雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等に関する法律 第24条(調停の委任)
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- 都道府県労働局長は、第二十二条に規定する紛争(労働者の募集及び採用についての紛争を除く。)について、当該紛争の当事者(以下「関係当事者」という。)の双方又は一方から調停の申請があつた場合において当該紛争の解決のために必要があると認めるときは、個別労働関係紛争の解決の促進に関する法律第六条第一項の紛争調整委員会(以下「委員会」という。)に調停を行わせるものとする。
- 2.事業主は、労働者が前項の申請をしたことを理由として、当該労働者に対して解雇その他不利益な取扱いをしてはならない。
この条文の基本情報
調停の委任とは何ですか?
定義調停の委任とは、雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等に関する法律第24条に定められた規定で、「都道府県労働局長は、第二十二条に規定する紛争(労働者の募集及び採用についての紛争を除く。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等に関する法律第24条(調停の委任)は、日本の雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等に関する法律に含まれる条文です。
- 雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等に関する法律第24条の条文原文は「都道府県労働局長は、第二十二条に規定する紛争(労働者の募集及び採用についての紛争を除く。」で始まります。
- 雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等に関する法律第24条は第二節に置かれています。
- 雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等に関する法律の公布日は昭和47年7月1日です。
- 雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等に関する法律について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等に関する法律第24条の前の条は雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等に関する法律第23条です。
- 雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等に関する法律第24条の次の条は雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等に関する法律第25条です。
- 雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等に関する法律第24条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等に関する法律(昭和四十七年法律第百十三号)第24条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/347AC0000000113 - 本サイト収録
雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等に関する法律(昭和四十七年法律第百十三号)第24条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/347AC0000000113/24
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点男女雇用機会均等法24条は、調停の打切り通知から三十日以内に訴えを提起すれば、時効の完成猶予に関し調停申請時に訴えの提起があったとみなす規定である。
Q · 労働局の調停が打ち切られたら、それまでの数か月は時効に食われてしまうんですか?
打切り通知から三十日以内に訴えれば、時効は申請時まで遡ります
男女雇用機会均等法24条により、調停が打ち切られた場合でも、申請者が打切りの通知を受けた日から三十日以内に、調停の目的となった請求について訴えを提起すれば、時効の完成猶予に関しては調停の申請の時に訴えの提起があったものとみなされます。調停に費やした期間は時効の側に加算されません。ただし遡及効が及ぶのは調停で取り上げた請求に限られ、三十一日目以降の提訴には一切及びません。起算点は「通知を受けた日」であり、封を開けた日ではない点に注意が必要です。
解説
労働局に調停を申し込んだ日、時効の時計は止まっていない。ここを誤解したまま数か月を過ごし、権利そのものを失う人がいる。男女雇用機会均等法の調停は無料で非公開、弁護士を立てなくても使える行政の紛争解決手続だが、申請それ自体に時効を止める力はない。本条が用意したのは、もっと巧妙な仕掛けである。調停が打ち切られ、その通知を受けた日から三十日以内に、調停で取り上げた請求について訴えを提起すれば、時効の完成猶予に関しては「調停を申し込んだ日に訴えを起こしていた」とみなされる。つまり、調停に費やした数か月がまるごと巻き戻る。逆に言えば、三十一日目に訴えた人に、この巻き戻しは一切効かない。あなたが握っているのは、打切り通知の日付から始まる、一度きりの三十日間の遡及チケットである。
法的な位置づけ
男女雇用機会均等法24条は、調停打切り後の訴え提起について時効の完成猶予の遡及効を定める規定である。同法23条1項により調停が打ち切られた場合、申請者が同条2項の通知を受けた日から三十日以内に、調停の目的となった請求について訴えを提起したときは、時効の完成猶予に関しては調停の申請の時に訴えの提起があったものとみなされる。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.打切り通知の到達日を証拠化する 通知書の封筒・消印・受領日をその場で撮影し、メモに残す。起算点は「通知を受けた日」であって開封日ではないため、不在期間があった場合も含めて到達の状況を記録しておく
- 2.三十日後の期限をカレンダーに固定する 通知を受けた日から三十日後を最終期限として登録し、その一週間前を弁護士相談の締切として逆算する。並行して請求権自体の時効期間(不法行為は民法724条・724条の2、賃金は労働基準法115条)も確認する
- 3.訴状の請求範囲を調停申請書と突き合わせる 遡及効は「調停の目的となった請求」にしか及ばない。調停申請書に記載した請求と訴状の請求が一致しているかを一項目ずつ照合し、記載漏れがあった請求は別途時効期間を計算する
- 4.三十日以内に管轄裁判所へ訴えを提起する 期限内に訴状が整わない場合は、争点を絞った一部請求で先に提訴して遡及効を確保し、後から請求を拡張する方法もある。並行して内容証明郵便による催告(民法150条)で六か月の猶予も押さえておく
よくある質問 AI による整理
Q1男女雇用機会均等法の調停とは?
