第百七条の規定は、合資会社が組織変更をした場合について準用する。
要点商業登記法114条は、合資会社の組織変更登記に同法107条を準用する。組織変更後の株式会社の設立登記と合資会社の解散登記は同時申請が必要で、一方の却下は双方に及ぶ。
Q · 合資会社を株式会社にしたとき、登記はどうやって出すの?
設立登記と解散登記を同時に出す必要があります
商業登記法114条が同法107条を準用するため、組織変更後の株式会社の設立登記と、合資会社の解散登記を同時に申請しなければなりません。一方に却下事由(同法24条)があれば双方が却下されます。ただし会社法747条により、会社は組織変更計画で定めた効力発生日に登記の有無と関係なく株式会社になっており、申請が却下されている間は実体と登記簿がずれた状態が続きます。登記は効力発生日から二週間以内が期限です(会社法920条)。
たった一行、二十七文字の準用条文だが、この一行が合資会社の株式会社化スケジュール全体を縛っている。準用先である商業登記法107条が命じるのは三つ。第一に、組織変更後の株式会社の設立登記と、合資会社の解散登記は同時に申請しなければならない。第二に、どちらか一方に却下事由(同法24条)があれば、登記官は両方をまとめて却下する。第三に、組織変更後の株式会社の登記簿には、会社成立の年月日、もとの合資会社の商号、組織変更をした旨とその年月日が刻み込まれる。ここで多くの経営者が読み違える。登記は効力要件ではない。会社法747条により、組織変更計画で定めた効力発生日に、あなたの会社は登記の有無に関係なく株式会社になっている。つまり申請が却下されている間、実体は株式会社なのに登記簿は合資会社のまま、という空白が生まれる。銀行にも取引先にも、正しい謄本を出せない期間がそこにできる。
商業登記法114条は、合資会社が組織変更をした場合の登記手続について、同法107条を準用する規定である。準用の結果、組織変更後の株式会社の設立登記と合資会社の解散登記は同時に申請することを要し、いずれか一方に却下事由があるときは双方が却下される。登記簿には会社成立の年月日、合資会社の商号、組織変更をした旨およびその年月日が記録される。
AI 輔助整理,以條文原文為準
株式会社と持分会社(合名・合資・合同会社)との間で会社の種類を変える制度です。法人格の同一性は保たれ、新しい会社を作り直すわけではありません。
商業登記法114条が準用する同法107条が同時申請を求めるためです。法人格が連続しているので、登記簿上も新旧を切り離せない設計になっています。
一方に却下事由(商業登記法24条)があれば双方が却下されます。会社法747条により実体は既に株式会社なので、登記簿だけ合資会社のまま残ります。
残ります。組織変更後の株式会社の登記簿には会社成立の年月日、もとの合資会社の商号、組織変更をした旨とその年月日が記録されます。
効力発生日から二週間以内に本店所在地で申請します(会社法920条)。起算点は書類が揃った日ではなく、組織変更計画で定めた効力発生日です。
申述期間は一か月以上必要です(会社法781条2項、779条2項準用)。官報掲載までのリードタイムを含め、効力発生日から六週間以上前倒しで準備します。
変更できます。ただし変更前の効力発生日の前日までに変更後の日を公告する必要があります(会社法780条、781条2項準用)。判断の猶予は数日です。
組織変更後の株式会社として新たに印鑑を届け出ます。設立登記と併せて提出しないと、直後に印鑑証明書が取得できない空白期間が生じます。
効力発生日から二週間以内という期限は会社法920条の義務で、怠れば百万円以下の過料です(同法976条1号)。過料は会社ではなく代表者個人に科されます。業界裏話ヒント:数週間の遅れで即座に通知が飛ぶことは多くないが、後日ほかの登記を申請した際に登記官が懈怠期間を裁判所へ通知する運用があり、忘れた頃に決定書が自宅へ届く。遅れに気付いた時点で直ちに申請したという事実は、過料額を下げる方向に働く。
別物です。合資会社から合同会社への移行は持分会社の種類の変更(会社法638条)で、組織変更ではありません。債権者保護の道具立ても違い、種類変更では原則として債権者異議手続が課されない代わりに、無限責任社員だった者は登記後二年間、従前の債務について無限責任を負い続けます(会社法583条3項、4項)。業界裏話ヒント:一か月の公告期間を省ける代わりに、二年間の尾を引く。残っている債務の額と満期がどちらの制度に向くかで、株式会社化と合同会社化の損得は逆転する。先に債務一覧を作ってから器を選ぶ経営者は少ない。
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 規定の役割 | 商業登記法114条:合資会社の組織変更に107条を準用する橋渡し規定 | — |
| 適用場面 | 合資会社が株式会社になったとき | — |
| 申請人への効果 | 同時申請義務と共倒れ却下が合資会社にも及ぶ | — |
| 登記事項 | 107条の登記事項をそのまま準用 | — |
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