要点商業登記法 90 条は、株式移転による設立の登記の申請書に添付すべき九つの書面を定める。株主総会の承認、債権者異議手続、株券提出公告を証する書面が必要で、公告期間は一か月を要する。
Q · 持株会社を作る株式移転の登記って、結局どんな書類を出せばいいんですか?
計画書など九種類の書面が必要で、公告だけで一か月かかります
商業登記法 90 条は、株式移転による設立の登記の申請書に添付すべき書面を九号で列挙します。株式移転計画書、定款、47 条 2 項所定の設立共通書面のほか、完全子会社における株主総会の特別決議(会社法 804 条 1 項)と種類株主総会(同 3 項)の承認、債権者異議手続の公告と催告(同 810 条 2 項)、株券発行会社なら株券提出公告、新株予約権を発行していれば新株予約権証券の提出公告を証する書面が必要です。公告期間は最低一か月で短縮できないため、効力発生日から逆算した日程管理が実務の要点になります。
持株会社を作ろうと決めたとき、実務が最初にぶつかる壁は「何を出せば登記が通るのか」である。商業登記法 90 条は、株式移転で新しく親会社(完全親会社)を設立する登記の申請書に添付すべき書面を、九つのブロックで列挙している。株式移転計画書、定款、資本金の額の計上を証する書面などの設立共通書類、そして子会社側の株主総会の特別決議(会社法 804 条 1 項)、種類株主総会(同 3 項)、債権者保護手続の公告と催告、株券提出公告、新株予約権証券提出公告。ここで見落としやすいのは、この条文が求める書面の大半は「登記の日」ではなく「その前の一か月」に発生するという点だ。債権者異議の公告期間は最低一か月(会社法 810 条 2 項)。つまり登記所に行く一か月前に手を打っていなければ、あなたのスケジュールは物理的に成立しない。添付書面の一覧は、逆算されたタイムラインそのものである。
商業登記法 90 条は、株式移転による設立の登記における添付書面を定める規定である。株式移転計画書、定款、設立登記に共通する書面のほか、株式移転完全子会社における株主総会等の承認手続、債権者異議手続の公告および催告、株券ならびに新株予約権証券の提出公告を証する書面の添付を要求し、登記官による形式的審査の対象範囲を画する機能を有する。
AI 輔助整理,以條文原文為準
既存の株式会社がその発行済株式の全部を新設する会社に取得させ、完全親会社を設立する組織再編です。持株会社体制への移行手段として用いられ、その設立登記の添付書面を商業登記法 90 条が定めます。
株式移転設立完全親会社の成立、すなわち設立の登記の時に効力が生じます(会社法 774 条)。合併等と異なり効力発生日を任意に定めるのではなく、登記日が実質的な効力発生日になる点が実務上の要注意点です。
設立する完全親会社の目的・商号・本店・発行可能株式総数、定款で定める事項、設立時取締役の氏名、株主に交付する株式の数と割当て、新株予約権を交付する場合はその内容などを記載します(会社法 773 条 1 項)。
完全子会社が株券発行会社である場合、効力発生日の一か月前までに公告と通知を行う必要があります(会社法 219 条 1 項)。この一か月は短縮できず、90 条 8 号の書面がその履行を証明します。
完全子会社が新株予約権を発行し、かつ株式移転計画で会社法 773 条 1 項 9 号の定めを置いた場合、新株予約権証券の提出公告をしたことを証する書面が必要です(商業登記法 90 条 9 号)。
設立する完全親会社の資本金の額が会社法および会社計算規則の定めに従って計上されたことを、代表者が証明する書面です。株式移転では子会社株式の評価を前提に算定するため、会計処理との整合が問われます。
株式移転の効力が生じた日から六か月以内に、株式移転無効の訴えを提起する必要があります(会社法 828 条 1 項 12 号)。登記が完了していても、この出訴期間内であれば手続の瑕疵を争う余地があります。
効力発生日の二十日前の日から効力発生日の前日までの間に請求します(会社法 806 条 5 項)。会社側は効力発生日の二十日前までに株主へ通知または公告をする必要があり、日程設計に組み込まれます。
株主の持ち株が丸ごと新会社の株に置き換わるため、株主・新株予約権者・株券所持人、場合により債権者まで、利害関係者全員の手続が必要になるからである。90 条の各号はその一つ一つに対応している。業界裏話ヒント:登記官は実体を調査しないが、書面の形式的整合性は徹底的に見る。議事録の日付と公告日の前後関係が矛盾しているだけで補正が出るので、日付の一覧表を先に作る
株式移転で債権者異議手続が必要になるのは会社法 810 条 1 項の定める場合に限られるため、まず自社が該当するかの判定が先である。該当する場合、公告期間一か月は短縮できず、個別催告も原則必要になる。業界裏話ヒント:定款で日刊新聞紙または電子公告を公告方法に定めていれば、官報と併用することで個別催告を省略できる(同条 3 項)。定款変更を先に済ませておくと、後の再編がすべて速くなる
実務上は作成後三か月以内のものが求められるのが通例である。ただし同一登記所の管轄区域内に子会社の本店があれば本号ただし書で不要であり、会社法人等番号を申請書に記載することで添付を省略できる運用も広く用いられている。業界裏話ヒント:先に証明書を取ってから他の書類作成に時間をかけると、申請時点で期限切れになる。証明書の取得は書類が揃った最後に回す
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 規律の対象 | 商業登記法 90 条:株式移転による設立の登記の添付書面(九号列挙) | — |
| 本条との関係 | 組織再編型の設立登記の特則として、共通書面に子会社側の手続証明を上乗せする | — |
| 時間的制約 | 債権者異議公告と株券提出公告により、申請の最低一か月前から準備が必要 | — |
| 適用される場面 | 既存会社を完全子会社化して持株会社を新設する再編 | — |
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