道路交通法 第62条(整備不良車両の運転の禁止)
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車両等の使用者その他車両等の装置の整備について責任を有する者又は運転者は、その装置が道路運送車両法第三章若しくはこれに基づく命令の規定(同法の規定が適用されない自衛隊の使用する自動車については、自衛隊法(昭和二十九年法律第百六十五号)第百十四条第二項の規定による防衛大臣の定め。以下同じ。)又は軌道法第十四条若しくはこれに基づく命令の規定に定めるところに適合しないため交通の危険を生じさせ、又は他人に迷惑を及ぼすおそれがある車両等(次条第一項及び第七十一条の四の二第二項第一号において「整備不良車両」という。)を運転させ、又は運転してはならない。
この条文の基本情報
整備不良車両の運転の禁止とは何ですか?
定義整備不良車両の運転の禁止とは、道路交通法第62条に定められた規定で、「車両等の使用者その他車両等の装置の整備について責任を有する者又は運転者は、その装置が道路運送車両法第三章若しくはこれに基づく命令の規定(同法の規定が適用されない…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 道路交通法第62条(整備不良車両の運転の禁止)は、日本の道路交通法に含まれる条文です。
- 道路交通法第62条の条文原文は「車両等の使用者その他車両等の装置の整備について責任を有する者又は運転者は、その装置が道路運送車両法第三章若しくはこれに基づく命令の規定(同法の規定が適用されない…」で始まります。
- 道路交通法第62条は第十二節 整備不良車両の運転の禁止等に置かれています。
- 道路交通法の公布日は昭和35年6月25日です。
- 道路交通法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 道路交通法第62条の前の条は道路交通法第61条です。
- 道路交通法第62条の次の条は道路交通法第63条です。
- 道路交通法第62条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
道路交通法(昭和三十五年法律第百五号)第62条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/335AC0000000105 - 本サイト収録
道路交通法(昭和三十五年法律第百五号)第62条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/335AC0000000105/62
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点道路交通法62条は、保安基準に適合せず交通の危険を生じさせるおそれのある整備不良車両について、運転者だけでなく使用者や整備責任者にも運転させることを禁じている。
Q · 整備不良の車で捕まったら、責任を負うのは運転していた自分だけですか?
運転者だけでなく、車を出した使用者も同じ条文の対象です
道路交通法62条は「使用者」「整備について責任を有する者」「運転者」の三者を並べて名宛人とし、整備不良車両を運転することも運転させることも禁じています。したがって、整備不良と知りながら車を送り出した会社側も同条の責任主体になり得ます。何が整備不良かは道路交通法自体ではなく、道路運送車両法第三章及び保安基準(国土交通省令)、軌道車両については軌道法14条の数値基準で判断されます。基準に適合していれば違反は成立しません。
解説
ブレーキの効きが甘い、ヘッドライトが片方切れている、タイヤの溝がツルツル。こうした車を走らせた瞬間、あなたは道路交通法62条に触れている。この条文の本当の切れ味は、罰せられるのが運転者だけではないという点にある。条文は「使用者」「整備について責任を有する者」「運転者」の三者を並べて名指しする。つまり、会社が整備不良のトラックを運転手に押し付けて走らせたら、ハンドルを握った運転手だけでなく、送り出した会社側も同じ土俵で責任を問われる。何が「整備不良」かは道路交通法の中には書かれていない。判断基準は道路運送車両法の保安基準(国土交通省令)に丸ごと預けられている。だから、この一条を理解するには二つの法律をまたぐ必要がある。そして最も見落とされているのは、整備不良が事故につながったとき、この違反歴が「危険を予見できたのに放置した過失」の動かぬ証拠として跳ね返ることだ。
法的な位置づけ
道路交通法62条は整備不良車両の運転禁止を定める規定であり、車両等の使用者、装置の整備について責任を有する者及び運転者を並列の名宛人とする。適合性の実体基準は道路運送車両法第三章及びこれに基づく命令(保安基準)、軌道車両については軌道法14条に委ねられ、交通の危険又は他人への迷惑のおそれを要件として、運転する行為と運転させる行為の双方を禁止する。
手順
- 1.運行前に保安基準の要点を自分で点検する エンジン始動前に灯火類(前照灯・尾灯・方向指示器)の点灯、タイヤの溝と空気圧、ブレーキの効きと異音、消音器の破損を確認する。日常点検は道路運送車両法47条の2の枠組みでもあり、62条違反の予防に直結する
- 2.不具合を見つけたら運行前に記録して報告する 異常箇所を写真と日時付きで記録し、会社の運行管理者へ書面またはチャットで報告する。報告の記録は、後に「使用者も知っていた」ことを示す証拠となり、責任が運転者一人に集中する事態を防ぐ
- 3.整備不良車での運行指示は証拠を残して断る 整備せずに走れという指示を受けた場合、62条が使用者と整備責任者も名宛人としている点を伝え、指示内容をメール・チャットで残す。口頭指示なら「〇時の指示内容を確認します」と書面で復唱して記録化する
- 4.現場で止められたら保安基準の該当箇所を確認する 整備不良を指摘されたら、どの装置がどの基準に不適合なのかを具体的に確認する。基準に適合していると考える場合は、切符にサインする前にその場で主張し、車両の状態を写真で記録しておく
よくある質問 AI による整理
Q1整備不良車両とは?