都道府県労働局に置かれた紛争調整委員会(機会均等調停会議)が、性差別やセクハラ・マタハラをめぐる労使紛争について、双方から事情を聴き調停案を示す行政の紛争解決手続です。
Q2均等法の調停は無料ですか?
申請手数料は無料で、非公開かつ弁護士を立てずに利用できます。ただし調停案に法的強制力はなく、相手方が受諾しなければ打切りとなり、訴訟へ移行することになります。
Q3調停の打切りとはどういう状態ですか?
調停による解決の見込みがないと委員会が判断した場合に手続を終了させることです。同法23条1項が根拠で、打切りの事実は同条2項により当事者へ通知されます。
Q4均等法の調停はどこに申し込みますか?
勤務先の所在地を管轄する都道府県労働局の雇用環境・均等部(室)に申請します。窓口で調停以外に、労働局長による助言・指導・勧告(同法17条)の案内を受けることもあります。
Q5「調停の目的となった請求」とは何を指しますか?
調停の申請で取り上げられた請求のことです。遡及効はこの範囲に限られるため、申請書に記載しなかった請求を後から訴えても、24条の巻き戻しは適用されません。
Q6マタハラも均等法の調停で扱えますか?
妊娠・出産等を理由とする不利益取扱いやハラスメントは均等法の対象で、調停を利用できます。育児休業に関するものは育児・介護休業法の調停が受け皿となります。
Q7会社が調停を拒否したらどうなりますか?
出席や調停案の受諾を強制する仕組みはないため、解決見込みなしとして打切りになります。その通知を受けた日から三十日以内に提訴すれば、24条により時効の猶予が申請時に遡ります。
Q8調停の打切り通知はいつ届きますか?
委員会が打切りを決定した後、書面で通知されます。三十日の起算点は「通知を受けた日」であるため、到達日を封筒や郵便記録で証拠化しておくことが期間計算上重要です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1労働局に調停を申し込んでる間って、時効は止まってるんですよね?
止まっていません。調停の申請それ自体に時効の完成猶予の効力はなく、本条は打切り通知から三十日以内に提訴した場合に限り、調停申請の時点まで遡って猶予を認める仕組みです。実務のポイント:時効まで残りが薄い案件では、調停と並行して内容証明郵便で催告(民法150条)を打ち、六か月の猶予を確保しておく実務があります。二重の保険を掛けているかどうかで、調停が長引いたときの安心感がまったく違います。
Q2三十日を一日でも過ぎたら、もうどうにもならないんですか?
本条の遡及効は失われます。時効は調停と無関係に進行していたものとして扱われ、請求権自体の時効が完成していれば相手方は時効を主張できます。起算点は打切りの日ではなく、第23条第2項の通知を受けた日である点に注意してください。実務のポイント:通知の到達日が争いになることがあります。封筒、郵便の記録、労働局への発送日照会を押さえておくと、期間計算で一日か二日を取り戻せる場合があります。
間違えやすい点 AI による整理
- 「調停をやっている間は時効が止まっているのか」という問いの立て方そのものが誤っている。止まってはいない。事後的に、打切り通知から三十日以内に訴えを提起したかどうかで、調停申請の時点まで遡って猶予されるかが決まる。止まるかどうかではなく、間に合わせたかどうかの問題である。
- 本条の存在を知っている人でも、救済されるのが「調停の目的となった請求」に限られる点までは押さえていないことが多い。調停申請書にセクシュアルハラスメントの慰謝料だけを書き、賃金差額の請求を書かなかった場合、後から訴えた賃金差額には遡及効が及ばない。申請書の記載範囲が、そのまま救済の射程になる。
- あなたから見れば「調停打切り=話し合いの失敗」だが、法律から見れば打切りは権利保全のカウントダウンが始まる起点である。この落差が危ない。落ち込んで通知書を放置している間に、法律上は最も動くべき三十日が消費されていく。
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 条文の役割 | 24条:打切り後の提訴に時効の完成猶予の遡及効を与える | 23条:調停の打切りとその通知を定める(24条の起算点) 18条:都道府県労働局長による紛争調整委員会への調停の委任 |
| 動き出すタイミング | 打切り通知を受けた日から三十日 | 解決の見込みがないと委員会が判断した時点 当事者からの調停申請があった時点 |
| 効果 | 調停申請の時に訴えの提起があったものとみなされる | 手続の終了と当事者への通知 調停手続の開始 |
| 見落とすとどうなるか | 三十一日目の提訴には遡及効が及ばず、調停に費やした期間が時効に加算される | 通知の到達日を証拠化しないと三十日の起算点が争いになる 申請書に書かなかった請求は24条の遡及効の外に置かれる |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は調解不成立の証明書送達後10日以内の起訴を調解申請時の起訴とみなす。遡及擬制という発想は同型だが、期間は日本の三十日より短い
韓国も調停不成立後の提訴を調停申請時の提訴とみなす構造を持つ。雇用平等紛争は労働委員会・雇用労働部の窓口が並存する点で日本と異なる
ドイツは調停・和解手続の申立てそのものが時効の停止事由となる構成で、事後の提訴を条件としない。加えて AGG は差別に基づく請求について短期の主張期間を設ける
