行政機関の長、独立行政法人等又は地方公共団体の機関若しくは地方独立行政法人は、行政機関情報公開法、独立行政法人等情報公開法又は情報公開条例の規定により著作物を公衆に提供し、又は提示することを目的とする場合には、それぞれ行政機関情報公開法第十四条第一項(同項の規定に基づく政令の規定を含む。)に規定する方法、独立行政法人等情報公開法第十五条第一項に規定する方法(同項の規定に基づき当該独立行政法人等が定める方法(行政機関情報公開法第十四条第一項の規定に基づく政令で定める方法以外のものを除く。)を含む。)又は情報公開条例で定める方法(行政機関情報公開法第十四条第一項(同項の規定に基づく政令の規定を含む。)に規定する方法以外のものを除く。)により開示するために必要と認められる限度において、当該著作物を利用することができる。
要点著作権法42条の3は、行政機関等が情報公開法や情報公開条例にもとづき著作物を開示する目的の場合、開示に必要な限度で著作権者の許諾なく利用できると定める。
Q · 役所に提出した著作物は、情報公開請求で許諾なく開示されてしまうの?
はい、開示目的なら許諾なく開示されます
著作権法42条の3により、行政機関・独立行政法人等・地方公共団体の機関等は、情報公開法や情報公開条例にもとづき著作物を開示する目的なら、開示に必要と認められる限度で、著作権者の許諾なく著作物を利用できます。つまり著作権は開示を止める盾になりません。ただし役所が利用できるのは情報公開法14条等が定める開示方法の限度だけで、それを超えた商業利用や配布はできません。開示自体を止めたい場合は、情報公開法5条の不開示情報該当を主張する必要があります。
あなたが設計事務所を営んでいて、市役所の公共施設コンペに渾身の設計図を提出したとする。落選した。半年後、競合他社があなたの図面そっくりの提案を出してきた。なぜ手に入れたのか。情報公開請求だ。あなたは「これには著作権がある、勝手に出すな」と役所に抗議する。だが著作権法42条の3は、役所側に味方する。行政機関や独立行政法人、地方公共団体は、情報公開法や情報公開条例にもとづいて著作物を公開する目的なら、開示に必要と認められる範囲で、あなたの許諾なくその著作物を利用できる。つまり、あなたが役所に出した著作物は、著作権を盾に開示を止めることが原則できない。ただし役所が使えるのは「開示に必要な限度」だけ。情報公開法14条が定める開示の方法を超えて、勝手に商業利用したり配布したりはできない。盾と矛が同じ条文の中に同居している、と言えばいい。
著作権法42条の3は、情報公開制度における権利制限規定であり、行政機関・独立行政法人等・地方公共団体の機関等が、情報公開法または情報公開条例にもとづき著作物を公衆へ提供・提示することを目的とする場合に、各法が定める開示方法により開示するために必要と認められる限度で、当該著作物を著作権者の許諾なく利用できる旨を定める。
行政機関等が情報公開法や情報公開条例にもとづき著作物を開示する目的の場合に、開示に必要な限度で著作権者の許諾なく利用できると定める権利制限規定です。
止められません。42条の3により行政機関は許諾なく著作物を開示できます。止めたいなら情報公開法5条の不開示情報に当たると主張する別の土俵になります。
開示されえます。42条の3が行政機関の開示を適法とするためです。争えるのは開示の限度超過か、営業秘密として不開示情報に当たるかという点になります。
できません。42条の3が守るのは行政機関の開示までで、受け取った側の再利用は対象外です。無断で全文転載すると今度はあなたが著作権侵害の側になります。
情報公開法6条の部分開示により、営業秘密などの不開示情報の部分を除いて開示される場合があります。どこがなぜ秘密かを具体的に示すことが重要です。
処分を知った日の翌日から3か月以内に審査請求、6か月以内に取消訴訟が可能です。第三者は意見書で不開示を求めて反論することもできます。
情報公開法14条等が定める開示方法により開示するために必要と認められる限度だけです。それを超えた配布や商業利用は許されず、超えれば機関が侵害者になります。
対象になりえます。国立大学法人は独立行政法人等情報公開法の対象で、申請書に書いた図表やアイデアも42条の3を通じて開示される可能性があります。
本当です。著作権法42条の3により、行政機関は情報公開法にもとづく開示が目的なら、あなたの許諾なく著作物を利用して開示できます。著作権は開示を止める盾になりません。業界裏話ヒント:止める手段は著作権ではなく、情報公開法5条2号の「法人の正当な利益を害する情報」(営業秘密・ノウハウ)に当たると主張すること。提出時にその部分を具体的に明示しておくと、第三者意見聴取(13条)で不開示を勝ち取りやすい。出した後では手遅れになりやすい
だめです。42条の3が許すのは役所の「開示」までで、あなたが受け取った後の利用は別。全文転載は著作権侵害になります(第49条で目的外使用は複製とみなされる)。業界裏話ヒント:使いたいなら著作権法32条の「引用」の枠内に収めること。公表済み、自分の文章が主で引用が従、出所明示、この三点を守れば許諾なしで一部を引用できる。全文か一部かが、適法と侵害の分かれ目になる
できる場合があります。情報公開法6条の部分開示により、不開示情報の部分を除いて開示されます。著作物でも、営業秘密に当たる箇所は黒塗り(マスキング)の対象になりえます。業界裏話ヒント:黒塗りの範囲は役所の裁量が大きく、こちらが「どこがなぜ営業秘密か」を具体的・説得的に示せるかで結果が変わる。漠然と「全部秘密」では通らない。図表番号や段落まで特定して主張するのがプロのやり方
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 利用主体 | 行政機関・独法・地方公共団体の機関等(42条の3) | — |
| 目的 | 情報公開法・情報公開条例にもとづく開示 | — |
| 許諾の要否 | 不要(開示に必要と認められる限度) | — |
| 限界を超えたとき | 開示方法の限度を超えると機関が侵害者に | — |
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