商業登記法 第119条(社員の加入による変更の登記)
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社員の加入による変更の登記の申請書には、会社法第六百四条第三項に規定する出資に係る払込み又は給付があつたことを証する書面を添付しなければならない。
この条文の基本情報
社員の加入による変更の登記とは何ですか?
定義社員の加入による変更の登記とは、商業登記法第119条に定められた規定で、「社員の加入による変更の登記の申請書には、会社法第六百四条第三項に規定する出資に係る払込み又は給付があつたことを証する書面を添付しなければならない。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 商業登記法第119条(社員の加入による変更の登記)は、日本の商業登記法に含まれる条文です。
- 商業登記法第119条の条文原文は「社員の加入による変更の登記の申請書には、会社法第六百四条第三項に規定する出資に係る払込み又は給付があつたことを証する書面を添付しなければならない。」で始まります。
- 商業登記法第119条は第八節に置かれています。
- 商業登記法の公布日は昭和38年7月9日です。
- 商業登記法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月9日時点では廃止情報はありません。
- 商業登記法第119条の前の条は商業登記法第118条です。
- 商業登記法第119条の次の条は商業登記法第120条です。
- 商業登記法第119条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
商業登記法(昭和三十八年法律第百二十五号)第119条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/338AC0000000125 - 本サイト収録
商業登記法(昭和三十八年法律第百二十五号)第119条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月9日)https://lawplayer.com/jp/article/338AC0000000125/119
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点商業登記法119条は、合同会社の社員加入による変更登記の申請書に、会社法604条3項の出資の払込み又は給付があつたことを証する書面の添付を義務づける規定である。
Q · 合同会社に新しい社員が入ったら、登記はいつまでに何を出せばいいの?
入金日が加入日。そこから2週間以内に登記します
商業登記法119条により、社員の加入による変更の登記の申請書には、会社法604条3項の出資に係る払込み又は給付があつたことを証する書面を添付しなければなりません。定款変更の時点で出資が未履行なら、加入の効力は払込み又は給付が完了した日に生じます(履行済みなら定款変更日)。その効力発生日から2週間以内に、本店の所在地で変更の登記をします(会社法915条1項)。ただし業務執行権のない社員が加入し資本金の額も変わらない場合は、登記事項に変更がなく申請不要となりうる点に注意が必要です。
解説
合同会社に新しい社員を迎えるとき、加入契約書と総社員の同意書を整えた時点で手続は終わったと考える経営者は多い。だが商業登記法119条は、加入による変更登記の申請書に「払込み又は給付があつたことを証する書面」の添付を義務づける。根拠は会社法604条3項にある。合同会社に限り、定款変更の時点でまだ出資の払込みや給付が終わっていなければ、その人が社員になるのは払込みが完了した瞬間である。既に払込済みなら定款変更時(同条2項)。実務では同意書が先、入金が後になるのが大半だから、結果として「入金日=加入日」になる。合名会社や合資会社なら定款変更で加入が成立するのに、合同会社だけが違う。社員全員が有限責任で、会社財産しか債権者の引当てにならないからだ。この一日のズレが、登記に書く変更年月日も、2週間の期限の起算点も、資本金の計上時期も動かす。
法的な位置づけ
商業登記法119条は、合同会社における社員の加入による変更の登記の添付書面を定める規定である。申請書には、会社法604条3項が定める出資に係る払込み又は給付があつたことを証する書面を添付しなければならない。同項により、定款変更の時点で出資が未履行の場合、加入の効力は払込み又は給付の完了時に生じる。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.定款と登記事項を先に確認して、そもそも登記が必要か判定 定款に「社員は全員業務を執行する」旨の定めがあるかを読み直す。この一文があると加入した瞬間に業務執行社員となり登記義務が生じる。あわせて出資を資本金に計上するのか資本剰余金に振るのかを決め、会社法914条の登記事項に変更が生じるかを判定する
- 2.総社員の同意書を作成し、入金日を設計する 加入と定款変更について総社員の同意書を作成する。同意書の日付では効力は動かないため、事業年度や決算期をまたぐタイミングを見て、実際の払込み・給付を実行する日を先に決める。振込人名義は新社員本人の氏名で残るよう依頼する
- 3.払込み又は給付を実行し、証明書面を組み立てる 会社名義の口座へ入金してもらい、代表社員名義の払込証明書に、通帳の表紙・見開き・入金記録ページの写しを合綴する。現物出資なら財産引継書と名義変更を裏づける資料を用意する(商業登記法119条)
- 4.効力発生日から2週間以内に変更登記を申請する 変更年月日に加入の効力発生日を記載し、本店の所在地を管轄する法務局へ申請する。添付書面は総社員の同意書、払込み又は給付があったことを証する書面、資本金を増やすなら資本金の額の計上を証する書面
- 5.完了後に登記事項証明書で変更年月日を検算する 登記完了後、登記事項証明書を取得して変更年月日と資本金の額が意図どおりかを確認する。日付が誤ったまま登記されていた場合は更正の手続が必要となり、費用も手間も別立てになるため、この検算を省略しない
よくある質問 AI による整理
Q1合同会社の社員加入の登記はいつまでにするの?
