道路交通法 第63条(車両の検査等)
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- 警察官は、整備不良車両に該当すると認められる車両(軽車両を除く。以下この条において同じ。)が運転されているときは、当該車両を停止させ、並びに当該車両の運転者に対し、自動車検査証その他政令で定める書類及び作動状態記録装置(道路運送車両法第四十一条第二項に規定する作動状態の確認に必要な情報を記録するための装置をいう。第六十三条の二の二において同じ。)により記録された記録の提示を求め、並びに当該車両の装置について検査をすることができる。この場合において、警察官は、当該記録を人の視覚又は聴覚により認識することができる状態にするための措置が必要であると認めるときは、当該車両を製作し、又は輸入した者その他の関係者に対し、当該措置を求めることができる。
- 2.前項の場合において、警察官は、当該車両の運転者に対し、道路における危険を防止し、その他交通の安全を図り、又は他人に及ぼす迷惑を防止するため必要な応急の措置をとることを命じ、また、応急の措置によつては必要な整備をすることができないと認められる車両(以下この条において「故障車両」という。)については、当該故障車両の運転を継続してはならない旨を命ずることができる。
- 3.前項の場合において、当該故障車両の整備不良の程度及び道路又は交通の状況により支障がないと認めるときは、警察官は、前条の規定にかかわらず、当該故障車両を整備するため必要な限度において、区間及び通行の経路を指定し、その他道路における危険又は他人に及ぼす迷惑を防止するため必要な条件を付して当該故障車両を運転することを許可することができる。この場合において、警察官は、許可証を交付しなければならない。
- 4.警察官は、第二項の規定による措置をとつたときは、当該故障車両の運転者に対し、当該故障車両について整備を要する事項を記載した文書を交付し、かつ、当該故障車両の前面の見やすい箇所に標章を貼り付けなければならない。
- 5.警察官は、前項の措置をとつたときは、その旨を当該措置をとつた場所を管轄する警察署長に報告しなければならない。
- 6.警察署長は、前項の報告を受けたときは、当該故障車両の使用の本拠の位置を管轄する地方運輸局長に対し、内閣府令・国土交通省令で定める事項を通知しなければならない。
- 7.第四項の規定により貼り付けられた標章は、何人も、これを破損し、又は汚損してはならず、また、当該故障車両の必要な整備がされたことについて、内閣府令・国土交通省令で定める手続により、最寄りの警察署の警察署長又は車両の整備に係る事項について権限を有する行政庁の確認を受けた後でなければ、これを取り除いてはならない。
- 8.第三項の許可証の様式、第四項の規定により故障車両の運転者に対し交付する文書の様式及び同項の標章の様式は、内閣府令・国土交通省令で定める。
この条文の基本情報
車両の検査等とは何ですか?
定義車両の検査等とは、道路交通法第63条に定められた規定で、「警察官は、整備不良車両に該当すると認められる車両(軽車両を除く。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 道路交通法第63条(車両の検査等)は、日本の道路交通法に含まれる条文です。
- 道路交通法第63条の条文原文は「警察官は、整備不良車両に該当すると認められる車両(軽車両を除く。」で始まります。
- 道路交通法第63条は第十二節 整備不良車両の運転の禁止等に置かれています。
- 道路交通法の公布日は昭和35年6月25日です。
- 道路交通法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 道路交通法第63条の前の条は道路交通法第62条です。
- 道路交通法第63条の次の条は道路交通法第63条の2です。
- 道路交通法第63条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
道路交通法(昭和三十五年法律第百五号)第63条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/335AC0000000105 - 本サイト収録
道路交通法(昭和三十五年法律第百五号)第63条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/335AC0000000105/63
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点道路交通法63条は、整備不良車両を停止させ装置を検査する権限を警察官に与える規定。応急措置命令や運転継続禁止命令も可能で、貼られた標章は確認を受けるまで除去できない。
Q · 改造した車をパトカーに止められて「装置を検査させて」と言われたら、断れるんですか?
