災害対策基本法 第49条の4(指定緊急避難場所の指定)
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- 市町村長は、防災施設の整備の状況、地形、地質その他の状況を総合的に勘案し、必要があると認めるときは、災害が発生し、又は発生するおそれがある場合における円滑かつ迅速な避難のための立退きの確保を図るため、政令で定める基準に適合する施設又は場所を、洪水、津波その他の政令で定める異常な現象の種類ごとに、指定緊急避難場所として指定しなければならない。
- 2.市町村長は、前項の規定により指定緊急避難場所を指定しようとするときは、当該指定緊急避難場所の管理者(当該市町村を除く。次条において同じ。)の同意を得なければならない。
- 3.市町村長は、第一項の規定による指定をしたときは、その旨を、都道府県知事に通知するとともに、公示しなければならない。
この条文の基本情報
指定緊急避難場所の指定とは何ですか?
定義指定緊急避難場所の指定とは、災害対策基本法第49条の4に定められた規定で、「市町村長は、防災施設の整備の状況、地形、地質その他の状況を総合的に勘案し、必要があると認めるときは、災害が発生し、又は発生するおそれがある場合における円滑かつ迅…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 災害対策基本法第49条の4(指定緊急避難場所の指定)は、日本の災害対策基本法に含まれる条文です。
- 災害対策基本法第49条の4の条文原文は「市町村長は、防災施設の整備の状況、地形、地質その他の状況を総合的に勘案し、必要があると認めるときは、災害が発生し、又は発生するおそれがある場合における円滑かつ迅…」で始まります。
- 災害対策基本法第49条の4は第二節に置かれています。
- 災害対策基本法の公布日は昭和36年11月15日です。
- 災害対策基本法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月22日時点では廃止情報はありません。
- 災害対策基本法第49条の4の前の条は災害対策基本法第49条の3です。
- 災害対策基本法第49条の4の次の条は災害対策基本法第49条の5です。
- 災害対策基本法第49条の4には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
災害対策基本法(昭和三十六年法律第二百二十三号)第49条の4 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/336AC0000000223 - 本サイト収録
災害対策基本法(昭和三十六年法律第二百二十三号)第49条の4(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月22日)https://lawplayer.com/jp/article/336AC0000000223/49_4
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点災害対策基本法49条の4は、市町村長に、洪水・津波など災害の種類ごとに政令基準を満たす施設や場所を指定緊急避難場所として指定する義務を課す。民間施設は管理者の同意が必要。
Q · 近所の「避難場所」って、どんな災害でもそこへ逃げれば大丈夫?
災害の種類ごとに違う。洪水で×の場所もある
災害対策基本法49条の4により、指定緊急避難場所は洪水、津波、崖崩れ、大規模な火事など異常な現象の種類ごとに指定されます。同じ施設でも地震では○、洪水では×ということがあり、看板や地図アプリの「避難所」表示だけでは判断できません。市町村が公示する一覧やハザードマップで、今来ている災害に対して○かどうかを確認することが必要です。
解説
近所の小学校の校門に「避難場所」と書かれた看板がある。多くの人はそれを見て安心する。だが法律上、指定緊急避難場所は「災害の種類ごと」に指定される。地震では安全な体育館が、洪水のときは浸水区域の真ん中にあるということは珍しくない。本条は、市町村長に「洪水、津波その他政令で定める異常な現象の種類ごと」に、政令の基準を満たす施設や場所を指定するよう義務付けている(第1項)。民間のビルを指定するときは管理者の同意が要る(第2項)。指定したら都道府県知事に通知し、公示しなければならない(第3項)。つまり、あなたが逃げるべき場所は災害の種類によって変わり、その答えは公示とハザードマップに載っている。看板の矢印をたどるだけでは足りない。「この場所は、どの災害に対応しているか」まで確かめた人だけが、正しい方向に走れる。
法的な位置づけ
指定緊急避難場所とは、災害対策基本法第49条の4に基づき、市町村長が政令で定める基準に適合する施設又は場所を、洪水、津波その他の異常な現象の種類ごとに指定したものであり、災害が発生し又は発生するおそれがある場合に危険から一時的に逃れるための立退き避難先である。被災後の生活の場である指定避難所(同法第49条の7)とは区別される。
手順
- 1.自宅周辺の指定緊急避難場所を一覧で確認 市町村のウェブサイトやハザードマップで公示された指定緊急避難場所の一覧を開き、自宅・職場・学校の近くにある施設を書き出す
- 2.災害の種類ごとの○×を確認 書き出した施設について、洪水・津波・崖崩れ・大規模な火事など災害の種類ごとに指定されているかを確認し、災害別に逃げる先を決めておく
- 3.避難経路を実際に歩く 雨が降り出す前の平時に、自宅から各避難場所まで実際に歩き、浸水しやすい低地や崖の近くを通らない経路かを確かめる
- 4.家族で共有し疑問は市町村に問い合わせ 災害別の避難先と経路を家族で共有する。浸水想定区域内なのに洪水で○になっているなど疑問があれば、市町村の防災担当課に指定の根拠を問い合わせる
よくある質問 AI による整理
Q1指定緊急避難場所とは?
