保険業法 第265条の39
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- 機構は、毎事業年度、前条第二項の通常総会の承認を受けた財務諸表等を、当該事業年度の終了後三月以内に内閣総理大臣及び財務大臣に提出し、その承認を受けなければならない。
- 2.機構は、前項の規定により財務諸表等を内閣総理大臣及び財務大臣に提出するときは、これに、財務諸表等に関する監事の意見書を添付しなければならない。
- 3.機構は、第一項の規定による内閣総理大臣及び財務大臣の承認を受けたときは、遅滞なく、財産目録、貸借対照表及び損益計算書を官報に公告し、かつ、財務諸表等、附属明細書及び前項の監事の意見書を、各事務所に備え置き、内閣府令・財務省令で定める期間、一般の閲覧に供しなければならない。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 保険業法第265条の39は、日本の保険業法に含まれる条文です。
- 保険業法第265条の39の条文原文は「機構は、毎事業年度、前条第二項の通常総会の承認を受けた財務諸表等を、当該事業年度の終了後三月以内に内閣総理大臣及び財務大臣に提出し、その承認を受けなければならな…」で始まります。
- 保険業法第265条の39は第八目に置かれています。
- 保険業法の公布日は平成7年6月7日です。
- 保険業法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 保険業法第265条の39の前の条は保険業法第265条の38です。
- 保険業法第265条の39の次の条は保険業法第265条の40です。
- 保険業法第265条の39には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
保険業法(平成七年法律第百五号)第265条の39 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/407AC0000000105 - 本サイト収録
保険業法(平成七年法律第百五号)第265条の39(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/407AC0000000105/265_39
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点保険業法265条の39は、保険契約者保護機構に財務諸表等の大臣承認・官報公告・事務所備置きを義務づける。備置書類は保険契約者でなくても一般の閲覧に供される。
Q · 保険契約者保護機構の決算書って、契約者じゃなくても見られるんですか?
見られます。誰でも機構の事務所で閲覧できます
保険業法265条の39により、保険契約者保護機構は毎事業年度の財務諸表等を事業年度終了後三月以内に内閣総理大臣及び財務大臣へ提出し、その承認を受けなければなりません(第1項)。提出時には監事の意見書の添付が必要です(第2項)。承認後は遅滞なく、財産目録・貸借対照表・損益計算書を官報に公告し、財務諸表等・附属明細書・監事の意見書を各事務所に備え置いて、内閣府令・財務省令で定める期間、一般の閲覧に供します(第3項)。条文が「一般の閲覧」と定めているため、保険契約者でなくても、会員保険会社の関係者でなくても閲覧を請求できます。
解説
保険会社が破綻したとき、あなたの契約を引き継ぐ受け皿が保険契約者保護機構である。その機構の財布の中身は、実は誰でも見られる。本条はそう定めている。機構は毎事業年度、財務諸表等を事業年度終了後三月以内に内閣総理大臣と財務大臣へ提出して承認を受け、承認後は財産目録・貸借対照表・損益計算書を官報に公告し、さらに財務諸表等・附属明細書・監事の意見書を各事務所に備え置いて一般の閲覧に供しなければならない。ここで効くのが「一般の」という三文字だ。保険会社の関係者でなくてもよい、契約者でなくてもよい、あなたが誰であっても閲覧を請求できる。機構の原資は保険会社が払う負担金であり、その負担金は最終的に保険料としてあなたの家計から出ている。自分の金の行方を見る権利が、この一条に書き込まれている。
法的な位置づけ
保険業法265条の39は、保険契約者保護機構の会計開示手続を定める規定である。機構は毎事業年度の財務諸表等を事業年度終了後三月以内に内閣総理大臣及び財務大臣に提出して承認を受け、提出時には監事の意見書を添付する。承認後は財産目録・貸借対照表・損益計算書を官報に公告し、財務諸表等及び附属明細書等を各事務所に備え置き、府省令で定める期間、一般の閲覧に供する。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.官報公告で機構の決算三点セットを確認する 決算期(事業年度終了)から3〜4か月後を目安に、官報で保険契約者保護機構の財産目録・貸借対照表・損益計算書を探す。純資産、借入残高、負担金収入の実額をメモする
- 2.粒度が足りなければ機構の事務所で備置書類を閲覧する 官報に載らない附属明細書と監事の意見書を読むため、機構の各事務所へ行き閲覧を請求する。保険契約者であることも会員会社関係者であることも要件ではない
- 3.監事の意見書を最優先で読む 財務諸表等の適正性について留保や指摘がないかを確認する。ここが財務健全性に関する最も濃い情報源であり、官報だけ見ている人には見えない部分である
- 4.備置期間内に動く(期間は府省令で確認) 閲覧に供する期間は内閣府令・財務省令で定められており、期間経過後は備置義務が終了する。官報公告日を起点として逆算し、期間内に閲覧を済ませる
- 5.機構提出側は期限と添付書類を管理する 機構・会員保険会社の実務担当は、通常総会の承認を得た財務諸表等に監事の意見書を添付し、事業年度終了後三月以内に両大臣へ提出する。承認取得後の公告と備置きまでが一連の義務である
よくある質問 AI による整理
Q1保険契約者保護機構とは何ですか?
