道路交通法 第63条の10(自転車の検査等)
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- 警察官は、前条第一項の内閣府令で定める基準に適合する制動装置を備えていないため交通の危険を生じさせるおそれがある自転車と認められる自転車が運転されているときは、当該自転車を停止させ、及び当該自転車の制動装置について検査をすることができる。
- 2.前項の場合において、警察官は、当該自転車の運転者に対し、道路における危険を防止し、その他交通の安全を図るため必要な応急の措置をとることを命じ、また、応急の措置によつては必要な整備をすることができないと認められる自転車については、当該自転車の運転を継続してはならない旨を命ずることができる。
この条文の基本情報
自転車の検査等とは何ですか?
定義自転車の検査等とは、道路交通法第63条の10に定められた規定で、「警察官は、前条第一項の内閣府令で定める基準に適合する制動装置を備えていないため交通の危険を生じさせるおそれがある自転車と認められる自転車が運転されているときは、…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 道路交通法第63条の10(自転車の検査等)は、日本の道路交通法に含まれる条文です。
- 道路交通法第63条の10の条文原文は「警察官は、前条第一項の内閣府令で定める基準に適合する制動装置を備えていないため交通の危険を生じさせるおそれがある自転車と認められる自転車が運転されているときは、…」で始まります。
- 道路交通法第63条の10は第十三節 自転車の交通方法の特例に置かれています。
- 道路交通法の公布日は昭和35年6月25日です。
- 道路交通法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 道路交通法第63条の10の前の条は道路交通法第63条の9です。
- 道路交通法第63条の10の次の条は道路交通法第63条の11です。
- 道路交通法第63条の10には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
道路交通法(昭和三十五年法律第百五号)第63条の10 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/335AC0000000105 - 本サイト収録
道路交通法(昭和三十五年法律第百五号)第63条の10(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/335AC0000000105/63_10
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点道路交通法63条の11は、基準に適合する制動装置のない自転車を警察官が停止・検査でき、運転者に応急の措置または運転継続の禁止を命じられると定める規定である。
Q · ブレーキのない自転車で走っていたら、警察官に何をされるの?
その場で停止・検査され、運転継続を禁止されることがあります
道路交通法63条の11第1項により、警察官は基準に適合する制動装置を備えないため交通の危険を生じさせるおそれがあると認められる自転車を停止させ、制動装置を検査できます。第2項では、運転者に対し危険防止のため必要な応急の措置をとることを命じ、応急の措置では必要な整備ができないと認められる場合には、その自転車の運転を継続してはならない旨を命じることができます。命令が出た後は乗ることができず、自転車を押して歩けば歩行者として扱われます。
解説
街乗り用にネットで買ったおしゃれな固定ギア自転車、いわゆるピストバイク。ブレーキが付いていない、あるいは前輪だけ、その状態で公道を走った瞬間、あなたは道路交通法の検査対象になる。63条の11は警察官に三つの権限を与える。ブレーキ不良の疑いがある自転車を停止させる権限、その場で制動装置を検査する権限、そして「応急の措置をとれ」または「これ以上運転してはならない(運転継続禁止)」と命じる権限だ。ここで多くの人が誤解している。問われるのは「ブレーキがあるか」ではなく「内閣府令の基準を満たすか」。前後輪ともに、時速10キロから10メートル以内で止まれる制動性能が要る。「ペダルを逆に踏んで止める」は制動装置と認められない。検査で不適合とされれば、その場から乗ることは許されず、目的地まで自転車を押して歩くしかなくなる。
法的な位置づけ
道路交通法63条の11は、自転車の制動装置に対する警察官の検査権限を定める規定である。第1項は、前条第1項の内閣府令で定める基準に適合する制動装置を備えないため交通の危険を生じさせるおそれがあると認められる自転車の停止および制動装置の検査を認め、第2項は、運転者に対する応急の措置の命令と、整備不能と認められる場合の運転継続禁止の命令を認める。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.停止を求められたら降りて検査に応じる 警察官から停止を求められたら、その場で降車し制動装置の検査に応じる。63条の11第1項は停止と検査の権限を定めており、走り去る行為は事態を悪化させるだけである
- 2.前後の制動装置が基準を満たすか確認する 前輪・後輪の双方にブレーキがあるか、レバーの引きしろ、ワイヤーの伸び、ブレーキシューの摩耗を確認する。ペダルを逆に踏む方式は制動装置として認められない
- 3.その場で直せる範囲は応急の措置をとる ワイヤーの張り直しやブレーキシューの位置調整など、その場で危険を除去できるものは応急の措置として実施し、警察官に確認してもらう(63条の11第2項前段)
- 4.運転継続禁止を命じられたら押して歩く 応急の措置で整備できないと認められた場合、運転継続禁止命令が出る。命令後は乗らず、自転車を押して歩けば歩行者として扱われ、それ以上の違反は生じない
- 5.自転車店で基準適合品に整備・交換する 帰宅後すみやかに自転車店へ持ち込み、前後輪とも基準に適合する制動装置へ整備・交換する。作業伝票を保管しておけば、整備済みであることの資料になる
よくある質問 AI による整理
Q1自転車の検査とは何ですか?