米国は EEOC への charge 提出が提訴の前提であり、right-to-sue 通知から90日以内の提訴が必要。行政手続と出訴期間を接続する発想は共通だが、行政手続の前置が義務である点が決定的に異なる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- もし打切りの通知書が、出張中の一週間、郵便受けに放置されていたとしたら? 三十日の起算点は「通知を受けた日」であって、あなたが封を切った日ではない。気付いたときには残り二十三日で訴状を書くことになる。
- あなたが人事担当として調停に呼ばれた側だとする。社内では「調停案は拒否して、そのまま時効まで粘ればいい」という声が出ている。だが本条がある限り、打切りから三十日以内に提訴されれば、時効の完成猶予は調停申請の時点まで巻き戻る。粘った分の弁護士費用と社内工数だけが残り、時効の利益は手に入らない。
- 妊娠を報告した直後に配置転換され、賞与の査定も下がった。労働局に調停を申請して四か月、会社は調停案の受諾を拒み、調停は打切りになった。ここで気力が尽きて通知書を引き出しにしまい込むと、三十日を過ぎた瞬間、調停に投じた四か月分が時効の側にそのまま加算される。
取るべき行動
被害を受けた側:1. 打切り通知の封筒と受領日を保存、写真とメモで到達日を証拠化する(起算点は通知を受けた日) 2. 三十日後の日付をカレンダーに固定し、逆算して弁護士相談を一週間以内に入れる3. 訴状の請求は調停申請書に記載した請求と一致させる。書かなかった請求には遡及効が及ばない4. 三十日で訴状が整わないなら、争点を絞った一部請求で先に提訴し、後から拡張する手もある。並行して内容証明による催告(民法150条)も検討する
訴えられた側:1. 調停を打ち切っても紛争は終わらない前提で、打切り後三十日は提訴の有無を監視する2. 本条により時効切れ狙いは封じられるため、時効の抗弁を前提にした社内方針は組み直す3. 訴訟移行に備え、査定資料・配置転換の稟議・面談記録を保全する(廃棄は後の心証に直結) 4. 三十日の間に和解余地を再検討する。提訴前の解決は、判決とは違い公開されない
時効(請求できる期限):調停打切りの通知を受けた日から三十日以内に訴えを提起すること。守れば時効の完成猶予は調停申請時に遡る。前提となる請求権自体の時効は別途進行し、不法行為に基づく損害賠償は損害および加害者を知った時から三年(人の生命または身体を害する場合は五年、民法724条、724条の2)、賃金請求権は当面三年(労働基準法115条および同法附則。最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説的理解:本条の遡及効は、行政による無料の紛争解決手続を選んだことが権利喪失の原因とならないよう配慮した政策的規定と解される。他方で無条件の猶予は相手方を不安定な地位に置くため、三十日という短い提訴期間を条件として法的安定性との均衡が図られている
改正沿革 AI による整理
- 平成29年(2017年)民法改正に伴う整備(令和2年4月1日施行) 民法の時効制度が「中断・停止」から「更新・完成猶予」へ再編されたことに伴い、本条の文言も「時効の中断に関しては」から「時効の完成猶予に関しては」へ改められた。遡及効の仕組み自体は維持されている
改正の年表
- 1.昭和47年(1972年) 新設:勤労婦人福祉法(昭和47年法律第113号)として制定。本法の原型が置かれた
- 2.昭和60年(1985年) 改正:勤労婦人福祉法を改正し、雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等に関する法律へ。行政による紛争解決手続の枠組みが整備された
- 3.平成9年(1997年) 改正:差別禁止規定の強化とともに紛争解決援助制度が見直され、調停手続の利用可能性が拡大された
- 4.平成29年(2017年)・令和2年(2020年)施行 改正:民法の時効制度が「中断・停止」から「更新・完成猶予」へ再編されたことに伴う整備。本条の文言も「時効の中断に関しては」から「時効の完成猶予に関しては」へ改められ、遡及効の仕組み自体は維持された
- 雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等に関する法律 第23条調停の打切りと通知、本条の起算点(通称 男女雇用機会均等法)
- 雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等に関する法律 第18条紛争調整委員会への調停の委任(現行効力を要確認)
- 雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等に関する法律 第17条都道府県労働局長による紛争解決の援助(現行効力を要確認)
- 雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等に関する法律 第15条苦情の自主的解決、調停前の社内手続(現行効力を要確認)
- 民法 第147条裁判上の請求による時効の完成猶予の一般則
- 民事調停法 第19条調停不成立後二週間の訴え提起擬制、同型規定
- 労働基準法 第115条賃金請求権の消滅時効、猶予の対象期間
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