要点商業登記法88条1項は、会社分割で同時に申請された複数の登記のいずれかに却下事由があるとき、登記官はこれらの申請を共に却下しなければならないと定める。
Q · 会社分割の登記で、片方の会社の書類に不備があったらどうなりますか?
片方に不備があれば、両社の登記がまとめて却下されます
商業登記法88条1項により、会社分割の登記は承継会社側の登記所へ同時に申請され(87条)、そのいずれかに24条各号の却下事由があるときは、登記官はこれらの申請を共に却下しなければなりません。落ち度のない側の申請も同時に却下されます。ただし補正できる不備は24条柱書ただし書により登記官の定めた期間内に補正すれば却下されません。新設分割は設立登記が効力発生要件(会社法764条)のため、却下は分割そのものが生じていないことを意味します。
登記申請の世界には連帯責任がある。会社分割をすると、承継会社(または新設会社)の登記と、分割会社の登記を同時に、しかも承継会社の本店を管轄する登記所へまとめて出さなければならない(87条)。88条1項が定めるのは、その束のうち一通でも24条の却下事由に当たれば、登記官は「これらの申請を共に却下しなければならない」ということだ。完璧に作られたもう一方も、道連れになる。しかも新設分割では、設立登記が効力発生要件である(会社法764条)。却下された瞬間、承継するはずだった事業も従業員も契約も、法的には一ミリも動いていない。2項は登記が通ったときの話で、承継会社側の登記所が登記の日を申請書に記載し、分割会社側の登記所へ送付する。分割会社の登記簿がいつ更新されるかは、あなたの手を離れ、二つの登記所の間のリレーが決める。
商業登記法88条は、会社分割の登記における一括却下と登記所間の通知を定める規定である。1項は、87条2項により同時に申請された吸収分割承継会社等と分割会社の登記のいずれかに24条各号の却下事由があるときは、両申請を共に却下すべきものとし、2項は、登記完了後に登記の日を記載した申請書を分割会社の本店所在地を管轄する登記所へ送付する手続を定める。
AI 輔助整理,以條文原文為準
会社分割の登記について、同時申請された複数の登記のいずれかに却下事由があれば全部を共に却下すること、および登記完了後に分割会社側の登記所へ登記の日を送付することを定めた規定です。
商業登記法87条により、吸収分割承継会社または新設分割設立会社の本店所在地を管轄する登記所へ、分割会社の登記も含めて経由申請します。分割会社の登記所に直接出すのではありません。
商業登記法24条各号に掲げる事由がある場合です。管轄違い、申請書の必要的記載事項の欠缺、添付書面の不備、登記すべき事項でないことなどが典型で、そのいずれか一つで両社分が落ちます。
登記は一切実行されず、新設分割では設立登記が効力発生要件(会社法764条)のため分割自体が生じていない状態になります。原因を是正して再申請するのが実務上の最短経路です。
吸収分割は効力発生日から2週間(会社法923条)、新設分割も2週間(同924条)です。却下されても期間は延長されず、遅延は100万円以下の過料の対象になります(同976条1号)。
できます。却下決定前に取下書を提出すれば、登録免許税は1年以内の再使用証明(登録免許税法31条3項)を受けられ、印紙を次の申請に回せます。却下だと現金還付で時間がかかります。
88条2項により、承継会社側の登記所が登記の日を申請書に記載して分割会社側の登記所へ送付し、その登記所が処理した後です。両社の登記事項証明書が揃うまで数日ずれる前提で日程を組みます。
商業登記法142条により、監督法務局または地方法務局の長に審査請求ができます。ただし時間軸では原因を是正して再申請するほうが速く、実務では再申請が選ばれることが多いです。
24条柱書ただし書により、補正できる不備は登記官が定めた期間内に直せば却下されない。実務でも補正の連絡が入るのが通例である。ただし片方の不備で両方が落ちるという88条1項の効果は変わらない。業界裏話ヒント:却下されそうなら、却下される前に取り下げる。却下だと登録免許税は現金還付で待たされるが、取下げなら1年以内の再使用証明(登録免許税法31条3項)が受けられ、印紙を次の申請に回せる。
却下は登記官の処分なので、監督法務局または地方法務局の長に審査請求ができる(商業登記法142条)。ただし実務の主戦場は争うことではなく、原因を直して最短で再申請することだ。業界裏話ヒント:却下決定書には理由が記載される(商業登記規則38条)。この一枚は次の申請の設計図であり、同じ論点で二度落とされないための唯一の証拠になる。窓口で口頭の説明だけ聞いて帰ってはいけない。
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 規律する場面 | 商登法88条:分割登記の一括却下と登記所間の通知 | — |
| 効果の向き | 一つの却下事由が束全体を落とす(連帯的効果) | — |
| 落ち度のない側の扱い | 完璧な申請でも同時に却下される | — |
| 類似構造の条文 | 会社分割(吸収分割・新設分割) | — |
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