事業主は、厚生労働省令で定めるところにより、第八条、第十一条第一項、第十一条の二第二項、第十一条の三第一項、第十一条の四第二項、第十二条及び前条第一項に定める措置等並びに職場における男女の均等な機会及び待遇の確保が図られるようにするために講ずべきその他の措置の適切かつ有効な実施を図るための業務を担当する者を選任するように努めなければならない。
要点男女雇用機会均等法第 13 条の 2 は、事業主に対し、同法上の措置を担当する者(男女雇用機会均等推進者)の選任を求める努力義務規定である。罰則はない。
Q · 会社にセクハラ相談の担当者を置くのは、法律で義務づけられているんですか?
本条は努力義務で罰則なし。ただし相談体制の整備自体は義務
男女雇用機会均等法 13 条の 2 は、事業主が同法上の措置(第 8 条、第 11 条第 1 項、第 12 条等)を担当する者を選任するよう努めなければならないと定めます。「努めなければならない」という努力義務であり、選任しなくても罰則はありません。ただし第 29 条に基づく報告徴収・助言・指導・勧告の場面では、措置の実施体制を誰が回しているかが事実として確認されます。なお第 11 条第 1 項のセクシュアルハラスメント相談体制の整備は努力義務ではなく措置義務である点を混同しないでください。
社内のハラスメント相談窓口にメールを送るとき、受け取るのが誰なのかを考えたことがあるだろうか。本条は事業主に対し、第 8 条のポジティブアクション、第 11 条のセクシュアルハラスメント措置、第 11 条の 3 の妊娠・出産等に関するハラスメント措置、第 12 条・第 13 条第 1 項の母性健康管理措置、これら均等法上の措置をまとめて回す担当者、通称「男女雇用機会均等推進者」を選任するよう求めている。注目すべきは語尾である。「努めなければならない」、つまり努力義務であり、置かなくても罰則はない。だが裏返せば、あなたの勤め先が推進者を選任しているかどうかは、その会社が均等法をどう扱っているかを外から測れる数少ない指標になる。求人票にも書かれず、内定説明会でも触れられない。しかし社内にその一人がいるかいないかで、あなたの相談が「記録として残る案件」になるか「立ち話で消える話」になるかが分かれる。
男女雇用機会均等法第 13 条の 2 は、男女雇用機会均等推進者の選任を定める規定である。事業主は、厚生労働省令で定めるところにより、同法第 8 条、第 11 条第 1 項、第 12 条等に定める措置その他職場における男女の均等な機会及び待遇の確保のために講ずべき措置の適切かつ有効な実施を図るための業務を担当する者を選任するよう努めるものとされる。
均等法上の措置(ポジティブアクション、セクハラ措置、母性健康管理等)を社内で担当する者の通称です。根拠は均等法 13 条の 2 で、選任は努力義務です。
努力義務です。条文が「選任するように努めなければならない」と定めており、未選任でも罰則はありません。ただし第 29 条の報告徴収では体制の有無が確認されます。
厚生労働省令の定めるところにより選任します。実務上は人事・総務の管理職に書面の辞令で兼任させ、相談記録へのアクセス権と経営層への報告ラインを併せて明記します。
本条は選任を求めるにとどまり、条文上、行政への届出義務は定められていません。ただし報告徴収を受けた際は、担当者と実施体制を説明できる状態にしておく必要があります。
特定の国家資格は要件とされていません。実効性の観点では、社内規程・相談記録にアクセスでき、経営層へ直接報告できる立場かどうかが選任の実質的な判断材料になります。
罰則はありません。ただし第 29 条の報告徴収・助言・指導・勧告の場面で、措置の実施体制が整っていないという事実として扱われ、行政対応の負荷が上がります。
相談体制の整備は第 11 条第 1 項の措置義務であり、努力義務ではありません。窓口がなければ助言・指導・勧告の対象となり、勧告に従わない場合は企業名公表もありえます。
第 29 条に基づき、厚生労働大臣(権限は都道府県労働局長に委任)が必要と認めるときに行われます。労働者からの相談や紛争解決援助の申立てが端緒になることがあります。
本条は「選任するように努めなければならない」と定める努力義務であり、置かなくても罰則はない。ただし第 29 条に基づく報告徴収や助言・指導・勧告の場面では、均等法上の措置を誰がどう回しているかが必ず確認される。業界裏話ヒント:選任の有無より、選任した担当者に相談記録へのアクセス権と経営層への報告ラインがあるかどうかで、実務上の意味がまったく変わる。名前だけの選任は、事案発生時に何の役にも立たない
推進者の有無にかかわらず、事業主には第 11 条第 1 項の措置義務(相談体制の整備と事後の迅速適切な対応)がある。こちらは努力義務ではなく義務であり、違反すれば助言・指導・勧告、さらに勧告に従わない場合は企業名公表(第 30 条)の対象になりうる。業界裏話ヒント:社内窓口が機能しないと感じたら、労働局の雇用環境・均等部門に直接相談できる。無料で、会社に連絡する前の段階でも相談だけ先にできる
本条の義務主体は事業主であり、選任された個人に法的責任を課す規定はない。措置義務違反の名宛人も事業主である(第 11 条、第 11 条の 3)。業界裏話ヒント:引き受ける際は、兼任の辞令を書面でもらい、相談記録へのアクセス権限と経営層への直接報告ラインを明記させること。権限のない担当者は、事案が表面化したときに「担当だったのに動かなかった」と社内で責められる位置に置かれやすい
求人票には記載義務がないため直接は分からない。ただし面接で「ハラスメント相談窓口の担当者は決まっていますか、社外窓口はありますか」と聞けば体制の実態が透ける。第 11 条の措置義務がある以上、答えられない会社は整備が遅れている可能性が高い。業界裏話ヒント:えるぼし認定やくるみん認定を取得している企業は、申請過程で社内体制の書面化を経ている。認定マークは制度の設計目的とは別に、体制整備の有無を推し量る手がかりになる
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 義務の強さ | 13 条の 2:努力義務(選任するように努めなければならない) | — |
| 違反時の帰結 | 罰則なし。第 29 条の行政対応で体制の有無が事実として問われる | — |
| 名宛人と対象 | 事業主。社内の担当者選任という組織体制の問題 | — |
| 労働者側の使い道 | 誰に相談を持ち込めばよいかを特定する手がかり | — |
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