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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年7月4日読了 7 分7 分7 分

民事訴訟法 第12条(応訴管轄)

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被告が第一審裁判所において管轄違いの抗弁を提出しないで本案について弁論をし、又は弁論準備手続において申述をしたときは、その裁判所は、管轄権を有する。

この条文の基本情報

応訴管轄とは何ですか?

定義応訴管轄とは、民事訴訟法第12条に定められた規定で、「被告が第一審裁判所において管轄違いの抗弁を提出しないで本案について弁論をし、又は弁論準備手続において申述をしたときは、その裁判所は、管轄権を有する。」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 民事訴訟法第12条(応訴管轄)は、日本の民事訴訟法に含まれる条文です。
  2. 民事訴訟法第12条の条文原文は「被告が第一審裁判所において管轄違いの抗弁を提出しないで本案について弁論をし、又は弁論準備手続において申述をしたときは、その裁判所は、管轄権を有する。」で始まります。
  3. 民事訴訟法第12条は第二節 管轄に置かれています。
  4. 民事訴訟法の公布日は平成8年6月26日です。
  5. 民事訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
  6. 民事訴訟法第12条の前の条は民事訴訟法第11条です。
  7. 民事訴訟法第12条の次の条は民事訴訟法第13条です。
  8. 民事訴訟法第12条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式民事訴訟法(平成八年法律第百九号)第12条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/408AC0000000109
  • 本サイト収録民事訴訟法(平成八年法律第百九号)第12条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/408AC0000000109/12

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点民事訴訟法12条は応訴管轄を定め、被告が管轄違いの抗弁を出さず本案について弁論をすると、その裁判所が管轄権を取得する。専属管轄の事件には及ばない。

Q · 間違った裁判所から訴えられたけど、中身に反論したらもう場所は争えないの?

本案弁論の前に管轄違いを言わないと争えなくなる

民事訴訟法12条により、被告が管轄違いの抗弁を出さずに本案について弁論をし、又は弁論準備手続で申述すると、その裁判所が管轄権を取得します(応訴管轄)。つまり「場所が違う」と言う前に請求の中身へ反論すると、間違った裁判所がそのまま正式な管轄裁判所になります。ただし人事訴訟など専属管轄の事件では応訴管轄は成立しません(民訴13条)。順番を守れば自宅近くの裁判所への移送(民訴16条)を求める余地が残ります。

解説

身に覚えのない遠方の裁判所から、ある日訴状が届く。本来あなたを訴えるべき裁判所はそこではない。ここで多くの人は、慌てて答弁書を開き、相手の言い分にひたすら反論する。請求の中身が間違っている、金はもう払った、契約は無効だと。それが致命傷になる。民事訴訟法12条は、被告が「この裁判所には管轄がない」という抗弁を出さずに、いきなり本案(請求の中身)について弁論してしまうと、その瞬間にその裁判所が正式な管轄裁判所になると定める。これが応訴管轄だ。つまり、間違った場所に呼び出された被告には、その場所を拒否する一度きりの権利がある。だがその権利は、口を開く順番を間違えた瞬間に消滅する。中身に反論する前に、まず「場所が違う」と言わなければならない。順番がすべてを決める。

法的な位置づけ

応訴管轄とは、被告が第一審裁判所において管轄違いの抗弁を提出せず、本案について弁論をし、又は弁論準備手続において申述をした場合に、その裁判所が管轄権を取得する制度をいう。民事訴訟法12条が定め、異議なき応訴を管轄取得の根拠とする。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.訴状が届いたら管轄が正しいかを先に確認 請求の中身を読む前に、訴えられた裁判所が法律上の管轄を持つかを確認する。被告住所地(民訴4条)、契約地・不法行為地(民訴5条)、合意管轄条項(民訴11条)の有無を照合し、不自然に遠方なら管轄違いを疑う
  2. 2.本案に触れず管轄違いの抗弁を最優先で提出 管轄がおかしいと判断したら、請求の認否・反論を一切書かず、まず『管轄違いにつき移送を求める』という管轄違いの抗弁だけを提出する。中身に一言でも反論すると応訴管轄が成立しうる
  3. 3.答弁書冒頭に管轄違い・移送申立てを置き認否は留保 答弁書を提出する場合は、冒頭に管轄違いの主張と移送の申立てを記載し、請求原因への認否は『追って認否する』と明確に留保する。実質的な本案弁論と評価されない構成を徹底する
  4. 4.第一回口頭弁論期日で本案を語らない 出席は必須だが、期日では本案について一切陳述しない。発言順序を誤ると応訴管轄が成立するため、管轄の問題のみを述べる。弁護士相談の時間が必要なら期日変更や答弁書留保で時間を稼ぐ
  5. 5.自宅近くの裁判所への移送を申し立てる 管轄違いが認められれば民訴16条により管轄裁判所へ移送される。遠方訴訟の出廷交通費・休業損害を回避するため、移送先と理由を具体的に主張する

よくある質問 AI による整理

Q1応訴管轄とは何ですか?

