有限責任社員の出資の履行による変更の登記の申請書には、その履行があつたことを証する書面を添付しなければならない。
要点商業登記法112条は、合資会社の有限責任社員の出資の履行による変更登記の申請書に、履行があつたことを証する書面の添付を義務づける。書面を欠けば申請は却下される。
Q · 合資会社の有限責任社員が出資金を払い込んだら、登記に何を付ければいいの?
履行を証する書面を添付すれば登記できます
商業登記法112条により、合資会社の有限責任社員の出資の履行による変更の登記の申請書には、履行があつたことを証する書面を添付します。株式会社のような払込金保管証明までは不要で、会社作成の領収書や払込を証する書面で足りるとされています。書面を欠くと同法24条8号で却下され、会社法915条1項の二週間の登記期限も過ぎれば100万円以下の過料の対象になります。
合資会社の登記簿には、株式会社にも合同会社にもない欄がある。有限責任社員ごとの「出資の目的及びその価額並びに既に履行した出資の価額」である(会社法913条)。なぜ個人の払込状況が世間に公示されるのか。有限責任社員は、出資の価額から既に履行した額を差し引いた残りについて、会社債権者から直接請求を受ける立場にあるからだ(会社法580条2項)。つまり登記簿のその数字は、あなたが今なお裸で背負っている金額の目盛りとして、誰にでも読める形で置かれている。112条が要求するのはたった一枚、履行があったことを証する書面にすぎない。だがその一枚を添えず補正にも応じなければ申請は却下され(商業登記法24条8号)、目盛りは古いまま止まる。払ったのに、払っていない社員として公示され続けることになる。
商業登記法112条は、合資会社の有限責任社員が出資を履行した場合の変更登記について、申請書への添付書面を定める規定である。履行があつたことを証する書面の添付を要件とし、これを欠く申請は同法24条8号により却下される。登記事項としての既履行出資額の真実性を、書面審査により担保する機能を有する。
AI 輔助整理,以條文原文為準
有限責任社員が出資を払い込んだ事実を、登記簿の「既に履行した出資の価額」に反映させる変更登記です。会社法913条が登記事項とし、商業登記法112条が添付書面を定めます。
変更が生じた日から二週間以内に本店所在地で変更の登記をします(会社法915条1項)。期限後も申請自体は受理されますが、懈怠には100万円以下の過料があります(同法976条1号)。
出資の価額から既に履行した価額を控除した残額の限度で、会社債権者に直接責任を負います(会社法580条2項)。履行が進むほど、直接請求されうる金額が減っていきます。
不要です。合資会社で登記されるのは有限責任社員の出資の目的・価額・既履行額です(会社法913条)。無限責任社員は責任が無限であるため、履行額を公示する意味がありません。
登記官の定めた補正期間内に補正しなければ、申請は却下されます(商業登記法24条8号)。却下後に再申請はできますが、その間も会社法915条1項の二週間は進み続けます。
財産引継書や譲渡証書など、目的物が会社に現実に引き渡されたと読み取れる書面を添付します。不動産であれば名義移転を示す資料を併せると、補正の照会が減ります。
違います。合同会社の登記事項は資本金の額であって社員個々の履行額ではありません。社員個人の払込状況を登記簿で公示し続ける会社形態は、実質的に合資会社だけです。
できません。申請人は会社であり、代表社員等が手続をします。会社が放置する場合は書面で登記を求めて督促自体を証拠化し、司法書士・弁護士に相談するのが現実的です。
持分会社では株式会社のような払込金保管証明までは要求されず、会社作成の出資金領収書や払込があったことを証する書面、通帳の写しなど、履行の事実が読み取れる書面で足りるとするのが実務の扱いである(商業登記法112条)。業界裏話ヒント:登記官が見ているのは金額の一致より「その授受が出資の履行として行われたと書面から読めるか」である。振込の摘要欄に「出資金」と入れておくだけで、後日の照会や補正がほぼ消える。
実体上は履行済みなので責任は既履行分だけ減っている(会社法580条2項)。ただし登記すべき事項は登記の後でなければ善意の第三者に対抗できないため(会社法908条1項)、事情を知らない債権者から未履行分として請求を受けるおそれがある。この対抗力の及ぶ範囲は実務上、解釈が分かれている。業界裏話ヒント:だから履行の証拠は登記完了後も捨てない。登記が間に合わなくても、相手が履行を知っていたと示せれば争う余地が残る。
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 登記の場面 | 商業登記法112条:有限責任社員の出資の履行による変更の登記 | — |
| 求められる添付書面 | 履行があつたことを証する書面(領収書、払込を証する書面、財産引継書等) | — |
| 期限 | 変更が生じた日から二週間(会社法915条1項) | — |
| 怠った場合の効果 | 登記前は善意の第三者に対抗できない(会社法908条1項)+過料(同法976条1号) | — |
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