要点商業登記法 106 条は、合名会社が合資会社又は合同会社になった場合、合名会社の登記申請と新会社の登記申請を同時に行うよう義務づけ、一方に却下事由があれば両方を却下すると定める。
Q · 合名会社を合資会社や合同会社に変えるとき、登記の申請書はなぜ二通も必要なの?
法人格は同一でも登記記録は閉鎖と起こしの二本になるためです
持分会社の種類変更では法人格は連続していますが、登記記録は会社の種類ごとに編成されるため、合名会社の登記記録を閉じる申請と、合資会社又は合同会社の登記記録を起こす申請の二本が必要になります。商業登記法 106 条 1 項はこの二本を同時に申請すべきものとし、2 項で合名会社側の申請には添付書面に関する規定を適用しないこととし、3 項で、いずれかの申請に 24 条各号の却下事由があるときは登記官が両方を共に却下しなければならないと定めています。
合名会社から合資会社へ、あるいは合同会社へ。持分会社の中で「種類だけ」を変える手続がある。株式会社への組織変更と違って、これは会社法 638 条 1 項に基づく定款変更ひとつで完了する、いわば同じ家の中の部屋替えだ。ところが登記の世界では、この一手が二枚の申請書になる。合名会社を「解散扱いで消す」登記と、合資会社または合同会社を「新たに起こす」登記。法人格は同一のまま続いているのに、登記簿の上では旧会社を閉じて新会社を開く。商業登記法 106 条は、この二枚を必ず同時に出せと命じ、さらに 3 項で「片方に却下事由があれば、両方まとめて却下する」と釘を刺す。あなたが持分会社の社員構成を変えようとしているなら、この条文は「片方だけ通る」という中途半端な状態を法が構造的に禁じていることを教えてくれる。登記簿に法人格の空白が生まれない仕組みが、ここに埋め込まれている。
商業登記法 106 条は、合名会社が会社法 638 条 1 項の規定により合資会社又は合同会社となった場合の登記手続を定める規定であり、合名会社についての登記の申請と新会社側の登記の申請の同時申請義務、合名会社側の申請についての添付書面規定の不適用、及びいずれかに 24 条各号の却下事由があるときの一括却下を規律する。
AI 輔助整理,以條文原文為準
合名会社・合資会社・合同会社の間で会社の種類だけを変えることです。会社法 638 条により定款変更で行い、株式会社との間を移る組織変更とは別の手続です。
種類変更の効力が生じた日から二週間以内に登記する必要があります(会社法 919 条)。起算点は定款変更の効力発生日で、同意の日から準備期間が走り出します。
合名会社側の登記申請には添付書面の規定が適用されないという意味です。定款や総社員の同意書などは新会社側の申請に集約され、同じ書面を二重に出す必要はありません。
登記期間を過ぎると、代表社員個人に過料が科される可能性があります。会社そのものへの制裁ではなく個人責任である点に注意が必要です。
まず却下事由が二本のどちらに起因するかを特定します。106 条 3 項の一括却下では無傷の申請も巻き添えになるため、補正のうえ二本とも再申請するのが基本です。
必要です。無限責任社員のみとなると会社法 639 条により法律上当然に合名会社となり、種類変更の登記義務が発生します。定款変更をしていなくても登記は避けられません。
合名会社側の登記と新会社側の登記のそれぞれについて登録免許税が課されるのが実務の扱いです。税額は登記の種類や資本金額により異なるため、事前に登記所や司法書士に確認してください。
本店所在地を管轄する同一の登記所へ同時に提出します。別々の窓口や別々の日に出すと同時申請の要件を満たさず、手続がやり直しになります。
なくなりません。法人格は連続しており、契約・債務・従業員との雇用関係もそのまま引き継がれます。登記簿の上で合名会社を閉じて新会社を起こす形をとるだけです(商業登記法 106 条 1 項、105 条)。業界裏話ヒント:この見た目の分断のせいで、金融機関や取引先の与信システムが「新設法人」と認識してしまうことがある。移行前に主要取引先と金融機関には事前に一報を入れておくと、後の照会対応の手間が桁違いに減る
できません。106 条 1 項が同時申請を義務づけており、さらに 3 項で、いずれかに商業登記法 24 条各号の却下事由があるときは登記官は両方を却下しなければならないと定めています。業界裏話ヒント:この連動却下があるからこそ、実務では二本の申請書を一人が通しで作成し、別の人が横断チェックをする体制を取る。作成者と点検者を分けるだけで、記載の不一致による却下は大きく減る
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 対象となる場面 | 商業登記法 106 条:合名会社が合資会社又は合同会社となった場合 | — |
| 同時申請の相手方 | 105 条 1 項又は 2 項の新会社側の登記申請 | — |
| 添付書面の扱い | 旧会社(合名会社)側の申請には添付書面規定を適用しない(2 項) | — |
| 却下の連動 | いずれかに 24 条各号の事由があれば共に却下(3 項) | — |
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