要点商業登記法90条の2は、株式交付による変更登記の申請書に添付すべき書面として、株式交付計画書、譲渡しの申込証明、簡易手続証明、債権者異議手続証明、資本金計上証明の5種を定める。
Q · 株式交付で会社を子会社にしたあと、登記には何を出せばいいんですか?
商業登記法90条の2が定める最大5種類の添付書面です
商業登記法90条の2は、株式交付による変更の登記の申請書に、①株式交付計画書、②株式の譲渡しの申込み又は会社法774条の6の総数譲渡し契約を証する書面、③簡易株式交付の要件に該当すること(反対通知株主がいる場合は総会決議が不要であること)を証する書面、④債権者異議手続を了したことを証する書面、⑤資本金の額が会社法445条5項に従って計上されたことを証する書面の添付を求めます。③④は場面限定なので、実際の添付は3種類で足りることもあります。登記申請は効力発生日から2週間以内です(会社法915条1項)。
株式交付は、自社の株式を対価にして他社を子会社化する制度である。2021年3月1日に施行された比較的新しい仕組みで、手元に現金がないスタートアップや中堅企業にもM&Aの道を開いた。本条が列挙するのは、その最後の関門である登記申請で何を出せば通るかだ。株式交付計画書、株式の譲渡しの申込みを証する書面または会社法774条の6の総数譲渡し契約書、簡易手続で済ませる場合の証明書、債権者保護手続を踏んだことの証明、そして資本金の額が正しく計上されたことの証明。この5点である。見落としてはならないのは、この一覧が単なる事務手続の話ではないという点だ。4号の債権者異議手続は最低1か月の異議申述期間を要求し、3号の簡易手続は反対通知の集計期間を要求する。あなたが買い手側の経営者なら、基本合意の日付を入れる前にこの5点から逆算して見るべきだ。登記の添付書面リストは、実質的にM&A全体のタイムラインを縛る設計図として機能している。
商業登記法90条の2は、株式交付による変更の登記の申請書に添付すべき書面を定める手続規定である。株式交付計画書、株式の譲渡しの申込み又は会社法774条の6の総数譲渡し契約を証する書面、簡易株式交付の要件該当性を証する書面、債権者異議手続を了したことを証する書面、資本金の額が会社法445条5項に従って計上されたことを証する書面の5種が対象となる。
AI 輔助整理,以條文原文為準
商業登記法90条の2が5種類を列挙します。株式交付計画書、譲渡しの申込み又は総数譲渡し契約の証明、簡易株式交付の要件証明、債権者異議手続の証明、資本金計上証明です。③④は場面限定です。
効力発生日から2週間以内に本店所在地で申請します(会社法915条1項)。期間を過ぎても効力は失われませんが、代表者個人に100万円以下の過料が科されうります(会社法976条1号)。
対価が株式交付親会社の株式のみなら不要です。金銭等が混ざる場合は公告・催告を行い、1か月以上の異議申述期間が必要になります(会社法816条の8)。4号書面はその証明です。
交付する対価の額が親会社の純資産額の5分の1以下の場合に株主総会決議を省略できる制度です(会社法816条の4第1項)。ただし一定数の株主が反対通知をすると総会決議が必要に戻ります。
子会社化する会社の商号住所、譲り受ける株式の下限数、対価の内容と割当てに関する事項、申込期日、効力発生日などを記載します(会社法774条の3第1項)。1号書面の実体的根拠です。
資本金の増加を伴う変更登記として、一般に増加した資本金の額の1000分の7(3万円に満たないときは3万円)とされます。具体額は事案ごとに司法書士へご確認ください。
使えません。株式交付は「株式会社を子会社とするため」に行う制度であり(会社法774条の3)、既に議決権の過半数を持つ会社の株式を買い増す場面では利用できません。
株式交付計画で定めた効力発生日です。ただし債権者異議手続の1か月以上の期間や簡易手続の反対通知期間が終わっていなければ効力は生じず、日付の変更を要します。
株式交換は子会社の株式を100%取得する制度だが、株式交付は議決権の過半数を握って子会社化できれば足り、100%でなくてよい(会社法774条の3)。登記も株式交付親会社の変更登記だけで完結する(商業登記法90条の2)。業界裏話ヒント:すでに子会社になっている会社の株を買い増す場面では株式交付は使えない。「子会社とするため」が入口要件だからだ。ここを外して計画書を作り直す例が実務で最も多い
効力は失われない。株式交付の効力は効力発生日に生じており、本条の変更登記はすでに生じた変更を公示する報告的登記にすぎない(会社法915条1項)。ただし登記懈怠として100万円以下の過料が科されうる(会社法976条1号)。業界裏話ヒント:この過料は会社宛ではなく代表取締役個人宛に、忘れた頃に裁判所から通知が届く。会社の経費で落とす性質の支出ではない
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 根拠条文と使う場面 | 商業登記法90条の2:株式交付(議決権の過半数を取得して子会社化する) | — |
| 取得割合の要件 | 議決権の過半数で足りる。100%取得は不要(会社法774条の3) | — |
| 相手方との法律関係 | 株主個々の譲渡しの申込み、又は会社法774条の6の総数譲渡し契約 | — |
| 必要となる登記 | 株式交付親会社の変更登記のみ。子会社側は株主名簿の書換で完結 | — |
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