道路運送車両法第三章及びこれに基づく命令(保安基準)、軌道車両は軌道法14条の定めに適合しないため、交通の危険を生じさせ、又は他人に迷惑を及ぼすおそれがある車両等を指します。道路交通法62条括弧書きの定義です。
Q2整備不良 何が対象?
制動装置(ブレーキ)、灯火装置、タイヤ、消音器、窓ガラスなど保安基準が数値で定める装置が対象です。装置ごとに違反区分が分かれ、制動装置等か尾灯等かで点数・反則金が変わります(最新の運用をご確認ください)。
Q3整備不良は会社も罰せられる?
道路交通法62条は使用者と整備について責任を有する者も名宛人としています。整備不良と知りながら運行させた会社側も責任主体になり得ます。運転者一人に責任が集中しない設計です。
Q4整備不良 現場で争える?
争えます。判断基準は警察官の主観ではなく保安基準の客観数値です。基準に適合していることを現場で示せれば違反自体が成立しません。切符にサインする前に該当箇所の確認を求められます。
Q5整備不良の車の運転を会社に命じられたら?
指示の記録(メール・チャット)を保存してください。62条が使用者も名宛人としている事実は、無理な運行指示を止める交渉材料になります。労働基準監督署や弁護士への相談も選択肢です。
Q6整備不良で事故を起こしたらどうなる?
行政処分にとどまらず、整備不良の事実が「危険を予見できたのに走らせた」過失の裏づけとして、過失運転致死傷(自動車運転死傷行為処罰法5条)や民事賠償の判断に影響し得ます。
Q7レンタカーやカーシェアでも運転者の責任?
62条は使用者・整備責任者・運転者を並列に置きます。事業者側の点検整備義務(道路運送車両法47条)と、運転前に外観・灯火を確認する運転者側の注意が別々に問題になります。
Q8整備不良 いつまで争える?
交通反則通告制度で処理される場合、告知に応じて反則金を納付すれば手続は終了します。納得できなければ納付せず正式裁判で争う道が残りますが、期限や手続の詳細は所轄警察署にご確認ください。
この条文についての質問 AI による整理
Q1整備不良って、警察に止められたら必ず点数取られるんですか?
必ずではありません。整備不良かどうかは道路運送車両の保安基準(省令)の客観数値で決まるため、基準内だと示せれば違反になりません。基準不適合なら制動装置等か尾灯等かで点数・反則金が変わります(最新の改正状況をご確認ください)。実務のポイント:多くの整備不良は交通反則通告制度で反則金を納めれば前科は残りません。ただし「その場で認めてサインする」前に、切れた電球やタイヤが本当に基準割れか確認する余地はある。現場で数値を持ち出せる人と持ち出せない人で結果が変わる
Q2会社の車で整備不良を指摘されたら、運転してた自分が全部かぶるんですか?
いいえ。道路交通法62条は「使用者」「整備について責任を有する者」「運転者」の三者を並べて名指ししています。整備不良と知りながら車を出した会社側も同じ条文で責任を負います。実務のポイント:ここで効くのが指示の証拠です。整備不良の車での運行を命じたメールやLINEを残しておけば、責任を運転手一人に押し付ける会社の逃げ道を塞げる。運転前に一枚スクショを残すだけで立場が変わる
Q3反則金を払えば、それでもう終わりですよね?
整備不良「単体」ならおおむね終わりです。ただし、その整備不良が原因で人身事故が起きた場合は別軌道で、過失運転致死傷(自動車運転死傷行為処罰法5条)や民法709条の賠償責任が並行して残ります。実務のポイント:反則金の納付は「その違反を認めた記録」でもある。整備不良を認めて反則金を払った事実が、後の事故の民事・刑事で「危険を知っていた」証拠に使われることがある。事故が絡みそうな局面では、安易に認める前に弁護士に相談する価値がある
間違えやすい点 AI による整理
- 「整備不良は注意されて直せば済む軽い違反」と知ってはいても、その本当の重さを見誤っている。整備不良の違反歴は、その車が人身事故を起こしたとき「危険を予見できたのに走らせた」証拠として跳ね返る。行政上は軽微でも、刑事の過失運転致死傷や民事賠償で決定打になりうる、その落差が怖い
- 「違反になるのは運転していた自分だけ」と思い込みがちだが、62条は使用者・整備責任者も名指しする。整備不良と知りながら車を出した会社は、運転手と並んで責任を負う。ハンドルを握っていなくても罰の対象になりうる
- 「何が整備不良かは警察官のさじ加減」という問いの立て方そのものがずれている。基準は道路運送車両法の保安基準という省令に数値で定まっている。制動距離、灯火の色と明るさ、タイヤの溝の深さ、すべて客観基準がある。争うべきは「さじ加減」ではなく「基準に適合していたか否か」だ
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律の中身 | 道交法62条:整備不良車両を運転する行為と運転させる行為の禁止 | 道交法63条:警察官による停止・検査・応急措置命令や運転継続の禁止 道路運送車両法47条:使用者の点検・整備義務(車両側の実体義務) |
| 名宛人 | 使用者・整備について責任を有する者・運転者の三者 | 検査を受ける運転者(警察官の権限行使の相手方) 自動車の使用者 |