保険会社が破綻したときに契約の引受けや資金援助を行う法人です。会員保険会社の負担金を財源とし、生命保険と損害保険で別々の機構が設けられています。
Q2保険会社が破綻したら保険金はどうなりますか?
保護機構が契約を引き継ぐか、受け皿会社へ資金援助します。生命保険では原則として責任準備金等の90% が補償対象ですが、高予定利率契約には例外があります。
Q3機構の財務諸表はいつ公表されますか?
事業年度終了後三月以内に両大臣へ提出され、承認後「遅滞なく」官報に公告されます。つまり決算期の3〜4か月後が確認のタイミングになります。
Q4少額短期保険業者も保護機構の対象ですか?
対象外です。少額短期保険業者は保護機構ではなく供託等の制度で対応しており、「保護機構があるので安心」という説明は誤りになります。
Q5保護機構の財源はどこから出ていますか?
会員保険会社が納める負担金が原資であり、その負担金は最終的に契約者の保険料に転嫁されます。資金不足時は借入れに頼る構造です。
Q6監事の意見書は何のためにありますか?
財務諸表等の適正性について機構内部の監査機関が示す評価文書です。本条第2項で提出時の添付が必須とされ、備置書類にも含まれます。
Q7保護機構の書類はどこで閲覧できますか?
機構の各事務所です。官報公告は財産目録・貸借対照表・損益計算書のみで、附属明細書と監事の意見書は事務所でしか見られません。
Q8機構の資金が足りなくなったらどうなりますか?
借入れによって資金を調達し、返済原資は将来の負担金、すなわち将来の保険料になります。補償率よりも機構の財務体力が実質的な変数です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1機構の決算書って、本当に誰でも見に行けるんですか?
見られる。第3項は財務諸表等・附属明細書・監事の意見書を各事務所に備え置き「一般の閲覧に供しなければならない」と定めており、契約者であることも会員会社の関係者であることも要件にしていない。実務のポイント:官報公告の対象は財産目録・貸借対照表・損益計算書の三点だけで、附属明細書と監事の意見書は入らない。財務の実質を読むなら事務所まで行く価値がある
Q2なぜ金融庁だけでなく財務大臣まで承認するんですか?
機構の財政には政府保証付借入という国の財政負担に直結する仕組みが関わるため、金融行政を担う内閣総理大臣(実務は金融庁長官へ委任)と、国の財政を担う財務大臣の双方の承認を要件としている(本条第1項)。実務のポイント:二者承認が要る制度は、裏を返せば国の財政リスクが想定されている制度である。承認主体の顔ぶれを見れば、その組織がどれだけ国庫に近いかが分かる
間違えやすい点 AI による整理
- 「保護機構の財務状況は業界内部の話で、部外者は見られない」と思われている。だが第3項は「一般の閲覧に供しなければならない」と書く。保険契約者であることも、会員保険会社の関係者であることも要件ではない。無関係の一市民でも閲覧できる制度設計になっている
- 機構が行政の承認を受けることは知られていても、その承認が内閣総理大臣と財務大臣の二者共同である点の重みは見落とされやすい。金融行政(内閣総理大臣、実務は金融庁長官へ委任)だけでなく、国の財政当局(財務大臣)も関与する。機構には政府保証付借入という財政リスクが絡むため、財政当局が承認権を握っている。二者承認は形式ではなく、財政負担の可能性を示すサインである
- 「破綻したら補償されるかどうか」を問う人が多いが、問いの立て方がずれている。補償率は法令で決まっており、本当の変数は機構に支払能力が残っているかだ。機構の資金が枯渇すれば借入に頼り、その返済原資はさらなる負担金、つまり将来の保険料である。見るべきは補償率ではなく、本条で公開される機構の財務体力である
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 手続の段階 | 265条の39:両大臣への提出・承認と、官報公告・事務所備置き | 265条の38:財務諸表等の作成と通常総会の承認(本条の前提) 265条の37:事業年度・予算・事業計画の認可(期初の統制) |
| 統制のタイミング | 事後統制(決算確定後の承認と開示) | 内部統制(会員による総会承認) 事前統制(予算・計画の認可) |
