要点道路交通法63条の2は、運行記録計を備えるべき自動車で記録できない状態の車の運転を禁じ、使用者に記録の1年間保存を義務づける規定である。
Q · トラックのタコグラフって、付けていないとどうなるんですか?記録はいつまで取っておく必要がありますか?
装備義務違反も1年保存義務違反も、会社側が問われます
道路交通法63条の2第1項は、道路運送車両法により運行記録計を備えるべき自動車について、記録計がない、または調整不良で記録できない状態での運転・運転させる行為を、使用者・整備責任者・運転者の三者に禁じます。第2項は、使用者に対し記録された内容を内閣府令の定めるところにより1年間保存する義務を課します。この1年保存義務は行政監査の対象になるだけでなく、過労死・労災・未払残業代の紛争で実労働時間を示す客観証拠として機能します。
トラックやバスに載っている運行記録計、通称タコグラフ。多くの人はただの速度記録装置だと思っている。だが道路交通法63条の2は、これを二重に縛る。第一に、記録計を積んでいない、あるいは調整されていないために記録できない車を、運転させることも運転することも禁じる。しかも名指しされるのは使用者、整備責任者、運転者の三者すべてだ。第二に、使用者はその記録を1年間保存しなければならない。ここが盲点になる。この1年保存義務が、あなたが思ってもみない場面で効いてくる。ドライバーが過労で倒れたとき、事故を起こしたとき、未払い残業代を請求するとき、そのタコグラフの記録は「その日、何キロを何時間走っていたか」を客観的に語る。会社が「そんなに働かせていない」と言い張っても、記録が残っている限り嘘はつけない。運行記録計は、単なる計器ではなく、労働時間と運転実態を刻み続けるブラックボックスなのだ。
道路交通法63条の2は、運行記録計に関する規制を定める。第1項は、道路運送車両法により運行記録計を備えるべき自動車について、記録計を備えない、または調整不良で所定事項を記録できない状態での運転および運転させる行為を、使用者・整備責任者・運転者に禁じる。第2項は、使用者に記録の1年間保存義務を課す。
道路交通法63条の2第2項により、使用者は内閣府令の定めるところにより1年間保存する義務があります。労災や残業代の紛争では、この1年が事実上の証拠の生存期間になります。
装備義務のある自動車で記録計がない、または調整不良で記録できない状態なら、運転させた使用者・整備責任者と運転した本人の三者すべてが63条の2第1項違反に問われます。
まず会社に任意開示を求め、応じない場合は証拠保全の申立て(民事訴訟法234条)で裁判所を通じて確保する方法があります。保存義務が1年のため早く動くほど残っています。
車載機のほか、運行管理システムのサーバー側に保管されている場合が多くあります。車載機の記録が消えていても、事業者側のシステムに残存している可能性を確認する価値があります。
63条の2は使用者、整備責任者、運転者を並べて名指しします。装備と記録可能な状態の維持は三者共通の義務で、1年保存義務は使用者にのみ課されます。
1年以内に破棄していれば63条の2第2項違反となり、行政監査で問題になります。さらに労災や残業代の裁判では、記録を破棄した側という立場そのものが不利に評価されます。
対象は事業用に限られず、道路運送車両法に基づく保安基準で車両総重量などの基準を満たす自動車が対象です。自家用でも基準に該当すれば装備義務の対象になり得ます。
運行記録計は運転時間や走行距離を客観的に示すため、実労働時間の一次証拠として使えます。勤怠記録と食い違う場合、記録側が実態を裏づける材料になります。
道路運送車両法に基づく保安基準で、車両総重量や最大積載量が一定以上の貨物自動車やバスが対象と定められています(対象範囲は拡大されてきたので最新の保安基準をご確認ください)。63条の2はその「積むべき車」に積んでいない・調整不良の状態を禁じる規定です。業界裏話ヒント:対象かどうかは車検証の車両総重量で判断できます。「小規模だから関係ない」と思っている中型トラックの事業者ほど、基準拡大で新たに対象へ入っているのに気づいていないことが多い。まず車検証の数字を確認するのが最短です
使えます。運行記録計は速度・時間・走行距離を客観的に記録し、使用者に1年間の保存義務(63条の2第2項)があるため、実労働時間を示す一次証拠として過労死・過労運転の訴訟で重視されてきました。業界裏話ヒント:会社側が「記録は破棄した」と主張しても、保存義務違反そのものが会社に不利な事情として評価されることがある。さらにデジタコのデータは運行管理システムのサーバー側に残っている場合も多く、車載機を消しても完全には消えない。諦める前にデータの所在を専門家に洗ってもらう価値があります
なります。63条の2第1項は「調整がされていないため定められた事項を記録することができない」車を運転・運転させることを禁じており、結果として記録できていなければ違反です。しかも運転者だけでなく使用者・整備責任者も名指しの対象です。業界裏話ヒント:デジタコの不具合は外から見えにくく、監査で初めて発覚することが多い。だからこそ日常点検で記録が正しく取れているかを確認する運用が、事故時に「知らなかった」で済まされないための防波堤になります
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 規制の対象 | 道交法63条の2:運行記録計の未装備・調整不良状態での運転と、記録の1年保存 | — |
| 名指しされる主体 | 使用者・整備責任者・運転者の三者(保存義務は使用者のみ) | — |
| 違反が発覚する典型場面 | 行政監査、事故後の記録確認、労務紛争での開示要求 | — |
| 記録との関係 | 記録の存在そのものを義務づける規定(証拠を作らせる側) | — |
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