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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年7月4日読了 6 分6 分6 分

商業登記法 第110条(設立の登記)

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設立の登記の申請書には、有限責任社員が既に履行した出資の価額を証する書面を添付しなければならない。

この条文の基本情報

設立の登記とは何ですか?

定義設立の登記とは、商業登記法第110条に定められた規定で、「設立の登記の申請書には、有限責任社員が既に履行した出資の価額を証する書面を添付しなければならない。」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 商業登記法第110条(設立の登記)は、日本の商業登記法に含まれる条文です。
  2. 商業登記法第110条の条文原文は「設立の登記の申請書には、有限責任社員が既に履行した出資の価額を証する書面を添付しなければならない。」で始まります。
  3. 商業登記法第110条は第七節に置かれています。
  4. 商業登記法の公布日は昭和38年7月9日です。
  5. 商業登記法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
  6. 商業登記法第110条の前の条は商業登記法第109条です。
  7. 商業登記法第110条の次の条は商業登記法第111条です。
  8. 商業登記法第110条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式商業登記法(昭和三十八年法律第百二十五号)第110条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/338AC0000000125
  • 本サイト収録商業登記法(昭和三十八年法律第百二十五号)第110条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/338AC0000000125/110
裁判例 2件に引用されています

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わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点商業登記法110条は、設立の登記の申請書に有限責任社員が既に履行した出資の価額を証する書面の添付を義務づける。無限責任社員の出資には同様の添付義務がない。

Q · 合資会社を作るとき、有限責任社員の出資は登記の前に本当に払わないとダメ?

はい、履行済の出資額を証する書面の添付が必要です

商業登記法110条により、設立の登記の申請書には有限責任社員が既に履行した出資の価額を証する書面を添付しなければなりません。「後で払う」という約束だけでは登記が通りません。金銭出資なら会社への払込みがあったことを示す書面、現物出資なら財産が会社に引き継がれたことを示す書面が必要です。一方、無限責任社員の出資には同様の添付義務がありません。具体的な書面の運用は法務局により細部が異なるため、申請前の照会が有効です。

解説

合同会社を作ろうとして司法書士に依頼したとき、株式会社設立との決定的な違いが一つある。それが本条だ。合名会社・合資会社の設立登記では、無限責任社員の出資は登記申請の段階で払込みを証明しなくてよい。しかし合資会社に一人でも有限責任社員がいる瞬間、あなたは「その社員が既にいくら出したか」を書面で裁判所ではなく法務局に示さなければならない。理由は単純で残酷だ。有限責任社員は会社が潰れても出資額までしか責任を負わない。つまり債権者から見れば、その社員の財産的裏付けは登記簿に記録された履行済出資額がすべてである。あなたが「後から入れます」と口約束で登記を通そうとしても、登記官は受け付けない。合資会社の設立が株式会社より簡単だと聞いてきたなら、この一点だけは同じ厳しさで待ち構えている。

法的な位置づけ

商業登記法110条は、有限責任社員が存在する持分会社の設立の登記について、申請書への添付書面を定める規定である。添付が求められるのは有限責任社員が既に履行した出資の価額を証する書面であり、出資の約束ではなく履行の事実の証明を要件とする点に特徴がある。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.社員構成と出資形態を先に確定する 誰を無限責任社員とし、誰を有限責任社員とするかを決める。有限責任社員を置く設計にした瞬間、本条の添付書面義務が発生する。金銭出資か現物出資かも同時に決め、証明手段を逆算する
  2. 2.定款を作成し出資の価額を明記する 持分会社の定款は公証人の認証を要しないが、各社員の責任の種類と出資の価額は明記する必要がある。定款上の出資額は、後で作る証明書面の数字と一致していなければならない
  3. 3.有限責任社員の出資を実際に履行させる 登記申請より前に、金銭出資なら会社(または代表社員)口座への払込み、現物出資なら財産の引渡しを完了させる。「登記後に入金」の約束では本条の書面が作れず、申請が止まる
  4. 4.出資の価額を証する書面を作成・収集する 金銭出資は払込みがあったことを示す書面、現物出資は財産が現に会社へ引き継がれたことを示す書面を整える。求められているのは残高ではなく履行の事実である点を外さない
  5. 5.管轄法務局へ設立の登記を申請する 本店所在地を管轄する法務局へ申請する。登録免許税の納付、代理申請なら委任状(商業登記法18条)も併せて準備する。申請日が原則として会社の成立日になるため、取引先との契約日から逆算する
  6. 6.補正指示には期限内に対応する 登記官から補正を求められたら、指定期限内に応じる。期限を過ぎると商業登記法24条により却下されうる。定款上の出資額どおりの履行が困難なら、定款の出資額自体を実態に合わせて見直す方が早い場合もある

よくある質問 AI による整理

Q1商業登記法110条とは何ですか?

