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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年9月22日読了 6 分6 分6 分

災害対策基本法 第86条の8(広域一時滞在の協議等)

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  1. 市町村長は、当該市町村の地域に係る災害が発生し、被災住民の生命若しくは身体を災害から保護し、又は居住の場所を確保することが困難な場合において、当該被災住民について同一都道府県内の他の市町村の区域における一時的な滞在(以下「広域一時滞在」という。)の必要があると認めるときは、当該被災住民の受入れについて、当該他の市町村の市町村長に協議することができる。
  2. 2.市町村長は、前項の規定により協議しようとするときは、あらかじめ、その旨を都道府県知事に報告しなければならない。ただし、あらかじめ報告することが困難なときは、協議の開始の後、遅滞なく、報告することをもつて足りる。
  3. 3.市町村長は、第一項の規定による協議に際し、当該協議に係る各被災住民についての第九十条の三第二項各号に掲げる事項に係る情報であつて自らが保有するものを当該協議をする他の市町村の市町村長に提供しなければならない。
  4. 4.第一項の場合において、協議を受けた市町村長(以下この条において「協議先市町村長」という。)は、被災住民を受け入れないことについて正当な理由がある場合を除き、被災住民を受け入れるものとする。この場合において、協議先市町村長は、広域一時滞在の用に供するため、受け入れた被災住民に対し避難所を提供しなければならない。
  5. 5.第一項の場合において、協議先市町村長は、当該市町村の区域において被災住民を受け入れるべき避難所を決定し、直ちに、その内容を当該避難所を管理する者その他の内閣府令で定める者に通知しなければならない。
  6. 6.協議先市町村長は、前項の規定による決定をしたときは、速やかに、その内容を第一項の規定により協議した市町村長(以下この条において「協議元市町村長」という。)に通知しなければならない。
  7. 7.協議元市町村長は、前項の規定による通知を受けたときは、速やかに、その内容を公示し、及び内閣府令で定める者に通知するとともに、都道府県知事に報告しなければならない。
  8. 8.協議先市町村長は、協議元市町村長から第四項の規定により受け入れた被災住民の援護に関する情報の提供を受けたときは、当該被災住民に対し、当該情報を提供するとともに、当該協議元市町村長から求められたときは、当該被災住民に関する情報であつて自らが保有するものを提供するものとする。
  9. 9.第一項の場合において、協議元市町村長は、広域一時滞在の必要がなくなつたと認めるときは、速やかに、その旨を協議先市町村長及び第七項の内閣府令で定める者に通知し、並びに公示するとともに、都道府県知事に報告しなければならない。
  10. 10.協議先市町村長は、前項の規定による通知を受けたときは、速やかに、その旨を第五項の内閣府令で定める者に通知しなければならない。

この条文の基本情報

広域一時滞在の協議等とは何ですか?

定義広域一時滞在の協議等とは、災害対策基本法第86条の8に定められた規定で、「市町村長は、当該市町村の地域に係る災害が発生し、被災住民の生命若しくは身体を災害から保護し、又は居住の場所を確保することが困難な場合において、当該被災住民につい…」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 災害対策基本法第86条の8(広域一時滞在の協議等)は、日本の災害対策基本法に含まれる条文です。
  2. 災害対策基本法第86条の8の条文原文は「市町村長は、当該市町村の地域に係る災害が発生し、被災住民の生命若しくは身体を災害から保護し、又は居住の場所を確保することが困難な場合において、当該被災住民につい…」で始まります。
  3. 災害対策基本法第86条の8は第二款に置かれています。
  4. 災害対策基本法の公布日は昭和36年11月15日です。
  5. 災害対策基本法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月22日時点では廃止情報はありません。
  6. 災害対策基本法第86条の8の前の条は災害対策基本法第86条の7の2です。
  7. 災害対策基本法第86条の8の次の条は災害対策基本法第86条の9です。
  8. 災害対策基本法第86条の8には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式災害対策基本法(昭和三十六年法律第二百二十三号)第86条の8
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/336AC0000000223
  • 本サイト収録災害対策基本法(昭和三十六年法律第二百二十三号)第86条の8(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月22日)https://lawplayer.com/jp/article/336AC0000000223/86_8

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点災害対策基本法86条の9は、被災市町村長が同一都道府県内の他市町村長に住民の受入れを協議できると定める。協議先は正当な理由がない限り受け入れ、避難所を提供しなければならない。

Q · 被災した町から隣の市に避難を頼まれたら、隣の市は断れるの?

