要点商業登記法113条は、合資会社が合名会社となる登記には定款を、合同会社となる登記には定款と、一定の場合に出資の払込み及び給付の完了を証する書面の添付を求める。
Q · 合資会社が合同会社に変わったとき、登記にはどんな書類を出せばいいの?
定款は必須。経路によっては払込証明も要る
商業登記法113条により、合資会社が合名会社となった場合は定款を添付します。合同会社となった場合も定款を添付し、さらに会社法638条2項2号により自ら定款を変更して合同会社となったときは、会社法640条1項の出資に係る払込み及び給付が完了したことを証する書面も必要です。社員の退社で会社法639条2項により自動的に合同会社となった場合、払込みを証する書面は条文上求められていません。同条3項により、商業登記法104条および106条が準用されます。
合資会社には、無限責任社員と有限責任社員が最低一人ずつ必要である。どちらか一方が全員いなくなった瞬間、会社の種類は自動的に切り替わる。会社法639条は「定款の変更をしたものとみなす」と書いており、総会も決議もサインも要らない。無限責任社員だけが残れば合名会社、有限責任社員だけが残れば合同会社である。商業登記法113条は、その後始末として登記所に何を差し出すかを行き先ごとに書き分けている。合名会社になったなら定款。合同会社になったなら定款に加えて、自ら定款を変更して合同会社を選んだ場合に限り、出資の払込みと給付が完了したことを証する書面。つまりあなたの会社が「気づいたら合同会社だった」型なら、払込証明書は条文上求められていない。代わりに求められるのは、効力発生日から二週間という登記期限(会社法919条)を守ることだ。
商業登記法113条は、合資会社が会社法638条2項または639条の規定により合名会社または合同会社となった場合において、変更後の会社についてする登記の申請書に添付すべき書面を定める規定である。合名会社となる場合は定款、合同会社となる場合は定款および一定の経路に限り出資に係る払込み及び給付の完了を証する書面を要し、同条3項により104条・106条が準用される。
AI 輔助整理,以條文原文為準
合名会社・合資会社・合同会社の間で会社の種類が入れ替わることです。法人格は同一のまま継続し、株式会社になる組織変更とは区別されます。
定款変更の効力が生じた日から二週間以内です(会社法919条)。起算点は気づいた日ではなく効力発生日で、みなし変更なら社員の退社日となります。
定款に相続人の持分承継の定めがなければ退社となり(会社法607条1項3号)、有限責任社員のみが残れば会社法639条2項で合同会社となる定款変更をしたものとみなされます。
会社法976条1号により100万円以下の過料の対象です。過料は会社ではなく登記義務を負う業務執行社員個人に科される点が実務上の落とし穴です。
会社法640条2項により、みなされた日から一箇月以内に払込み及び給付を完了させる必要があります。その期間内に合名会社または合資会社となる定款変更をすれば回避できます。
会社法608条1項の定めがあれば相続人が持分を承継し、社員は退社しません。種類の変更が起きないため、二週間の登記期限も走り出しません。
解散の登記と設立の登記の双方が必要となるため、それぞれに登録免許税がかかります。金額は資本金額や類型で変わるため、管轄法務局または司法書士への確認が確実です。
有効です。法人格は同一のまま継続するため、取引契約・雇用契約・銀行口座は切れません。登記記録上だけ解散と設立が並ぶ形になります。
はい。会社法919条は、種類の変更前の会社について解散の登記、変更後の会社について設立の登記をせよと定めています。法人格は同一で、事業も口座も契約も切れませんが、登記記録は一度閉じて起こし直されます。業界裏話ヒント:この「解散」の記録を見た金融機関の担当者が実質を誤解し、融資の稟議が止まることがあります。登記を出す前に主要取引先と銀行へ「種類の変更であり法人格は継続する」と一報を入れておくだけで、この事故はほぼ防げます
商業登記法113条1項と2項が明文で挙げているのは定款、そして一定の場合の払込証明書だけで、総社員の同意書は列挙されていません。ただし持分会社の定款変更は原則として総社員の同意が必要で(会社法637条)、本条3項が104条と106条を準用するため、実際に求められる書面は事案で変わります。業界裏話ヒント:条文の列挙は最低限であって完全なリストではありません。管轄法務局に事前照会し、回答した担当者名と日付を控えておくと、補正で揉めたときの交渉材料になります
責任の向きが逆だからです。合名会社では社員全員が無限責任を負うので、出資が未履行でも債権者は社員個人の財産を当てにできます。合同会社は全員が有限責任で、払い込まれた財産だけが債権者の引当てになる。だから会社法640条1項は払込みの完了を効力発生の条件とし、商業登記法113条2項2号がその証明を求めます。業界裏話ヒント:この一枚が用意できないという事実は、そもそも合同会社化の効力がまだ生じていないことを意味します。書面を探すのではなく、払込みを実行するのが先です
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 適用場面 | 113条1項:合資会社が合名会社となった場合 | — |
| 根拠となる会社法の条文 | 会社法638条2項1号・639条1項 | — |
| 添付書面 | 定款のみ | — |
| 債権者から見た意味 | 社員が無限責任を負うため出資未履行でも引当てが残る | — |
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