道路交通法 第61条(危険防止の措置)
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警察官は、第五十八条の三第一項及び第二項の規定による場合のほか、車両等の乗車、積載又は牽引について危険を防止するため特に必要があると認めるときは、当該車両等を停止させ、及び当該車両等の運転者に対し、危険を防止するため必要な応急の措置をとることを命ずることができる。
この条文の基本情報
危険防止の措置とは何ですか?
定義危険防止の措置とは、道路交通法第61条に定められた規定で、「警察官は、第五十八条の三第一項及び第二項の規定による場合のほか、車両等の乗車、積載又は牽引について危険を防止するため特に必要があると認めるときは、当該車両等を停…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 道路交通法第61条(危険防止の措置)は、日本の道路交通法に含まれる条文です。
- 道路交通法第61条の条文原文は「警察官は、第五十八条の三第一項及び第二項の規定による場合のほか、車両等の乗車、積載又は牽引について危険を防止するため特に必要があると認めるときは、当該車両等を停…」で始まります。
- 道路交通法第61条は第十一節に置かれています。
- 道路交通法の公布日は昭和35年6月25日です。
- 道路交通法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 道路交通法第61条の前の条は道路交通法第60条です。
- 道路交通法第61条の次の条は道路交通法第62条です。
- 道路交通法第61条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
道路交通法(昭和三十五年法律第百五号)第61条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/335AC0000000105 - 本サイト収録
道路交通法(昭和三十五年法律第百五号)第61条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/335AC0000000105/61
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点道路交通法61条は、乗車・積載・牽引に危険防止の必要があるとき、警察官が車両等を停止させ運転者に応急の措置を命じられると定める。過積載の58条の3の場合は除かれる。
Q · 警察官に「荷物を積み直して」と路上で言われたら、従わないとどうなる?
命令であり、従わなければ罰則の対象になりえます
道路交通法61条は、乗車・積載・牽引について危険を防止するため特に必要があると認めるとき、警察官が車両等を停止させ、運転者に応急の措置を命じる権限を定めます。これは任意の声かけではなく行政上の命令であり、正当な理由なく従わなければ道路交通法上の罰則の対象になりえます。一方で権限には「危険を防止するため特に必要があると認めるとき」という限定があり、根拠を欠く停止・命令は権限逸脱として事後に争う余地があります。
解説
路肩に停められて「積み方が危ないので直してください」と警察官に言われたとき、あなたは「任意の声かけ」だと思っているかもしれない。違う。道路交通法61条は、警察官が車両等を停止させ、運転者に応急の措置をとることを命ずる権限を定めた条文である。命令であって、お願いではない。しかも対象は「乗車、積載又は牽引」の三点。定員オーバー、荷崩れしそうな荷物、ロープが緩んだ牽引、そのどれもがこの条文の射程だ。ここで知っておくべき核心が二つある。第一に、この命令に従わなければ道路交通法120条1項の罰則対象になりうる。第二に、逆にこの命令は「危険を防止するため特に必要があると認めるとき」という縛りがかかっており、警察官が何でも命令できるわけではない。危険性の根拠を示せない停止・命令は、権限の範囲を超える。あなたが問うべきは「従うか従わないか」ではなく、「今この場に危険防止の必要性があるか」を、その場で警察官に確認することだ。
法的な位置づけ
道路交通法61条は、警察官の危険防止措置命令権を定める規定である。車両等の乗車、積載又は牽引について危険を防止するため特に必要があると認められる場合に、当該車両等を停止させ、運転者に対して危険防止に必要な応急の措置をとることを命じる権限を警察官に付与する。過積載に係る同法58条の3第1項及び第2項の規定による場合は適用対象から除かれる。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.停止を求められたら安全な場所に停める 路肩や車両通行の妨げにならない場所へ停止し、エンジンを切って窓を開ける。走行しながらの押し問答は、それ自体が新たな危険を生み、後の評価を悪化させる
- 2.危険と判断された箇所を口頭で確認する 「どの点が危険と判断されましたか」と具体的に尋ねる。警察官に判断根拠を言語化させることで、措置の範囲が必要最小限に収まることがある。同時に警察官の所属・氏名・時刻・場所を確認する
- 3.命じられた応急の措置をその場で履行する ロープの締め直し、荷の積み直し、超過人員の降車など、命じられた措置を実行する。全部降ろせと言われても、締め直しで危険が除去できるなら、その旨を具体的に説明して協議する
- 4.是正後の状態を時刻付きで撮影する 積載状態・牽引状態を複数角度から撮影する。命令に従った事実を示す証拠は運転者自身しか作れず、後日罰則が問題になったとき履行の立証に直結する
- 5.事業運転なら運行管理者・荷主へ即時報告する 納品遅延が生じる場合も、命令に従ったうえで遅延を報告する。積載違反の記録は事業者の運行管理責任に跳ね返るため、隠さず共有することが最終的な損失を小さくする
- 6.命令が不当と考えるなら事後手続きで争う 路上では争わず、記録をもとに都道府県公安委員会への苦情申出、または国家賠償法1条に基づく請求を検討する。争点は「危険防止のため特に必要があったか」と「措置が応急の範囲か」の二点に絞る
よくある質問 AI による整理
Q1道路交通法61条とは何ですか?
