事業主は、第六条、第七条、第九条、第十二条及び第十三条第一項に定める事項(労働者の募集及び採用に係るものを除く。)に関し、労働者から苦情の申出を受けたときは、苦情処理機関(事業主を代表する者及び当該事業場の労働者を代表する者を構成員とする当該事業場の労働者の苦情を処理するための機関をいう。)に対し当該苦情の処理をゆだねる等その自主的な解決を図るように努めなければならない。
要点男女雇用機会均等法 15 条は、性差別や妊娠等を理由とする不利益取扱いへの苦情について、事業主が労使代表で構成する苦情処理機関に委ねる等、自主的解決を図る努力義務を定める。
Q · 妊娠を理由とした異動やセクハラを人事に相談したのに動いてくれません。それで終わりですか?
終わりではなく、労使構成の苦情処理機関での処理を求められます
男女雇用機会均等法 15 条は、6 条・7 条・9 条・12 条・13 条 1 項に関する苦情を受けた事業主に対し、苦情処理機関に処理を委ねる等、自主的な解決を図る努力義務を課しています。苦情処理機関は事業主代表と当該事業場の労働者代表を構成員とする機関であり、人事担当者が一人で聞き取って終わらせる対応は条文が想定する姿ではありません。努力義務のため罰則はありませんが、厚生労働大臣の助言・指導・勧告(29 条)の対象となり、会社が動かなかった事実は後の労働局の紛争解決援助(17 条)や訴訟で評価材料になります。15 条は前置手続ではないため、労働局への相談と並行して進めることもできます。
社内で「セクハラを受けた」「妊娠を報告したら異動を打診された」と申し出たとき、会社が「では労働局に相談してください」と外へ放り出すのは、実は法律の想定する順序ではない。均等法 15 条は、募集・採用以外の場面(配置・昇進・教育訓練などの差別禁止=6 条、間接差別=7 条、婚姻・妊娠・出産等を理由とする不利益取扱いの禁止=9 条、妊娠中・出産後の健康管理措置=12 条・13 条 1 項)について労働者から苦情が出たら、事業主はまず社内で自主的に解決を図る努力義務を負うと定める。しかも条文は「苦情処理機関」を、労使双方の代表で構成する機関と定義している。人事部の担当者が一人で聞き取って終わり、は条文が想定する姿ではない。あなたが苦情を出す側なら、この一文を根拠に「労使構成の苦情処理機関で扱ってほしい」と要求できる。会社が何もしなかったという事実は、後の労働局紛争解決援助(16 条以下)や訴訟で、会社の姿勢を示す材料として効いてくる。
男女雇用機会均等法 15 条は、苦情の自主的解決を定める規定である。事業主は、性差別禁止(6 条)、間接差別(7 条)、婚姻・妊娠・出産等を理由とする不利益取扱いの禁止(9 条)、母性健康管理措置(12 条・13 条 1 項)に関する労働者の苦情を受けたとき、労使双方の代表で構成する苦情処理機関に処理を委ねる等、自主的な解決を図る努力義務を負う。
AI 輔助整理,以條文原文為準
男女雇用機会均等法 15 条にいう苦情処理機関とは、事業主を代表する者と当該事業場の労働者を代表する者を構成員とする、労働者の苦情を処理するための機関です。人事部単独の相談窓口はこの定義に当たりません。
6 条(性差別禁止)、7 条(間接差別)、9 条(婚姻・妊娠・出産等を理由とする不利益取扱い)、12 条・13 条 1 項(母性健康管理措置)に関する苦情です。募集及び採用に係るものは明文で除かれます。
条文は申出の方式を限定していないため、口頭の申出も可能です。ただし申出日と内容を後から証明できるよう、対象条文を明記した書面またはメールで出す方が実務上は確実です。
15 条は努力義務のため直接の罰則はありません。ただし厚生労働大臣による助言・指導・勧告(29 条)の対象となり、対応しなかった事実は後続の紛争で会社の姿勢を示す事情になります。
出せません。15 条は労働者の募集及び採用に係るものを明文で除いています。採用差別は都道府県労働局雇用環境・均等部(室)への相談など、最初から行政ルートで組み立てる必要があります。
扱えません。パワーハラスメントは労働施策総合推進法 30 条の 2 の措置義務が根拠です。性別・妊娠出産等に関わるハラスメントは均等法 11 条・11 条の 3 と 15 条のルートで整理します。
15 条自体に報復禁止の明文はありませんが、労働局への援助申立てや調停申請を理由とする不利益取扱いは 17 条 2 項・18 条 2 項で禁止されています。社内申出への報復も 9 条や不法行為の問題となり得ます。
苦情処理機関は社内の労使代表による自主的解決の場で、申請手続も費用も不要です。調停は 18 条に基づき機会均等調停会議が行う行政手続で、第三者が調停案を作成し受諾を勧告します。
15 条は努力義務なので、これ単独を理由に損害賠償を勝ち取るのは難しい。ただし元の行為(9 条の不利益取扱いや職場のハラスメント)については民法 709 条で請求できる。業界裏話ヒント:訴訟で効くのは 15 条違反そのものより、「申し出たのに会社が動かなかった」という経過事実。書面提出日と無回答期間の記録が、会社の安全配慮義務違反の主張を支える骨になる。
組合の有無は要件ではない。条文が求めるのは「当該事業場の労働者を代表する者」であり、労使協定の過半数代表者と同様の方法で選出すれば足りる。業界裏話ヒント:既存の安全衛生委員会や労使協議機関に苦情処理の機能を持たせて運用している会社は多い。新設が難しいと感じたら、既存の労使の場を使う提案をすると、会社側も動きやすくなる。
労働局へ直行するのは自由で、15 条は前置手続ではない。また労働局へ紛争解決援助を求めたことを理由とする不利益取扱いは均等法 17 条 2 項で禁止されている。業界裏話ヒント:多くの人が知らないのは、行政の援助申立てが会社に伝わる前提で動く点。匿名で情報提供だけしたいなら「相談」、会社に動いてもらいたいなら「援助申立て」と、窓口で目的を明確に伝えると扱いが変わる。
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 解決の場 | 15 条:社内の苦情処理機関(労使双方の代表で構成) | — |
| 動かす主体 | 事業主(労働者の申出を受けて自主的に) | — |
| 法的性格 | 努力義務。罰則なし、29 条の助言・指導・勧告の対象 | — |
| 対象範囲 | 6 条・7 条・9 条・12 条・13 条 1 項(募集及び採用に係るものを除く) | — |
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