加入の効力が生じた日から2週間以内に、本店の所在地で変更の登記をします(会社法915条1項)。効力発生日は、定款変更時に出資が未履行なら払込み・給付の完了日です。
Q2社員加入の登記の「変更年月日」は何日を書く?
原則として加入の効力発生日です。定款変更時に出資が済んでいなければ入金日、既に済んでいれば定款変更日(会社法604条2項・3項)。同意書の日付を機械的に書くと補正の対象になります。
Q3合同会社の社員加入で現物出資はできる?
できます。車両や機材、知的財産も出資に充てられ、給付があったことを証する書面として財産引継書等を添付します。株式会社の現物出資で原則必要な検査役の調査は、持分会社では要りません。
Q4社員加入の登記を忘れたらどうなる?
登記懈怠として代表社員個人に100万円以下の過料の制裁があり得ます(会社法976条1号)。ただし申請そのものに時効はなく、期限経過後でも受理されるため、放置が最悪手です。
Q5合名会社・合資会社と合同会社で加入の効力発生日は違う?
違います。合名・合資会社は定款変更の時点で加入が成立しますが、合同会社は定款変更時に出資が未履行なら払込み・給付の完了時にずれます(会社法604条3項)。有限責任だからです。
Q6社員加入の登記は司法書士に頼まないとできない?
本人申請も可能です。総社員の同意書、代表社員作成の払込証明書、会社名義の通帳写しを綴じれば足りる事案が多く、現物出資や資本金設計が絡む場合に専門家へ依頼する判断が現実的です。
Q7資本金を増やさずに社員を加入させられる?
できます。出資額のうち資本金に計上する額は会社が選べ、全額を資本剰余金に振ることも可能です(会社計算規則30条)。この設計は登録免許税や法人住民税均等割にも影響します。
Q8社員加入の登記と資本金の額の変更登記は別の手続?
同一の申請書で同時に処理するのが通常です。ただし添付書面は別で、資本金を増やすなら資本金の額の計上を証する書面が追加で必要になります。加入だけで資本金が動かない設計もあり得ます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1社員が一人増えたら、必ず登記しないとダメなんですか?
合同会社では社員全員の氏名は登記事項ではない。登記されるのは業務執行社員・代表社員と資本金の額(会社法914条)。だから業務執行権のない社員が加入し、出資を全額資本剰余金に計上したなら、登記事項に変更がなく申請不要になりうる。実務のポイント:定款に「社員は全員業務を執行する」という一文が入っていると、加入した瞬間に業務執行社員になり登記義務が発生する。加入の話が出た日に、まず定款のその一行を読み直す
Q2「払込みがあったことを証する書面」って、結局なにを出せばいいんですか?
実務では代表社員が作成した払込証明書に、会社名義の預金通帳の表紙・見開き・入金記録ページの写しを合綴する形が一般的。現物出資なら財産引継書などの給付を裏づける書面になる(商業登記法119条)。実務のポイント:株式会社の設立と違い、既存の会社口座への入金で足りる。振込人名義が新社員本人の氏名で残るように依頼しておくと、誰の出資かを法務局から問われる往復が丸ごと消える
間違えやすい点 AI による整理
- 「社員が増えたら必ず登記が要る」と思われているが、合同会社では社員全員の氏名は登記事項ではない。登記されるのは業務執行社員と代表社員、そして資本金の額(会社法914条)。業務執行権のない社員が加入し、出資を全額資本剰余金に計上すれば、登記事項に変更がなく申請自体が不要になりうる
- 定款変更の日が加入日だと知っている人でも、その原則が合同会社では裏返ることまでは知らない。合名会社・合資会社は定款変更時に加入成立、合同会社は払込未了なら払込完了時(会社法604条2項・3項)。持分会社を一括りに覚えている人ほど、変更年月日を機械的に同意書の日付で書いて補正を食らう
- 「添付書面が足りないだけなら、後で出せばいい」という前提そのものがずれている。書面不足は補正で救えることが多いが、変更年月日を誤ったまま登記が通ってしまうと、後日それを直すのは更正の手続(商業登記法132条)になり、費用も手間も別立てになる。急所は書面の枚数ではなく日付の一行にある
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律する場面 | 商業登記法119条:合同会社の社員加入による変更登記の添付書面 | 商業登記法47条:株式会社の設立登記の添付書面 商業登記法24条:添付書面欠缺等による申請の却下 |
| 求められる証明の重さ | 代表社員作成の払込証明書+会社名義の通帳写しで足りる運用が一般的 | 設立時の払込みを証する書面が要求され、現物出資には原則として検査役の調査 証明そのものではなく、書面が欠けた場合の効果を定める |
| 違反・不備の結果 | 補正で救えることが多いが、変更年月日を誤ると後日の更正手続が必要 | 設立自体が完了せず、会社が成立しない 申請の却下(登記されない) |
