受講中の講座ブックマーク無料で登録

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年9月5日読了 8 分8 分8 分

道路交通法 第75条の20(特定自動運行中の遵守事項)

クイックジャンプ
  1. 特定自動運行実施者は、特定自動運行中の特定自動運行用自動車について、次の各号のいずれかの措置を講じなければならない。
  2. 一当該特定自動運行用自動車の周囲の道路及び交通の状況並びに当該特定自動運行用自動車の状況を映像及び音声により確認することができる装置で内閣府令で定めるものを第七十五条の十二第二項第二号ハに規定する場所に備え付け、かつ、当該場所に特定自動運行主任者を配置する措置
  3. 二第七十五条の二十三第三項の規定による措置その他の措置を講じさせるため、特定自動運行主任者を当該特定自動運行用自動車に乗車させる措置
  4. 2.特定自動運行実施者は、特定自動運行を行つているときは、内閣府令で定めるところにより、当該特定自動運行用自動車の見やすい箇所に特定自動運行中である旨を表示しなければならない。

この条文の基本情報

特定自動運行中の遵守事項とは何ですか?

定義特定自動運行中の遵守事項とは、道路交通法第75条の20に定められた規定で、「特定自動運行実施者は、特定自動運行中の特定自動運行用自動車について、次の各号のいずれかの措置を講じなければならない。」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 道路交通法第75条の20(特定自動運行中の遵守事項)は、日本の道路交通法に含まれる条文です。
  2. 道路交通法第75条の20の条文原文は「特定自動運行実施者は、特定自動運行中の特定自動運行用自動車について、次の各号のいずれかの措置を講じなければならない。」で始まります。
  3. 道路交通法第75条の20は第四章の三 特定自動運行の許可等に置かれています。
  4. 道路交通法の公布日は昭和35年6月25日です。
  5. 道路交通法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
  6. 道路交通法第75条の20の前の条は道路交通法第75条の19です。
  7. 道路交通法第75条の20の次の条は道路交通法第75条の21です。
  8. 道路交通法第75条の20には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式道路交通法(昭和三十五年法律第百五号)第75条の20
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/335AC0000000105
  • 本サイト収録道路交通法(昭和三十五年法律第百五号)第75条の20(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/335AC0000000105/75_20

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点道路交通法75条の20は、特定自動運行実施者に対し、遠隔監視場所への主任者配置か主任者の乗車のいずれかの措置と、車両への「特定自動運行中」表示を義務づける。

Q · 運転席に誰もいない自動運転バス、本当に誰も見ていないんですか?

遠隔監視室か車内に、必ず主任者が配置されています

道路交通法75条の20第1項により、特定自動運行実施者は、車両の周囲と状況を映像及び音声で確認できる装置(内閣府令で定めるもの)を監視場所に備えて特定自動運行主任者を配置するか、主任者を車両に乗車させるかのいずれかの措置を講じなければなりません。さらに同条2項で、運行中は車両の見やすい箇所に「特定自動運行中」である旨の表示が必要です。運転者は消えても、監視する人間と車体の表示は法律上必ず残ります。

解説

過疎地を走る運転席に誰もいないバス、深夜の街で商品を届ける無人の配送車。その車内のどこかに「特定自動運行中」と書かれた表示があり、遠く離れた管制室では、その車の車内音声とカメラ映像を、特定自動運行主任者と呼ばれる人物がじっと監視している。これがレベル4自動運転、運転者が存在しない運行の現実だ。道路交通法75条の20は、この無人運行を行う事業者に二つの選択肢を突きつける。一つは、車の周囲と車内を映像と音声で確認できる装置を監視場所に備え、そこに主任者を配置する遠隔監視方式。もう一つは、主任者を車に同乗させる方式。どちらを選ぶかで、事業のコスト構造も、事故が起きたとき誰がどこで責任を負うかも変わる。忘れてはならないのは、遠隔監視方式では、あなたが車内で交わした会話まで、法律に基づいて音声で確認されうる状態にあるという事実だ。運転者が消えても、見ている人間は消えていない。

