雇用保険法 第65条(事業等の利用)
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第六十二条及び第六十三条の規定による事業又は当該事業に係る施設は、被保険者等の利用に支障がなく、かつ、その利益を害しない限り、被保険者等以外の者に利用させることができる。
この条文の基本情報
事業等の利用とは何ですか?
定義事業等の利用とは、雇用保険法第65条に定められた規定で、「第六十二条及び第六十三条の規定による事業又は当該事業に係る施設は、被保険者等の利用に支障がなく、かつ、その利益を害しない限り、被保険者等以外の者に利用させること…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 雇用保険法第65条(事業等の利用)は、日本の雇用保険法に含まれる条文です。
- 雇用保険法第65条の条文原文は「第六十二条及び第六十三条の規定による事業又は当該事業に係る施設は、被保険者等の利用に支障がなく、かつ、その利益を害しない限り、被保険者等以外の者に利用させること…」で始まります。
- 雇用保険法第65条は第四章 雇用安定事業等に置かれています。
- 雇用保険法の公布日は昭和49年12月28日です。
- 雇用保険法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 雇用保険法第65条の前の条は雇用保険法第64条の2です。
- 雇用保険法第65条の次の条は雇用保険法第66条です。
- 雇用保険法第65条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
雇用保険法(昭和四十九年法律第百十六号)第65条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/349AC0000000116 - 本サイト収録
雇用保険法(昭和四十九年法律第百十六号)第65条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/349AC0000000116/65
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点雇用保険法65条は、雇用安定事業・能力開発事業の事業と施設を、被保険者等の利用に支障がなく利益を害しない限り、被保険者等以外の者にも利用させることができると定める。
Q · 公共の職業訓練施設は、雇用保険の被保険者以外でも利用できますか?
自営業者や役員でも、空き枠があれば利用できる余地があります
雇用保険法65条により、62条の雇用安定事業と63条の能力開発事業に基づく事業およびその施設は、被保険者等以外の者にも利用させることができます。ただし条件が二つあり、被保険者等の利用に支障がないこと、そして被保険者等の利益を害しないことが必要です。自営業者、法人役員、家族従業者などは被保険者等の枠から外れますが、65条があるため制度上の門前払いにはなりません。実際の可否は加入資格ではなく、空き枠と施設側の運用判断に左右されます。
解説
ハローワーク系の職業訓練は失業者のもの、そう思い込んでいる人は多い。だが雇用保険法65条は、62条・63条に基づく事業とその施設を、被保険者等以外の者にも利用させることができると定めている。ここでいう被保険者等とは、雇用保険の被保険者、被保険者であった者、これから被保険者になろうとする者(62条1項)。つまりその枠から外れる立場、たとえば法人役員、自営業者、家族従業者、就職の意思をまだ固めていない人も、施設利用の対象になりうる。ただし条件が二つ付く。被保険者等の利用に支障がないこと、そしてその利益を害しないこと。この二つが、定員が埋まったとき誰が先に押し出されるかを静かに決めている。あなたが自営業者として訓練施設の窓口に立ったとき、受付の背後で働いているのはこの一文である。
法的な位置づけ
雇用保険法65条は、雇用安定事業(同法62条)及び能力開発事業(同法63条)に基づく事業並びに当該事業に係る施設の利用範囲を定める規定である。被保険者等の利用に支障がなく、かつその利益を害しない場合に限り、被保険者等以外の者にも当該事業及び施設を利用させることができる。開放を許容しながら、被保険者等の優先的地位を条文上維持する構造をとる。
よくある質問 AI による整理
Q1雇用保険法65条とは何ですか?
雇用安定事業(62条)と能力開発事業(63条)の事業およびその施設を、被保険者等以外の者にも利用させることを認める規定です。被保険者等の利用に支障がなく、その利益を害しないことが条件になります。
Q2雇用保険法の「被保険者等」とは誰を指しますか?
同法62条1項の定義に従い、雇用保険の被保険者、被保険者であった者、そして被保険者になろうとする者を指します。自営業者や法人役員は原則としてこの枠の外に置かれます。
Q3公共職業能力開発施設にはどんな種類がありますか?