| 背後にある発想 | 有限責任社員の出資が現実に入ったことを登記の入口で確認する | 設立時の資本充実を厳格に担保する 登記の形式的審査主義を貫徹する |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾には合同会社に相当する類型がなく、有限公司の増資・新株主加入が最も近い。股東同意書と股款繳納證明の添付を求める点で発想は共通する
韓国の有限責任会社は2011年商法改正で導入され、日本の合同会社を強く意識した制度設計とされる。出資の履行と加入・登記の関係も類似する
ドイツは GmbH の資本増加登記に際して払込みに関する証明・保証を求める。有限責任会社における資本充実の確認という機能は日本と同型である
合同会社のモデルとなった米国 LLC では、メンバーの加入は通常 operating agreement によって処理され、出資の払込証明を州当局に提出する仕組みは一般的でない
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 総社員の同意書は3月20日付、新社員からの入金は4月1日。登記申請書に書く「変更年月日」はどちらか。答えは4月1日で、会社法915条の2週間はそこから走り出す。同意書の日付で数えていると、残り5日のつもりが実はまだ17日あった、あるいはその逆で気付いたときには期限切れという事態になる
- 新社員が現金ではなく社用車を出資した。給付があったことを証する書面として財産引継書と名義変更を裏づける資料を添付する。株式会社の現物出資なら原則として必要な検査役の調査が、持分会社では要らない
- 自分で申請書を作り、加入契約書と同意書だけを添えて法務局の窓口に出した。数日後、払込みを証する書面がないと補正の連絡が入る。実際には代表社員である自分の名前で払込証明書を一枚作り、会社名義の通帳の入金ページの写しを綴じれば足りる。それを知らずに慌てて司法書士へ駆け込む人は少なくない
取るべき行動
被害を受けた側:1. 振込記録、加入契約書、総社員の同意書の写しを手元に確保する2. 登記事項証明書を取得し、業務執行社員欄と資本金の額が変わっているか確認する3. 変わっていない場合、まず定款上あなたが業務執行社員になるのか、出資が資本金に計上されたのかを確認、どちらでもなければ登記事項に変更がなく申請不要のケースもある4. 登記すべきなのに放置されているなら、代表社員に書面で催告し、応じなければ過料通知が代表社員個人に届くリスクを指摘する
訴えられた側:1. まず加入の効力発生日を確定する。定款変更時に出資が未履行なら払込み・給付の完了日、履行済みなら定款変更日(会社法604条2項・3項) 2. その日から2週間以内に本店所在地で申請3. 添付書面は総社員の同意書、払込みがあったことを証する書面(代表社員作成の払込証明書+会社名義の通帳写し)、現物出資なら財産引継書4. 資本金を増やす設計なら資本金の計上を証する書面も5. 期限を過ぎていても申請自体は受理される、放置が最悪手
時効(請求できる期限):加入の効力が生じた日から2週間以内に本店の所在地で変更の登記(会社法915条1項)。起算点は、定款変更の時点で出資が未履行なら払込み・給付の完了日、履行済みなら定款変更日(会社法604条2項・3項)。懈怠すると代表社員個人に100万円以下の過料(会社法976条1号)。なお登記申請そのものに時効はなく、期限経過後でも受理される(最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説:合同会社の加入の効力を払込完了時にずらす会社法604条3項は、有限責任社員による資本充実の要請に基づくものであり、商業登記法119条の添付書面要求はその実効性を登記手続の側から担保する規定と理解されている
実務の一般的取扱い:払込みがあったことを証する書面としては、代表社員作成の払込証明書に会社名義の預金通帳の写しを合綴する方法が広く用いられる。株式会社の設立と異なり、既存の会社口座への入金で足りるとされる
改正沿革 AI による整理
- 平成17年(2005年)会社法制定に伴う整備(平成18年5月1日施行)(要検証) 合同会社という会社類型自体が会社法により創設されたため、合同会社の登記に関する規定群はこの整備によって現行の内容となった。条番号の変遷および以後の改正の有無は人的検証が必要
改正の年表
- 1.平成17年(2005年) 改正:会社法制定に伴う整備により、会社法が創設した合同会社の登記に関する規定群が現行の内容となった。条番号の変遷および以後の改正の有無は人的検証が必要(要検証)
- 商業登記法 第24条添付書面欠缺を理由とする申請の却下
- 商業登記法 第18条代理人申請における委任状の添付
- 商業登記法 第47条株式会社設立登記での払込証明書要求と対比
- 商業登記法 第118条合同会社の登記に関する準用の枠組(現行効力を要確認)
- 商業登記法 第132条変更年月日を誤った登記の更正手続(現行効力を要確認)
- 会社法 第914条合同会社の登記事項の範囲を画定する
- 会社法 第915条変更登記の二週間の申請期限
- 会社法 第976条登記懈怠に対する代表社員個人への過料
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