要点商業登記法 31 条は、商号続用の譲受人が責任を負わない旨の登記(免責の登記)を単独で申請できると定め、申請書には譲渡人の承諾書の添付を要求する。
Q · 屋号ごと店を買ったら前の店主の借金も背負うって本当?切り離す登記はどうやるの?
譲受人が単独で申請できるが、譲渡人の承諾書が必ず要る
商業登記法 31 条 1 項により、免責の登記は譲受人の単独申請で足ります。ただし 2 項が譲渡人の承諾書を必須の添付書面としているため、売主の協力がなければ登記は受理されません。承諾書を確保できる現実的な機会は事業譲渡のクロージング時であり、決済後に依頼しても交渉材料は残っていません。承諾書が取れない場合は商法 17 条 2 項後段・会社法 22 条 2 項後段の個別通知に切り替えることになりますが、免責が及ぶのは通知が届いた債権者のみです。
ラーメン店を居抜きで買い取り、看板も屋号もそのまま引き継いだ。その瞬間、あなたは前の店主が抱えていた仕入先への未払金まで背負っている。商法17条1項・会社法22条1項が、商号を続用する譲受人に譲渡人の債務の弁済責任を負わせるからだ。この配線を切る手段の一つが「責任を負わない旨の登記」であり、その申請ルールを定めるのが商業登記法31条である。申請できるのは譲受人、つまりあなた自身の単独申請でよい。ただし申請書には譲渡人の承諾書を添付しなければならない(2項)。ここが急所だ。譲渡代金を払い終えたあとで売主が押印を渋れば、登記は一枚も通らない。承諾書を取る安全な瞬間は、譲渡契約のクロージングと同時、それ以外にない。
商業登記法 31 条は、商号を続用する事業譲受人が、譲渡人の債務について責任を負わない旨の登記を申請する手続を定める規定である。申請人は譲受人に限られ(1 項)、申請書には譲渡人の承諾書を添付しなければならない(2 項)。実体法上の根拠は商法 17 条 2 項前段および会社法 22 条 2 項前段に置かれる。
AI 輔助整理,以條文原文為準
商号を続用する事業譲受人が、譲渡人の債務について責任を負わない旨を登記所に登記するものです。商法 17 条 2 項前段・会社法 22 条 2 項前段が実体法上の根拠で、手続は商業登記法 31 条が定めます。
商業登記法 31 条 1 項により、譲受人の申請によって行います。譲渡人との共同申請は不要で、譲受人の単独申請で足ります。ただし添付書面として譲渡人の承諾書が必要です。
商業登記法 31 条 2 項が定める譲渡人の承諾書が必須です。これを欠く申請は添付書面の不備として却下事由になります(商業登記法 24 条)。事業譲渡契約書だけでは代用できません。
商法 17 条 2 項前段・会社法 22 条 2 項前段は「遅滞なく」とのみ定め、具体的な日数の明文はありません。ただし登記前に発生した請求には免責が及ばないため、遅れるほど責任の空白期間が残ります。
切れません。残存債権者を害することを知って事業を譲り受けた場合、会社法 23 条の 2・商法 18 条の 2 により承継した財産の価額を限度に履行請求を受けます。債務引受けの広告をした場合も別途責任が生じます。
屋号を続用するなら必要です。個人商店の売買であっても法的には営業譲渡+商号続用にあたり得るため、登記の有無で前オーナーの未払家賃や仕入代金の請求先が変わります。
登記情報提供サービスまたは登記事項証明書で、譲受人の商号登記を取得して確認します。取引先の屋号が同じまま経営者だけ替わった場合、債権者が最初に取るべき行動がこの確認です。
商法 17 条 1 項・会社法 22 条 1 項により、商号を続用する譲受人が譲渡人の事業上の債務について弁済責任を負い続けます。個別通知をした債権者にだけ免責を主張できる状態にとどまります。
31条2項の必須添付書面なので、承諾書がなければ登記所は受理しない。代替手段は商法17条2項後段・会社法22条2項後段の個別通知で、通知した債権者にだけ免責が及ぶ。業界裏話ヒント:実務では事業譲渡契約に「譲渡人は免責登記に必要な承諾書を交付する」と義務条項を入れ、承諾書原本をクロージングの引渡書類に含める。ドラフト段階で入れておかないと、後から頼んでも交渉材料が何も残っていない
商号を続用しなければ原則として商法17条1項・会社法22条1項の責任は生じず、免責登記も不要である。ただし「◯◯商店」を「◯◯商事」にした程度では続用と評価される余地があり、実務上、解釈が分かれる。加えて債務引受けの広告をすれば会社法23条・商法18条で責任を負う。業界裏話ヒント:後日の裁判では看板・ドメイン・SNSアカウント・レシートの店名まで見られる。登記だけ変えて現場の表示が旧屋号のままなら、続用と言われる
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 登記・通知の対象 | 商業登記法 31 条:譲渡人の債務につき責任を負わない旨(免責) | — |
| 申請人・実行主体 | 譲受人の単独申請(1 項) | — |
| 必要書面 | 譲渡人の承諾書が必須(2 項) | — |
| 効力の及ぶ範囲 | 登記により全債権者に対抗できる | — |
ログインすると、他の読者と一緒にこの条文へメモを残せます。
ログインして共同ノートを始める以下は各文が単独で意味の通る客観的事実です。引用は e-Gov法令検索を基準としてください。