雇用保険法 第81条(権限の委任)
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- この法律に定める厚生労働大臣の権限は、厚生労働省令で定めるところにより、その一部を都道府県労働局長に委任することができる。
- 2.前項の規定により都道府県労働局長に委任された権限は、厚生労働省令で定めるところにより、公共職業安定所長に委任することができる。
この条文の基本情報
権限の委任とは何ですか?
定義権限の委任とは、雇用保険法第81条に定められた規定で、「この法律に定める厚生労働大臣の権限は、厚生労働省令で定めるところにより、その一部を都道府県労働局長に委任することができる。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 雇用保険法第81条(権限の委任)は、日本の雇用保険法に含まれる条文です。
- 雇用保険法第81条の条文原文は「この法律に定める厚生労働大臣の権限は、厚生労働省令で定めるところにより、その一部を都道府県労働局長に委任することができる。」で始まります。
- 雇用保険法第81条は第七章 雑則に置かれています。
- 雇用保険法の公布日は昭和49年12月28日です。
- 雇用保険法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 雇用保険法第81条の前の条は雇用保険法第80条です。
- 雇用保険法第81条の次の条は雇用保険法第82条です。
- 雇用保険法第81条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
雇用保険法(昭和四十九年法律第百十六号)第81条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/349AC0000000116 - 本サイト収録
雇用保険法(昭和四十九年法律第百十六号)第81条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/349AC0000000116/81
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点雇用保険法81条は、厚生労働大臣の権限の一部を省令により都道府県労働局長へ委任し、さらに公共職業安定所長へ再委任できると定める。委任を受けた者が処分庁となる。
Q · 失業給付の不支給を決めたのは、厚生労働大臣なんですか?
大臣ではなく、委任を受けた所長です
雇用保険法81条により、厚生労働大臣の権限は厚生労働省令の定めるところにより都道府県労働局長へ委任され、さらに公共職業安定所長へ再委任されます。受給資格の確認や失業の認定、不支給の決定を実際に行っているのは、この委任を受けた公共職業安定所長です。委任により権限は受任機関へ移転するため、審査請求の相手方となる処分庁も所長になります。不服がある場合の争い方は雇用保険審査官への審査請求であり(同法69条)、取消訴訟は原則として審査請求の決定を経た後に提起します(同法71条)。
解説
「厚生労働大臣の権限」と条文に書いてあるからといって、大臣本人があなたの書類を見ているわけではない。81条は、雇用保険に関する大臣の権限を厚生労働省令の定めるところにより都道府県労働局長へ委任でき、さらにその権限を公共職業安定所長(ハローワークの所長)へ委任できると定める。二段階の委任である。実務上ここが決定的なのは、委任を受けた者が「処分庁」になるという一点だ。基本手当が不支給になったとき、給付制限がついたとき、受給資格が認められなかったとき、その決定を出しているのは大臣ではなく所長である。つまり、不服を申し立てる相手、取消訴訟で特定すべき処分庁、理由の説明を求める先は、すべて現場のレベルに降りている。届いた通知を「国からの紙」と漠然と眺めている間に、争える期間だけが静かに進む。
法的な位置づけ
雇用保険法81条は権限の委任を定める規定であり、同法上の厚生労働大臣の権限の一部を、厚生労働省令の定めるところにより都道府県労働局長へ委任し、さらに公共職業安定所長へ再委任することを認める。委任により権限は受任機関へ移転し、受任機関が処分庁として決定を行う。
よくある質問 AI による整理
Q1権限の委任とは何ですか?
行政機関が自らの権限の一部を下級機関などに移し、受任機関の名で行使させる仕組みです。雇用保険法81条では、大臣の権限が省令により労働局長・所長へ降ろされます。
Q2失業給付の不支給決定は誰が出しているのですか?
雇用保険法81条の委任を受けた公共職業安定所長です。通知の発出者欄に所長名が印字されており、これが不服申立ての相手方となる処分庁になります。
Q3ハローワークの決定に不服があるとき期限はいつまで?
審査請求は処分があったことを知った日の翌日から起算して3か月とされています(労働保険審査官及び労働保険審査会法8条、最新の改正状況をご確認ください)。
Q4都道府県労働局は県の役所ですか?
違います。国の地方支分部局であり、都道府県の機関ではありません。名称に都道府県が入るため誤解されますが、県庁に苦情を持ち込んでも制度上つながりません。
Q5雇用保険の取消訴訟は誰を被告にしますか?
処分庁が国の機関であるため、被告は国となります(行政事件訴訟法11条)。所長個人や都道府県を被告にすると、そもそも訴えの相手を誤ることになります。
Q6審査請求をせずにいきなり訴訟できますか?
失業等給付に関する処分の取消訴訟は、原則として審査請求に対する決定を経た後でなければ提起できません(雇用保険法71条)。審査請求前置が原則です。
Q7雇用保険審査官はどこにいますか?
都道府県労働局に置かれています。身内だから無駄と敬遠されがちですが、離職理由や被保険者資格の事実認定が争点の案件では追加資料で結論が動くことがあります。
Q8委任の範囲はどこに書いてありますか?
雇用保険法81条は「厚生労働省令で定めるところにより」と定め、具体的な範囲は施行規則に委ねられています。窓口で根拠規定を尋ねると特定できます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1ハローワークの決定に納得できないとき、まずどこに言えばいいんですか?