道路交通法63条の11に基づき、警察官がブレーキ不良の疑いがある自転車を停止させ、制動装置が内閣府令の基準を満たすかをその場で確認する手続です。
Q2自転車のブレーキの基準はどこに書いてありますか?
内閣府令(道路交通法施行規則)に定められ、前後輪それぞれに、乾燥した平たんな舗装路で時速10キロから10メートル以内に停止できる性能が求められます。
Q3運転継続禁止命令が出たらどうすればいい?
その場から乗ることはできません。自転車を降りて押して歩けば歩行者として扱われ、追加の違反にはなりません。帰宅後に前後の制動装置を整備してください。
Q4自転車の検査は拒否できますか?
63条の11第1項は警察官に停止・検査の権限を与えており、拒否や逃走は事態を悪化させます。命令違反は罰則の対象となります(現行の罰条は要確認)。
Q5ピストバイクは公道で違法ですか?
車体そのものではなく、前後輪に基準適合の制動装置があるかで判断されます。ブレーキなし、または前輪のみの状態で公道を走れば検査・命令の対象です。
Q6応急の措置とは具体的に何をするのですか?
ワイヤーの張り直し、ブレーキシューの調整・交換など、その場で危険を除去できる整備を指します。応急の措置で足りない場合は運転継続禁止となります。
Q7子ども乗せ自転車も検査の対象になりますか?
対象になります。制動装置が基準を満たさなければ、子どもを乗せたままでも運転継続禁止を命じられ、押して歩くことになります。年齢や用途で例外はありません。
Q8ブレーキ不良の自転車にぶつけられたら何を記録すべき?
警察への通報後、相手の自転車の前後の制動装置の有無と状態を必ず撮影してください。後で部品を付け直されると、整備不良の立証が難しくなります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1ピストバイクってそんなに違法なんですか?友達は普通に乗ってますけど
前後輪のブレーキが内閣府令の基準を満たさない自転車を公道で運転すれば、制動装置の基準違反で5万円以下の罰金。本条63条の11で警察官が停止・検査し、乗車禁止を命じられます。実務のポイント:「ペダルを逆に踏んで止める」は制動装置と認められません。競技用として売られていても、公道を走った瞬間に整備不良自転車です(最新の改正状況をご確認ください)
Q2検査を断って走り去ったらどうなるんですか?
本条63条の11で停止・検査に応じ、命令に従う義務があります。命令違反や無視は罰則(120条)の対象で、逃走すればより悪質と見られます。実務のポイント:実務では、運転継続禁止命令が出てもその場で降りて自転車を押して歩けば歩行者扱いになり、それ以上の違反は生じません。多くの人はこれを知らずその場で口論し、心証を悪くする。降りて押す、が最善手です
Q32026年から自転車も青切符(反則金)になるって本当?
