準は差押えの先後ではなく、抵当権の設定時期(実務上は登記の日)と法定納期限等の前後です。一日でも後なら8条の国税優先が働きます。ただし優先する金額は18条により登記された債権額(根抵当権なら極度額)が限度です。

解説

登記簿謄本を隅から隅まで読んでも、絶対に載っていない日付がある。国税の「法定納期限等」だ。国税徴収法16条は、あなたが抵当権を設定した日がその日付以前であれば、公売や競売の換価代金からまず抵当権の被担保債権が支払われ、国税はその次に回ると定める。逆に一日でも後なら、8条の国税優先の原則が牙をむき、税務署が先に持っていく。恐ろしいのは、この日付がどこにも公示されないという点だ。融資判断で見た登記簿がどれだけ綺麗でも、その裏に半年前を法定納期限等とする消費税や源泉所得税が眠っているかもしれない。だから金融機関は登記簿と一緒に納税証明書を要求する。担保の順位は、登記の先後だけで決まっているのではない。見えない日付との勝負でも決まっている。

法的な位置づけ

国税徴収法16条は、抵当権と国税の優先劣後を定める規定である。納税者が国税の法定納期限等以前にその財産上に抵当権を設定している場合、当該国税はその財産の換価代金につき、抵当権により担保される債権に次いで徴収される。8条の国税優先の原則に対する時期基準の例外を構成する。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.抵当権設定登記の受付年月日を確定する 登記事項証明書を取得し、自分の抵当権の受付年月日と受付番号を特定する。この日付が16条の判定の一方の軸になる
  2. 2.滞納国税の税目と法定納期限等の内訳の開示を求める 税務署または執行裁判所に対し、交付要求された国税の税目ごとの法定納期限等の内訳の開示を求める。申告に係る本税か更正による増差税額かで基準日が異なるため、税目単位で確認する
  3. 3.登記日と法定納期限等を並べて順位表を作る 税目ごとに法定納期限等と自分の登記受付日を並べ、16条により自分が優先する部分と劣後する部分を切り分ける。優先額は18条により登記された債権額(根抵当権は極度額)が限度である点も同時に反映させる
  4. 4.配当計算書の順位を検証し、必要なら異議を申し立てる 配当計算書の謄本が届いたら、法定納期限等の認定と順位付けを自作の順位表と突き合わせる。誤りがあれば謄本の発送の日から起算して7日を経過した日までに異議を申し立て、必要に応じて配当異議の訴えへ進む

よくある質問 AI による整理

Q1法定納期限等とは何ですか?

国税徴収法15条1項が定める、担保権と国税の優先順位を判定するための基準日です。申告納税なら法定納期限、更正処分による増差税額なら更正通知書を発した日などが基準になります。

Q2法定納期限等はどうやって調べますか?

登記簿には現れません。実務では納税者に納税証明書その3を取得してもらうしかなく、それも証明日時点の情報にすぎない点に注意が必要です。

Q3抵当権の設定時期はいつで判定しますか?

実務上は登記の受付年月日で判定します。抵当権は登記が第三者対抗要件であるため、登記事項証明書の受付年月日が順位判定の基礎になります。

Q4「法定納期限等以前」に同じ日は含まれますか?

含まれます。「以前」は基準日当日を含む表現のため、法定納期限等と同日に設定登記した抵当権も16条の保護を受けます。

Q5国税に差押登記がなければ安全ですか?

安全ではありません。国税は差押えをしなくても、他の債権者が始めた競売手続に交付要求(国税徴収法82条)を出すだけで配当に参加できます。

Q6根抵当権の極度額を増額したらどうなりますか?

増額部分の設定時期は増額登記の日として扱われます。その結果、原極度額部分は国税に勝ち、増額部分だけ負けるという分断が起こり得ます。

Q7抵当権を借換えで付け替えると順位はどうなりますか?

既存抵当権を抹消して新規設定すると設定時期が新しくなり、その間に法定納期限等が到来した国税に劣後します。債務者変更や移転の付記登記で従前順位を維持できる場合があります。

Q8配当計算書に不服がある場合はいつまでに異議を出しますか?