洪水や津波などの危険が迫ったとき、命を守るために一時的に逃げ込む場所です。災害対策基本法49条の4に基づき、市町村長が災害の種類ごとに指定します。
Q2指定緊急避難場所 調べ方
市町村のウェブサイトで公示されている一覧やハザードマップで確認できます。施設名だけでなく、洪水・津波・土砂災害などの種類ごとの○×の欄まで確認してください。
Q3避難場所 洪水 地震 違う?
違うことがあります。本条は災害の種類ごとの指定を義務付けており、地震では安全な施設でも、浸水想定区域にあれば洪水では指定されないことがあります。
Q4津波避難ビル 指定 条件
政令で定める基準に適合することが必要で、市町村以外が管理する建物の場合は管理者の同意が要件です(本条2項)。同意しなければ指定されません。
Q5指定緊急避難場所 誰が決める?
市町村長が指定します。防災施設の整備状況や地形・地質などを総合的に勘案し、政令の基準に適合する施設や場所を選び、都道府県知事に通知したうえで公示します。
Q6避難場所 看板 マーク 意味
避難場所の標識に付いている洪水・津波・土砂災害などのピクトグラムは、その場所がどの災害に対応して指定されているかを示すものです。対応していない災害の印に注意が必要です。
Q7避難場所が危ない場所にある 違法?
本条は政令基準に適合する場所の指定を求めており、基準に適合しなくなれば指定は取り消されます(49条の6)。疑問があれば市町村の防災担当課に根拠を問い合わせられます。
Q8指定緊急避難場所 行かなくてもいい?
必ず行かなければならない場所ではありません。浸水した道を歩くより、自宅の上階にとどまる方が安全な場合もあります。状況に応じて最も安全な行動を選ぶことが大切です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1避難所と避難場所って、結局なにが違うの?
指定緊急避難場所(本条)は、洪水や津波などの危険から命を守るために、まず逃げ込む場所である。指定避難所(49条の7)は、家に戻れない人が一定期間生活する場所。両方を兼ねる施設もある(49条の8)が、兼ねていないことも多い。実務のポイント:自治体によっては両者を一つの一覧表に並べて載せているため、種類の欄を見落とすとそれだけで判断を誤る。表の列を一つずつ読むこと
Q2うちのマンション、津波避難ビルにしてほしいって市から言われた。断れる?
断ることができる。本条第2項は、市町村以外が管理する施設を指定するとき、管理者の同意を要件にしている。同意した場合は、廃止や改築など重要な変更をしようとするときに市町村長へ届け出る義務が生じる(49条の5)。実務のポイント:同意するなら、夜間・休日に誰が鍵を開けるのか、屋上への動線をどう確保するのかを協定書で詰めておく。ここが曖昧なまま指定されると、いざというとき扉が閉まっている
間違えやすい点 AI による整理
- 「避難所」と「避難場所」は同じものだと思われがちだが、法律上は別物である。指定緊急避難場所(本条)は差し迫った危険から命を守るために一時的に逃げ込む場所、指定避難所(49条の7)は被災後に一定期間生活する場所。両方を兼ねる施設もあるが(49条の8)、兼ねていない施設に急いで駆け込むと、命を守る機能が備わっていない場合がある
- 避難場所が「ある」ことは知っていても、それが災害の種類ごとに○×で分かれていることの重さを知っている人は少ない。東日本大震災では、津波の避難場所として指定されていなかった施設に住民が逃げ込み、多数の犠牲者が出た例がある。本条が平成25年に種類ごとの指定を義務付けたのは、この教訓を受けたからだ
- 「近くの避難場所はどこか」と問うこと自体がずれている。立てるべき問いは「今来ている災害に対して、安全な場所はどこか」である。高台の自宅の2階にとどまるほうが、遠くの指定場所へ浸水した道を歩いて向かうより安全な場合もある。指定緊急避難場所は、立退き避難(今いる場所から離れる避難)のための選択肢の一つであって、唯一の正解ではない
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 目的 | 49条の4:差し迫った危険から命を守るための立退き避難先 | 49条の7:家に戻れない被災者が一定期間生活する場所 49条の8:避難場所と避難所の兼用 |
| 指定の単位・基準 | 洪水・津波など異常な現象の種類ごとに、政令基準への適合で指定 | 被災者の受入れに適した規模・設備などの政令基準で指定 両方の基準を満たす施設を兼ねて指定可能 |
