要点道路交通法 51 条の 8 は、警察署長が放置車両の確認と標章取付けの事務を、公安委員会に登録された民間法人へ委託できると定める。登録は三年ごとの更新を要する。
Q · 駐車違反の標章を貼るのは警察官じゃないんですか?
警察官ではなく、登録を受けた民間法人の駐車監視員の可能性があります
道路交通法 51 条の 8 により、警察署長は放置車両の確認及び標章の取付け(確認事務)の全部又は一部を、公安委員会の登録を受けた法人に委託できます。したがって路上で標章を取り付けるのは、民間法人に所属する駐車監視員である場合があります。ただし委託されるのは放置という事実の確認と標章取付けに限られ、放置違反金納付命令という制裁を出すのは公安委員会です。登録法人には車両・携帯用無線通話装置・地図・写真機・電子計算機の使用、駐車監視員による実施、都道府県内の事務所設置が要件とされます。
路上に戻ったら、フロントガラスに黄色い標章(放置車両確認標章)が挟まっていた。その紙を貼ったのは、多くの人が思い込んでいる警察官ではないかもしれない。道路交通法 51 条の 8 は、警察署長が「放置車両の確認と標章の取付け」という事務を、公安委員会に登録された民間法人へ委託できると定める。つまりあなたの駐車違反を現認したのは、民間会社に雇われた駐車監視員、街でいう「緑のおじさん」である可能性が高い。ここに落とし穴がある。彼らが標章を貼った瞬間、放置違反金を負うのは運転していた人ではなく、車の使用者であるあなた自身になる。「運転していたのは友人だ」という反論が金銭の段階では通らない設計だ。しかも登録法人は三年を下らない期間ごとに更新を受け、車両・無線・地図・カメラ・電算機を備え、資格を持つ監視員を置くことが義務づけられる。街角の一枚の標章の裏側に、この登録制度がまるごと立っている。
道路交通法 51 条の 8 は、確認事務の委託を定める規定である。確認事務とは、同法 51 条の 4 第 1 項の放置車両の確認及び標章の取付けをいい、警察署長はその全部又は一部を公安委員会の登録を受けた法人に委託することができる。登録は法人の申請により行われ、車両・携帯用無線通話装置・地図・写真機・電子計算機の使用、駐車監視員による実施、当該都道府県内の事務所設置を要件とする。
放置車両であることを現場で確認した際にフロントガラス等に取り付けられる標章です。道路交通法 51 条の 4 に基づき、その取付け事務は 51 条の 8 で民間法人に委託できます。
平成 16 年(2004 年)の道路交通法改正で創設され、平成 18 年(2006 年)6 月 1 日に施行されました。放置違反金制度と駐車監視員制度が同時に始まっています。
駐車監視員の資格は道路交通法 51 条の 12 が定めており、講習修了等の要件を満たしたうえで、公安委員会の登録を受けた法人に所属して確認事務に従事します。
51 条の 8 第 4 項が定める要件は 3 つです。車両・携帯用無線通話装置・地図・写真機・電子計算機を用いること、駐車監視員が確認等を行うこと、当該都道府県内に事務所を有することです。
取り付けられた標章の除去は道路交通法上禁止されており、剥がしても放置違反金の手続は進みます。剥がす行為自体が別の責任を招くため、剥がさず内容を撮影して保存するのが安全です。
違法ではありません。51 条の 8 第 4 項は写真機や電子計算機を用いて確認事務を行うことを登録要件としており、撮影は法が予定した確認手段の一部です。
道路交通法 51 条の 10 が登録の取消しを定めます。取り消された法人は取消しの日から 2 年を経過するまで再登録を受けられません(51 条の 8 第 3 項)。
51 条の 8 第 6 項により、三年を下らない政令で定める期間ごとに更新を受けなければ、期間の経過によって登録は効力を失います。更新にも申請と要件審査の規定が準用されます。
民間法人の社員です。道路交通法 51 条の 8 で公安委員会に登録された法人が委託を受け、その資格者である駐車監視員(51 条の 12)が現場に立ちます。ただし権限は放置の事実を確認して標章を貼ることに限られ、違反金を科すのは公安委員会です。業界裏話ヒント:取締りは地域と時間帯を区切ったガイドラインで運用され、重点路線や時間帯を事前公表している都道府県が多い。公安委員会サイトの重点地域マップを見れば、いつどこが狙われるかはかなり読める。
対外的には放置違反金は車の使用者である会社に課されます(51 条の 4 の放置違反金制度)。51 条の 8 の監視員は放置の事実を確認しただけで、誰が運転したかは違反金の段階では問われません。社員への求償は社内の別問題です。業界裏話ヒント:運転者が自ら出頭して反則金を納めれば、使用者への放置違反金は課されません。社員に反則金+点数を受けさせるか、会社が放置違反金を被るかを選ばせる運用の企業もある。前者なら会社の金銭負担はゼロにできる。
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 規律の対象 | 51 条の 8:確認事務を委託できる法人の登録制度 | — |
| 名宛人 | 委託する警察署長と、登録を申請する法人 | — |
| 効果 | 登録簿への登録により受託資格が発生、三年を下らない期間ごとに更新 | — |
| 金銭的制裁との距離 | 制裁権限は含まない(事実確認と標章取付けのみ) | — |
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