職業能力開発促進法に基づく職業能力開発校、職業能力開発短期大学校、職業能力開発大学校、職業能力開発促進センター、障害者職業能力開発校などが置かれています。設置主体は国、都道府県、機構などです。
Q4雇用保険二事業の財源は誰が負担していますか?
雇用安定事業と能力開発事業は、事業主のみが負担する保険料を主な財源としています。労働者本人の保険料は失業等給付に充てられ、二事業には充当されない建て付けです。
Q5企業の社員研修で公共の職業訓練施設を借りられますか?
65条により利用させることは可能です。被保険者等向けの訓練枠を圧迫しないこと、利用料が被保険者等の負担に転嫁されないことが実務上の判断材料になります。年度当初に枠を押さえるほど安定します。
Q6会社役員や家族従業者は65条の対象になりますか?
被保険者等の枠外にある立場でも、65条は年齢や雇用形態を要件にしていません。対象になり得ますが、定員が逼迫した場合は被保険者等が優先され、非被保険者の利用から先に制限されます。
Q7施設利用を断られた場合、どんな理由が根拠になりますか?
条文上の断り得る理由は二つだけです。被保険者等の利用に支障が生じること、または被保険者等の利益を害することです。どちらに当たるのかを明示してもらうと、判断の中身を確認できます。
Q8雇用保険法65条に罰則はありますか?
本条自体に罰則規定はありません。利用させる権限を与える授権規定であり、違反が問題になる場面は、事業目的の逸脱や被保険者等の利益侵害として運営上の是正が求められる形になります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1雇用保険に入ってない自営業者でも、公共の職業訓練施設って使えるんですか?
使える可能性があります。雇用保険法65条が、62条・63条の事業と施設を被保険者等以外にも利用させることを認めているからです。ただし被保険者等の利用に支障がなく利益を害しない範囲に限られ、可否は空き枠次第です。実務のポイント:対象外という回答は法律上の禁止ではなく運用上の判断であることが多い。総合窓口ではなく訓練担当部署に聞き直すと、答えが変わることがある
Q2一度貸してもらった施設を、途中で使えなくなることってありますか?
あります。65条の許容は、被保険者等の利用に支障がなく、かつ利益を害しない限りという条件付きだからです。被保険者等向けの需要が増えれば、非被保険者の利用が先に縮小されるのが条文の構造です。実務のポイント:企業研修などの継続利用は、年度当初の計画段階で枠を押さえたかどうかで安定性がまるで違う。期中の飛び込み利用は、最初に削られる側に置かれる
間違えやすい点 AI による整理
- 保険料を払っていない人間が使えるのはおかしい、という反発は、問いの立て方そのものがずれている。65条が判断材料にしているのは負担の有無ではなく、被保険者等の利用に支障がないことと利益を害しないことの二点だけ。財源の出所ではなく、混雑と優先順位の話をしている条文である。
- 利用させることができるという書きぶりだから緩い規定だ、と読まれがちだが、緩いのは入口だけだ。支障がなく、かつ利益を害しない限りという二重の限定は、定員が逼迫した瞬間に非被保険者を最初に外す根拠として機能する。優先順位が条文に埋め込まれている点こそが、この規定の厳しさである。
- 利用したい側から見れば公平な開放規定だが、運営する側から見れば裁量の付与である。受け入れる自由も断る自由も、どちらも同じ一文の中にある。この落差を理解していない人は、断られた瞬間に法律で決まっていると思い込んで引き下がる。
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 条文の役割 | 65条:事業と施設を被保険者等以外にも利用させる授権 | 62条:雇用安定事業の実施根拠 63条:能力開発事業の実施根拠 |
| 主たる対象者 | 被保険者等以外の者(自営業者、役員、家族従業者など) | 被保険者等および事業主 被保険者等および事業主 |
| 発動条件 | 被保険者等の利用に支障がなく、かつ利益を害しないこと | 事業の目的(失業の予防・雇用の安定)に適合すること 事業の目的(職業能力の開発・向上)に適合すること |
| 定員逼迫時の扱い | 非被保険者の利用が先に制限される | 被保険者等の利用が優先される 被保険者等の利用が優先される |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も公共職業訓練機構を設け、就業保險の被保険者以外への訓練提供は主に別法(職業訓練法)側で処理される。日本のように保険法本体で開放を授権する構造ではない点が対照的
