要点国税徴収法 22 条は、法定納期限等後に登記した質権・抵当権付き財産を滞納者が譲渡したとき、担保権者が受けるべき配当金から国税を徴収できると定める。滞納処分でなお不足する場合に限られる。
Q · 抵当権を付けた不動産が売られたら、税務署に配当を持っていかれることがあるの?
登記が法定納期限等より後なら、持っていかれます
国税徴収法 22 条により、滞納者が「法定納期限等より後に登記した質権・抵当権」の付いた財産を譲渡した場合、税務署はその担保権者が競売で受けるべき配当金の中から国税を徴収できます。ただし適用は補充的で、滞納者の財産を滞納処分してもなお国税に不足すると認められるときに限られます。徴収額の上限は 2 項が定め、実際の配当額から「その財産が滞納者のものだったと仮定して交付要求があった場合の配当額」を控除した差額までです。設定登記が法定納期限等より前なら 15 条・16 条で国税に優先し、22 条の対象外となります。
抵当権さえ登記しておけば回収できる、その常識が崩れる場面がある。国税徴収法22条は、滞納者が「法定納期限等より後に登記した抵当権や質権」の付いた財産を第三者へ譲渡したとき、税務署がその担保権者に直接手を伸ばすことを認める条文だ。理屈はこうだ。法定納期限等の後に登記された担保権は、本来は国税に劣後する(16条)。ところが所有者が財産を売ってしまえば、その財産はもう滞納者のものではなく滞納処分が及ばない。担保権だけが追及効で生き残り、満額の配当を受け取ってしまう。この抜け道を塞ぐのが22条である。ただし無条件ではない。滞納者の財産を処分してもなお不足する場合に限られ、徴収できる額も「その財産がまだ滞納者のものだったと仮定して交付要求があった場合との差額」が上限になる(2項)。あなたが融資担当者なら、担保設定登記の日付と法定納期限等の前後関係、その一点が回収額そのものを決めている。
国税徴収法 22 条は、担保権付財産が譲渡された場合の第二次的な徴収手段を定める規定である。滞納者が法定納期限等後に登記した質権または抵当権を設定した財産を譲渡したとき、税務署長はその質権者・抵当権者が強制換価手続で配当を受けるべき金額のうちから国税を徴収でき、代位実行および交付要求も認められる。
AI 輔助整理,以條文原文為準
滞納者が法定納期限等後に登記した担保権付財産を譲渡した場合、税務署がその担保権者の配当金から国税を徴収できる規定です。滞納処分でなお不足するときに限られます。
国税ごとに定まる優劣判定の基準日で、原則は法定納期限です。国税徴収法 15 条 1 項各号が例外を定め、登記簿には一切現れません。納税証明書(その 3)で確認します。
適用されません。設定登記が法定納期限等より前なら 15 条・16 条で担保権が国税に優先し、22 条の「法定納期限等後に登記した」という要件を満たさないためです。
2 項が上限を定めます。実際に配当を受けるべき金額から、その財産を滞納者の財産とみなし交付要求があったとした場合の配当額を控除した差額までで、滞納税額全額ではありません。
できます。22 条 3 項が、税務署長は徴収のため質権者・抵当権者に代位して質権・抵当権を実行できると明文で定めています。担保権者が動かなくても手続は進みます。
4 項により、税務署長は 22 条で国税を徴収しようとするとき、質権者・抵当権者へ通知しなければなりません。この通知から配当実施までが実務上の反論の窓です。
生じません。22 条の追及は担保権を経由するもので、買主が納税義務を負う構成ではありません。ただし担保権が実行されれば結果として財産を失う可能性があります。
22 条は譲渡された担保権付財産の配当金から徴収する規定、24 条は譲渡担保財産そのものを滞納処分の対象とする物的納税責任の規定です。適用場面も手続も異なります。
追及効で抵当権自体は残ります。ただし国税徴収法22条は、その抵当権が法定納期限等より後に登記されていた場合、配当を受けるべき金額の中から国税を徴収できると定めます。優先順位は所有者が変わっても引き継がれるという発想です。業界裏話ヒント:法定納期限等は登記簿に一切現れません。納税証明書(その3)で未納がないことを確認してから設定登記を入れる、この順序を守るかどうかで担保価値が変わります
22条3項が明文で認めています。税務署長は徴収のため質権者・抵当権者に代位して担保権を実行できます。抵当権者が競売を申し立てず様子を見ていても、税務署が自ら換価手続を起こせるという意味です。業界裏話ヒント:代位実行の件数自体は多くなく、実務の大半は5項の交付要求で処理されます。裏返せば、抵当権者が動かないでいることは防御にならないということです
納税義務そのものは承継しません。ただし土地に残っている抵当権が22条の対象になれば、その抵当権が実行され、結果として土地を失う可能性があります(3項、5項)。抵当権を抹消してから引き渡しを受けるか、代金から被担保債権を完済させるのが原則です。業界裏話ヒント:24条の譲渡担保財産と混同されがちですが別条文です。22条で買主に納税義務は及ばず、追及はあくまで担保権を経由します
ありません。22条1項は「納税者の財産につき滞納処分を執行してもなおその国税に不足すると認められるとき」に限ると定める、第二次的・補充的な徴収手段です。業界裏話ヒント:この不足の判断は税務署の合理的な見込みで足り、全財産を換価し終える必要はないと解されています。実務上、解釈が分かれる論点であり、他に差押可能な財産を具体的に指摘して争う余地は残っています
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 規律する場面 | 22 条:法定納期限等後に登記した担保権付財産を滞納者が譲渡した場合 | — |
| 徴収の対象 | 質権者・抵当権者が配当を受けるべき金額 | — |
| 補充性の要否 | 必要:滞納処分でなお国税に不足すると認められるときに限る(1 項) | — |
| 徴収額の上限 | 2 項の控除計算による差額(譲渡がなかったと仮定した場合との差) | — |
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