原則は受入れ。断れるのは正当な理由がある場合だけ

災害対策基本法86条の9第4項により、協議を受けた市町村長は、受け入れないことに正当な理由がある場合を除き被災住民を受け入れ、避難所を提供しなければなりません。自市も被災している、避難所の収容能力に余裕がないといった事情が正当な理由の典型です。受入れが決まると、協議先は避難所を決定して管理者等に通知し、協議元に通知します(5項・6項)。協議元はその内容を公示し、都道府県知事に報告します(7項)。

解説

避難所はすでに満杯で、町は浸水し、役場も機能停止寸前。そうなったとき、被災した町の首長は隣の市に「うちの住民を預かってほしい」と正式に頼む権限を持つ。これを広域一時滞在(同じ都道府県内の別の市町村に、一時的に身を寄せる仕組み)という。押さえておくべき点は三つある。一つ目に、頼まれた側の市町村長は、受け入れられない「正当な理由」がない限り受け入れ、避難所を用意しなければならない(4項)。二つ目に、あなたの氏名や住所、被害状況といった被災者台帳の情報は、元の町から受入れ先に引き継がれる(3項)。三つ目に、受入れ先は元の町から届いた支援情報をあなたに伝える義務を負う(8項)。つまり、各自で親戚の家に身を寄せた人より、この枠組みに乗った人のほうが、給付や仮設住宅の知らせを受け取り損ねにくい。逆に言えば、自分がどの枠組みで避難しているのかを分かっていないと、情報のつながりは途切れる。

法的な位置づけ

広域一時滞在とは、災害により被災住民の生命・身体の保護や居住場所の確保が困難となった場合に、被災市町村長が同一都道府県内の他の市町村長と協議し、被災住民を当該他市町村の区域に一時的に滞在させる制度である。災害対策基本法86条の9が定め、協議先は正当な理由がない限り受入れと避難所提供の義務を負う。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.公示で受入れ先の避難所を確認する 元の市町村が7項に基づき公示した受入れ先の避難所を、市町村のサイト・防災無線・避難所の掲示で確認する。自主判断で移動する前に、公式の受入れ先かどうかを確かめる
  2. 2.受入れ先の避難所で受付・登録する 受入れ先の避難所に到着したら受付で氏名・住所を伝え、元の町の被災者台帳に登録されているか、受入れ先に情報が届いているかを確認する
  3. 3.援護情報の受取経路を確保する 罹災証明、義援金、仮設住宅の案内が受入れ先経由で届くかを窓口で確認する。届かない場合は8項に基づく情報提供を受入れ先に求め、元の町のサイトも並行して確認する
  4. 4.終了公示前に次の住まいの手続きを始める 元の町が広域一時滞在の終了を公示する(9項)前に、仮設住宅・応急修理などの申請を済ませる。終了後は避難所提供の根拠がなくなるため、早めの申請が必要

よくある質問 AI による整理

Q1広域一時滞在とは何ですか?

被災した市町村の住民を、同じ都道府県内の別の市町村が一時的に受け入れる制度です。災害対策基本法86条の9が根拠で、市町村長同士の協議で始まります。

Q2広域一時滞在は誰が決めるのですか?

被災した市町村の市町村長が必要と認めたとき、受入れ先の市町村長に協議します。協議の前に都道府県知事への報告が原則として必要です(2項)。

Q3広域一時滞在の受入れを自治体は拒否できる?

正当な理由がある場合に限り拒否できます。4項は受入れを原則とし、受け入れた場合は避難所の提供を義務づけています。

Q4広域避難で個人情報は避難先に渡される?

渡されます。3項により、協議元は被災者台帳(90条の3第2項)に係る情報のうち保有するものを協議先に提供しなければなりません。

Q5広域一時滞在はいつまで続く?

期間の定めはありません。協議元の市町村長が必要がなくなったと認めたとき、協議先への通知・公示・知事への報告により終了します(9項)。

Q6避難先の市で元の町の支援情報はもらえる?

もらえます。8項により、協議先の市町村長は協議元から受けた援護に関する情報を、受け入れた被災住民に提供するものとされています。

Q7県外への広域避難も同じ条文ですか?

異なります。本条は同一都道府県内に限られ、都道府県の区域外への広域一時滞在は災害対策基本法86条の10が定めています。

Q8広域一時滞在の避難所はどこで確認できる?

協議元の市町村長が受入れ先の避難所の内容を公示します(7項)。元の町のサイトや掲示、受入れ先の窓口で確認できます。

この条文についての質問 AI による整理

Q1隣の市に避難したら、住民票も移さないといけないんですか?

移す必要はありません。広域一時滞在は「一時的な滞在」であり、住民としての地位は元の町に残ります。支援情報は、元の町から受入れ先を経由してあなたに届けられる仕組みです(本条8項)。実務のポイント:慌てて転居届を出すと、元の町の被災者向け給付の対象から外れたり、手続きが二重になったりするおそれがあります。転居は生活再建の見通しが立ってからで遅くない

Q2受け入れる側の市って、本当に断れないんですか?