警察官の危険防止措置命令権を定めた条文です。乗車・積載・牽引に危険防止の必要があるとき、車両等を停止させ、運転者に応急の措置を命じることができます。
Q2応急の措置とはどこまでを指しますか?
その場の危険を除去するための最小限の措置です。ロープの締め直し、荷の積み直し、一部の荷降ろし、超過人員の降車などが典型で、恒久的な処分は含まれません。
Q3積載の措置命令に従わないと違反になりますか?
なりえます。61条の命令は行政上の命令であり、正当な理由なく従わない行為は道路交通法上の罰則規定の対象となります(現行条番号は要確認)。
Q4牽引の方法も61条で命令されますか?
されます。条文は「乗車、積載又は牽引」を明示しており、牽引ロープの長さや被牽引車の状態に危険があれば措置命令の対象です。
Q5過積載でも61条が使われますか?
過積載は原則58条の3第1項・2項の措置命令が先行し、その場合は61条の対象外です。それ以外の危険な積載状態には61条が適用されます。
Q6警察官が車を止められる根拠はどの条文ですか?
61条は危険防止の必要があるときの停止権を含みます。停止させたうえで応急措置を命じるという二段構えの権限構造になっています。
Q7措置命令が不当だと思ったらどうすればいいですか?
路上では従い、警察官の所属・氏名・時刻・場所・危険と判断された箇所を記録します。事後に都道府県公安委員会への苦情申出や国家賠償法1条の請求を検討します。
Q8定員オーバーで降りるよう言われたら断れますか?
断れません。「乗車」は条文が明示する対象であり、危険がある場合の降車命令は61条の応急措置に含まれます。定員は車検証で事前確認できます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1警察官に荷物を積み直せって言われたけど、これって断れるんですか?
断れません。道路交通法61条は警察官に停止と応急措置の命令権を与えており、正当な理由なく従わなければ罰則の対象になりえます。実務のポイント:現場での交渉余地は「従うか否か」ではなく「措置の内容」にあります。全部降ろせと言われても、ロープの締め直しで危険が除去できるなら、その旨を具体的に説明すれば軽い措置で収まる例は多い。争うなら措置の必要最小限性を突く
Q2危険じゃないのに止められた気がするんですが、後から文句は言えますか?
言えます。61条の権限には「危険を防止するため特に必要があると認めるとき」という条件があり、これを欠く停止・命令は権限逸脱として国家賠償法1条の対象になりえます。実務のポイント:ただし勝つには現場記録が絶対条件。警察官の氏名・所属・時刻・場所・指摘内容を、その場で確認して残しているかどうかで結論が変わる。後から思い出して書いたメモでは、まず通らない
Q3同乗者が多すぎるって言われました。定員オーバーも61条ですか?
はい、条文が明示する「乗車」に該当します。定員超過は乗車積載の制限(道路交通法57条)違反であると同時に、危険がある場合は61条で降車等の応急措置を命じられます。実務のポイント:12歳未満の子どもは3人で大人2人と数える換算規定があり、家族連れが自覚なく超過しているケースが多い。車検証の乗車定員欄を一度確認しておくだけで、この種の停止はほぼ避けられる
間違えやすい点 AI による整理
- 「積載や乗車の問題は切符を切られて終わり」と考えている人が多いが、61条は処罰とは別系統の権限である。反則金を払う話と、その場で荷を積み直せという話は、法的にまったく別のレール。切符を受け取ったから帰っていいわけではなく、措置命令が出ていればそれを履行するまで危険な状態のまま走ることは許されない
- 警察官の指示に従うのは当然だと知っている人でも、その権限に「危険を防止するため特に必要があると認めるとき」という条件が付いていることまでは意識していない。この一句があるから、恣意的な停止は権限逸脱として争える。知っているかどうかで、その場での確認行動が変わる
- あなたから見れば「ちょっと荷物がはみ出しているだけ」でも、法律から見れば「危険を防止する必要のある状態」である可能性がある。この落差が事故後に効いてくる。措置命令を受けた事実は記録に残り、後日の事故で「危険を指摘されていたのに是正しなかった」という評価に直結する
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 権限の性質 | 61条:危険防止のための応急措置命令(乗車・積載・牽引全般) | 57条:乗車人員・積載重量等の制限(行為規範そのもの) 58条の3:過積載車両に対する応急措置命令・運転停止命令 |
| 発動要件 | 危険を防止するため特に必要があると認めるとき | 制限を超える乗車・積載という客観的状態 過積載という特定の違反状態 |