被告が管轄違いの抗弁を出さずに本案について弁論し、又は弁論準備手続で申述すると、その裁判所が管轄権を取得する制度です。民事訴訟法12条が根拠です。

Q2管轄違いの抗弁はいつまでに出せますか?

第一審裁判所で本案について弁論をする前、又は弁論準備手続で申述をする前までです。これを過ぎると応訴管轄が成立し、以後は管轄を争えません(民訴12条)。

Q3答弁書に反論を書いたら応訴管轄は成立しますか?

実質的に本案について弁論したと評価されれば成立します。ただし『追って認否する』と留保しただけで中身を争っていなければ、なお争える余地があります。

Q4応訴管轄が成立しない事件はありますか?

あります。人事訴訟など専属管轄が定められた事件には応訴管轄は及びません(民訴13条)。離婚や相続の家事事件では順番ミスでも管轄は動きません。

Q5弁論準備手続での申述でも応訴管轄になりますか?

なります。民訴12条は『本案について弁論をし、又は弁論準備手続において申述をしたとき』を成立事由としています。期日外の手続でも油断は禁物です。

Q6応訴管轄と合意管轄の違いは何ですか?

合意管轄(民訴11条)は訴え提起前に書面で裁判所を決める制度、応訴管轄(民訴12条)は訴え提起後に被告が異議なく応訴したことで管轄が生じる制度です。

Q7国際取引でも応訴管轄は成立しますか?

国際裁判管轄では民訴3条の8が応訴管轄の特則を定めます。海外案件でうっかり日本で本案反論すると、日本に管轄がないという主張を失う恐れがあります。

Q8応訴管轄が成立すると移送はできなくなりますか?

管轄違いを理由とする移送(民訴16条)はできなくなります。ただし著しい遅滞・損害を避けるための裁量移送(民訴17条)は別途検討の余地があります。

この条文についての質問 AI による整理

Q1間違った裁判所から訴えられたら、無視していれば裁判は無効になりますか?

なりません。無視すると相手の主張通りの欠席判決が出るうえ、管轄違いを争う機会も失います。出席したうえで、本案に触れる前に管轄違いの抗弁を出すのが正解です(民事訴訟法12条、16条)。実務のポイント:「管轄が違うなら出なくていい」は最も危険な誤解。正しくは「出るが、中身を語る前に場所の違いだけを主張する」。沈黙でも欠席でもなく、順番を守った発言が身を守る

Q2弁護士に相談する時間がなくて、先に自分で反論を書いてしまいました。もう手遅れですか?

本案について弁論をしたと評価されれば、応訴管轄が成立し管轄違いは争えません(民事訴訟法12条)。ただし答弁書に「追って認否する」と留保しただけで、実質的な本案の弁論をしていなければ、まだ争える余地があります。実務のポイント:「本案について弁論」にあたるかは微妙な判断で、形式的に答弁書を出しただけか、実質的に中身を争ったかで結論が分かれる。手遅れに見えても、何をどう陳述したかを弁護士に確認する価値がある

間違えやすい点 AI による整理

  • 「管轄が間違っているなら、裁判所が勝手に正しい場所へ回してくれる」と思いがちだが、12条はその逆を定める。被告が黙って中身を争えば、間違った裁判所がそのまま正式な裁判所になる。動かないことが、相手に有利な結果を招く
  • 管轄違いの抗弁が出せること自体は知っていても、その締切の厳しさを知らない人が多い。本案について弁論する「前」という一点を過ぎれば、どんなに正当な理由があっても二度と争えない。知っているかどうかではなく、間に合うかどうかの問題だ
  • 「自分の言い分さえ正しければ、どこの裁判所でも勝てる」という前提自体が危うい。あなたから見れば中身が主戦場だが、訴訟手続から見れば、戦う場所をどこにするかが先に決まる。場所を相手に握られたまま中身で勝とうとすると、出廷コストと弁護士アクセスの差で、勝てる事件も削られていく
比較の観点この条文ほかの条文
管轄取得の根拠12条:被告の異議なき応訴(本案弁論)11条:当事者の書面・電磁的記録による合意
4条:被告の住所地(普通裁判籍)
発動のタイミング訴え提起後、被告が本案弁論をした瞬間訴え提起前の合意時点
訴え提起時に当然に成立
専属管轄への適用及ばない(13条で排除、例:人事訴訟)及ばない(専属管轄が優先)
専属管轄があれば排除される
争える期限本案弁論の前まで(過ぎると争えない)合意の有効性・書面要件で争う
17条の裁量移送で争う