令和6年(2024年)改正で16歳以上の自転車に交通反則通告制度(青切符)の導入が決まり、施行が進んでいます。ブレーキ不良などもその対象になりえます。実務のポイント:反則金なら「その場で納付して前科は残らない」ルートですが、悪質・危険な違反は従来どおり刑事手続に乗ります。青切符化は取り締まり強化とセットなので、施行前後は検査が増える(最新の改正状況をご確認ください)
間違えやすい点 AI による整理
- 「ブレーキが付いていれば合法」と考えて問いを立てているが、そこが違う。法が要求するのは内閣府令の基準を満たす制動装置、つまり前輪と後輪の両方に、時速10キロから10メートル以内で止まれる性能。前ブレーキだけ、効きの甘い伸びたワイヤーは「装置はあるが基準外」として検査で落ちる
- 警察の検査があることは知っていても、その後に出る命令の重さを甘く見ている。応急の措置で直せなければ「運転継続禁止命令」が出て、その場から一切乗れなくなる。無視して乗り続ければ、それ自体が新たな違反として罰則の対象になる
- あなたから見れば「競技用として買った私物」だが、公道に出た瞬間、法から見れば「交通の危険を生じさせるおそれのある軽車両」。この視点の落差が、罰金と乗車禁止を招く
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律の内容 | 63条の11:警察官による停止・検査・応急の措置命令・運転継続禁止命令 | 63条の10(前条):基準適合の制動装置を備えない自転車の運転そのものの禁止 63条:整備不良の自動車等に対する検査・応急措置命令 |
| 名宛人 | 権限の主体は警察官、義務を負うのは運転者 | 自転車の運転者 自動車等の運転者 |
| 発動のタイミング | 公道で運転されている現場で即時に発動 | 運転を開始した時点で違反が成立 整備不良車両を現認した現場 |
| 従わなかった場合 | 命令違反として罰則の対象(罰条・法定刑は現行効力を要確認) | 制動装置不良自転車の運転として罰則の対象 整備不良車両運転として反則行為・罰則の対象 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も自転車(慢車)の設備要件を行政規則で定め、違反に過料を科す。現場での運転継続禁止命令という形式より、取締り・過料が中心
ドイツは自転車に2つの独立した制動装置を要求し、警察官は交通検査の権限を有する。ブレーキなしのピスト走行は日本と同様に違法
フランスも自転車に2系統の有効な制動装置を要求。違反は違警罪(contravention)として定額罰金で処理される
米国は州法レベルの規律で、カリフォルニア州は舗装路上で制動できるブレーキの装備を要求。連邦統一の規定はない
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- ネット通販で買った前後ブレーキなしのピストバイクで通勤中、自転車で巡回中の警察官に停止を求められたら? 制動装置の検査を受け、基準を満たさなければその場で「これ以上運転してはならない」と命じられ、駅まで自転車を押して歩くことになる。降りた瞬間からは歩行者扱いだ
- 子どものお下がり自転車、ワイヤーが伸びてブレーキの効きが甘いまま乗せていた。検査で不適合とされれば、応急の措置を命じられ、直せなければ運転継続禁止。子どもを乗せたまま押して帰る羽目になる。整備不良は「知らなかった」では免れない
- ブレーキの効かない自転車が坂道で止まりきれず、あなたに突っ込んだ。相手の整備不良は、そのまま損害賠償の過失を固める。あなたが被害者なら、その自転車の制動装置の状態こそ最初に記録すべき証拠だ
- 検査で運転継続禁止を命じられた。あと数キロ先の目的地に、今すぐ自転車で向かうことはもうできない。押して歩くか、その場で工具を出して応急整備するか、判断はこの瞬間に迫られる
取るべき行動
被害を受けた側:1. ブレーキ不良の自転車にはねられたら、まず自分の治療と警察への通報。2. その場で相手の自転車を撮影、特に前後の制動装置の有無と状態を記録する(後で外されると立証が困難)。3. 相手の整備不良は制動装置の基準違反と本条違反にあたり、民法709条の過失を強く裏づける。4. 治療費・休業損害・慰謝料を709条で請求し、相手が個人賠償責任保険に入っていないか確認する
訴えられた側:1. 停止と検査を求められたら応じる義務がある、拒否や逃走は事態を悪化させるだけ。2. 検査で不適合なら、その場で直せるものは応急の措置を、直せなければ運転継続禁止命令が出る。3. 命令が出たら乗らず、自転車を押して歩けば歩行者扱いで追加の違反にならない。4. 帰宅後すみやかに前後の制動装置を基準適合品に整備・交換し、次に乗るまでに必ず直す
時効(請求できる期限):検査と命令はその場で即時に効力を生じ、運転継続禁止命令には従わなければならない。特有の消滅時効はないが、罰則(制動装置不良自転車の運転は5万円以下の罰金、最新の改正状況をご確認ください)の公訴時効は罰金刑につき3年(刑事訴訟法250条2項)
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.平成19年(2007年) 新設:道路交通法の一部改正により、自転車の制動装置に関する規定と、警察官による検査・応急の措置命令・運転継続禁止命令の規定が新設された。その後の改正で条番号が移動しているため、現行の条番号と罰条は e-Gov で要確認
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