事実上断れない。63条が停止・検査の権限を警察官に与えている
道路交通法63条1項は、整備不良車両に該当すると認められる車両について、警察官が停止させ、自動車検査証その他政令で定める書類および作動状態記録装置の記録の提示を求め、装置を検査できると定めています。検査の結果、応急の措置が命じられ、応急措置では整備できない故障車両には運転の継続禁止が命じられます(2項)。ただし程度と道路・交通の状況に支障がなければ、区間と経路を指定した自走許可(許可証)が出る余地があり(3項)、前面に貼られた標章は整備完了の確認を受けるまで除去できません(7項)。
解説
夜間、社外マフラーに替え車高を落とした愛車で走っていたら、パトカーに止められ「装置を検査させてください」と言われた。多くの人は「私有物をどう整備しようが自由だ」と考えて身構えるが、それが最初のつまずきになる。道路交通法63条1項は、整備不良車両と認められる車について、警察官に停止・書類提示要求・装置検査の権限を与えている。しかも危険が大きい故障車両には、その場で「運転を継続してはならない」と命じることができる(2項)。ここで知っているかどうかが分かれ道になるのが、3項と3項以降だ。支障がなければ整備工場まで自走する許可(許可証)を得られる道が残されており、逆に前面に貼られた標章は、整備完了の確認を受けるまで自分で剥がせない。剥がした瞬間、あなたは元の整備不良とは別枠の違反を犯すことになる。あなたの車の運命を左右するスイッチが、路上で警察官の手に握られる条文だ。
法的な位置づけ
道路交通法63条は、整備不良車両に対する警察官の現場権限を定める規定である。警察官は当該車両を停止させ、自動車検査証等の書類および作動状態記録装置の記録の提示を求め、装置を検査することができる。さらに必要な応急の措置を命じ、応急措置では整備できない故障車両については運転の継続を禁止し、整備を要する事項の文書を交付して前面に標章を貼り付ける。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.停止・検査を求められたら、根拠を確認しつつ応じる 実力で拒否したり走り去ったりせず、停止に応じる。どの警察官が、いつ、どの装置について、どの条項を根拠に検査するのかを口頭で確認し、可能な範囲でメモと写真を残す。自動車検査証と自賠責保険証明書はダッシュボードから即出せる場所に
- 2.整備を要する事項を記載した文書を受け取り、内容を確認 63条4項により、措置がとられたときは整備を要する事項を記載した文書が交付される。どの装置がどう基準を外れているのかを、その場で読んで確認する。曖昧な記載のまま持ち帰ると、整備工場でのやり直しにつながる
- 3.運転継続禁止を告げられたら、その場で自走許可を申し出る 63条3項は、整備不良の程度と道路・交通の状況に支障がなければ、区間と経路を指定して自走を許可できると定める。義務ではなく裁量なので、こちらから丁寧に「整備工場まで自走させてほしい」と申し出る。認められれば許可証が交付される
- 4.整備を完了し、確認を受けてから標章を除去 指摘された箇所を整備工場で直す。そのうえで、最寄りの警察署長または車両の整備に係る権限を有する行政庁の確認を受ける。確認前に標章を剥がすと7項違反になるため、順序を絶対に逆にしない
- 5.命令に不服があるなら期限内に争う 命令や標章は行政処分にあたりうるため、争うなら審査請求は処分を知った日の翌日から3か月(行政不服審査法18条)、取消訴訟は処分を知った日から6か月(行政事件訴訟法14条)が目安。争う場合でも標章は勝手に外さない
よくある質問 AI による整理
Q1整備不良車両とは何ですか?
道路運送車両法の保安基準に適合しない状態で公道を走る車両のこと。制動装置、灯火類、タイヤなどが基準を外れると該当し、道交法63条の検査・命令の対象になります。軽車両は63条の対象から除かれています。
Q2警察官の装置検査は拒否できますか?
63条1項が停止と検査の権限を明記しているため、正面から拒否するのは困難です。実力で拒んだり逃走したりすると別の罪のリスクが上がります。不服は記録を残したうえで事後に争うのが現実的です。
Q3応急措置命令とは何ですか?
63条2項に基づき、危険防止や交通の安全のため、その場でできる措置を警察官が命じるものです。灯火の消灯や積載の是正など、現場で完結する内容が想定されています。
Q4標章を貼られたら次に何をすればいいですか?