| 判断基準の所在 | 道路運送車両法第三章及び命令(保安基準)、軌道車両は軌道法14条 | 62条の整備不良車両該当性を前提に発動 保安基準への適合を維持する継続的義務 |
| 違反したときの流れ | 違反点数・反則金、事故があれば過失認定の材料となる | 現場での応急措置命令、運転継続禁止、車両移動 行政上の指導・整備命令等(道路運送車両法の枠組み) |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も設備が損壊したまま運行する行為を処罰し、罰則の名宛人に車両所有者を含める点で、使用者側にも責任を及ぼす日本62条と発想が近い
韓国も整備不良車の運転を明文で禁止し、技術基準は自動車管理法系の基準に委ねる構造をとる。日本法の影響が色濃い領域
ドイツは保有者(Halter)と運転者の双方に運行の責任を課し、保安上不適合な車両の運行指示を禁じる。名宛人を運転者に限定しない点が62条と共通
米国は商用車を連邦規則で規律し、一般車は州の Vehicle Code の装備規定が担う。連邦規則は運送事業者側の責任を明確に置く
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- もし明日の早朝、ブレーキから異音のするトラックで配送に出ろと言われたら? 断れば仕事に響く、走れば62条違反。あと数時間で決断を迫られる。ここで握っておくべきは、指示した会社側も同じ条文で責任を負うという事実だ。責任は運転席に座ったあなた一人には集中しない
- あなたは片方のヘッドライト切れに気づかず夜道を走り、警察に止められた。整備不良(尾灯等)として点数と反則金を切られる。その場で切れた電球を示され反論できないのは、これが警察官の感覚ではなく保安基準という客観数値で決まる違反だからだ
- 溝の消えたタイヤで高速走行中にパンク。後続車を巻き込む多重事故になった。整備不良が事故原因と認定された瞬間、過失の重さが一段跳ね上がる
- あなたの家族が、整備不良のバスにはねられた。運転手個人を追うだけでなく、車両を管理していたバス会社の使用者責任と運行供用者責任を同時に問える。賠償の回収先が運転手一人から会社本体へ一気に広がる、その入り口がこの条文だ
取るべき行動
被害を受けた側:1. 整備不良車両にはねられた等の被害なら、事故直後に相手車両の状態(ブレーキ痕、タイヤ、灯火)を写真で記録2. 運転手だけでなく車両の使用者・所有者を特定し、運行供用者責任(自動車損害賠償保障法3条)と使用者責任(民法715条)で会社本体を賠償対象に据える3. 会社から整備不良車での運行を強要された立場なら、指示の記録を保存し労働基準監督署や弁護士に相談4. 整備不良と事故の因果を示す整備記録・点検記録の早期開示を求める
訴えられた側:1. まず本当に保安基準に不適合だったかを確認、基準は道路運送車両の保安基準(省令)に数値で定まっている2. 基準内なら現場で反論し、切符にサインする前に主張する3. 反則行為として処理される場合は反則金納付で前科は残らないが、納得できなければ告知に応じず正式裁判で争う道もある4. 会社車両で自分に整備権限がない場合、62条は使用者・整備責任者も対象、責任の所在を主張5. 事故が絡むなら整備不良の違反歴が過失認定に響く、刑事・民事を見据えて対応する
時効(請求できる期限):整備不良車両運転罪の公訴時効は、法定刑が罰金・比較的短期の拘禁刑にとどまるため原則3年(刑事訴訟法250条2項)。起算点は違反行為時。ただし実際には多くが交通反則通告制度で反則金納付により処理され、正式な公訴に至らない(最新の改正状況をご確認ください)
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和35年(1960年) 新設:道路交通法(昭和35年法律第105号)の制定に伴い、整備不良車両の運転禁止規定が置かれた。適合性の実体基準は道路運送車両法及び軌道法に委ねる委任構造が採られている(各改正の詳細は e-Gov の沿革をご確認ください)
- 道路交通法 第63条整備不良車両に対する警察官の停止・検査・応急措置命令
- 道路交通法 第119条整備不良車両を運転した者への罰則(現行効力を要確認)
- 道路交通法 第71条の4の2整備不良車両の用語を用いる関連措置規定(現行効力を要確認)
- 道路交通法 第75条自動車の使用者の義務、使用者への責任追及の一般規定
- 道路交通法 第103条違反点数累積による免許の停止・取消し
- 道路運送車両法 第41条自動車の装置が備えるべき保安基準、整備不良の適合性判断の実体基準
- 道路運送車両法 第47条自動車の使用者の点検・整備義務、62条の使用者責任と対をなす
- 軌道法 第14条軌道車両(路面電車等)の保安基準、62条が直接準用する規定
- 自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律 第5条整備不良が原因で事故を起こした場合の過失運転致死傷責任
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