| 使うタイミング | 災害が発生し、又は発生するおそれがあるとき(発災直前・直後) | 発災後、避難生活が必要になったとき 一時避難からそのまま避難生活へ移行する場合 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾では避難場所・避難施設の整備を予防措置として規定し、避難勧告・強制撤離を地方政府に委ねる。災害種類ごとの指定を法律で明示する日本ほどの細分化は見られない
韓国も災害安全管理の基本法で避難・待避の枠組みを設けるが、具体的な対応関係は要確認
ドイツでは災害保護は州の権限であり、連邦レベルで統一的な避難場所指定制度は置かれていない
米国は連邦の災害援助法が枠組みを定め、避難場所の指定・運営は州・地方政府や赤十字などが担う
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 線状降水帯の予報が出た夜、家族で近所の公民館に向かおうとしている。もしその公民館が「地震」でしか指定されておらず、洪水では×だったら、どうなる? 浸水想定区域の中にある建物へ自分から入っていくことになる
- 海沿いの温泉街で旅館を経営していて、市から「津波避難ビルとして指定させてほしい」と打診された。第2項で同意が必要なので、断ることもできる。同意すれば、改築や用途変更をする前に市町村長へ届け出る義務を負う(49条の5)
- 大地震の揺れが収まった。津波到達まであと15分。地図アプリが示した最寄りの「避難所」は平地の体育館。そこは生活の場(指定避難所)で、津波から命を守る場所ではないかもしれない
- 引っ越し先の内見で、不動産業者は駅からの距離しか言わない。あなたはハザードマップを開き、その物件から徒歩圏内にある指定緊急避難場所が洪水・土砂災害でそれぞれ○かを確かめる
- 町内会の防災担当を引き受けた。毎年の避難訓練の集合場所が、市が公示する指定緊急避難場所と同じかどうか、誰も確認したことがない
取るべき行動
被害を受けた側:1. 平時に、市町村のウェブサイトやハザードマップで公示された指定緊急避難場所を災害の種類別に確認し、自宅・職場・学校それぞれについて控えておく2. 指定内容に疑問がある(浸水想定区域内なのに洪水で○になっている等)場合は、市町村の防災担当課に根拠となる基準(施行令の基準)を書面で問い合わせる3. 指定や管理の不備で被害を受けたと考えるなら、国家賠償法1条・2条による請求の余地があるので、行政事件に強い弁護士に相談する
訴えられた側:1. 市町村の担当者であれば、指定の判断材料(地形・地質・防災施設の整備状況、施行令の基準への適合性)を記録に残しておく2. 民間の管理者が同意する前に、指定される災害の種類、受入れ時の管理体制、改築時の届出義務(49条の5)を確認しておく3. 指定後に施設の状況が変わったら速やかに届け出る。基準に適合しなくなった施設は指定が取り消される(49条の6)ので、放置すると住民を危険な場所に誘導し続けることになる
時効(請求できる期限):本条自体に特定の期限はない。指定や管理の不備による損害を国家賠償法で請求する場合、同法4条により民法が適用され、損害および加害者を知った時から3年(人の生命・身体の侵害は5年、民法724条・724条の2)、不法行為時から20年で請求できなくなる
改正沿革 AI による整理
- 平成25年(2013年)改正 東日本大震災の教訓を受けた災害対策基本法の一部を改正する法律で新設。緊急時に命を守る指定緊急避難場所と、生活の場である指定避難所を区別し、前者を災害の種類ごとに指定させる仕組みを設けた
改正の年表
- 1.平成25年(2013年) 新設:東日本大震災の教訓を受けた災害対策基本法等の一部を改正する法律(平成25年法律第54号)により新設。命を守る指定緊急避難場所と生活の場である指定避難所を区別し、前者を災害の種類ごとに指定させる仕組みを設けた
- 災害対策基本法 第49条の5管理者の重要変更届出義務
- 災害対策基本法 第49条の6基準不適合時の指定取消し
- 災害対策基本法 第49条の7指定避難所の指定、生活の場
- 災害対策基本法 第49条の8緊急避難場所と避難所の兼用
- 災害対策基本法 第60条市町村長の避難指示と立退き先
- 国家賠償法 第2条公の営造物の管理瑕疵による賠償
- 津波防災地域づくりに関する法律 第56条指定避難施設の指定(現行効力を要確認)
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