道路交通法 第63条の11(自転車の運転者等の遵守事項)
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- 自転車の運転者は、乗車用ヘルメットをかぶるよう努めなければならない。
- 2.自転車の運転者は、他人を当該自転車に乗車させるときは、当該他人に乗車用ヘルメットをかぶらせるよう努めなければならない。
- 3.児童又は幼児を保護する責任のある者は、児童又は幼児が自転車を運転するときは、当該児童又は幼児に乗車用ヘルメットをかぶらせるよう努めなければならない。
この条文の基本情報
自転車の運転者等の遵守事項とは何ですか?
定義自転車の運転者等の遵守事項とは、道路交通法第63条の11に定められた規定で、「自転車の運転者は、乗車用ヘルメットをかぶるよう努めなければならない。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 道路交通法第63条の11(自転車の運転者等の遵守事項)は、日本の道路交通法に含まれる条文です。
- 道路交通法第63条の11の条文原文は「自転車の運転者は、乗車用ヘルメットをかぶるよう努めなければならない。」で始まります。
- 道路交通法第63条の11は第十三節 自転車の交通方法の特例に置かれています。
- 道路交通法の公布日は昭和35年6月25日です。
- 道路交通法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 道路交通法第63条の11の前の条は道路交通法第63条の10です。
- 道路交通法第63条の11の次の条は道路交通法第64条です。
- 道路交通法第63条の11には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
道路交通法(昭和三十五年法律第百五号)第63条の11 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/335AC0000000105 - 本サイト収録
道路交通法(昭和三十五年法律第百五号)第63条の11(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/335AC0000000105/63_11
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点道路交通法63条の12は、自転車の運転者と同乗者、児童・幼児の保護者にヘルメット着用の努力義務を定める。罰則はないが、事故時に過失相殺で賠償額が減る可能性がある。
Q · 自転車のヘルメットって、かぶらないと罰金なんですか?
罰金はありません。ただし事故の賠償額が減る可能性があります
道路交通法63条の12は、第1項で自転車の運転者本人に、第2項で他人を同乗させる運転者に、第3項で児童・幼児を保護する責任のある者に、乗車用ヘルメットをかぶる(かぶらせる)努力義務を課します。令和5年(2023年)4月1日から全年齢に拡大されましたが、いずれも「努めなければならない」という努力義務であり、罰則も反則点数もありません。ただし事故で頭部を負傷した場合、未着用が民法722条の過失相殺で斟酌され、受け取れる賠償額が減額される可能性があります。
解説
2023年4月から、自転車に乗るすべての人がヘルメットをかぶるよう求められるようになった。ニュースで「義務化」と聞いて身構えた人も多い。だがここが分かれ道だ。63条の12は「努めなければならない」としか書いていない。つまり努力義務であって、かぶらなくても罰金も反則点数もない。第1項はあなた自身、第2項は後ろに乗せる同乗者、第3項は子どもを持つ保護者に、それぞれヘルメットをかぶらせる努力を課す。罰則ゼロと聞いて安心するのはまだ早い。本当の刃は民事にある。事故で頭を打って損害賠償を請求するとき、ヘルメット未着用が過失相殺の材料にされ、あなたが受け取れるはずの賠償額が削られる可能性がある。罰されないのに、損をする。この非対称を知っている人と知らない人とで、朝の一手が変わる。
法的な位置づけ
道路交通法63条の12は、自転車利用時の乗車用ヘルメット着用に関する努力義務を定める規定である。第1項は運転者本人、第2項は同乗させる他人、第3項は児童・幼児を保護する責任のある者を名宛人とする。いずれも「努めなければならない」という努力義務にとどまり、違反に対する罰則および反則点数は定められていない。
手順
- 1.安全基準を満たすヘルメットを選ぶ 法律は規格を指定していないため、SG マーク・JCF 公認・CE(EN1078)など第三者認証のある製品を選ぶ。頭囲を実測し、あご紐が指1本分で締まるサイズを確認する
- 2.同乗者・子どもの分もそろえ、自治体の補助金を申請する 第2項の同乗者分、第3項の児童・幼児分も同時に用意する。市区町村のヘルメット購入助成制度を確認し、領収書と申請書を提出する。予算枠は年度途中で終了することがある
- 3.購入記録と着用の証跡を保存する レシート、通販の注文履歴、着用時の写真をクラウドに保存する。事故後に「未着用だった」と主張されたとき、購入時期と着用習慣を示す最も安価な反証材料になる
- 4.事故直後に受診し、着用状況の客観証拠を確保する 頭部を打った場合は軽症に見えても受診し、診断書と画像を残す。現場のヘルメットの写真、破損状況、周辺の防犯カメラ映像やドライブレコーダーの保存を早期に依頼する
- 5.示談交渉で過失相殺の主張に先手を打つ 相手保険会社が未着用を理由に減額を持ち出す前に、着用の証拠を提示する。頭部外傷や後遺障害がある場合は弁護士基準での再計算を前提に交渉する
よくある質問 AI による整理
Q1努力義務とは何ですか?
