厚生労働大臣は、第五条から第七条まで、第九条第一項から第三項まで、第十一条第一項及び第二項(第十一条の三第二項、第十七条第二項及び第十八条第二項において準用する場合を含む。)、第十一条の三第一項、第十二条並びに第十三条第一項の規定に違反している事業主に対し、前条第一項の規定による勧告をした場合において、その勧告を受けた者がこれに従わなかつたときは、その旨を公表することができる。
要点男女雇用機会均等法 30 条は、差別禁止やハラスメント防止措置に違反した事業主が厚生労働大臣の勧告に従わない場合、その旨を公表できると定める。勧告段階で是正すれば公表されない。
Q · 均等法に違反したら、会社の名前が公表されるって本当ですか?
勧告を無視した場合のみ、会社名が公表されます
男女雇用機会均等法 30 条により、厚生労働大臣は、5 条から 7 条、9 条 1 項〜3 項、11 条 1 項・2 項、11 条の 3 第 1 項、12 条、13 条 1 項に違反した事業主に勧告をし、それに従わなかったときに限り、その旨を公表できます。助言・指導・勧告の三段階では社名は外に出ません。勧告後に是正すれば公表は発動しないため、勧告書が届いた日が実務上の最後の分岐点になります。
罰金も懲役も、均等法にはほとんど登場しない。報告を拒んだ場合の過料二十万円(三十三条)を除けば、事業主に効く制裁は事実上この一本である。厚生労働大臣は、募集採用の性差別(五条)、配置昇進の差別(六条)、間接差別(七条)、妊娠出産を理由とする不利益取扱い(九条)、セクハラ・マタハラの防止措置(十一条、十一条の三)、母性健康管理措置(十二条、十三条)に違反した事業主に勧告を出し、それでも従わないときに会社名を公表できる。押さえるべきは順序だ。助言でも指導でも名前は出ない。勧告が出て、なお無視したときに初めて扉が開く。裏返せば、勧告の段階で是正すれば公表は発動しない。人事担当なら、勧告書が届いた日が最後の分岐点になる。被害を受けた労働者なら、個人の賠償請求とは別に会社そのものを動かすレバーがここにある。
男女雇用機会均等法第 30 条は、企業名公表制度を定める規定である。厚生労働大臣は、差別禁止規定やハラスメント防止措置義務に違反した事業主に対し、第 29 条第 1 項の勧告を行い、その勧告に従わなかった場合に限り、違反の事実を公表することができる。刑事罰を伴わない同法において、実質的な制裁機能を担う中心的な条項である。
行政指導に従わない事業主の名称と違反内容を、行政機関が社会に向けて明らかにする制度です。均等法では 30 条が根拠で、刑罰の代わりに信用への打撃を制裁として用います。
事業主に対する懲役・罰金は原則ありません。報告徴収に応じない場合の過料 20 万円(33 条)と、勧告不服従時の企業名公表(30 条)が実質的な制裁です。
30 条により、厚生労働大臣が違反の事実と事業主名を公表できます。公表されると「勧告を無視した」という経緯まで一緒に外へ出るため、採用と取引審査に影響します。
都道府県労働局の雇用環境・均等部(室)が窓口です。求人票、メール、辞令、面談メモなどの証拠を添えて申告すると、助言・指導・勧告のラインが動き出します。
運用上、公表に至る例はごく少数です。行政は公表せずに是正させることを目的に勧告を使うため、勧告段階で誠実に対応すれば公表は発動しないのが実務です。
対象です。11 条 1 項の雇用管理上の措置義務違反は 30 条の公表対象に含まれます。相談窓口の未設置や放置は、指導から勧告へ進む典型例です。
33 条により 20 万円以下の過料が科されます。虚偽の報告も同じです。公表(30 条)とは別ルートの制裁なので、両方が同時に走ることもあります。
守られます。労働者派遣法により、セクハラ防止措置や母性健康管理措置などについては派遣先も事業主とみなされ、均等法の義務を負います。
厚生労働省または都道府県労働局が、報道発表と公式サイトで企業名と違反内容を出す形が基本です(三十条)。掲載期間の法定ルールはなく、報じられた記事はその後も残ります。業界裏話ヒント:実際に公表まで至る例は極めて少ない。行政は公表せずに是正させることを目的に運用しているので、勧告段階で誠実に動けば止まります。逆に公表された企業は「勧告を無視した」という事実まで一緒に世へ出ることになる
意味の方向が違います。民事は個人の金銭回復、三十条ルートは会社の制度是正が目的です。労働局が動けば就業規則や人事運用そのものが変わり、次の被害者が出なくなります。業界裏話ヒント:会社が労働局へ提出した是正報告書は、後の民事交渉で会社側が「違反はなかった」と主張しにくくなる材料になる。行政ルートを先に走らせる実利はここにあります
制度としては用意されていません。公表は行政手続法上の不利益処分(同法二条四号)に当たらないと解されており、聴聞や弁明の機会の付与は行われないのが実務です。業界裏話ヒント:だからこそ勝負は法的手続ではなく担当官との実務協議で決まる。是正計画を書面で出し、進捗を定期報告している会社に公表の裁量が使われた例はほぼない。反論書より工程表です
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 条文の役割 | 30 条:勧告不服従を要件とする企業名公表 | — |
| 発動の要件 | 勧告を受けた事業主が「従わなかつたとき」 | — |
| 制裁の性質 | 社会的信用の毀損(金銭負担なし・裁量的) | — |
| 手続保障 | 行政手続法の不利益処分に当たらないと解され、聴聞・弁明の機会なし | — |
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