設立の登記の申請書に、有限責任社員が既に履行した出資の価額を証する書面の添付を義務づける規定です。持分会社の登記手続に関する条文で、出資の約束ではなく履行の事実の証明を求めます。

Q2合資会社の設立登記に必要な書類は?

定款のほか、有限責任社員が既に履行した出資の価額を証する書面が商業登記法110条により必要です。代理人が申請する場合は委任状も要り、細部の運用は管轄法務局への事前照会が確実です。

Q3合同会社の設立登記でも出資の証明は必要?

必要です。合同会社は社員全員が有限責任のため、出資の払込み・給付があったことを示す書面の添付が別途求められます。有限責任と履行済出資の公示という考え方は本条と共通しています。

Q4有限責任社員が履行した出資の価額は登記簿に載る?

載ります。会社法913条により、合資会社の設立登記事項として有限責任社員の出資の価額と既に履行した出資の価額が登記されます。取引先の与信を測る材料として公示されています。

Q5出資が未履行のまま設立登記はできますか?

できません。有限責任社員の出資が未履行では履行した価額を証する書面が作れないためです。定款上の出資額どおりの払込みや現物の引渡しを、登記申請より先に済ませる必要があります。

Q6合名会社の設立登記でも出資証明は要りますか?

不要です。合名会社は社員全員が無限責任で、個人財産全部が会社債務の引当てになるため、履行済出資額を公示する必要性が低いという整理になっています。本条は有限責任社員がいる場合の規律です。

Q7添付書面に不備があると登記はどうなる?

登記官から補正を求められます。指定された期限内に補正しなければ、商業登記法24条により申請が却下されうります。会社の成立日が後ろにずれる点が実務上の最大のリスクです。

Q8取引先が合資会社のとき何を確認すべき?

登記事項証明書で、有限責任社員の出資の価額と既に履行した出資の価額を比べます。差額が残っていれば、その分はまだ会社に入っていない資金だと読み取れます。与信判断の出発点になります。

この条文についての質問 AI による整理

Q1無限責任社員の出資はどうして証明しなくていいんですか?

無限責任社員は会社債務について個人財産で無限に責任を負うため、出資額の多寡が債権者の判断材料としてそれほど重要ではないからである。これに対し有限責任社員は出資の価額を限度としてしか責任を負わないので、その額と履行状況が公示される必要がある。実務のポイント:この非対称性ゆえに、社員構成の設計次第で設立手続の重さが変わる。誰を有限責任社員にするかは税務や責任だけでなく、手続コストの問題でもある。

Q2出資を証する書面って、具体的に何を出せばいいんですか?

金銭出資であれば会社への払込みがあったことを示す書面、現物出資であれば財産が会社に引き継がれたことを示す書面が基本になる。求められているのは「約束」ではなく「既に履行した」事実の証明である。実務のポイント:書面の形式は法務局の運用に幅があるため、申請前に管轄法務局へ照会しておくと補正での往復を一回減らせる。司法書士が事前照会をかけるのはこのためである。

間違えやすい点 AI による整理

  • 「合資会社は株式会社より設立が緩いから、出資も後払いでいい」と考える人が多い。だが緩いのは資本金規制や機関設計の部分であって、有限責任社員の出資履行証明は緩んでいない。緩さの範囲を取り違えたまま登記申請すると、補正で時間を失う
  • 出資の証明が必要なことは知っていても、それが「有限責任社員だけ」に限定されている理由まで意識している人は少ない。無限責任社員は個人財産全部が担保なので、出資額を公示する意味が薄い。この非対称性を理解していれば、社員構成を設計する段階で手続負担を予測できる
  • 「出資を証する書面」と聞いて銀行の残高証明書を思い浮かべる人がいるが、問われているのは残高ではなく履行の事実である。会社に対して現に給付されたことを示せるかどうかが判断軸になる(具体的な書面の運用は法務局により細部が異なるため、事前確認が望ましい)
比較の観点この条文ほかの条文
適用場面商業登記法110条:設立の登記の申請商業登記法111条:社員の加入・退社等による変更の登記
商業登記法24条:申請の却下(全登記共通の出口)
求められる証明の中身有限責任社員が既に履行した出資の価額(履行の事実)変更の原因となった事実の発生
証明不足があった場合の効果を定める規定
誰に負担がかかるか有限責任社員を置く会社のみ(合名会社は不要)持分会社一般(社員の変動があった会社)
すべての申請人
間違えたときの帰結書面を作れず設立登記が進まない=会社が成立しない変更登記が遅れ、登記簿と実態が乖離する
補正に応じなければ申請そのものが却下される