法的な位置づけ

道路交通法75条の20は、特定自動運行実施者の遵守事項を定める規定である。運転者が乗車しないレベル4自動運転の運行中、事業者は、車両の周囲及び状況を映像と音声で確認できる内閣府令所定の装置を備えた監視場所に特定自動運行主任者を配置するか、主任者を車両に乗車させるかのいずれかの措置を講じ、かつ車両の見やすい箇所に特定自動運行中である旨を表示する義務を負う。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.遠隔監視方式か同乗方式かを許可申請前に確定する 75条の20第1項第1号(監視場所への主任者配置)と第2号(主任者の乗車)のどちらを採るかを、車両台数・運行時間帯・想定人件費から逆算して決める。この選択が事業の損益分岐点をそのまま規定するため、技術検討より先に着手する
  2. 2.監視装置と監視場所を内閣府令の基準に合わせて整備する 遠隔監視方式を採る場合、車両の周囲の道路・交通状況と車両の状況を映像及び音声で確認できる装置を、75条の12第2項第2号ハの場所に備え付ける。装置要件は内閣府令に委任されているため、最新の府令・規則を確認して仕様を確定する
  3. 3.特定自動運行主任者を選任し、配置または乗車の体制を組む 運行時間帯を切れ目なくカバーできるシフトを組み、主任者を監視場所に配置するか車両に乗車させる。事故時に75条の23第3項の措置を実行できるよう、通報・現場対応の手順を事前に教育しておく
  4. 4.車両の見やすい箇所に「特定自動運行中」の表示を設置する 75条の20第2項に基づき、内閣府令で定めるところにより車体に表示を設置する。運行中は継続して表示される状態を保つため、表示装置の点検を日常点検項目に組み込む
  5. 5.運行中の体制維持を記録として残す 監視映像・音声、主任者の配置ログ、車体表示の点検記録を保存する。体制が維持されていたことを客観的に立証できる記録は、事故発生時と公安委員会の報告徴収の双方で防御の生命線になる

よくある質問 AI による整理

Q1特定自動運行とは何ですか?

運転者が乗車しないレベル4自動運転を、都道府県公安委員会の許可を受けて行う運行のことです。道路交通法75条の20は、その運行中に事業者が維持すべき監視体制と車体表示を定めています。

Q2特定自動運行主任者は何をする人ですか?

遠隔の監視場所または車内で運行状況を監視し、交通事故が起きた際には75条の23第3項の措置を講じる役割を担う人です。運転者が存在しない運行における、法律上の責任の受け皿にあたります。

Q3特定自動運行はいつから認められましたか?

令和4年(2022年)の道路交通法改正で制度が創設され、令和5年(2023年)4月1日から施行されました。これによりレベル4の無人運行が、許可制のもとで公道でも可能になりました。

Q4「特定自動運行中」の表示はどこに出せばいいですか?

75条の20第2項により、内閣府令で定めるところに従い、車両の見やすい箇所に表示します。運行している間は継続して表示する義務があり、表示の欠落はそれ自体が違反状態になります。

Q5遠隔監視方式と同乗方式はどちらを選べますか?

事業者がいずれかを選択できます。遠隔は映像・音声の確認装置を備えた監視場所に主任者を配置する方式、同乗は主任者を車両に乗せる方式です。車両台数が増えるほど人件費構造の差が拡大します。

Q6特定自動運行の許可はどこに申請しますか?

運行を行う場所を管轄する都道府県公安委員会に申請します。根拠は75条の12で、監視場所や運行計画を含めて審査されるため、監視体制の設計は申請前に固めておく必要があります。

Q7監視装置の基準はどこで確認できますか?

75条の20第1項第1号は「内閣府令で定めるもの」と規定するため、具体的な装置要件は下位法令に委ねられています。導入前に最新の府令・規則の内容を必ず確認してください。

Q8監視体制が守られていないとどうなりますか?

許可の前提を欠いた運行となり、公安委員会による報告徴収や措置命令の対象となりえます。悪質な場合は許可の取消しに至る可能性もあります(最新の改正状況をご確認ください)。

この条文についての質問 AI による整理

Q1運転手がいない自動運転バスに乗ってて事故ったら、誰を訴えればいいんですか?

