要点均等法 31 条は、船員について主務大臣を国土交通大臣、窓口を地方運輸局長に読み替える特例を定める。調停は三人の調停員の合議体が扱い、19 条から 27 条は適用されない。
Q · 船で働いていてセクハラやマタハラを受けたら、労働局に相談すればいいの?
労働局ではなく地方運輸局が窓口です
均等法 31 条 1 項により、17 条(紛争解決の援助)と 18 条(調停の委任)の「都道府県労働局長」は「地方運輸局長(運輸監理部長を含む)」に読み替えられます。したがって船員職業安定法 6 条 1 項の船員および船員になろうとする者の相談・申出先は、都道府県労働局の雇用環境・均等部(室)ではなく地方運輸局(運輸監理部)です。さらに 31 条 2 項が 19 条から 27 条の適用を外し、3 項により調停は三人の調停員で構成する合議体が取り扱います。
船に乗って働く人には、均等法の窓口がまるごと別に用意されている。ところがその案内は、どこにも大きく書かれていない。31条は一見すると「厚生労働大臣を国土交通大臣と読み替える」だけの事務条文だが、実務上の意味は決定的だ。船員がセクハラやマタハラを訴えたいとき、都道府県労働局の均等部(室)は管轄外になる。行くべきは地方運輸局(運輸監理部)である。調停も違う。陸の労働者なら紛争調整委員会が扱うが、船員の場合は地方運輸局長が指名する三人の調停員の合議体が扱い、19条から27条の通常手続はそもそも適用されない。産前産後の扱いも、労働基準法65条ではなく船員法87条で読む。守られる中身は同じなのに、窓口も手続も根拠条文も別ルート。この分岐を知らずに労働局へ駆け込み、たらい回しの間に証拠と時間を失う船員は少なくない。
均等法 31 条は、船員に対する同法の適用について読み替えの特例を定める規定である。主務大臣を厚生労働大臣から国土交通大臣に、審議会を労働政策審議会から交通政策審議会に、省令を国土交通省令に、紛争解決援助と調停の主体を都道府県労働局長から地方運輸局長に置き換え、調停は三人の調停員による合議体が担う。産前産後は船員法 87 条で読む。
AI 輔助整理,以條文原文為準
船員に均等法を適用する際の読み替え特例です。大臣、審議会、省令、監督窓口、調停機関がすべて国土交通側に差し替わり、保護の中身は陸上労働者と同じまま手続だけが別系統になります。
地方運輸局(運輸監理部)です。31 条 1 項で 17 条・18 条の「都道府県労働局長」が「地方運輸局長(運輸監理部長を含む)」に読み替えられるため、労働局の均等部(室)は管轄外になります。
読み替え後の 17 条により、当事者双方または一方からの求めに応じて必要な助言・指導・勧告を行えます。18 条により調停員を指名して調停に付すこともできます。
労働基準法 65 条ではなく船員法 87 条 1 項・2 項です。31 条 1 項が 9 条 3 項と 11 条の 3 第 1 項の読み替えを定め、同条による不作業を理由とする不利益取扱いを禁止しています。
対象です。31 条 1 項は船員職業安定法 6 条 1 項の船員に加え「船員になろうとする者」を明記しており、採用段階の性差別も地方運輸局の管轄に入ります。
適用されます。11 条(性的言動)・11 条の 3(妊娠出産等に関する言動)の措置義務の中身は陸上と同じで、根拠となる省令・指針と監督官庁が国土交通省側になります。
地方運輸局長に対して申請します。18 条 1 項が読み替えられ、地方運輸局長があっせん員候補者名簿に記載されている者から調停員を指名し、三人の合議体が事務を取り扱います。
国土交通省令です。31 条 5 項で準用される 27 条の「厚生労働省令」が「国土交通省令」に読み替えられるため、厚生労働省令の調停規則を読んでも船員の手続は出てきません。
均等法31条1項で17条・18条の「都道府県労働局長」は「地方運輸局長(運輸監理部長を含む)」と読み替えられるため、船員の窓口は地方運輸局です。業界裏話ヒント:労働局に電話しても正式な受理として記録が残らないまま案内で終わることがある。最初から地方運輸局に入れれば、助言・指導・勧告のラインに事案として乗る。どこに最初の一通を出したかが、その後の記録の厚みを分ける。
違います。31条2項が19条から27条の適用を外し、3項で三人の調停員による合議体が扱うと定めています。調停員は、あっせん員候補者名簿に記載された者から地方運輸局長が指名します。業界裏話ヒント:名簿から誰が指名されるかで海運実務への土地勘が変わる。申請前に、その地方運輸局の候補者名簿の顔ぶれを確認しておく価値がある。
あります。31条4項は、調停員が破産手続開始の決定を受けたとき、または拘禁刑以上の刑に処せられたときは地位を失うと定めています。三人の合議体なので、欠員が出れば補充が必要になります。業界裏話ヒント:手続の細目は31条5項で読み替えられた27条により国土交通省令に委ねられている。厚生労働省令の調停規則を読んでも船員の手続は出てこない、探す棚がそもそも違う。
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 主務大臣・審議会 | 31 条 1 項:国土交通大臣・交通政策審議会 | — |
| 紛争解決援助の窓口 | 31 条 1 項で読み替えた 17 条:地方運輸局長(運輸監理部長を含む) | — |
| 調停を担う機関 | 31 条 3 項:三人の調停員で構成する合議体(19 条〜27 条は不適用) | — |
| 産前産後の根拠条文 | 31 条 1 項の読み替え:船員法 87 条 1 項・2 項による不作業 | — |
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