国税徴収法133条により、配当計算書の謄本の発送の日から起算して7日を経過した日までに異議を申し立てる必要があります(最新の改正状況をご確認ください)。

この条文についての質問 AI による整理

Q1登記が先に入っていれば、税金より絶対に優先されるんですよね?

設定日が法定納期限等以前なら順位としては優先するが、優先する金額は登記された債権額、根抵当権なら極度額が限度である(国税徴収法18条)。実務のポイント:極度額を後から増額登記すると、増額部分の設定時期は増額登記の日として扱われる。だから根抵当権の極度額は、当初から融資見込みに余裕を持たせて設定しておく。後で足す発想が順位を割る

Q2法定納期限等って、貸す側からどうやって調べるんですか?

公示制度がないため登記簿では分からない。実務では納税証明書その3(未納の税額がないことの証明)を取ってもらうしかなく、しかもそれは証明日時点の情報にすぎない。実務のポイント:更正処分による増差税額の法定納期限等は更正通知書を発した日である(国税徴収法15条1項)。税務調査中の企業への担保取得は、調査の決着を待ってから登記した方が順位で有利になる場面がある

Q3差押えの登記が入っていなければ、まだ安全と考えていいですか?

危険な読み方である。国税は差押えをしなくても、他の債権者が始めた競売手続に交付要求(国税徴収法82条)を出すだけで配当に参加でき、16条の基準で順位が決まる。実務のポイント:登記簿の差押登記の有無は、国税リスクの指標としてほとんど当てにならない。参加差押や交付要求は登記簿に現れない形で走っていることがあり、配当期日で初めて姿を見せる

Q4借換えで抵当権を付け替えると、順位はどうなりますか?

既存の抵当権を抹消して新たに設定すれば、設定時期は新しい登記の日になる。その間に法定納期限等が到来していた国税には負ける(国税徴収法16条の反対解釈と8条)。実務のポイント:司法書士がここで差をつける。債務者変更登記や抵当権移転の付記登記を使えば従前順位を維持できる場合があり、抹消と新設定という素直な手順を選んだ瞬間に順位という無形資産を捨てていることがある

間違えやすい点 AI による整理

  • 「登記簿さえ綺麗なら担保は安全」という前提そのものが誤っている。国税に登記や公示の制度はなく、法定納期限等は納税者と税務署しか知らない。あなたが立てるべき問いは「登記簿に何が載っているか」ではなく「登記簿に載らない債権が、いつ発生していたか」である
  • 登記が先なら被担保債権の全額が優先すると思われがちだが、18条により優先するのは登記された債権額(根抵当権なら極度額)が限度となる。極度額を後から増額登記した場合、その増額部分の設定時期は増額登記の日として扱われるため、増額分だけ国税に負けるという分断が起きる
  • 税金滞納が競売で不利になることは多くの人が知っている。だが深刻度が理解されていない。国税は差押えをしなくても、交付要求という一片の書面(国税徴収法82条)を裁判所に出すだけで配当に割り込んでくる。差押登記がないから安心という読み方は、配当期日で必ず裏切られる
比較の観点この条文ほかの条文
規律する場面16条:法定納期限等以前に設定された抵当権と国税の順位8条:国税は原則すべての債権に優先
18条:優先する金額の上限
判定基準抵当権の設定時期(実務上は登記日)が法定納期限等以前か特段の基準なし(原則規定)
登記された債権額・根抵当権の極度額
効果換価代金から抵当権の被担保債権を先に配当し、国税は次順位国税が先に徴収される
順位が優先でも登記額を超える部分は国税に劣後
実務上の争点法定納期限等が公示されず、貸主側から確認できない例外規定(15〜20条)の適用可否
根抵当権の極度額増額部分の設定時期の分断