| 適用関係 | 58条の3第1項・2項による場合を除く補充的規定 | 基準規定。61条の危険判断の前提となる 過積載に特化した先行規定。この場面では61条は使わない |
| 運転者の対応 | その場で応急の措置を履行する義務 | そもそも制限内で乗車・積載する義務 積載重量の是正、場合により運転継続の禁止 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も装載方法の危険について責令改正の仕組みを持つ。警察職権行使法8条が車両の攔停と必要な措置の指示を一般的根拠として置く点で、日本の61条より一般法的な構造
韓国も乗車・積載の方法と制限を定めたうえで、警察公務員が必要な応急措置を命じられる構造を採る。日本法との近似性が高い
ドイツは積載規範(§22)と警察官の指示権(§36)を分けて規定し、指示違反は秩序違反として過料の対象。日本のように一条で停止権と措置命令権を束ねる形は採らない
米国は連邦規則で商用車の積載安全を規律し、違反車両には out-of-service order が出される。一般車両の積載は州法マターで、連邦・州の二層構造となる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 引越しで軽トラの荷台にタンスを積み、ロープ一本で固定して走っていたら、交差点で警察官に停止を求められた。「そのロープでは危ない、締め直してください」。これは61条の応急措置命令で、断ればそれ自体が違反になりうる。締め直せば終わる話を、押し問答にすると立場が悪化する
- キャンプ道具を屋根に積んだミニバン。高速のインターで停止させられ、ラゲッジの積み直しを命じられた。急いでいるからと無視して発進したらどうなるか。命令違反の構成に加え、その後の事故で荷崩れがあれば過失の評価が一段重くなる
- 友人の故障車をロープで牽引していたら、牽引方法について措置命令を受けた。牽引は61条が明文で挙げる三類型の一つ。牽引ロープの長さ・表示・被牽引車の運転者の有無など、道路交通法施行令の基準に外れていれば命令は正当化されやすい
- もし、あなたが「危険じゃないのに止められた」と感じたら、その場で何をすべきか。警察官の氏名と所属、停止させた時刻と場所、どの点を危険と判断したのかを口頭で確認し、メモまたは録音で残す。数日後に苦情申出や国家賠償を検討するとき、その記録が唯一の材料になる
- 配送業のドライバーが積載超過を指摘され、荷を降ろすよう命じられた。あと40分で納品時刻。命令に従えば遅延、従わなければ違反。ここで正しい行動は、荷主・運行管理者に即連絡して遅延を報告し、命令に従うこと。積載違反の記録は事業者の運行管理責任にも跳ね返る
取るべき行動
被害を受けた側:1. 危険な積載車両に遭遇し事故に至った場合、現場写真で積載状態そのものを撮影する2. 警察官が事前に措置命令を出していた経緯があれば、その記録の有無を捜査機関に確認する3. 損害賠償請求では、積載方法の不備が民法709条の過失評価に直結する4. 相手が事業者なら使用者責任(民法715条)と運行供用者責任(自動車損害賠償保障法3条)を併せて検討し、請求先を広げる
訴えられた側:1. 現場ではまず命令に従い、是正した状態を撮影して残す2. 同時に、警察官の所属・氏名、危険と判断された具体的箇所を記録3. 命令自体が不当と考える場合でも路上で争わず、後日、当該公安委員会への苦情申出や国家賠償法1条に基づく請求を検討する4. 罰則が問題になる場合、争点は「危険を防止するため特に必要があったか」と「命令内容が応急の措置の範囲か」の二点に絞る
時効(請求できる期限):措置命令自体に履行期限の定めはなく、その場での即時履行が求められる。命令違反に係る罰則の公訴時効は、法定刑に応じ刑事訴訟法250条2項により最短3年(最新の改正状況をご確認ください)。国家賠償請求は、損害および加害者を知った時から3年、または不法行為時から20年(民法724条)
学説
行政法通説(警察権の限界論):道路交通法61条は警察官による即時強制の一類型であり、警察比例の原則により命令内容は危険除去に必要な最小限度に限られる。「応急の措置」という文言はこの限界を条文上明示したものと解される
交通法実務の一般的理解:61条は取締り・処罰の系統とは別に、現場での危険状態の即時是正を目的とする規定と位置づけられる。反則金の納付や告知とは独立して命令が発せられ、両者は併存しうると理解されている
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和35年(1960年) 新設:道路交通法の制定に伴い、旧道路交通取締法下の現場措置権限を整理し、乗車・積載・牽引に関する危険防止措置命令として規定された
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