訴える相手は「車」でも「AI」でもなく、その運行を行う特定自動運行実施者、つまり事業者です。運行中の監視義務は75条の20が事業者に課し、事故時の措置は主任者が75条の23第3項に基づいて行います。賠償自体は民法709条や自動車損害賠償保障法3条で処理されます。実務のポイント:レベル4では「運転者」が法律上存在しないため、過失を運転者個人に問う従来の構図が使えません。だからこそ、事業者が監視体制を維持していたか(75条の20違反の有無)が賠償交渉の急所になる。まず車体表示と事業者名を写真に残すのが最優先

Q2無人バスの車内って、カメラと音声で全部見られてるんですか? プライバシーは?

遠隔監視方式を採る場合、車内外を映像と音声で確認する装置の設置が75条の20第1項第1号で義務づけられています。つまり運行の安全確認の範囲で、車内の音声・映像は確認されうる状態にあります。目的外の利用は個人情報保護法の規律を受けます。実務のポイント:多くの利用者は無人バス=誰も見ていないと誤解しますが、実際は逆で、常時監視が許可の前提です。録音・録画データの保存期間や第三者提供のルールは事業者のプライバシーポリシー次第。乗る前に掲示を確認する人はほとんどいないが、確認する価値はある

Q3自動運転って許可さえ取れば、あとは車が勝手に走ってくれるんですよね?

許可(75条の12)は出発点にすぎません。運行中は常時、遠隔監視か主任者同乗のどちらかの体制を維持し、車体に「特定自動運行中」の表示を出し続ける義務(75条の20第2項)があります。体制が途切れれば違反となり、公安委員会の措置命令や許可取消の対象になりえます(最新の改正状況をご確認ください)。実務のポイント:許可のハードルより、運行中の体制維持コストのほうが事業の重荷になる。監視人員の人件費が、無人化で削減したはずの運転手コストを部分的に食い戻す。この構造を織り込まずに採算計画を立てた事業者が、実証実験から本格運行へ移れずに止まる

間違えやすい点 AI による整理

  • 自動運転は完全に無人だと知っているが、その「無人」の意味を取り違えている。運転席は空でも、遠隔監視方式なら管制室には常に人間の主任者がいて、映像と音声であなたの車を監視している。無人とは「車内に運転者がいない」であって「誰も見ていない」ではない。この誤解が、車内でのプライバシー感覚を狂わせる
  • 「自動運転で事故が起きたら誰が悪いのか」という問いを立てがちだが、その問いの立て方自体がずれている。75条の20が定めるのは運行中の監視体制であって、事故の刑事・民事責任を直接決める条文ではない。責任の所在は、この監視義務を果たしていたか否かという別の層で判定される。問いを「事業者は体制を維持していたか」に変えた瞬間、争点が見えてくる
  • 「許可さえ取れば、あとは車が勝手に走ってくれる」と思われているが、許可は入口にすぎない。運行中は常時、遠隔監視か同乗監視のどちらかの体制を維持し、車体に表示を出し続ける義務がある。一瞬でも監視体制が切れれば、それは許可の前提を欠いた運行になりうる
比較の観点この条文ほかの条文
規律する場面75条の20:運行中に維持すべき監視体制と車体表示75条の12:運行開始前の許可要件と監視場所の指定
75条の23:交通事故が発生した際に主任者が講ずべき措置
義務の名宛人特定自動運行実施者(事業者)許可を申請する特定自動運行実施者
特定自動運行主任者(現場対応者)
時間軸運行している全時間、継続的に発生運行開始前の一回的手続
事故という一時点の事後対応
違反した場合の主な帰結許可の前提を欠く運行となり、措置命令・許可取消しの契機となりうるそもそも特定自動運行を行えない(無許可運行)
現場措置の不履行として個別に評価される

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
無人載具科技創新實驗條例

台湾は自動運転を実験(サンドボックス)条例の枠組みで許可し、期間と区域を限定して監督する方式。日本のように一般法である道路交通法本体に常時の監視体制義務を組み込む構造ではない点が対照的

韓国
자율주행자동차 상용화 촉진 및 지원에 관한 법률

韓国は商用化促進法という別建ての特別法で自律走行の運行を規律し、試験運行区域(시범운행지구)制度を軸に据える。日本は道路交通法内部に許可と遵守義務を置く点で位置づけが異なる

ドイツ
StVG §§ 1d–1l(Gesetz zum autonomen Fahren, 2021)

