要点道路交通法 75 条の 19 は、特定自動運行を行う事業者に、従事者への教育と特定自動運行主任者・現場措置業務実施者の指定を義務づける。運転者不在でも人的体制の確保が前提となる。
Q · 無人の自動運転バスを走らせる事業者は、法律上どんな体制を作らないといけないの?
従事者教育と主任者・現場措置業務実施者の指定が必須です
道路交通法 75 条の 19 により、特定自動運行実施者は三つの義務を負います。第一に、特定自動運行業務従事者に対して内閣府令の定めるところにより教育を行うこと(1 項)。第二に、内閣府令の適性要件を満たす者から特定自動運行主任者を指定すること(2 項)。第三に、次条 1 項 1 号の措置を講じて運行する場合、現場措置業務実施者を指定すること(3 項)。運転者が乗車しなくても、緊急時の措置を担う人的体制の確保が公道走行の前提条件です。
自動運転バスが運転席無人で公道を走る、そんな光景がもう地方の一部で現実になっている。ただし、誰かが思いつきで走らせていいわけではない。道路交通法 75 条の 19 は、特定自動運行(レベル 4、運転者が乗らずに走る自動運転)を行う事業者に、走らせる前の三つの宿題を課している。第一に、運行に関わる全従事者への教育(内容は内閣府令が定める)。第二に、緊急時の措置を担う特定自動運行主任者の指定。第三に、乗客の避難誘導など現場対応を担う現場措置業務実施者の指定。ここに盲点がある。主任者は車内にいる必要がない。数十キロ離れた遠隔監視室に座っていてもよいのだ。あなたが無人バスに乗って事故に遭ったとき、あなたと法的につながる相手は、その見えない部屋にいる一人の主任者である。教育と人選を怠った事業者は、公安委員会による許可の取消しや罰則の対象になりうる。
道路交通法 75 条の 19 は、特定自動運行実施者の体制整備義務を定める規定である。第 1 項は特定自動運行業務従事者に対する内閣府令所定の教育義務、第 2 項は 75 条の 21 以下の措置を講じさせるための特定自動運行主任者の指定義務、第 3 項は次条第 1 項第 1 号の措置を講じて運行する場合における現場措置業務実施者の指定義務を規定する。
運転者が乗車せずに自動運行装置のみで走行する、いわゆるレベル 4 の運行形態です。公安委員会の許可を受けた特定自動運行実施者だけが公道で行えます。
道路交通法 75 条の 19 第 2 項により、緊急時の措置を講ずるために必要な適性について内閣府令で定める要件を備える者から指定します。事業者が任意に選べるわけではありません。
75 条の 23 第 1 項・2 項の措置、つまり事故時の負傷者救護や現場での危険防止を担う人です。次条 1 項 1 号の措置を講じて運行する場合に指定が義務づけられます。
75 条の 21 から 75 条の 23 までの措置その他、法令・処分により従事者が実施すべき措置を円滑かつ確実に実施させる内容で、具体的な事項は内閣府令が定めます。
体制不備として公安委員会の指示や許可の取消し等の対象になりうるほか、事故時には過失や運行供用者責任(自賠法 3 条)の立証で事業者に不利に働きます。
請求先はその運行を担う特定自動運行実施者です。自賠法 3 条の運行供用者責任と民法 709 条が根拠となり、車両に欠陥があればメーカーへの製造物責任が二段目で問題になります。
運行を行う場所を管轄する都道府県公安委員会です。許可の枠組みは 75 条の 18 以下にあり、申請段階で運行計画と 75 条の 19 の体制が揃っている必要があります。
構内のみの走行なら道路交通法の適用外ですが、一般交通の用に供する道路に出た瞬間、許可と 75 条の 19 の教育・指定義務の枠に入りうるため注意が必要です。
まず問われるのは、その車を走らせている特定自動運行実施者の側です。自賠法 3 条の運行供用者責任があり、道路交通法 75 条の 19 は運行体制(教育・主任者指定)の義務を事業者に課しています。メーカーの製造物責任は、車両に欠陥があった場合に別途問う二段目の話です。業界裏話ヒント:事故直後、事業者が主任者の指定書や教育記録をすぐ出せるかどうかで交渉の空気が変わります。体制書類の不備は、事業者側が最も突かれたくない急所です
乗っている必要はありません。75 条の 19 が求めるのは適性要件(内閣府令)を満たす者の指定であり、多くの実装では数十キロ離れた遠隔監視室から複数台を見ています。緊急時は主任者が 75 条の 21 以下の措置を遠隔で講じます。業界裏話ヒント:一人の主任者が同時に何台を担当できるかは運用の肝で、台数を詰め込みすぎた体制は、事故時に対応が間に合わなかったと責められる余地を残します
できません。特定自動運行は公安委員会の許可が前提で、許可を受けた実施者には 75 条の 19 の教育・指定義務が課されます。個人の無許可の無人走行は、そもそも許可制度の外にあり違法です。業界裏話ヒント:レベル 4 とうたう市販車でも、日本の公道での完全無人運行は許可を受けた特定自動運行の枠内でしか認められていません。「買えば無人で走れる」という宣伝と、法が許す運行は別物です(最新の改正状況をご確認ください)
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 義務のタイミング | 75 条の 19:運行を行う前の体制整備(教育・指定) | — |
| 義務の名宛人 | 特定自動運行実施者(事業者) | — |
| 義務の内容 | 内閣府令所定の教育、主任者の指定、現場措置業務実施者の指定 | — |
| 違反時に主に問われる場面 | 許可審査・行政処分・事故後の体制不備の露見 | — |
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