韓国も雇用保険内に雇用安定・職業能力開発事業を置く。日本法を強く参照した構造で、事業主拠出を財源とする点も共通する
ドイツは連邦雇用エージェンシーによる助成を給付として構成し、施設そのものの開放を個別条文で授権する形は取らない。個人への助成請求権中心の設計
米国は失業保険と職業訓練を別体系とし、American Job Center は保険加入と無関係に広く開放される。日本の65条のような優先順位の明文化は行わない
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- フリーランスのエンジニアが職業能力開発施設の設備を使いたいと申し出たら、どうなる? 雇用保険の被保険者ではないので原則の対象からは外れるが、65条があるため制度上の門前払いにはならない。判断軸は資格ではなく、空き枠と被保険者等の利益を害しないかどうかに移る。
- あなたが施設側の運営担当だとする。地元の商工会から会議室を貸してほしいと頼まれ、断る根拠を探し始めた。探すべきは断る根拠ではなく、貸せる条件のほうだ。貸すこと自体は65条が認めており、問われるのは被保険者等の訓練スケジュールを圧迫しないか、利用料の設計が被保険者等の負担に跳ね返らないか、その二点に絞られる。
- 在職者訓練の申込締切まであと5日。会社の役員だからという理由で受講できないと言われた。65条を根拠に、被保険者等の枠を圧迫しない範囲での受入れが可能かを確認する余地は残っている。
- 定年後に個人事業を始めた父親が、機構の施設で溶接の講習を受けたいと言い出した。雇用保険からは完全に外れた立場だが、65条は年齢も雇用形態も要件にしていない。見られるのは、被保険者等の利用に支障が出るかどうかだけである。
取るべき行動
被害を受けた側:被保険者等以外の立場で利用したい側の手順。1. 使いたい施設が62条・63条に基づく事業の施設か確認する(職業能力開発促進センター、職業能力開発大学校など)2. 募集要項の対象者欄が被保険者に限定されていても、窓口ではなく訓練担当部署に空き枠の有無を直接照会する3. 断られたら、被保険者等の利用への支障か、利益の侵害か、どちらの理由かを明示してもらう4. 有料利用の場合、料金が被保険者等の負担に影響しない水準かを確認する
訴えられた側:施設を運営し開放の可否を判断する側の手順。1. 被保険者等の利用枠と時間帯を先に確定させ、その残余部分だけを開放対象にする2. 利用料は被保険者等の負担に転嫁されない設計にし、算定根拠を記録に残す3. 定員が逼迫したとき非被保険者を先に外す運用ルールを事前に文書化する。事後の裁量判断は不公平の疑いを招く4. 62条・63条の事業目的から外れる利用は本条の許容範囲外になりうる点に注意する
時効(請求できる期限):本条自体に特定の時効はないが、一般消滅時効(民法166条、債権は権利を行使できることを知った時から5年または権利を行使できる時から10年)が適用される。実務で本当に効くのは訓練コースの申込締切と定員が埋まる時点で、そこを過ぎると支障がないという条件そのものが満たせなくなる
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和49年(1974年) 新設:雇用保険法(昭和49年法律第116号)制定。失業保険法を全面的に改め、失業等給付とあわせて事業主拠出による雇用関連事業の体系が設けられた
- 2.平成19年(2007年) 改正:雇用福祉事業が廃止され、雇用安定事業と能力開発事業の二事業体制に再編。本条が参照する事業も62条・63条に整理された(詳細な改正条項は要確認)
- 雇用保険法 第62条雇用安定事業、開放対象となる事業の一方
- 雇用保険法 第63条能力開発事業、開放対象となる事業の一方
- 雇用保険法 第4条被保険者の定義、被保険者等の範囲確定の起点
- 雇用保険法 第68条二事業に要する費用の事業主負担(現行効力を要確認)
- 職業能力開発促進法 第15条の7公共職業能力開発施設の設置根拠(現行効力を要確認)
- 独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構法 第14条機構による施設設置運営の業務範囲(現行効力を要確認)
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