「努めなければならない」と定めるだけで、違反しても罰則や反則点数が科されない義務の型です。行政指導や啓発の根拠にはなり、民事の場面で行動の相当性を判断する材料にもなります。
Q2自転車ヘルメットの義務化はいつからですか?
令和5年(2023年)4月1日から、それまで児童・幼児に限られていた努力義務が全年齢に拡大されました。義務化と報じられましたが、内容は罰則のない努力義務です。
Q3電動アシスト自転車もヘルメットの対象ですか?
対象です。電動アシスト自転車は道路交通法上の自転車に含まれるため、63条の12の努力義務がそのまま適用されます。速度が出る分、頭部への衝撃も大きくなります。
Q4自転車ヘルメットはどれを選べばいいですか?
法律は具体的な規格を指定していません。実務では SG マーク、JCF 公認、欧州の CE(EN1078)など、第三者機関の安全基準に適合した製品を選ぶのが一般的です。
Q5ヘルメットの購入補助金はどこで申請しますか?
多くは市区町村の窓口またはオンライン申請です。努力義務の全年齢化を受けて助成制度を設ける自治体が増えました。予算枠に達すると年度途中で締め切られる点に注意が必要です。
Q6同乗者にヘルメットをかぶらせるのは誰の義務ですか?
第2項により、他人を乗車させる運転者側の努力義務です。同乗者本人ではなく、乗せる側が名宛人になっている点が見落とされやすいポイントです。
Q7電動キックボードもこの条文の対象ですか?
63条の12が対象とするのは自転車です。特定小型原動機付自転車(いわゆる電動キックボード)についても乗車用ヘルメットは努力義務とされていますが、根拠となる条文は別です。
Q8業務で自転車を使う場合、会社に責任はありますか?
道路交通法上の罰則はありませんが、労働契約法5条の安全配慮義務の観点から、ヘルメットの支給や着用ルール整備を怠ると、労災や損害賠償の場面で使用者の対応が問われる余地があります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1自転車でヘルメット被らないと、警察に捕まって罰金取られるんですか?
取られません。63条の12は努力義務で、違反しても罰則も反則点数もなく、切符を切られることもありません。あくまで「かぶるよう努める」義務です。実務のポイント:罰則がないからと軽視されがちですが、事故で頭を打ったときの民事賠償では話が別。ヘルメット未着用が過失相殺の材料にされ、賠償額が削られることがある。罰金を心配するより、この民事の減額リスクを知っている人の方が、結局は得をします
Q2子どもにヘルメット被らせなかったら、親の私が責任を問われますか?
第3項は保護者に子どもへ着用させる努力義務を課しますが、これも罰則はありません。ただし事故で子どもが頭部を負傷した場合、監督のあり方が民事で問われる余地があります(民法722条)。実務のポイント:多くの自治体が子ども用ヘルメットの購入補助金を出しています。努力義務化の直後は予算が手厚く申請が通りやすい。制度を知っている親だけが、実質無料に近い金額でそろえています
Q3相手が悪い事故なのに、ヘルメット被ってなかったら賠償減らされるって本当ですか?
本当に起こりえます。相手の過失が明らかでも、頭部外傷についてヘルメット未着用が損害を広げたとされれば、民法722条の過失相殺で賠償が減額される可能性があります。ただし着用義務違反をどこまで反映するかは実務上、判断が分かれています。実務のポイント:着けていたのに未着用と決めつけられるケースもある。事故現場でヘルメットの写真を撮り、購入記録を残しておくと、相手の減額主張を早い段階でつぶせます
間違えやすい点 AI による整理
- 「2023年に義務化されたから、かぶらないと罰金」と思っている人が多い。実際は努力義務であり、違反しても罰則も反則点数もなく、警察に止められて切符を切られることもない。あくまで「かぶるよう努める」義務にとどまる
- 罰則がないことは知っていても、その先の深刻さを見落としている。ヘルメット未着用は事故のとき過失相殺の理由にされ、頭部の後遺障害という最も高額な賠償項目がまるごと減額されうる。罰金数千円どころか、削られるのは数百万円単位になりうる(実務上、着用義務違反をどこまで過失相殺に反映するかは事案により判断が分かれている)
- あなたは「自分がかぶるかどうか」を考えている。だが第2項と第3項は、あなたに同乗者と子どもへの責任まで負わせている。問いは「自分は?」ではなく「同乗者と子どもに、あなたはかぶらせたか?」の方だ
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 義務の強さ | 道交法63条の12:努力義務(努めなければならない) | 道交法71条:遵守事項(しなければならない) 道交法63条の4:歩道通行の要件(通行できる場合の限定) |
| 罰則の有無 | 罰則なし・反則点数なし | 違反類型により罰則あり 違反態様により罰則の対象となりうる |
| 名宛人 | 運転者本人・同乗させる運転者・児童幼児の保護者 | 車両等の運転者一般 普通自転車の運転者 |