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
中華民国民事訴訟法第25条

被告が管轄権の欠如を抗弁せず本案について言詞弁論をしたときは、その裁判所を管轄裁判所とみなす。日本の応訴管轄とほぼ同一構造。

韓国
대한민국 민사소송법 제30조(변론관할)

被告が第一審で管轄違いの抗弁を出さずに本案について弁論すれば管轄が生じる点で日本と同じ。専属管轄には及ばない扱いも共通する。

ドイツ
ZPO § 39

被告が管轄違いを主張せず本案について弁論(rügeloses Verhandeln)すれば第一審の管轄が生じる。応訴管轄の系譜上の源流にあたる。消費者など一定の場面で制限がある。

アメリカ
Federal Rules of Civil Procedure 12(h)(1)

人的管轄の抗弁は答弁または最初の申立てで提出しなければ放棄したとみなされる。タイミングを逃すと争えなくなる構造が応訴管轄と類似する。

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • もし、地方に住むあなたが東京地裁から突然訴状を受け取ったら、最初に何を書くべきか。答弁書の提出期限はおよそ1か月後。ここで請求への反論から書き始めると、管轄違いの主張権を自ら捨てることになる。順番を逆にするだけで、自宅近くの裁判所に移してもらえる可能性が残る
  • あなたが個人事業主で、取引先から契約地と無関係な裁判所に訴えられた。弁護士に頼む前に、自分で「とりあえず反論しておこう」と本案の答弁を書いた。その一通で、管轄を争う扉は閉じた。
  • 友人が「変な裁判所から訴えられた、どうしよう」と相談してきた。あなたが真っ先に確認すべきは、彼がもう本案について何か陳述してしまったかどうか。まだなら管轄違いの抗弁が間に合う。第一回口頭弁論で中身を語る前なら、まだ取り返せる

取るべき行動

被害を受けた側:1. あなたが訴える側で本来の管轄に不安がある場合、相手が第一回期日で本案について弁論すれば応訴管轄が成立し、その裁判所で進められる2. ただし専属管轄の事件(人事訴訟など)では応訴管轄は働かない(民事訴訟法13条)ので、最初から正しい管轄を選ぶ3. 相手が初回に管轄違いの抗弁を出してきたら、合意管轄(民事訴訟法11条)や特別裁判籍(民事訴訟法5条)で管轄の根拠を補強する4. 移送されると審理が遅れるので、訴え提起前に管轄の根拠を固めておく

訴えられた側:1. 訴状が届いたら、まず管轄が正しいかを確認、おかしければ本案に一切触れず管轄違いの抗弁を最優先で提出2. 答弁書では「管轄違いにつき移送を求める」を冒頭に置き、請求の中身への反論はその後または留保3. 第一回口頭弁論期日で本案について弁論すると応訴管轄が成立するので、期日での発言順序に注意4. 自宅近くなど都合の良い裁判所への移送(民事訴訟法16条、17条)を申し立て、出廷コストを下げる

時効(請求できる期限):管轄違いの抗弁は、第一審裁判所で本案について弁論をする前、または弁論準備手続で申述をする前に提出しなければならない(民事訴訟法12条)。この一点を過ぎると応訴管轄が成立し、以後は管轄を争えない。特定の年単位の時効ではなく、最初の本案弁論という一回限りの瞬間が締切となる

学説

通説:民訴12条の応訴管轄は、被告が異議なく本案の審理に入った以上、その裁判所で手続を進める方が訴訟経済に資するという手続の安定を根拠とする。被告には本案弁論前に管轄違いを主張する機会が保障されており、これを行使しなければ管轄利益を放棄したとみなされる。専属管轄の事件には及ばない(13条)。

改正沿革 AI による整理

  • 平成8年(1996年)民事訴訟法全部改正 民事訴訟法の全部改正に伴い現行12条として整理。1996年改正で新設された弁論準備手続に対応し、「本案について弁論をし、又は弁論準備手続において申述をしたとき」を応訴管轄の成立事由とした

改正の年表

  1. 1.平成8年(1996年) 改正:民事訴訟法全部改正に伴い現行12条として整理。新設された弁論準備手続に対応し、『本案について弁論をし、又は弁論準備手続において申述をしたとき』を応訴管轄の成立事由として明文化した。

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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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