| 一般人が関与できるか | できる(一般の閲覧に供される唯一の窓口) | できない(機構内部の総会手続) できない(行政と機構の間の認可手続) |
| 違反時の帰結 | 提出遅延・公告懈怠は監督上の問題(265条の42の監督命令の対象となり得る) | 総会承認を欠く財務諸表等は提出要件を満たさない 認可を欠く予算執行は監督上の問題となる |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も業者の提撥(拠出)を財源とする安定基金を設け、破綻処理と契約移転を担う。基金の会計開示は主管機関(金融監督管理委員会)の監督下にあり、日本の二大臣承認に相当する構造は取らない
韓国は預金保険公社が銀行だけでなく保険契約者保護も一元的に担う。日本のように業態別の独立機構を置かず、機関の財務公시も同法の枠組みで行われる
ドイツは生命保険について Sicherungsfonds(実務上 Protektor)が契約移転を担う。監督は BaFin に一元化され、財政当局が承認に関与する日本型の二者承認は取られていない
米国は州ごとの guaranty association が破綻保険会社の契約を引き受ける。全国一律の機構は存在せず、開示義務も州法ごとに異なる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 加入中の生命保険会社の格付けが下がり、ネットで「破綻したら9割補償」という記事を読んだ。その9割を支えるのが機構の財政だ。本条による公告と備置きで、機構の純資産・借入残高・負担金収入の実額を自分の目で確認できる。記事の孫引きではなく一次資料に当たれる
- あなたが保険会社の経理・企画部門にいて、来期の機構負担金の予算計上額を上に説明しなければならない。あと10日で役員会。機構の損益計算書と附属明細書を事務所で閲覧すれば、負担金総額の推移と機構の資金需要が読める。業界紙の要約より精度が高い
- 少額短期保険業者の営業担当が「うちも保護機構があるので安心です」と説明してきたら、どう確かめる? 少額短期保険業者は保護機構の対象外である。機構の財務諸表を見れば、どの範囲の会員から負担金が入っているかが分かる
- 破綻保険会社の契約を引き継いだ受け皿会社の社員として、機構からの資金援助の規模を知りたい。官報公告の貸借対照表と、事務所備置きの附属明細書では情報の粒度が違う。粒度の差を知っている人だけが、事務所まで足を運ぶ
取るべき行動
被害を受けた側:1. 加入先が破綻した、または破綻懸念があるなら、まず機構の直近の官報公告(財産目録・貸借対照表・損益計算書)を確認する2. 官報で粒度が足りなければ機構の事務所へ行き、財務諸表等・附属明細書・監事の意見書を閲覧する。備置期間は内閣府令・財務省令で定められているため、期間内に動く3. 監事の意見書に留保や指摘がないかを最優先で読む。ここが財務健全性の最も濃い情報源である4. 契約条件変更や補償の交渉では、機構の資金余力を前提に相手の説明の妥当性を検証する
訴えられた側:1. 機構の役職員・会員保険会社の実務担当として提出期限を管理する。事業年度終了後三月以内という期限は法定であり、遅延は監督上の問題になる2. 第2項の監事の意見書添付は必須であり、財務諸表等だけの提出は要件を満たさない3. 承認後は「遅滞なく」公告と備置きを行う。承認取得で完了ではなく、公告と備置きまでが一連の義務である4. 備置期間は内閣府令・財務省令に従う。省令の改正有無を毎年確認すること
時効(請求できる期限):財務諸表等の提出期限は各事業年度終了後三月以内(本条第1項)。承認後の公告および備置きは「遅滞なく」(同第3項)。閲覧に供する期間は内閣府令・財務省令で定める期間であり、期間経過後は備置義務が終了するため、閲覧希望者は公告を起点に早く動く必要がある(最新の府省令の定めをご確認ください)
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.平成10年(1998年) 新設:金融システム改革に伴う保険業法改正により保険契約者保護機構の制度が創設され、機構の会計・開示に関する一連の規定が置かれた(具体的な改正法律番号および施行日は e-Gov 法令検索の沿革でご確認ください)
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