まず4項で交付される「整備を要する事項を記載した文書」を確認し、記載された箇所を整備します。標章は自分で剥がさず、整備完了後に確認手続を経てから外す順序を守ってください。
Q5整備完了の確認はどこで受けますか?
7項は、最寄りの警察署の警察署長、または車両の整備に係る事項について権限を有する行政庁の確認を受けると定めています。手続の詳細は内閣府令・国土交通省令で定められています。
Q6作動状態記録装置の記録も見せる義務がありますか?
63条1項は、書類に加えて作動状態記録装置により記録された記録の提示を求められると定めています。記録を人が認識できる状態にする措置を、製作者や輸入者等に求めることもできます。
Q7自転車も道路交通法63条の対象ですか?
対象外です。63条1項は括弧書きで軽車両を除いており、自転車やリヤカーは本条の停止・検査・標章の枠組みに乗りません。自転車には別の規定が用意されています。
Q8中古車を買った後に整備不良を指摘されたら誰の責任ですか?
命令も標章も、いま運転している人に向きます。前オーナーの改造が原因でも、公道を走らせている運転者が名宛人です。購入時に保安基準適合の確認を怠らないことが唯一の予防策になります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1改造車って、それだけで警察に止められるんですか?
改造そのものが直ちに違反ではないが、保安基準に適合しない状態(整備不良車両)と認められれば、63条1項により停止・検査を求められる。マフラーの音量、灯火の色や光量、タイヤのはみ出しなどが典型。実務のポイント:整備不良には「制動装置等」と「尾灯等」の区分があり、点数も処分も違う。ブレーキやハンドルなど走行の安全に直結する装置は重く、灯火類は比較的軽い。同じ「整備不良」でも、どちらに分類されるかで結果が大きく変わる(最新の改正状況をご確認ください)
Q2貼られた標章、洗車してたら剥がれちゃったんですけど大丈夫ですか?
7項は、何人も標章を破損・汚損してはならず、整備確認を受けるまで取り除いてはならないと定めている。故意の除去は違反だが、事情によっては説明を求められることになる。実務のポイント:標章は「自分の車についた不名誉な貼り紙」に見えても、法的には行政が管理する表示。勝手に外して走ると、元の整備不良とは別枠の違反として扱われうる。剥がす前に必ず警察署か運輸支局の確認手続を通す、この順序を守るだけで余計な処罰を避けられる
Q3その場で『運転するな』と言われたら、車はもう動かせないんですか?
2項の運転継続禁止命令が出ても、3項により、整備不良の程度と道路・交通の状況に支障がなければ、区間・経路を指定した自走許可(許可証)が出る余地がある。実務のポイント:許可は警察官が「しなければならない」義務ではなく「できる」裁量。だからこそ、こちらから丁寧に自走許可を申し出るかどうかで結果が変わる。黙っていればレッカー、頼めば許可、という分かれ道が現場にある
間違えやすい点 AI による整理
- 「自分の車をどう整備しようが自由、警察に止める権利などない」と思われがちだが、63条1項は整備不良と認められる車両について、停止・書類提示要求・装置検査の権限を警察官に与えている。私有物であっても、公道を走る以上、この権限の射程を出られない
- 標章を貼られたことは分かっていても、それを勝手に剥がせない深刻さを知らない人が多い。7項は、整備完了の確認を受ける前に取り除くことを禁じ、破損・汚損も禁じている。剥がす行為自体が新たな違反になり、元の整備不良に処罰が積み増しされる(最新の改正状況をご確認ください)
- 「命令されたらもう自走は一切できない、レッカーしかない」と問いを立てる人がいるが、その前提が誤っている。63条3項は、程度と道路状況に支障がなければ、整備のため区間・経路を指定して自走を許可する道を残している。問うべきは「運べるか」ではなく「どの条件なら運べるか」だ
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規範の性質 | 63条:警察官に停止・検査・命令の権限を与える作用法 | 62条:運転者・使用者に整備不良車両の運転を禁じる実体規範 119条:整備不良車両運転等に対する罰則(現行効力を要確認) |
| 誰が動くか | 現場の警察官が停止・検査し、応急措置や運転継続禁止を命じる | 名宛人は運転者本人。違反の有無は事後に処理される 検察官の起訴を経て裁判所が刑罰を科す |