ドイツは特定自動運行主任者に最も近い概念として Technische Aufsicht(技術監督者)を法定し、遠隔から車両を監視して必要時に運行を解除させる役割を負わせる。人的監督を必須とする設計思想は日本の75条の20と共通する

アメリカ
各州法および NHTSA の自動運転車枠組み

米国は連邦レベルの包括法がなく、州ごとの許可制度が中心。カリフォルニア州などは driverless の運行許可で remote operator の関与や通信要件を課しており、実質的に遠隔監視を求める構造は日本と類似する

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • あなたの会社が地方自治体と組んで無人シャトルの運行を始める。開始まであと二週間。遠隔監視室のカメラと音声装置は内閣府令の基準を満たしているか、主任者は配置できているか、車体の表示は用意できているか。一つでも欠ければ許可要件を満たさず、運行日は延期に追い込まれる。技術より先に、この三点セットが揃うかどうかが公安委員会の審査を左右する
  • もし、運転席に誰もいない配送車に横断歩道で接触されたら、あなたは誰に何を言えばいい? 相手は「車」だが、法律上の責任主体は特定自動運行実施者という事業者であり、その場の措置を講じるのは主任者だ。まず車体の事業者名と「特定自動運行中」表示の有無をスマホで撮る。それが全ての起点になる
  • 深夜、無人のバスが交差点で立ち往生している。車内に運転手はいない。だが遠隔の主任者が映像でその状況を見ており、必要な措置を講じる義務を負っている
  • あなたが無人運行バスの乗客で、車内で急病人が出た。運転手はいないが、車内には音声と映像で管制室とつながる装置がある。主任者があなたたちの状況を把握し対応する。この装置の存在が、運転者なき車の安全網になっている。だからこそ、その装置はあなたの声も常に拾っている

取るべき行動

被害を受けた側:1. その場で車体を撮影:事業者名、車両番号、「特定自動運行中」表示の有無を必ず記録。表示がなければ75条の20第2項違反の証拠になる2. 遠隔監視方式なら車内外の音声・映像記録が存在するので、事故時の記録の保全を事業者に書面で求める3. 警察へ通報し実況見分。相手が運転者不在でも人身事故の手続は通常どおり進む4. 損害賠償は特定自動運行実施者を相手方として民法709条・自動車損害賠償保障法3条で構成。監視義務違反があれば過失立証が有利に進む

訴えられた側:1. 運行時の監視ログ(遠隔監視映像・音声、主任者の配置記録、車体表示の写真)を直ちに保全。体制を維持していた証拠が防御の生命線2. 内閣府令が定める装置要件を満たしていたかを技術記録で確認3. 事故なら主任者が75条の23第3項の措置を適切に行ったかを検証4. 公安委員会からの報告徴収・措置命令には迅速に対応、放置は許可取消に直結する。弁護士は道路交通行政と自動運転法制に明るい者を選ぶ

時効(請求できる期限):本条の遵守義務自体に特定の時効はないが、違反状態は運行のたびに継続的に発生する。事故に伴う損害賠償請求権は、損害および加害者(特定自動運行実施者)を知った時から人身は5年、物損は3年(民法724条、724条の2)。行政上の措置命令・許可取消や罰則は公安委員会の判断および公訴時効による(最新の改正状況をご確認ください)

改正沿革 AI による整理

  • 令和4年(2022年)改正、令和5年(2023年)4月1日施行 レベル4自動運転(運転者が乗車しない特定自動運行)の制度創設に伴い新設。第4章の3の一部として、無人運行を行う事業者に遠隔監視または同乗監視の体制と車体への「特定自動運行中」表示を義務づけた

改正の年表

  1. 1.令和4年(2022年) 新設:道路交通法改正により第4章の3「特定自動運行」が新設され、その一部として本条が設けられた。令和5年(2023年)4月1日施行。運転者が乗車しないレベル4自動運転を許可制のもとで解禁するにあたり、遠隔監視または同乗監視のいずれかの体制と、車体への「特定自動運行中」表示を事業者に義務づけた

ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。

道路交通法の全文を見る所属する編章節を開く:第四章の三 特定自動運行の許可等

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

次に調べる

判例を探す:条文単位の判例の紐づけは準備中です。上のカードから法令名で検索できます。裁判所「裁判例検索」で探す ›