正当な理由があれば断れますが、原則は受入れです(本条4項)。自市の避難所も満杯である、自市も被災しているといった事情が正当な理由の典型です。実務のポイント:実務では、地域防災計画や自治体間の災害時応援協定で、受入れ人数や避難所の候補を事前に決めていることが多い。あなたの住む市町村がどこと協定を結んでいるかは、平時に防災担当課のサイトで確認できる

間違えやすい点 AI による整理

  • 「隣の市にも余裕がないなら断られて当然」と思われがちだが、4項は、正当な理由がない限り受け入れることを原則としている。断れるかどうかを決めるのは受入れ側の気分ではなく、理由の正当性である
  • 自分で知人の家やホテルに逃げても、行政の避難と同じ扱いになると考える人は多い。しかし本条の枠組みでは、元の町と受入れ先の町が、誰がどこにいるのかを公式に把握し、情報をやり取りする。そうでない自主避難は、この経路から外れやすい。避難の場所より、避難の『登録』のほうが支援の差を生む
  • 「個人情報を他の自治体に勝手に渡すなんて問題だ」という疑問は、そもそも問いの立て方がずれている。3項は、協議の際に台帳情報を提供することを『義務』として定めている。法令に基づく提供なので、渡さないほうが本条の趣旨に反する。守るべき焦点は渡すかどうかではなく、渡した先での管理である
比較の観点この条文ほかの条文
受入れ先の範囲86条の9:同一都道府県内の他の市町村86条の10:都道府県の区域外
49条の7:自市町村内の指定避難所
協議の主体被災市町村長 → 他の市町村長被災市町村長が都道府県知事に要求し、知事間で協議
協議なし(市町村長が平時に指定)
受入れ側の義務正当な理由がない限り受入れ+避難所提供県外の受入れ側にも受入れの手続が定められている
指定避難所として基準を満たす施設を確保

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
災害防救法

台湾は災害応変措置として避難・収容安置を定め、地方政府の能力不足時は上級政府に支援を求める構造。市町村間の受入れ協議と受入れ原則義務を明文化した日本の方式とは設計が異なる

韓国
재난 및 안전관리 기본법

韓国も避難命令と自治体間の応援を規定するが、本条のような受入れ協議・台帳情報引継ぎの細目は条文単位で要確認

ドイツ
Katastrophenschutzgesetze der Länder

ドイツでは災害防護は州の権限で、州ごとの法律が相互応援を定める。連邦統一の受入れ協議規定はない

アメリカ
Stafford Act

米国は大統領の災害宣言を起点に連邦が州・地方の避難・シェルター支援を行う。自治体間の受入れ義務という構造ではない

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 線状降水帯で町の半分が水没し、町内の指定避難所はすべて定員を超えた。町長は県に報告したうえで、隣の市長に受入れを打診する。翌朝、あなたは町が手配したバスで隣の市の体育館に移る。このとき、住民票は動かさなくてよい
  • 隣の市の防災担当者であるあなたのもとに、被災した町から「300人を受け入れてほしい」という協議が届いた。自分の市にも避難者がいる。断れるのか? 正当な理由がない限り、法律上は受け入れる側に立たされている。断るなら、その理由を後で説明できるよう記録に残しておく必要がある
  • もし、元の町が罹災証明の申請期限や仮設住宅の入居募集を告知したのに、隣の市の避難所にいるあなたに届かなかったら、どうなる? 受入れ先の市長には、その情報をあなたに提供する義務がある(8項)。届いていなければ、受入れ先の避難所運営者に問い合わせればよい
  • 仮設住宅の申込締切まであと5日。避難先の掲示板には何も貼られていない。元の町のサイトを確認し、受入れ先の窓口にも同時に問い合わせる。片方だけ当たるのでは間に合わない

取るべき行動

被害を受けた側:1. 受入れ先の避難所に着いたら、元の町の被災者台帳に登録されているかを受付で確認する2. 元の町が出した公示(7項)を、町のサイトや避難所の掲示で確認し、どの避難所が指定されているかを把握する3. 罹災証明や仮設住宅の案内が届かなければ、受入れ先の市に8項に基づく情報提供を求める4. 自主避難している場合も、元の町に現在の居場所を届け出ておく

訴えられた側:受入れ先の自治体職員として協議を受けた場合:1. 受入れを断るなら、収容能力や自市の被害状況といった『正当な理由』を文書に残す2. 受け入れるなら、避難所を決定してすぐに管理者などに通知し(5項)、協議元に速やかに通知する(6項) 3. 協議元から届いた台帳情報は、目的外に使わないよう管理する4. 協議元から援護情報を受け取ったら、遅れずに被災住民へ伝える

時効(請求できる期限):特定の時効はないが、一般消滅時効(民法166条、債権5年または10年)が適用される。手続上は、都道府県知事への報告は原則として協議の前に行い、困難な場合は協議開始後に遅滞なく行う(2項)。避難所の決定後の通知・公示は「直ちに」「速やかに」行うことが求められる

改正沿革 AI による整理

  • 平成24年(2012年)改正 東日本大震災を受けた改正で広域一時滞在の制度が導入されたとされるが、本条の条番号への移動の経緯や、その後の改正内容は人による検証が必要

改正の年表

  1. 1.平成24年(2012年) 新設:東日本大震災の教訓を踏まえた災害対策基本法改正で広域一時滞在の制度が導入された。本条の現在の条番号に至る経緯とその後の改正内容は要検証

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災害対策基本法の全文を見る所属する編章節を開く:第二款

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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