| 実務上の効き方 | 事故時の過失相殺(民法722条)で賠償額に反映されうる | 取締り・行政処分+民事の過失評価 取締り+事故時の過失割合の認定要素 |
他国ではどう定めているか 5 か国
台湾は機車(オートバイ)について安全帽の着用義務と罰則を設ける一方、自転車には全国一律の着用義務がない。日本の努力義務方式とは異なり、二輪の動力車と人力車で明確に線を引いている
韓国は自転車運転者の人命保護装具(ヘルメット)着用を法文上定めるが、実効的な制裁がなく、運用としては日本の努力義務に近い
ドイツは原動機付二輪車にのみヘルメット義務を課し、自転車には着用義務がない。もっとも民事の損害賠償実務では、未着用を過失相殺として斟酌するかが議論され、日本と同型の争点が生じている
フランスは12歳未満の自転車利用者にヘルメット着用を義務づけ、違反には保護者への罰則を伴う。年齢で区切って強制する点が、全年齢を努力義務でカバーする日本と対照的
米国は連邦レベルの義務がなく、州や市の条例で16歳未満・18歳未満などの年齢制限付き義務を課す例が多い。民事では未着用を過失相殺の抗弁として扱えるかが州ごとに分かれる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- もし、あなたが交差点で車に跳ねられ頭を強打したら? 過失は明らかに相手にある。だが保険会社は示談交渉で「ヘルメットを着けていれば怪我は軽かった」と過失相殺を持ち出してくる。頭部外傷の賠償が一割二割削られるかどうか、着用の有無が争点になる
- あなたが子どもを後部座席に乗せて保育園へ走る朝。子どもがヘルメットを嫌がって外したがる。第3項はまさにこの場面で、あなたに責任を課している。罰則はないが、もし事故が起きて子どもが頭を打てば、保護者としての監督のあり方が民事で問われる
- 配達バイトで自転車を走らせるあなた。会社は「ヘルメットは自由」と言う。だがその一言が、事故のとき会社の安全配慮義務を揺るがす
- 事故から示談まで残り数日。相手側は「被害者はノーヘルだった」と主張してきた。あの日ヘルメットをかぶっていた証拠、購入レシートや防犯カメラ映像を、今日中に押さえないと交渉で一気に不利になる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 事故直後、頭部を打っていれば軽症に見えても必ず受診し、診断書と画像を残す。2. ヘルメット着用の有無は過失相殺の争点になるため、着けていたなら購入記録や現場写真、防犯カメラ映像を確保する。3. 相手保険会社の初回提示は自賠責基準で低く、過失相殺の割合も相手に有利に盛られていることが多い。4. 頭部外傷や後遺障害があれば賠償が高額化するので、弁護士基準での再計算を前提に交渉する
訴えられた側:1. あなたが自転車事故の相手方(自動車側など)として賠償を求められた場合、被害者のヘルメット未着用が損害の拡大に寄与したなら、民法722条の過失相殺を主張できる。2. ただし未着用と頭部外傷の因果を示す必要があり、着用義務違反をどこまで斟酌するかは事案により判断が分かれる。3. 保護者として子どもの未着用を問われる場面では、罰則はないが監督のあり方が民事評価に影響しうるので、日頃の着用習慣が防御材料になる
時効(請求できる期限):努力義務そのものに時効はない。ただし事故が起きた場合の損害賠償請求は、損害および加害者を知った時から人身損害で5年(民法724条、724条の2)、事故時から20年で除斥。過失相殺の主張は損害賠償手続の中で行う(最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説:努力義務規定は行政上の強制力を持たないが、社会的に期待される行動水準を示す指標として機能する。したがって罰則の不存在は民事評価における無関係を意味せず、事故時の過失相殺や安全配慮義務の判断に間接的に影響しうると解されている
実務の慎重説:自転車ヘルメットの未着用を過失相殺に反映することについては、義務が努力義務にとどまる以上、着用が社会通念として定着した程度や、未着用と頭部外傷との因果の立証を要するとして、一律の減額には慎重であるべきとの立場がある
改正沿革 AI による整理
- 令和4年(2022年)改正・令和5年(2023年)4月1日施行 従来は児童・幼児のみに課されていた自転車ヘルメットの着用努力義務を、全年齢の運転者・同乗者へ拡大。あわせて条文が再編・番号整理された。新設か既存条文の改正・移動かは条文番号の変遷確認が必要
改正の年表
- 1.平成19年(2007年) 改正:児童・幼児を保護する責任のある者に対し、児童・幼児にヘルメットをかぶらせる努力義務が導入された。対象は13歳未満の子どもに限られていた
- 2.令和4年(2022年)改正・令和5年(2023年)4月1日施行 改正:自転車利用者全般に乗車用ヘルメットの着用努力義務を拡大。運転者本人(第1項)、同乗させる他人(第2項)、児童・幼児の保護者(第3項)の三層構造となった。あわせて条文が再編・番号整理された
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