雇用保険審査官への審査請求です(雇用保険法69条)。窓口の職員や所長に直接抗議しても、法律上の期限は止まりません。しかも失業等給付に関する処分の取消訴訟は、原則として審査請求に対する決定を経た後でなければ提起できません(同法71条)。実務のポイント:審査官は労働局内に置かれているため「身内だから無駄」と敬遠されがちですが、離職理由や資格の事実認定が争点の案件では、追加資料が一枚加わるだけで結論が動くことがある
Q2委任なんて役所の内部の話でしょう。私に関係あるんですか?
関係します。委任を受けた者が処分庁になるため、通知の発出者、不服申立ての相手方、取消訴訟での被告の特定が、そこを基準に決まります(雇用保険法81条、行政事件訴訟法11条)。実務のポイント:委任の中身は厚生労働省令に書かれているので、疑問があれば「どの規定で誰に委任された権限による処分か」を窓口で尋ねるとよい。この質問が出た時点で、担当者の説明の精度が変わることは実務で珍しくない
間違えやすい点 AI による整理
- 「大臣に手紙を書けば見直してもらえるのでは」という問いの立て方自体がずれている。権限が委任された時点で、大臣は個別の給付処分を判断する立場にいない。制度上の争い方は雇用保険審査官への審査請求(雇用保険法69条)であり、宛先を誤った文書は期限を止めてくれない
- 都道府県労働局を「都道府県の機関」だと思っている人は多いが、実際は国の地方支分部局である。したがって取消訴訟の被告は国であって県ではない(行政事件訴訟法11条)。県庁の相談窓口に苦情を持ち込んでも、法的には一歩も進まない
- 委任が事務分担であることは多くの人が知っている。知られていないのは、その帰結の重さだ。処分庁が所長に降りることで、通知の発出者、審査請求の相手方、訴訟での被告特定、そして手続の起算点まで、一連の流れがその地点を基準に組み立てられる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 条文の役割 | 81条:大臣の権限を労働局長・所長へ委任する根拠 | 69条:委任先の処分に対する審査請求・再審査請求 71条:取消訴訟の前に審査請求を経ることを求める規定 |
| 登場する主体 | 厚生労働大臣・都道府県労働局長・公共職業安定所長 | 処分を受けた者・雇用保険審査官・労働保険審査会 処分を受けた者・裁判所(被告は国) |
| 個人にとっての意味 | 誰が決定したか(処分庁)が決まる | どこへ・いつまでに不服を出すかが決まる 裁判に進める時期が決まる |
| 見落としたときの損失 | 宛先を誤り、期限だけが進む | 3か月の期間経過で門前払いになる 前置を欠く訴えとして却下されうる |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も権限の委任には法規の根拠と公告を要求し、委任により管轄が受任機関へ移る点で構造が近い。労働保険関係の実務は労働部および所属機関が担う
韓国も大統領令により行政機関の権限を下級機関へ委任する一般規定を置く。雇用保険の実務は고용노동부と地方고용노동관서が担い、二段階構造が日本と類似する
ドイツは連邦雇用エージェンシーが中央・地方局・職業安定所の三層で構成され、給付決定は現場の Agentur für Arbeit が行う。大臣からの委任ではなく自治的な公法人による実施である点が異なる
米国は失業保険の実施主体が州の雇用保険機関であり、連邦は基準設定と資金交付を担う。連邦大臣の権限委任ではなく連邦制による分担である点が構造的に異なる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 自己都合退職と判定され、給付制限がついた。窓口で説明を求めても「そういう決まりです」で終わる。この決定を出したのは誰で、どこへ持ち込めるのか? 答えは所長であり、宛先は雇用保険審査官である。処分があったことを知った日の翌日から3か月を過ぎれば、判断の当否に一切踏み込まれないまま門前払いになる(最新の改正状況をご確認ください)
- 事業主の側で、離職票に書いた離職理由をめぐって労働局と対立している。話す相手は本省でも県庁でもなく、権限を委任された局長または所長である。誰と話すべきかを取り違えた日数の分だけ、争点の整理が遅れる。
学説
通説:権限の委任は法令の根拠を要し、委任により権限は受任機関へ移転する。受任機関は自己の名で処分を行い、委任機関は当該範囲の権限を失う。したがって処分庁は受任機関となり、不服申立ての相手方および取消訴訟の審理対象もこれを基準に定まる。
改正沿革 AI による整理
- 中央省庁再編(2001年) 労働省と厚生省の統合により、条文上の権限主体が労働大臣から厚生労働大臣へ改められたとされる(条番号との対応関係は要検証)
- 地方分権関連改革(1999年から2000年) 職業安定行政の実施体制が都道府県知事を経由する構造から都道府県労働局長へ移行したとされる(本条の文言変更時期および条番号との対応は要検証)
改正の年表
- 1.平成13年(2001年) 改正:中央省庁再編により労働省と厚生省が統合され、権限主体の表記が労働大臣から厚生労働大臣へ改められたとされる(本条の文言変更時期および条番号との対応は要検証)
- 雇用保険法 第69条委任先の処分に対する審査請求と再審査請求
- 雇用保険法 第71条取消訴訟提起前の審査請求前置
- 雇用保険法 第9条被保険者資格の確認、委任される代表的権限
- 雇用保険法 第15条失業の認定を公共職業安定所が行う根拠
- 行政事件訴訟法 第11条処分庁が所属する国を被告とする被告適格
- 労働保険審査官及び労働保険審査会法 第8条審査請求の期間制限と手続の特則
- 行政不服審査法 第2条不服申立ての一般法、雇用保険法69条が特則
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