| その場の効果 | 停止・検査・応急措置命令・運転継続禁止・文書交付・標章貼付 | そもそも運転してはならないという禁止のみ その場では発動せず、刑事手続を経て科される |
| 争い方 | 行政処分として審査請求・取消訴訟で争う | 違反の成否を刑事手続や行政処分の中で争う 刑事裁判で構成要件該当性を争う |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も設備不全の車両に対し是正の責令と行駛禁止の枠組みを持つが、現場での標章貼付と除去禁止という日本型の可視化装置は同一の形では存在しない
韓国は日本と構造がほぼ同一で、정비불량차の운전금지と경찰공무원の점검権限を分けて規定する。日本62条・63条の対応関係がそのまま読み取れる
ドイツは車両の運行制限・禁止を原則として行政庁(Verwaltungsbehörde)の権限とし、警察官は交通統制の一環として停止・検査を行う。日本より現場警察官の即時措置の比重が小さい
米国は商用車について連邦規則で路上検査と out-of-service 宣告を制度化し、乗用車の装備検査は州ごとに大きく異なる。全国一律の標章制度は存在しない
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 車高を落とし、社外マフラーに替えた愛車で深夜のドライブ。パトカーに止められ、その場で装置検査を求められた。拒否できると思っている人が多いが、63条1項は運転者に検査への協力を求める根拠になっている。タイヤのはみ出しやライトの色一つで、その場で応急措置命令が飛んでくる
- もし、通勤途中にブレーキの効きが甘い車を止められ、その場で「運転を継続してはならない」と命じられたら? あなたは会社に間に合わない。だが63条3項の自走許可(許可証)をもらえれば、指定された経路で整備工場まで自分で運べる。知らなければレッカーを呼び、数万円と半日を失う
- 前面に赤い標章を貼られた。邪魔だと思って剥がし、そのまま走り出した。その瞬間、あなたは別の罪を重ねている。
- 中古で買った車が、実は前オーナーの改造で保安基準を満たしていなかった。ある日、職務質問の流れで整備不良を指摘され応急措置命令の対象に。買ったときからの状態でも、いま運転しているのはあなたなので、命令も標章もあなたに向く
取るべき行動
被害を受けた側:1. 検査や命令に不服でも、その場で実力で拒否・逃走はしない、公務執行妨害など別の罪のリスクが上がる2. 命令・標章の内容(誰が、いつ、どの装置を、どの根拠で)をメモと写真で記録する3. 命令が違法・過剰と考えるなら、行政不服審査法に基づく審査請求、または取消訴訟で争う4. 不服でも標章は勝手に剥がさない、確認手続を経てから外す
訴えられた側:1. 検査に応じ、整備を要する事項を記載した文書(4項)を受け取り内容を確認する2. その場で走行を止められたら、整備のための自走許可(3項の許可証)を求める、認められれば工場まで自走できる3. 整備完了後、最寄りの警察署長または権限を持つ行政庁の確認を受けてから標章を外す4. 制動装置等か尾灯等かで点数と処分が変わるため、どちらの区分かを確認しておく(最新の改正状況をご確認ください)
時効(請求できる期限):命令や標章という行政処分を争うなら、審査請求は処分を知った日の翌日から3か月(行政不服審査法18条)、取消訴訟は処分を知った日から6か月(行政事件訴訟法14条)。標章の除去禁止は期間の問題ではなく、整備完了の確認を受けるまで続く義務
学説
一般的理解:63条の検査は交通の危険防止を目的とする行政警察作用であり、犯罪捜査のための強制処分とは性質を異にする。したがって令状主義(憲法35条)が直ちに及ぶわけではないが、目的の範囲を超えた実力の行使は許されず、態様の相当性によって限界が画されると理解されている。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和35年(1960年) 新設:道路交通法の制定に伴い、整備不良車両に対する警察官の停止・検査権限および応急措置命令、標章制度が設けられた
- 2.令和元年〜令和2年(2019〜2020年) 改正:道路運送車両法における自動運行装置・作動状態記録装置の導入に対応し、1項に記録の提示要求と、記録を認識可能な状態にする措置の求めが加えられた(施行日と改正法番号は e-Gov の改正履歴で要確認)
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