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
税捐稽徵法第6条

台湾も租税の優先を原則としつつ、抵押権との先後を設定時期で調整する構造をとる。土地増値税等の特定税目に別途の優先順位を認める点が日本と異なる

韓国
국세기본법 제35조

韓国は「법정기일(法定期日)」を基準に、それ以前に設定された抵当権の被担保債権を国税に優先させる。日本の法定納期限等とほぼ同型の時期基準を採用

ドイツ
AO § 281 ff.、ZVG § 10

ドイツは租税債権に一般的な優先権を認めず、強制競売の配当は登記順位を含む ZVG § 10の順位表で決まる。時期基準による例外という発想自体が不要になる設計

アメリカ
26 U.S.C. § 6323

米国は Notice of Federal Tax Lien の公示登録を要件とし、それ以前に完成した security interest が優先する。基準日が公示される点で日本の非公示の法定納期限等と対照的

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • もし、融資を実行して抵当権の登記も済ませた翌週に、税務署から競売裁判所への交付要求が入ったらどうなる? 勝敗を分けるのは差押えの有無ではなく、あなたの登記日が滞納国税の法定納期限等より前かどうか、その一点だけだ
  • あなたの会社が消費税の納付を半年止めたまま、資金繰りのために工場を担保に銀行から運転資金を借りた。銀行は登記を入れて安心しているが、法定納期限等はすでに過ぎている。後日この工場が換価されれば、銀行の抵当権は国税の後ろに並ぶ。貸した側に事情を説明する立場に立たされるのは、社長であるあなただ
  • 知人に金を貸し、その自宅に二番抵当を打った。翌月、公売の通知が来た。配当計算書を開くと、あなたの取り分はゼロだった
  • 配当計算書の謄本が郵便で届いた。異議を申し立てられるのは謄本の発送日から起算して7日を経過した日まで。今日で4日目、残された時間は3日。順位の前提となった法定納期限等の認定が正しいかを、この3日で洗い直す必要がある
  • 相続した実家を担保にリフォームローンを組んだ。ところが被相続人の相続税が未納のまま残っていた。相続税の法定納期限等はあなたが登記を入れるはるか前。その家が差し押さえられたとき、金融機関は国税の後順位になる

取るべき行動

被害を受けた側:抵当権者として国税に順位を抜かれそうな側に立ったら、1. 自分の抵当権設定登記の受付年月日を登記事項証明書で確定させる2. 税務署または執行裁判所に対し、交付要求された国税の税目と法定納期限等の内訳の開示を求める3. 自分の登記日が法定納期限等以前なら16条の優先を主張し、配当計算書の順位を検証する4. 認定に誤りがあれば配当計算書に対する異議申立てを期限内に行い、必要なら配当異議の訴えへ進む

訴えられた側:滞納者として差押えや公売に直面したら、1. 滞納税目ごとの法定納期限等と、担保権者の登記日を並べた表を自分で作る2. 担保権者が優先する構造なら、公売より任意売却の方が全体の回収額が上がることを税務署と担保権者の双方に説明し、換価の猶予(国税徴収法151条の2)や納税の猶予を申請する3. 一括納付が困難なら分割納付計画を提示する4. 資産を無償で親族に移す行為は第二次納税義務や詐害行為取消の対象になるため絶対に避ける

時効(請求できる期限):国税の徴収権は法定納期限の翌日から5年で時効消滅する(国税通則法72条)が、差押えや交付要求で時効は更新される。配当計算書に異議のある債権者は、その謄本の発送の日から起算して7日を経過した日までに申し立てる必要がある(国税徴収法133条、最新の改正状況をご確認ください)。税務署長の処分そのものを争う審査請求は、処分を知った日の翌日から3か月以内(国税通則法77条)

学説

通説(租税優先権の調整説):8条の国税優先を貫くと登記を信頼した担保取引が成り立たなくなるため、16条は法定納期限等という時点で私的担保権と租税債権の利害を切り分けたものと理解される。基準線の非公示性は納税証明書の徴求という実務慣行で補われるとされる

改正沿革 AI による整理

改正の年表

  1. 1.昭和34年(1959年) 新設:国税徴収法の全部改正により制定。旧法下の租税絶対優先の運用を改め、法定納期限等以前に設定された抵当権を国税に優先させる時期基準を条文化した

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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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