他国ではどう定めているか 6 か国

台湾
公司法第114条以下(兩合公司)+公司登記辦法

台湾の兩合公司は無限責任股東と有限責任股東で構成され、日本の合資会社とほぼ同型。登記の際に有限責任股東の出資額を明らかにする点で機能が重なるが、履行済額を条文レベルで書面証明させる立て付けかどうかは運用の確認が必要

韓国
상법 제268조 이하(합자회사)+상업등기법

韓国も無限責任社員と有限責任社員の二層構造を採り、商業登記法系の手続法で設立登記の添付書面を規律する。日本法を経由した継受関係にあるため構造が近い

中国
合伙企業法 第60条以下(有限合伙企業)

中国には兩合型の「会社」がなく、有限合伙企業が機能的な対応物。登記時に有限合伙人の認繳・実繳出資額を届け出る仕組みで、履行額の公示という発想は共通する

ドイツ
HGB § 162(Kommanditgesellschaft の登記)

ドイツでは Kommanditist(有限責任社員)の氏名と出資額(Haftsumme)を商業登記簿に登記する。責任限度額を公示することで債権者保護を図る点が、本条の発想の源流に近い

フランス
Code de commerce art. L222-1 et s.(société en commandite simple)

フランスの合資会社型組織も commandités(無限責任)と commanditaires(有限責任)で構成され、RCS への登記で出資関係が公示される

アメリカ
Uniform Limited Partnership Act(Certificate of Limited Partnership)

米国の LP は州務長官への Certificate 提出で成立するが、limited partner の出資額を公示させない州が多く、公示より契約(LP Agreement)と情報開示請求権で処理する設計

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 友人二人で合資会社を作ることにした。あなたが無限責任社員、資金を出す友人が有限責任社員。定款には友人の出資300万円と書いた。だが実際の入金は登記後にする約束だった。この設立登記は通らない。添付書面が作れないからだ
  • もし、有限責任社員の出資が現金ではなく中古の機械設備だったとしたら、何を添付する? 現物出資であれば財産引継書など、その財産が現に会社へ引き渡されたことを示す書面が必要になる。銀行の入金記録だけでは足りない
  • 設立登記の申請が補正指示で戻ってきた。あと3日で予定していた取引先との契約締結日。出資証明書面の不備で登記が遅れれば、会社が法人格を取得するのは契約日の後になる。契約主体が存在しないまま署名する事態を、あなたは今夜中に回避しなければならない
  • 登記官の立場から見てみる。彼が確認しているのは「出資の約束があるか」ではなく「既に履行されたか」の一点。約束と履行の間にある溝が、この条文の全部である

取るべき行動

被害を受けた側:取引相手が合資会社で、有限責任社員の資力を当てにして与信を出そうとしているなら、まず登記事項証明書で履行済出資の価額を確認する。定款上の出資額と履行額に差があれば、その差額は現時点で会社に入っていない。契約前にこの一点を潰しておくと、後の回収局面で立ち位置が変わる。

訴えられた側:設立登記の申請で出資証明書面の不備を指摘されたら、補正期限内に対応する。金銭出資なら会社口座への入金記録や領収を示す書面、現物出資なら財産の引継ぎを示す書面を整える。定款上の出資額どおりの履行がまだなら、定款の出資額自体を実態に合わせて見直す方が早いこともある。

時効(請求できる期限):本条自体に期限の定めはない。ただし会社法上、設立登記は法定の期間内に申請する必要があり、添付書面の不備で補正を求められた場合は登記官の指定する補正期限内に応じなければ申請が却下されうる。具体的な期間は申請先の法務局に確認すること。

改正沿革 AI による整理

改正の年表

  1. 1.昭和38年(1963年) 新設:商業登記法(昭和38年法律第125号)が制定され、従前は商法および非訟事件手続法に置かれていた商業登記の手続規定が独立の法律として整理された。
  2. 2.平成17年(2005年) 改正:会社法の制定に伴う整備により、合名会社・合資会社・合同会社を持分会社として再編する枠組みが導入され、商業登記法の持分会社に関する登記規定も併せて整理された。

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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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