著作物を公衆に提供し、又は提示する者は、その著作物の著作者が存しなくなつた後においても、著作者が存しているとしたならばその著作者人格権の侵害となるべき行為をしてはならない。
要点著作権法 60 条は、著作者の死後も、生存していれば人格権侵害となる無断改変や名誉を損なう利用を禁じる。財産権が死後 70 年で切れても、この保護に期限はない。
Q · 著作権が切れた古い作品なら、どんな改変も自由にできますか?
いいえ、財産権が切れても人格的保護は続きます
著作権法 60 条により、著作者の死後であっても、生存していたら著作者人格権の侵害となるべき行為(無断改変・氏名改ざん・名誉を損なう利用)は禁止されます。財産権(複製権・翻案権など)は死後 70 年で消滅しますが、この人格的利益の保護に期限はありません。ただし、行為の性質・程度や社会的事情の変動により作者の意を害しないと認められる場合は例外です。侵害があれば遺族が差止め等を請求でき(116 条)、悪質な場合は 120 条の刑事罰もあります。
三島由紀夫が世を去って半世紀、その小説を映画化するとき原作のラストを勝手に書き換えたらどうなるか。著作権(財産権、複製や翻案を支配する権利)は死後70年で切れ、誰でも自由に使えるようになる。だが多くの人が見落とすのは、著作者人格権の余韻がそこに残り続けるという事実だ。著作権法60条は、著作者が存在しなくなった後でも、生きていたら人格権侵害になるような行為(無断の改変、氏名の改ざん、名誉を損なう使い方)を禁じる。しかもこの保護に期限はない。財産権が切れたパブリックドメイン作品でも、作者の意に反する形で切り刻むことは許されない。ただし、社会的事情の変動などで作者の意を害しないと認められれば例外となる。あなたが古典を引用し、翻案し、AIで再生成するとき、この見えない一線が足元に走っている。
著作権法 60 条は、著作者の死後における人格的利益の保護を定める規定であり、著作物を公衆に提供・提示する者が、著作者の存しなくなった後においても、生存していたならば著作者人格権の侵害となるべき行為をしてはならない旨を規定する。行為の性質・程度や社会的事情の変動により著作者の意を害しないと認められる場合は、その適用が除外される。
AI 輔助整理,以條文原文為準
著作者人格権は一身専属で死亡により消滅します(59 条)。しかし 60 条が、死後も侵害となるべき行為を別枠で禁じるため、保護そのものは永続します。
60 条の保護そのものに期限はなく、著作者の死後も永続します。差止め等を行える遺族の範囲や遺言指定者の権限(死後 70 年)に制限があるだけです。
原文の趣を大きく損なう改変は、20 条の同一性保持権に相当する侵害として 60 条違反になり得ます。読みやすさ目的でも作者の意を害する改変はリスクです。
財産権が切れていても、作者の意に反する改変や名誉を損なう利用は 60 条で禁止されます。パブリックドメイン=何でも自由、ではありません。
あります。120 条により、60 条に違反した者は五百万円以下の罰金に処せられます。生存被害者がいなくても処罰されうる点が特徴です。
行為の性質・程度や社会的事情の変動により、著作者の意を害しないと認められる場合に適用され、時代が下るほど許容範囲は広がる傾向があります。
できます。116 条 2 項により、著作者は遺言で死後に人格的利益を守る者を指定でき、その者は原則として死後 70 年まで請求権を行使できます。
日本国内での利用行為については、ベルヌ条約の内国民待遇により外国の著作者も同様に保護されるのが原則です。個別事案は専門家に確認が必要です。
いいえ。財産権(翻案権など)は死後70年で消えますが、著作権法60条の死後人格的利益保護に期限はありません。作者の意に反する大幅な改変は、70年後でも遺族から差止められる可能性があります(116条)。業界裏話ヒント:出版社の法務は『パブリックドメイン=何でもOK』とは決して考えず、原作の改変度合いと作者の名誉への影響を必ず別枠でチェックする。現代語訳でも、原文の趣を壊す改変はリスク案件として扱われる。
存命なら氏名表示権・同一性保持権の侵害になる行為であり、60条はそれを死後にも禁じます。作者の名を冠して別人やAIが作った作品を出せば、人格的利益を害すると評価されやすい。業界裏話ヒント:作風そのものに著作権はないため『模倣』自体は適法でも、故人の実名を出して『新作』と称した瞬間に、60条と名誉の問題が一気に立ち上がる。名前を出すか出さないかが分水嶺になる。
著作権法116条が、遺族(配偶者・子・父母・孫・祖父母・兄弟姉妹の順)に差止請求と名誉回復措置の請求権を与えています。作者が遺言で指定した人がいれば、その人も動けます。業界裏話ヒント:遺族の請求権は順位制で、上位の遺族が存命なら下位は原則動けない。逆に遺族が全員いなくなった後は民事で動ける人がほぼ消えるが、120条の刑事罰は残るので、禁止される行為自体が消えるわけではない(最新の改正状況をご確認ください)。
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 保護されるもの | 60 条:死後も侵害となるべき行為の禁止(人格的利益) | — |
| 存続期間 | 保護そのものは期限なく永続 | — |
| 行使主体 | 遺族・遺言指定者(116 条) | — |
| 違反への効果 | 差止め・名誉回復(115・116 条)+刑事罰(120 条) | — |
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